超次元サッカーへの挑戦   作:黒ハム

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VSダークエンジェル ~死中求活~

 ベンチメンバーが肩を貸したり、手を取り合ったりして全員がフィールドの外へと出た。

 

「くっ……!」

「監督!」

 

 最後のシュートを受けた円堂の右腕は腫れていた。幸い折れてはいないようだが……だとしても、普通の試合なら交代案件。

 いや、それだけじゃない。他の選手も本来だったら交代させるべきなのだ。全員が彼らのラフプレーの被害に遭い削られている。まだ、ベンチに居る彼らの方が体力的には申し分ないはず。……だが、それを許さないのが交代禁止ルールであり、あの魔王たちだ。

 

「使え」

「え?氷……って何処から!?」

『こっちの世界から持ってきたよー』

 

 と、いつの間にか現れたペラーとペンギンたちが氷をいくつも抱えてやってきた。監督が古株さんに連絡を入れていたが、それでも今この場には応急処置を出来るようなグッズがないため、氷があるだけでもありがたい。だが、この男は本当に何でもありになってきたな。ここまで来るとこの男に出来ないことは何なのかを知りたくなる。

 

「ごめん」

 

 と、そんなことを思っていると十六夜が頭を下げて謝った。だが、誰に対して何のことをどうして謝っているのか、さっぱり分からない。これが試合外であれば心当たりが多すぎて分からないが、今回に関しては心当たりがなさ過ぎて分からない。

 

「違うよ、十六夜くん……そこはありがとうでいいんだよ」

「ヒロト……?」

 

 息も絶え絶えなヒロトがそう答える。吹雪も笑顔で返し、鬼道と豪炎寺が無言で頷いていることから何か彼らに関係あるんだろうが……

 

「そっか……ありがとう。本当に助かった」

 

 そう言う十六夜の後ろには、エドガー、テレス、ディラン、マーク、フィディオの5人が並ぶ。だが、結局何を言いたいのかさっぱり分からない。

 

「やはり、そういうことだったんだな」

「えぇ、気付いていた通りです」

 

 久遠監督の言葉にエドガーが答えるが……結局、彼らは何に気付いていたんだろうか?

 

「前提としてイナズマジャパンはマグニード山へ向かう前は練習を、オレとこいつらもここに来る前はひたすら勝負していた。で、そこにさっき互いのチームが1試合行って、間髪を入れずにこの試合をしている。気付いていると思うが、ここにいるオレたち全員の体力は試合以外の要因も含め、かなり削られている状態だ」

 

 それはそうだろう。イナズマジャパンは普段通りの練習後、十六夜と彼らは何時間もサッカーをしていた後にここに来て、試合が行われてしかも連戦。ゲームみたいな飲めば体力が回復するドリンク的な都合の良いものも存在していない。個々人の差はあれど、間違いなく言えるのは私たちはかなり不利な状態にあるということのみ。

 

「奴らは遊んでいた。俺たちを格下と見て、余裕たっぷりに遊んでくれた」

「そりゃそうだったけど……」

「相手からするとミーたちは限界を迎えた相手。取るに足らないとはこのことね」

「だから、俺たちは相手のそれを利用することにしたんだ」

「利用……?」

「ああ。サッカーってスポーツは点を取り合うのが肝。過程はどうあれ、最終的な点数が勝敗を決めるスポーツだ」

 

 確かにそうだ。どんなに力の差があったとしても、得点の多いチームが勝利する。サッカーというスポーツの大前提だ。

 

「奴らは点を取ることより、オレたちを痛めつける、オレたちで遊ぶことを選んだ。あの必殺タクティクスで生まれた4点がヤツらの余裕を生み、試合に絶対勝てると慢心し、点を取ること以外を優先するようになった。……だからそれに乗ってやった。その思惑を利用して回復の時間に充てることにしたんだ」

「「「え?」」」

 

 思わぬ一言に疑問の声があがる。当然だろう。コイツは今、とんでもないことを言っているのだから。

 

「俺たち……11人が、このまま戦い続ければ……ジリ貧だと分かっていた」

「うん。だから僕たちが……囮になったんだ……」

「全員が等しくボロボロになるんじゃなく……一部の選手たちが大半を引き受ける」

「そうすれば残りは少しでも回復するんじゃ、ってね……」

 

 4人が息を乱しながらそう答える。段々見えてきた……

 

「つまり、この4人が囮となって、6人を回復させたってこと?」

「当然、完全には無理だ。正直、オレたち6人もキツいことは変わらねぇ」

「でも、戦うことは出来るようになっている」

「だけど、こいつらの必死な頑張りを受けて、ねをあげるわけにはいかねぇな」

「もちろん!ユーたちのお陰でミーたちは戦える!」

 

