1点を取り、世宇子ボールで試合再開。
「僕は負けない!」
「抜かせるかよ!」
アフロディとのマッチアップ。
「ヘブンズ──」
アフロディが手を上げ指を鳴らそうとする。来た。オレも手を上げ、
「──タイム!」
同時に指を鳴らした。すると、アフロディはまだ目の前にいる。よし、
「フッ。この技の前では……何!?」
「悪いが動けたみたいだわ!」
そうか。あの指を鳴らしたのがトリガーだったわけか。
そう考えるのと同時に、目の前で棒立ちするアフロディからボールを奪い去る。
「ヘブンズタイムが……破られた!?」
「天の時間を破った悪魔の時間。ヘブンズタイムと対を成す技。イビルズタイム!」
負傷していた目金が起き上がって、名前を付けた。まぁ、何でもいいか!
「豪炎寺!」
「おう!」
ピー
オレは、ペラーを呼び出し。
「ペラー!」
『オーケー!』
ペラーがペンギンを呼び出して……
「皇帝ペンギンO!」
センターラインからシュートを放った。向かう先はゴール……ではなく、空だ。
「ファイアトルネード!」
そこに豪炎寺が跳び上がりファイアトルネードを放つ。5匹のペンギンは炎となり、炎がペンギンの形のままキーパーの元へ突撃していく。
「ギガントウォール!……うわぁあああああ!」
ボールを上から殴り抑えつけにかかるも、このシュートの前に弾き飛ばされてしまう。
『ゴール!雷門中追加点だ!』
「炎のペンギンによるシュート……皇帝ペンギン
にしてもこんな連携シュートを打てるとは思わなかったな。というか『炎帝ペンギン』でもよくね?まぁいいか。
「よし、もう1点だ!」
「「「おう!」」」
再び攻め上がる世宇子中学。
「今度こそ!ヘブンズ──」
「やらせねぇよ!イビルズ──」
「「タイム!」」
オレとアフロディ。2人の人間以外の動きが限りなくゼロに近付く。向こうがドリブルで突破しようとするのを防ぎながら話す。
「どうして!」
「お前の技は凄まじいスピードでドリブルする技!時を止めたんじゃなくて瞬間移動していると錯覚させられるようなスピードで動いてるだけ!」
「でも、それを見抜けたのは何故だ!?」
「あの突風だ!時を止めて移動しているだけならあんな突風は起きないはずだ!」
そんなの知らんけど!確証も保証も一切ないけど!というかこじつけだけど!
「それに時を止めたならそのままシュートを撃てばいい!なのにお前はしなかった。いや、違う!出来なかったんだ!お前は高速で動けるだけ。それ以上でもそれ以下でもない!」
「なら、君は何故僕と同じスピードで動ける!」
「そんなの知るかぁ!」
それはオレにも分からない!
後に分かったことだが、この技はこの世界の時間を恐ろしいまでに遅くしたらしい。つまり、ヘブンズタイムが自身の速度を限りなく無限に近づける技なら、イビルズタイムはこの世界の時の流れる速度を限りなくゼロにする技。だから、その発動者のオレとアフロディは普通に動くことが出来るわけだ。ちなみに、オレがボールを触るとこの技は自動で解けるらしい。
「そしてお前との一騎打ちだが──」
「なっ!?」
「──オレの勝ちだ!」
ボールを奪った時、時の流れが元に戻る。
「鬼道!豪炎寺!決めろ!」
「「おう!」」
軽く風が纏うスピードでゴールエリア手前から前線にいる鬼道にキラーパスを出す。そのまま鬼道は、豪炎寺にダイレクトで繋げ、
「ファイアトルネード!」
「ツインブースト!」
再びファイアトルネードとツインブーストの組み合わせ。キーパーは反応できずにゴールに刺さった。
『ゴール!雷門遂に同点だ!残り時間はあまりない!このまま延長戦か!?それとも決着か』
世宇子ボールで試合再開。今度はアフロディがオレを突破する前に、デメテルへパス。
「うぉおおお!リフレクトバスター!」
岩を浮き上がらせてボールがどんどん反射され反射される度に威力が高くなる。そんな技だ。
「だがな!」
「何だと!?」
この技は歯車が1つでも狂えば可笑しなことになる。狂わせる方法としては例えば、どれかの岩を蹴って破壊するとかな。全部の岩に跳ね返ってる事は最初に分かってたし。
だが、問題があった。オレはボールの軌道を完璧に計算していたわけでは無い。あくまで、そのままボールがゴールに向かう事は無くなっただけで、
「まだだ!ゴッドノウズ!」
決してオレの足下に来るとは限らず、アフロディの下へボールは行きシュートを放つ……が、
「マジン・ザ・ハンド!」
円堂の完成したマジン・ザ・ハンドの前にはそのシュートはあまりにも無力だった。
「最後の1秒まで全力で戦う!」
一之瀬にボールが渡り、土門、円堂が攻め上がる。これはザ・フェニックスか……!
「「「それが俺たちの!」」」
「サッカーだ!」
上空に現れたフェニックス。それを、3人が打つのではなく。
「ファイアトルネード!」
豪炎寺のファイアトルネードが打ち出し、フェニックスはさらに巨大に強くなる。このシュートを前に、キーパーのポセイドンはゴールから逃げ出し(おい!いくら何でもダメだろ!)ゴールに刺さった。…………よく、あのゴール燃えないよな。
『逆転!遂に雷門勝ち越し!』
ピ、ピ──!
『ここで試合終了!フットボールフロンティア決勝戦!勝ったのは雷門!劇的な逆転勝利だぁ!』
最終スコアは4対3……。
「……勝った…………!」
「「「やったぁ!」」」
よっしゃ!勝ったぞ!
祝福と多くの歓声を受けるオレたち。
「なれたのかな。俺たち、伝説のイナズマイレブンに」
「ふっ。いや。伝説はこれからはじまるんだ」
「そうそう。まだまだスタートしたばかりだよ」
「俺たちは──」
「「「──日本一だぁ!」」」
表彰式やらインタビューやらなんやかんやあるらしいけど……まぁいっか!
しかし、この時のオレたちは知らない。
とんでもない敵が待ち構えてることに……
オリジナル技
イビルズタイム
ブロック技
時の流れるスピードを限りなくゼロに近づけ、相手からボールを奪う主人公最大級のチート技。
ヘブンズタイムと対を成す技である。
皇帝ペンギン
シュート技
パートナー 豪炎寺
皇帝ペンギンOとファイアトルネードの合体技。
威力はツインブーストFと同等くらい。
これでFF編終了。
活動報告でも予告通りエイリア学園は一週間後に攻めてきます(いや、当日だと染岡たち治ってないじゃん)
まぁ次回からは番外編ですが。
正直な話、イビルズタイムを思いついたことからこの小説は生まれました。何気に主人公の初めてのディフェンス技だったり……シュート技の方が実は多かったり……