イナズマイレブンとの練習試合と少しの練習の後。オレたちサッカー部は、
「いいか?関数ってのは――――」
雷門中の教室を借りて勉強会を開いていた。全員が赤点を回避するには、危険そうなやつを潰す必要がある。円堂?ああ、1週間やったが、アイツ。赤点ギリギリで怖いんだよ。後、一夜漬けで何とかなるって言った阿呆がいたので、雷を落としといた。
「よし、全員一旦休憩」
サッカーの集中力は凄くても、勉強に生かせないのが残念なところ。休憩を適宜挟まなければ効率が悪い。まぁ、練習もそうだし。適宜休憩する。これが重要だろう。
てか、何でオレが指揮ってんだよ。オレの仕事じゃねぇだろ。
「雷門、そっちは?」
「えぇ。見たところ、円堂君以外なら赤点回避は多分大丈夫よ」
ちなみにこの勉強会はそこまで強制していない。まぁ、強制参加の奴は1人いるがな。でも、その強制参加の奴のおかげか全員参加している。……やれやれ。さすがキャプテンだな。コイツは指導も指揮も向いてないかもしれないが、人を惹きつける魅力とカリスマ性は備わっている。だから、リーダーに向いているんだろうな。
「というか十六夜……お前、何でそんな頭いいんだよ……」
「普段から勉学も怠ってないからだ」
本音は2回目なんだから中学レベルは満点当たり前だからだけど。まぁ、1回目でも高得点はキープしていたし。
「後言ったよな?馬鹿じゃ試合に出られねぇんだよ」
「うっ……」
「はぁ……ただお前には最終奥義を使うしかないかもしれないな」
「最終奥義?」
「一夜漬け」
一夜漬けは正直お勧めしない。一夜漬けで知識を詰め込んでも、テスト中に睡魔が襲ってきて寝たらゲームオーバーだから。
「…………勉強で?」
「勉強で」
固まる円堂。
「まぁ、それは無理だろうけど」
「よし!」
コイツの性格上、一晩もシャーペン持ってノートや教科書に向かうというのはできないだろう。いや、仮にできたとしてもだから、
「円堂。今日うちに泊まりに来い」
「へ?」
「一夜漬けは無理だが、寝る寸前まで勉強を叩き込んでやる」
八神にはテスト前日って言う理由で予め断りを入れてある。だから、夜の方は予定が空いている。
「ちょ、ちょっと確認してみるわ……」
いそいそと携帯電話を取り出し、電話をかける。
5分後……
「『勉強するためにお泊りなんて、守も成長したね……』って感動していたんだけど……」
お前……どんだけサッカー一筋なの?
「俺も手伝おうか?円堂の勉強を見るのは1人じゃ大変だろう」
「悪いな。豪炎寺。でもいいのか?」
「ああ。それに
よし、個人的には雷門とか木野とかも教える組としては欲しいが、さすがに女子にそこまで強要するのは気が引ける。
「休憩終わり。後1時間勉強したら各々帰るなりしてよし」
「「「はぁーい」」」
こうして再びオレは教壇に立ち、指揮を取っていくのだった。
「お邪魔しまーす」
「お邪魔します」
「いらっしゃい。2人とも」
一旦解散して泊まりセットを持ってきた2人。まぁ、セットと言っても制服とか着替えとかだが。一応雷門中から家までの地図は渡しておいたからな……豪炎寺に。
「十六夜。親御さんは?」
「ん?いねぇよ」
「そう?…………え?大丈夫?」
「なぁに気にすんなって。とりあえずあがれよ」
オレは一軒家に住んでいて、自動的に神様が光熱費や水道代などなどを払い、必要とあらば普段の雑貨とかを買うお金もしっかり払ってくれる。
この世界には家族はいない。両親は元の世界に居るだろうし他の親族もだ。だからオレはここで1人暮らしをしている。ま、1人暮らしも慣れりゃ楽しいけど。
「荷物は……」
「ああ、そこの部屋が客間だ。そこに置いといてくれ。ちなみにトイレは階段横だ」
「分かった」
オレは自分の部屋から勉強道具を持ってきて、
「じゃあ、飯作ってるから。カレーでいいよな」
「え?お前作れるの?」
「自炊してるからな。当然」
「俺も手伝おうか?」
「いや、円堂を見る奴が居なくなるから1人で充分だ」
「そうか。すまないな」
誰かのために料理を作る…………か。
「久しぶりだな」
そう思いながらオレは包丁を握った。
「うめぇええええ!」
「美味しいな」
無事カレーは完成し、2人を呼んで夕食にした。
「そりゃどーも。食ったら勉強だからな」
「うへぇ…………そういやさ」
「ん?」
「十六夜は何でサッカー始めたんだ?」
「オレか?」
「何かルーツとかはないのか?」
ルーツ……サッカーのか。
「うーん。ありきたりだが、面白そうだったからかな。近くの子供たちが入ってたサッカーのクラブとか団とかで、そっから入団して中学も…………雷門中のサッカー部に入部しようとした感じかな」
あっぶね。危うく高校もサッカー部に入ってたことを言うとこだった。
「そういや、サッカー部創設したの俺たちだったな」
「あの時は大変だったなぁ」
入学と同時にサッカー部志望の円堂や木野と知り合って、部室の清掃をしたり、今となってはいい思い出だ。……ただ、まだ何1つ終わってないけどな。
「さて、洗い物は円堂が風呂入ってる間にしとくとして、今は勉強だ」
「よし!全国大会出るためだ!死ぬ気でやってやる!」
「その意気だ」
「みんなで優勝するんだ!」
まぁ、もう半分自棄になってそうだが、やる気があるだけマシか。
テストは1日で終わる。正確に言えば主要5科目しかテストはなく実技系は各授業でやるからだ。で、放課後。各自に聞いてみると赤点はなさそうな感じだった。
そして今日からテストが返される。
「十六夜綾人」
「はい」
受け取ったテストには100という数字が。ま、国語以外なら100は固いな。国語に関しちゃ、100と言い切れる自信はない。
「円堂守」
「は、はい!」
ガンっって感じで椅子を後ろの奴の机にぶつけて、カクカクとした動きで受け取りに行く。おいおい、不安だからっていくら何でもその動きは……
「よっしゃぁああ!」
うっわ。分かりやす。ここまで分かりやすい奴見たことねぇよ。
で、休み時間。オレと豪炎寺のところにテストを持ってきた円堂がやって来た。
「やったぜ!」
そこには33点と書かれたテスト…………赤点ラインは25だが、平均は50を超えてたはずだ。
「平均切ってんじゃねぇか馬鹿!」
「し、しっかり赤点は超えたぞ!」
やっぱ、1週間で詰めるのは無理があったか。
「ちなみに十六夜と豪炎寺はどうだったんだよ!」
「「ん」」
そう言われたのでオレたちは各々のテストを取り出して見せる。
「ふ、2人とも満点……十六夜が頭いいのは知ってたけど豪炎寺まで……」
別に落ち込むわけでもなくただただ驚いていた。
「だが、安心するのはまだ早いぞ。円堂」
「え?」
「まだ5教科のうちの1教科返って来ただけだ。これで残りの4つ赤点は笑えねぇぞ」
ネタでは無い。ガチである。
「だだだだ大丈夫だ!俺を信じろ!」
「信じられないから言ってんだよ」
「結果で見せてみろ」
その後、残りの4教科も同じような感じで受け取っていたが……どれも赤点ラインより上でも平均に届かなかったことを記す。
オーガとアレスルートをやってほしいか。
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両方やってほしい
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オーガだけは
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アレスルートだけは