 円堂を除く10人全員が等しく削られる……相手からの攻撃が向くのではなく、4人がそれを受け6人が回復する……いや、多分6人の中でもある程度は攻撃を受けないとバレるから、何かしら調整をしていたんだろう。……分かっていたんだ。まともにやりあっては勝てないことを……

 

「違和感があったんだよ。十六夜がほとんど動かないのはともかく、そこの5人の運動量の低下がおかしいってな」

「えぇ。何故、1つ前の試合の半分を休んでいたフィディオくんやエドガーくんも同じくらい運動量が落ちているのか。何故、テレスくんはボールを無理に奪おうとせずシュートだけは撃たせる中途半端な守備をしたのか。何故、ディランくんやマークくんはほとんど守備に行かずシュートもほとんど撃たないのか……消費を抑え、回復を優先させていたなら辻褄が合う」

「それにこんな状況下で、鬼道クンが無策で攻めていたからなぁ。疲れすぎて頭が回らねぇか……既に何か策を発動しているか。どっちかって言われたら後者だろうな」

「しかも、点を決めないことで相手からすれば点を決められないって油断させることが出来る。そうすれば、彼らは積極的に点を取りに来る思考がさらに減る」

「そんな消極的な気持ちで撃つシュートでウチのキャプテンがゴールを許すわけがないしな」

 

 2人に解説されて更に理解が深まる。点を取らないことで相手にはこちらが限界だと悟らせる。元々4点差がついていた状況下で、5点目が中々決まらなくても関係ない。それよりも相手は欲を優先するようになっていて……だからこそ、その思惑を利用されていたことに気付かない。……だが、既に点差をつけられ、ボロボロの中で、仲間を生かすためとはいえ……かなりの博打を仕掛けていたんだな。

 

「って待て待て待て!これってヤバいって気付いとるんか!?」

「そうだよ!たとえ6人が回復しても、4人が動けないなら意味ないんじゃ……」

「だから次はオレたちの番だ」

「「「は?」」」

「4人を後半途中までベンチで休ませる」

「いや、交代は禁止って……」

「交代はしねぇよ。ベンチで休ませるだけだ」

「ちょっ、じゃあ、それって6人で戦うってことですか!?」

「ああ。本当は円堂には入ってもらって7人の予定だったが……」

「おう!俺なら大丈夫だ!」

「休んでいろバカ」

 

 大丈夫だと立ち上がろうとする円堂の頭を押さえつけ無理やり座らせる十六夜。

 

「何を……っていってぇ!?」

 

 そして、十六夜が右腕を軽く掴むと円堂が痛みを訴える。

 

「全く……本当はすぐに病院に連れて行きたいところよ?」

「あの魔王どもがやりやがったせいで、コイツも一旦下げるしかなくなった。テメェがこれ以上怪我でもしたら、今後の試合に支障が出る」

「うぐっ……で、でも……」

「でもじゃねぇ。しばらく大人しくしていろ怪我人。…………いいな?」

「わ、分かった……」

 

 怪我人を労るとは思えない圧で黙らせる十六夜。円堂もそれ以上は反抗しなかった。

 

「つぅことで、監督。いいですよね?」

「心配するな。それを分かった上で私は黙っていた」

 

 この作戦を言われる前に気付いていたのは監督たちもだった。あのとき言っていた賭けとはこのことだろう。そして、それを止めなかったということは、了承していたということだ。

 

「お前たち……本当にすまない。監督として、こんな作戦を取らせてしまった……お前たちを犠牲にするような作戦を」

 

 久遠監督は4人の前に膝をついて頭を下げる。響木監督も後ろで頭を下げた。

 

「お前たちの頑張りのお陰で希望の糸が途絶えなかった。勝利の可能性を残してくれた。……ありがとう、この辛い役目をよく果たしてくれた」

「「「監督……」」」

「円堂もよく1点におさえてくれた。ある程度シュートを撃たせる……それを彼らが出来たのはお前がゴールに居たからだ。お前が止めてくれると信じていたからだ。お前の活躍がなかったら、この作戦は意味をなさなかった。戦えても取り返しの付かない点差では意味が無い。お前の働きが、勝利への道を残してくれたんだ……ありがとう」

「俺は自分のやれることをやっただけです!……って、鬼道たちがそんなことしているなんて今知ったんですけどね……」

「…………だが、大きな問題が残っている。お前たち6人だけで後半のほとんどを戦うことになるだろう……本当に行けるか?」

 

 監督は立ち上がり、6人と向き合う。

 

