超次元サッカーへの挑戦   作:黒ハム

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VSオーガ! ~圧倒する力~

~~80年後の未来~~

 

「奴らは何者だ」

「はっ。奴らはこの世界とは異なる世界から来ております。本来であれば交わるはずのなかった世界からのものたちと思われます」

「ほう」

「調べたところによりますと琴星深苑。五条勝。斎村凪人。三名ともが円堂守、十六夜綾人と同等レベルの危険性をはらんでおります。いかがしますか?」

「であれば、奴らも我らの敵。円堂守、十六夜綾人共々サッカーを捨てさせる。作戦は続行だ!」

「はっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………了解」

 

何かバダップが呟く。もしかして誰かからの通信か?

 

「円堂守。十六夜綾人。誰を加えようとこちらは構わない」

 

そうか。それならよかった。ぶっちゃけ、フットボールフロンティアの規約に反している部分があるから不安だったけどまぁ、相手が認めているならいいよね?異論は認めない。

 

「戦闘を続行する」

「「これは戦闘じゃない!サッカーだ!」」

「守兄ぃにナギーさん。いいこと言うにゃ!」

「ククク……まぁ、お二方の言うとおりですねぇ……」

「たく。いい加減覚えろよなぁ」

 

とオレらはその一言に対し各々言っている。地味に円堂と斎村がハモってたがアイツもサッカーバカなのか?重度の。

 

「そうだ。十六夜。レイから聞いてたんだが……」

 

と、少し斎村と話をしている間に監督から選手交代が言い渡された。そしてその結果、助っ人を加えたフォーメーションはこんな感じになった。

 

 

FW 豪炎寺 琴星

 

MF 風丸 斎村 鬼道 カノン

 

DF レイ 十六夜 五条 壁山

 

GK 円堂

 

 

まぁ、あれだ。カノンは本当はフォワードらしいが中盤に。後、レイはレイでオレと同じく全ポジションをこなせるらしい。いや、そこまで真似しなくとも。ま、いいけど。

さて、後半残り15分か。いろいろ乱入とかがあったためか異例の事態が起きたためか、オーガのボールで試合再開のようだ。

 

「バダップ!俺はサッカーを捨てない!サッカーが好きな仲間がこんなにいるからな!」

「ああ。こっちは捨てる気はさらさらねぇ。作戦続行不能。そう上官にでも伝えておくんだな」

 

ピーー

 

バダップが蹴って試合再開。エスカバとミストレが猛スピードで突っ込んでくる。

 

「来るぞ!」

 

ボールはエスカバが持っているか。ヤバい早く対応しないとシュートまで持ち込まれる。

 

「琴星はバダップ!レイはミストレ!それぞれマークに付け!」

「分かったにゃ!」

「了解」

 

そんな中、冷静に指示を出す斎村。パスコースを塞いでるが、肝心のエスカバがそのまま鬼道とカノンを抜き去ってきた。

 

「ッチ。オレが……」

「待て十六夜!お前は行かなくていい!」

「だが」

「五条!」

「ええ。分かっていますよ。斎村君」

 

斎村の指示がある前に既に走り出していた五条。まるで前から斎村の出す指示が分かってたかのような動きだ。

 

「通しませんよ………!!」

 

そしてエスカバにスライディングを……いや、あれはただのスライディングじゃない!

 

「真キラースライド!!」

 

帝国の使っていたキラースライド……あれが進化しているのか?同じ技なはずなのに威力というか実用性が全然違うように見える。

 

「攻撃はお任せしますよ。斎村君」

 

そして、ボールは斎村へ渡る。

 

「通させるか!」

 

ミストレが死角から猛スピードで突っ込んでタックルを仕掛ける。だがそれを、

 

「何!?」

 

ミストレの方を一切見ることなく、最小限の動きだけで躱す。そしてドリブルを始めるが……おいおい、今本当にわずかにしか横に動いていない。大げさに避けることなく本当に最小限の動きだけでかわしたのかよ……ヤバい。あの男。登場シーンだけ見たらあれなのに……

 

「ククク……十六夜君。彼の動きは見る価値がありますよ。ディフェンスとしてもオフェンスとしてもね」

 

続いてバダップが立ち塞がったのをヒールリフトで、ボールをバダップの頭上にあげ自身も跳び空中で確保。バダップの後ろからジャンプして、ボールを確保にきたイッカを空中でエラシコのように右足のアウトサイドとインサイドを使って躱して着地。着地した瞬間を狙ってサンダユウがボールを奪いに行くもルーレットで躱す。