「当然。こっちはやる気十分。つぅか、そろそろ我慢の限界だ」

「えぇ。ここまでのプレーで私たちも少々怒りがこみ上げておりますので……」

「同感だよ。ゴールを狙うんじゃなく、人を狙い傷つけることを楽しむとか……」

「許せないね!ここは一発ギャフンと言わせてやるね!」

「ああ。このやり口は流石に頭に来ている。このまま敗北とか死んでもゴメンだ」

「俺たちが皆の残してくれた希望を繋げ、必ず勝利を掴んできます」

「……分かった。思う存分暴れてこい」

「「「はい!」」」

 

 その言葉を受け、十六夜以外の5人がフィールドへと入っていく。

 

「十六夜、お前は本当に大丈夫なのか?」

 

 ベンチが改めて円堂たち5人のためにスペースを空けたり、出来る限りの手当をする中、スパイクの靴紐を結び直す十六夜に声をかける。

 

「もちろん、何一つ問題ねぇよ」

「……そんなわけないだろ」

 

 その発言が嘘だと言うことはすぐに分かった。だから、そう言ってユニフォームを軽くめくる。

 

「……これの何処が問題ないって?」

 

 ユニフォームの下は赤く……いや、青くなっているところもある。この男はヘルアンドヘブンの中で相当痛めつけられていた。私たちが見えないところで、誰も知らないところで……体力だけじゃない。この男の身体は既にヤツらによってボロボロにされている。

 

「円堂のこと言えないだろ」

 

 許せない……その思いを必死に押さえながら静かに言葉を紡ぐ。ヤツらによって勝手に巻き込まれて、こんなに仲間たちや知り合いが傷つけられ……こんなにも大切な人がボロボロになっている。それなのに、今の私は観ていることしか出来ない。

 

「きゃー八神さんのえっちー」

「ば、バカなこと言うな!そ、そういう目的でめくったわけじゃない!」

「あはは……わりぃ、黙っていてくれない?」

「はぁ?」

「幸い、傷も痣も全部ユニフォームで隠れている。今のところ八神以外の誰にもバレていなさそうだし、静かにしてもらえるとすげぇ助かるんだ」

「何が幸いだ馬鹿者。そんな傷だらけの身体で戦いに行かせるわけにはいかないだろ」

「うーん、ここでオレまで下がったらイナズマジャパンが始めた戦いなのにあまりにも無責任だって思うから、イナズマジャパン代表として戦わせてくれない?」

「ダメだ。嘘ならもっと上手くつくんだな。お前がそんなこと思って戦いに行くわけないだろ」

「流石に見抜かれるか。…………この状況で勝つ以外に生き残る道はねぇ。どれだけ今がボロボロでも、未来が残らなければ皆お陀仏。何も残らなくなるし、その過程も無意味になる」

「……その割に円堂には今後の試合に支障がとか言っていなかったか?」

「ああそうだ。こんなところでバッドエンドは死んでもゴメンだ。あんなクソどもに負けて死のうものなら成仏出来る気しねぇ。だから、死んでも勝つ。勝って、未来を残す。そして、未来が残るなら円堂は必要な人材だ」

「それはお前もだろ?いや、お前だけじゃない。この場に必要ないヤツなんていないだろ」

「……そうだな」

「だったら、これ以上ケガを悪化させないために、お前抜きでも何とか……」

「どれだけ綺麗事並べても、根底にあるのはオレのわがままなんだよ」

「わがままだと?」

「友の命が……何より、お前の命が賭けられてしまった試合。そんな大事な試合でベンチで大人しく休むとか出来そうにねぇ。つぅか、ここまで散々好き放題やられておいてお返ししないとか無理だわ」

「十六夜……」

「……オレはお前ら全員が止めようとフィールドに立ち続けて戦う。無理やりにでもフィールドに立って奴らと戦う」

 

 だから戦わせろ……そう目で訴えかけている。コイツは本当に無茶苦茶だ……自分も体力は尽きて、身体はボロボロ。他の10人と比べても悲惨な状況なのに、他のヤツを休ませようとベンチに下げるし、円堂も治療のために下げている。自分はさもいつも通りを演じて何もないように振る舞うし、他のメンバーにもそれを悟らせないようにしている。そして、根底にあるのは仲間のためにみたいな美しいものではなく、どちらかと言うとコイツのわがままで……

 

「……本当に行けるんだな?」

「もちろん」

「分かった。好きにしろ」

「ありがと。ごめんな、わがままな彼氏で」

「何を今更」

 

 十六夜の意思の固さは誰にも折ることが出来ない。コイツは拘束して無理やり試合に出させないようにしたとしても、その拘束を食い破って出場する。止まらないし、止められない……そう理解させられてしまった。

 そして、靴紐が結び終わり立ち上がる。

 

「円堂」

「な、何だ?お、大人しく腕を冷やして見ているから俺のことは心配するな!」

「絶対安静にしていろよ?テメェにはここでドロップアウトしてもらっては困る」

 

 そのまま十六夜は相手を見ながらあることを告げる。

 

「……もしも、この試合。100%勝てる策があるって言ったらどうする?」

「「「はぁ!?」」」

 

 あまりの発言にベンチが騒然とした。私も動揺を隠せない。事と次第によってはさっきのやりとり全部無駄になるんだが?

 

「ちょっ、そんな策があるのか!?もっと早く言ってよ!」

「そうやん!こんなどうしようもない状況で絶対勝てるやと!?そんなのやるべきに決まっとるやん!」

「そうですよ!今は0-5と大ピンチな状況です!勝てるならやるべきですよ!」

「悪いけど、今は円堂(キャプテン)と話している。時間も惜しい。……静かにしてくれないか?」

「「「……っ!」」」

 

 十六夜の言葉に黙る他の面々。確かにハーフタイムという時間は限られている。やるかやらないかで今後の動きも変わるだろうし、先に行った5人とも後半に向けた調整をしないといけない。余計なやり取りはする気がない、と言いたいわけか。ただ、黙らせるためとは言え味方に向ける圧ではなかったと思うが。

 

「そりゃあ、やるべきだとは思う……思うけど、お前の言い方だと何かあるんだな?」

「ああ」

 

 わざわざ聞くと言うことは何かがあるということ。何もないならさっきのやり取りは必要ないし、もっと早くから策を実行に移していたはずだ。

 

「この策はお前の好きなサッカーを、オレのやりたいサッカーを、全て根本から覆しぶち壊すような最低最悪の策だ」

「「「……はぁ?」」」

 

 策の詳細は語らない……が、何かとんでもないことを言っていないか?

 

「サッカーというスポーツを壊すような策。それをお前はこの試合に勝つために許容できるか?」

「よく分からないけど……お前はその策を使いたいか?」

「やりたくねぇよ。やったら、マジでサッカーがつまらなくなる」

「いやいや、何を言ってるん!?面白いとかつまらないとか言っている場合か!?ウチら全員の命がかかっていること忘れたんか!?」

「だから聞いているんだろうが。テメェらの命までかかっていなければ、こんな策は即座に却下で提案どころか考えすらしねぇよ。…………だから円堂、お前に答えを託す。形は違うがオレとお前がやりたいと願う、楽しいと思うサッカーを全否定してでもこの試合に勝ちたいか?」

「だから、そんなこと……」

「それはお前のやり方に反するんだろ?」

「ああ」

「じゃあ、なしだ!」

「「円堂!?」」

「お前はそんな策を使わなきゃいけないほど追い詰められたから、その提案をしているんじゃないんだろ?ただ、皆の命がかかっている大事な試合……自分のやりたいことを否定してでも、俺たちの大好きなサッカーを否定してでも、皆を確実に救える策を思いついたから提案している。そういうことだろ?」

「ああ」

「だったら、無理に使わなくて良いさ!きっと、その勝利に意味なんて無い……たとえ、生き残れたとしてもそんな形で勝ったら絶対に後悔する。だから、無理にやらなくても大丈夫だ!」

「……そっか。その答えを聞いて安心したわ。じゃあ、これは相手が禁忌を侵したときのカウンターとして使うことにするよ」

「おう!そうしてくれ!」

 

 1人で勝手に抱え込まないように、1人で暴走しないように、そうなる前に話そうとする。その策の詳細は分からないが、以前のアイツだったら必要だと判断すればそれを実行していたかもしれない。独りで勝手に抱え、独りで実行していた……そういう意味ではチームを意識し始めたのだろう……多分。……いや、何しでかそうとしたか無茶苦茶興味あるんだが、頼むから相手が魔王という理由でサッカー関係なく討伐するって策ではないことを祈るんだが。いやまぁ、ここまで来たらそれでもいい気がするけど……

 

「いやいやいや!?だからそんなこと言っている場合じゃないって!?」

「そうだぞ!?もし、このまま負けたら……」

「ああ?誰がこの策使わなきゃ負けるって言った?」

 

 そう言って、一歩踏み出す十六夜。

 

「讃える準備をしておけ観客(ギャラリー)ども。今、戦場(フィールド)に居るのはあんな魔王なんかよりも遙かに恐ろしい怪物(バケモノ)6体だ」

 

 ゾクッ……十六夜から放たれるのは覇気か殺気か。敵じゃなくて良かったと思わせるようなそんな感じで……そのプレッシャーが何処か頼もしく感じる。

 