 

一瞬のうちに三人を抜き去っていった。

 

ゴールへ向かって走る中、ドラッヘ、ダイッコ、ジニスの三人に囲まれるも、一切動じることなくボールをキープし相手に触れさせることすらしない。そんな中、左足で軽くボールを上げると先ほどと同じく空中戦に持ち込もうとドラッヘ、ダイッコが跳び上がる。二人が跳び上がった瞬間、斎村は左足を地面につけたまま右足でボールを回収し、キープしながら跳び上がった二人を抜き去る。ジニスが素早く反応し、斎村を止めようと立ち塞がるも、

 

「すっげぇ!」

「アイツ一人でオーガを圧倒してるぞ!」

 

既に斎村の足元にはボールがなく、相手が動揺した隙に突破する。アイツ、DFが来る直前にボールをヒールで蹴って自分が走る方向とは逆方向に転がしておいたな。そしてボールは斎村が突破した反対方向から回転、φを表すかのように転がり斎村の足元へと戻って来る。

ベンチフィールド関係なしに今のプレーに興奮を隠しきれない一同。

 

「かっこいい……」

 

と、ベンチの方で音無がつぶやく声が聞こえたがオレとしては、

 

「いやアイツだけなんかおかしくね?」

「ククク……十六夜君。彼の本気はこんなものではないですよ」

 

え?マジですか?

すると、斎村はザコメルと一対一になる。

 

「まずは一点取り返す!」

 

そう言った斎村の背中から黒い影のようなものがあふれ出てきた!?

 

「何だあれ!?」

 

その異形は徐々に形を作っていく……

 

「雷鳴の王 サタン!」

 

ナニカガアラワレタ。エ?アレナニ?ナンナノイッタイ。ア、ショリガオイツカナイ。

 

「ナギーさん凄いにゃ!そんな凄い化身を使えるなんて聞いていなかったにゃ!」

「ククク……ここにいても凄まじい力を感じますねぇ…………!」

 

ケシン?ケシンッテイウノ?ダカラナニソレ?

 

「化身と言うのは人が作り出す気が極まって現れたものにゃ!」

 

…………なるほど。分からん。

すると、斎村の化身であるサタン、その右手に雷、左手に光が溢れる。雷と光、二つが合わさり、サッカーボールに注ぎ込まれる。そして跳び上がった斎村が一本の槍のようにサッカーボールに右足の裏でシュートを叩き込む。

え?この時点でツッコミどこ満載だって?いやね。あれだよ。化身という存在自体ツッコミ所の塊じゃん。 

 

「イナビカリフォース!!」

「ニードルハンマー!ぐあぁぁあああああ!?」

 

そのシュートはザコメルの突き出した手をたやすくはじき、ゴールを突き破って後ろの置物にめり込んだ。もう一度言う、ゴールを()()()()()後ろの置物に()()()()()のだ。

 

「…………ゴールネットって無敵じゃないんだな」

 

あ、やっべ……もうげんか……

 

「たく。ひいじいちゃん。何をそんなに驚いてるのさ」

「どうしてだい?これを驚かずにはいられないだろう?」

「だって、ひいじいちゃんも化身出すことできるよ」

 

……What?

 

「すげぇじゃねぇか斎村!」

「戦術眼に長け、圧倒的ボールキープ力。その上決定力もある……か」

「別の世界の俺たちはこんな奴とサッカーしていたのか……」

「くぅううう!雷鳴の王サタンにイナビカリフォース!すっげぇかっけぇ!」

「これはもしかしていけるんじゃないか?」

「斎村さんレベルの助っ人が五人もいるだなんて心強いッス!」

「よぉし!反撃行くぞぉ!」

『おぉっ!』

 

沸き立つ円堂たち。ベンチのメンバーも興奮を抑えきれない様子だ。斎村はカノンや琴星、五条と話しながらもどこか照れた感じがある。

 

「期待されてるとこ悪いけど……オレはあのレベルじゃないよ?さすがにあそこまでは無理」

 

と、小さい声で言っているレイを差し置いてオレは……

 

「オレがあんなのを?はははっ」

 

ありえねぇ。

 

もうすでに逃げたいのですが。え?何から?現実からだよ。

 

得点は1対2。依然としてオーガリードだが、逆転への道は見え始め。先ほどまでよりも全員の気持ちは前向きとなり一つとなった。たったワンプレーで流れを変える。今のオレには到底不可能な芸当だな。

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