「個人的には、怪物(バケモノ)より騎士(ナイト)の方が嬉しいのですが。訂正しても?」

「つぅか、6体って何だ。せめて何人で数えろ、俺たちまで勝手に人外判定すんな」

「ミーはヒーローの方が嬉しいね!悪を倒すのにピッタリだよ!」

「それはあるな。これでは俺たちが魔王よりも畏怖される存在になってしまうよ」

「あはは……まぁまぁ、アヤトもきっと滾って言葉が強くなっただけだからさ……」

「……で?お前ら、前半はただただ休んでいたわけじゃねぇよな?」

「えぇ、もちろんです」

「ヤツらの動きのパターンなら大体分かった」

「勝利への道筋ならちゃんと見えているね!」

「後は頭の中にあるそれをアウトプットするだけだ」

「俺たちが力を合わせれば十分勝ち筋は残っているよ」

「それなら良かった。……ああ、そうだ。謝るタイミングなさそうだから謝っておくよ。ごめん。こんなことに巻き込んでしまって。そして、ありがとう。助けに来てくれて」

「何を今更」

「別に、勝手に着いてきただけだ」

「そうそう!」

「ここまでになるとは想定外だったが」

「それでも納得の上だよ」

「……そうか」

 

 クスッと笑う十六夜。そして、十六夜が手を差し出す。

 

「命がかかっているなんて望むところ。試合後のことなんざ知ったことか。……お前ら、この試合に誇りを、魂を、命を、己の全てを賭ける覚悟はあるか?」

 

 常人だったら一瞬躊躇してしまいそうな質問と圧。しかし、他の5人は迷うことなくその手に自身の手を重ねていく。

 

「「「当然」」」

「行くぞ!魔王殺しだ!」

「「「おう!」」」

 

 そして、6人の重なった手は一度下がると分かれ、そのまま各々後半に向けて準備を始めた。

 

「ケッ、十六夜のヤツ、円陣とからしくねぇことするじゃねぇか」

「それだけ燃えているんでしょう」

「ってああ!俺たちも混ざりたかった!?」

「はいはい、それはまた今度ね」

 

 確かに十六夜がそういうことを、しかも自分からするのは珍しいな。ヤツなりに何か思うところでもあったのだろう。

 

「うぅ……十六夜!俺たちの分も頼むぞ!」

「負けんなエドガー!」

「やれ!テレス!」

「頼むぜディラン!」

「ファイトだマーク!」

「頑張って!フィディオ!」

 

 ベンチから声援の声があがる。

 

「十六夜!勝ってこい!」

 

 かく言う私も今は声を出し、信じることしか出来ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、ハーフタイムも終わりが近付く。

 

「さぁ、そろそろ後半戦を始めよう」

「おいおい交代は認めてないぜ?分かってんのか?」

「別に、交代はしてねぇだろ?」

「……何を考えている?人間」

「何をって、こっちはテメェらと連戦なんだ。疲れも溜まってるし、身体中いてぇし、何なら怪我しているヤツもいる。休ませるためにベンチに下げた。これは公式戦じゃねぇし、別に構わねぇだろ?」

「どうでもいいが、おいおい分かってんのか?お前らは負けたら俺たちの贄となるんだぜ?まぁ、全員出てきたところで勝てないだろうがな」

「フッ、分かってないのは貴様らのようだな。魔王どもよ」

「……何が言いたい?」

「ユーたちを倒すのに11人もいらないってね!」

「ああ、ここに居る6人で充分だ」

 

 デスタやセインを筆頭とした魔王11人と向き合う6人。ゴールキーパーの不在やそもそも6人しかフィールドに居ないことなど、本来の試合ではあり得ない状況なため、この状況を認めさせる必要がある。……もっとも、向こうも交代禁止なんてルールを半ば強引に追加している以上、こちらの思惑を縛ることは出来ないはずだが、挑発も兼ねているのか言葉が少々強い。

 

「生意気なことを……!前半と同じようにボロボロにしてやる!」

「あのさ」

 

 目を一度閉じ、前に出る十六夜。そして、目を見開くと……

 

「こっちは友を傷つけられて、勝手にアイツらの命まで賭けさせられて、テメェらの身勝手な都合に巻き込まれてムカついてるんだよ。テメェらのクソゲロカスみてぇなサッカーに付き合わされてストレスフルだっての。…………テメェら全員ぶち壊すから覚悟しろ。こっちは既に頭も心も燃え上がりすぎてどうにかなりそうだ」

 

 その表情は怒りに染まり、青筋を立てているのが見える。誰が見ても本気でキレているということが伝わってくる。後ろにいる5人も各々が各々の思いを胸に燃えているようで、闘志がここまでメラメラと伝わってくる。

 

「威勢がいいなおい!上等だクソ人間!勝ったら真っ先に貴様の魂から喰らってやるよ!」

「だったら、オレたちが勝ってその魔王の力、オレが奪ってやるよ、クソ魔王様」

「ああん?舐めたこと言ってんじゃねぇぞ死にかけの人間風情が!」

「ああ?何言ってんだ?こっちが満身創痍でようやく互角のクソザコド三流のカス魔王が」

 

 特にデスタと十六夜は互いにメンチを切り、そのまま近付くと互いに頭をぶつけ合いながら睨み合う。

 

「誰がクソザコでド三流でカスだこの下等種族が!魔王の恐ろしさがまだ分からない愚か者が!ここで貴様を再起不能にしてやろうか?」

「その下等種族相手に正々堂々戦えないゴミカス自称三下魔王が。そうやって相手を潰さなきゃ怖くて勝負出来ねぇってか?そんなに怖いなら、尻尾巻いて温かいお家へ逃げてママのおっぱいでもしゃぶってな。ほらほら、外の世界は怖いでちゅからバブちゃんはもう帰る時間でちゅよ?」

「クソ腹立つなテメェ!勝手に赤ちゃん扱いすんな!誰が貴様ら如きに恐れを抱くかクソ人間!テメェらなんざ微塵も怖くねぇんだよ!と言うかそんな強気でいいのか?無様に命乞いでもしてみたらどうだ?もしかしたら気が変わるかもしれねぇぞ?」

「あーそう言えば、テメェらが負けたときの代償考えていなかったなぁ?まさか、こっちには命を賭けさせているのに、そっちは命を賭けられないから一方的に突きつけていたとかかぁ?どうやらド底辺魔王様は自分の命が大層お可愛いんでしょうねぇ?そんなクソザコ弱々ゴミメンタルでよく魔王なんて名乗れるなぁ?ゴミ山の猿大将くらいがちょうど良いんじゃねぇのか?ほら、猿山に帰れよゴミ。シッシッ」

「あぁ!!?舐めやがってこのクソ人間が!そこまで言うなら命の1つや2つ賭けてやろうか!まぁ、どうせこっちが勝つんだからな!」

「ごめんごめん。ちょっと事実を言われたくらいでそんなに怒らないでくれよ……それに、この話はやめてあげるからさ。…………だって、そんな軽い気持ちで大切な命を賭けさせてしまって、負けさせてしまった日には、余りにも可哀想で可哀想で……哀れで涙が溢れてしまいそうだ」

「テメ……!そんなに死にてぇのか……!魔王を怒らせるとは良い度胸だなぁ!調子に乗るなよ人間風情がぁっ!!」

「テメェらこそ、命を賭ける行為(こと)を舐めてるんじゃねぇよ。つぅか、何が生贄だ反吐が出る。いつから自分たちが上位存在だと勘違いしてんだ脳内お花畑が。テメェらの都合の良い夢物語に付き合わされている身にもなりやがれ夢見がちな魔王ちゃんよぉ」

「何だとこの野郎……!」

 

 どちらも一歩も引かず、バチバチと火花を散らす両者。今にも胸ぐらを掴みあい、殴り合いの喧嘩に発展しそうな空気さえ感じる。錯覚かは分からないが、十六夜の背中からはドス黒いオーラが見えているが、どちらも手を出すことはなく、言葉を交わし睨み合いまでに済ませている。……済んでいるのか?あまりの言いようにこっち全員ドン引きで、お相手は他の奴らも怒り心頭なんだが?

 

「「そこまでです。そろそろ試合を始めます」」

「……ッチ!分かったよ!」

「へーへー」

 

 そんな一触即発な状態が続いたが、審判が後半を始めると言って2人の間に割って入ったことでようやく離れる。あのまま放置していたら殴り合いからの没収試合になったのではないだろうか?まさか……それがサッカーを全否定して勝負に勝つアイツの策略なんじゃ……?

 

「ああ、そうだ。君たちに言っておくよ」

「ああ?今度は何だ?」

「ヘルアンドヘブンを使うな。アレはサッカーの試合を壊しかねないものだ。タダでさえつまらない試合が最底辺レベルでつまらなくなる」

「ハッ!使う気なんてねぇよ!もう5点差だぜ?それに頼むときは、使わないでくださいお願いします、って土下座しながら懇願するのが下等種族の礼儀じゃないのか?」

「おいおい、何勘違いしているんだ?これは()()じゃなくて()()だ。何都合の良い妄想に酔っているんだ?おーい、起きてるー?寝ぼけてるんじゃないのー?」

「テメェ……!」

「……もし、テメェらが、あくまでサッカーでの決着を望むならこれ以上使うな。……まさか、こんなにハンデをあげているのにまだ、ハンデが欲しいってか?どれだけハンデがあればテメェらは安心して戦えるんだ?ん?ハンデをもっとくださいって、下等種族の礼儀とやらを見せながらお願いしてくれたら、寛大で優しい上位存在として考えてやってもいいけど?」

「マジでいらつかせてくれるなぁ……!テメェだけは真っ先に殺してやるよクソ人間がぁ!!」

 

 そう言われて見ると、前半みたいにペンギンたちを展開して、壁にしたり、屋根にしたりしていない。流石に消費体力を減らすために釘を刺した……?いや、あれはルールを壊しかねない必殺タクティクスだから、言っていることはまともなんだが……お前言葉の出力が色々と間違えてないか?表情もころころ変わるし……いや、きっと私たち全員分の怒りや諸々を全部1人で代弁しているからなのだろう。うん、きっとそうだ間違いない。

 そして、ダークエンジェルのキックオフで後半戦開始。

 

「散々魔王をコケにしやがって……!この一撃で地獄に堕ちなクソ人間どもが!」

「ああ!この一撃で昇天させてやる!懺悔し後悔の中で朽ちて行け!」

『シャドウ・レイV2!』

 

 キックオフと同時に必殺技が放たれる。それは無人のゴールへと突き進んでいき……

 

「作戦通り。本当に読みやすいな……単細胞は扱いやすくて凄い助かるよ」

「「何だと……?」」

 

 魔王側からピキッという音が聞こえてきそうな感じがする。ただ、それを言っている本人も、さっきまでぶちギレていますよオーラを全開で出していたから、ある意味でお互い様なんだが……

 

「アイギス・ペンギンV2!」

 

 そして、ペナルティーエリア手前でシュートコースに割って入るのは十六夜。ペンギンによる盾を2枚展開してシュートを正面からおさえる。

 

「おっと、やっぱり馬鹿力だな……!」

 

 しかし、押し返そうとするもズルズルと地面に線を残しながら押し込まれていく。

 

「お前だけじゃ足らねぇだろ?手ぇ貸すぜ、アヤト」

「助かるよ……これはちょっときついヤツだわ」

 

 その十六夜の背中をテレスが支える。だが、2人がかりで支えるもののシュートは止まらない。

 

 パリンッ!

 

 盾が1枚砕けてしまう。威力は少しずつ削がれているが……

 

「ダメだ!円堂が居ないから完全に止めないと……!」

「十六夜!テレス!踏ん張ってくれ!」

「何としても止めてくれ!」

 

 問題はキーパーが居ないこと。威力を削ぐだけじゃ足らない。完全に止めないといけないのだ。

 皆が止めてくれるように祈る……だが、無情にも、もう1枚の盾にヒビが入り始めた。

 

「別に……完全に止められるとは思ってねぇよ」

「ハッ!ここまで来て泣き言か?」

「いいや?俺たちの狙いに気付かないでいてくれて……ほんと、助かるぜ」

「負け惜しみを!これで6点差だ!」

 

 得点を確信するダークエンジェル側と対照的に、十六夜とテレスは笑みを浮かべた。

 

「……っ!何だアレは!?」

 

 盾のヒビが大きくなり、もうすぐ粉々に壊れてしまう……そんなときだった。十六夜たちの後ろに大剣が現れたのは。その剣が現れたと同時に十六夜とテレスは盾を捨て、それぞれ両脇に転がるようにして退避する。

 

「「ぶち込め!」」

「エクスカリバー改!」

 

 エドガーはその大剣を振り下ろす。自陣ゴールへ向かって飛んでいたシュートと剣がぶつかり……

 

「はぁあああああああああっ!」

 

 シュートは弾き返され勢いよく相手ゴールへと向かっていく。どんどん速度を増していくそれは誰にも邪魔されることなく相手ゴールへと辿り着く。

 

「ジ・エンドV2!……ぐああああああああっ!?」

 

 相手キーパーの必殺技により一瞬止められるもそんなのお構いなし。圧倒的な力を持ってそれをはねのけ、ゴールへと突き刺した。

 

「我が剣は悪を切り裂く……お前たちに怒りを覚えているのはイザヨイだけではない。サッカーを侮辱し、我が友たちを傷つけた罪は重い!覚悟しろ、魔王どもよ!ここから先は私たち人類による反撃のターンだ!」

 

 エドガーの宣言が響き渡る。後半開始早々、1点を返したイナズマジャパン陣営。

 

「すげぇ……!流石だエドガー!」

「ゴールラインから放たれたエクスカリバーは誰にも止められない!」

「やっぱり、味方だと凄い頼もしいッス!」

「早速1点返しやがった!」

 

 敢えてシュートを撃たせ、そこをカウンターで決める。この流れを作るための布石をハーフタイムの時点で打っていた。遂に挙げた反撃の1点に湧き上がるベンチメンバー。それに対して……

 

「……けっ、いいとこ取りしやがって」

「全くだ。オレたちが居なかったら返せなかっただろうに」

「もちろん君たちには感謝しているさ。私のシュートに協力してくれて感謝する。良い引き立て役だったよ」

「「ああ?喧嘩売ってんのかコラ」」

 

 何故かエドガーと十六夜テレスコンビで言い合いをしていた。……何やってるんだアイツらは。

 

「まぁまぁ、アヤト、テレス、エドガー。君たち3人の協力で点を取れたんだしいいじゃないか」

「「ふん」」

 

 フィディオの言葉に、十六夜とテレスはそっぽを向く。子どもかアイツらは。何やってるんだアイツらは。

 

「口では何だかんだ言いながら、息ピッタリだったな」

「喧嘩するほど仲がいいってヤツだね!」

「……とりあえず、2度も同じ手は使えねぇ。いくらバカでも流石に無理だろうな」

「ああ。いくら相手がアホでも、こんな単純な作戦はもう通用しねぇな」

「もちろんです。園児でももっと頭を使うでしょうし、ロングシュートは2度目ですからね」

「ここからは多少の失点は覚悟の上で攻めるしかないね」

「攻撃は最大の防御……得点を重ねることが大事だ。臆せずガンガン攻めていこう」

「いいねいいね!ミーの魂が燃えているね!ミーがエースストライカーとしてゴールを奪ってくるからボールプリーズ!」

「いえ、このチームのエースストライカーは私です。訂正して貰えると助かります」

「あー俺も一応候補になるのかな?」

「はぁ?お前らがそう言うならオレも名乗りをあげるけど?」

「お前、ディフェンダーじゃねぇのかよ」

「よし!誰がエースストライカーに相応しいか競争だね!」

「面白そうですね。良いでしょう、受けて立ちます」

「えーっと……俺も参加するのかな?」

「ハッ、上等だ。全員ぶちのめして、オレがエースストライカーだと認めさせてやるよ」

「ぶちのめすのは敵だけにしろ、アホディフェンダー」

 

 気付けば誰がエースストライカーかで揉めていた。明らかに1人だけディフェンダーが混ざっているんだが……

 

「誰がエースストライカーでも俺は一向に構わないけど、内輪揉めは勘弁だからな?」

「ヘイ、マーク。ユーはエースストライカーになりたくないのかい?」

「ああ。君もストライカーなら分かるだろう?」

「あれ?マークってストライカーだっけ……?」

「おいおい、そんなんじゃエースストライカーの自覚足りねぇぞ?テレスだってエースストライカー名乗ってるのに。なぁ?」

「テメェはもう少しディフェンダーの自覚を持て。嫌だわ自称エースストライカー5人のチームとか」

「よし、この後は1-0-5で行こうぜ。もちろん、テレスがDFな」

「ワッツ!?テレスが1人で全ての守備をやってくれるって!?じゃあミーはセンター希望で!」

「そんな素晴らしい提案を?では、無失点で任せましたよ。あ、私も中央を希望しますね」

「ふざけんなテメェら!おふざけが過ぎるようならぶっ飛ばすぞコラ!」

「ぶっ飛ばすのは敵だけにしておけよー」

「この野郎……!じゃあこの瞬間からテメェも敵だ!」

「上等だ、やってやろうじゃねぇか」

「まぁまぁ、落ち着いて。ほら、クールに行こう?」

「はいはい。セカンドプラン行くから頼むよ?特にイザヨイとテレス」

「「何で名指しなんだよ」」

「どう考えてもこのチームの問題児だからだろ」

「「コイツと一緒にすんな」」

 

 ……何だろうか、彼らからは凄い余裕を感じる。こんな状況下でも談笑して……ダークエンジェル側がそんな彼らを睨むように見る。

 

「人間ごときが……舐めやがって……!」

「儀式中に呑気にお喋りだと……!」

「そんな口、開けないようにしてあげましょう……!」

「さっきから舐めた発言を繰り返して……!」

「貴様らに地獄をみせてやる……!」

 

 後半開始早々、騎士(ナイト)の一撃は魔王を切り裂きゴールを奪う。得点は1-5で人数は6人対11人という状況。あらゆる意味で絶体絶命だが、まだ勝負はどう転ぶか分からない。




 一歩間違えれば、後半戦は殴り合いでしたね。なお、殴り合いになったときにどちらが勝つのかはご想像にお任せします。
 よく思い返すとこの世界線だと、十六夜と海外組って天使悪魔や魔王と戦わない可能性全然あったんだよなぁ……魔王たちも可哀想に。彼らがジャパンエリアで集まってしまったがために、こんなことになるとは……
 そして、十六夜くんのテンションが不安定なのはいつものことです。いえ、いつもよりもはっちゃけているのはきっと疲れで頭がオーバーヒートしたからか、魔王がボコしたときに頭にダメージが行ったからでしょう。多分、きっと。

 次回、三つ巴
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