超次元サッカーへの挑戦   作:黒ハム

84 / 254
沖縄での特訓

「行くぜムーン」

「ああ、来い。バーン」

 

 場所はいつもの富士山の所……ではなく沖縄。なぜ沖縄に来たかというと何となくとしか言い様がない。……いや理由はあるよ?うん。

 お互いに服装はエイリア学園のものではないため、特に問題はないが。

 

「オラァ!」

「負けるかぁっ!」

 

 バーンとぶつかり合う。その衝撃で吹き飛びそうになるが、負けないようこちらも押し返す。

 

「なら、これはどうだ!」

 

 そう言ってボールを上に蹴り上げて、

 

「アトミックフレア!」

 

 オーバーヘッドキック。

 

「ッチ!」

 

 蹴り返そうとするも威力は足りず押し負けてしまう。

 

「ふぅ……」

「よし、もう一度だ」

 

 声をかけてくるのは私服のガゼルである。

 

「はぁ……」

 

 何でわざわざ沖縄で特訓してるのか?それは……

 

「何でグラウンド整備で1日コートが使えなくなるんだよ……」

 

 そう。何かグラウンド整備で、1日コートが使えないのだ。曰く、普段からの特訓にフィールドが耐えられなかったらしい……いやフィールドが耐えられなかったなんて、聞いたことないんだけど?

 で、それがいくつかあるうちの1つで起きたために、他のグラウンドもそういうのがないか点検しているらしい。

 じゃあ、何で沖縄か?それは……

 

「人が少なそうだから……って、偏見だろうが」

 

 オレたちはこの状態とはいえ、あまり見つかるのはよろしくない。だから人の少ないところで練習するしかないが、だからといってスペースが狭いと困る。路地裏とかなら、ぶっちゃけ沖縄まで来る意味はないのだが……まぁ、何でもいいか。

 一応、雷門の様子を調べたものによるとあれからまだ福岡にいるらしい。まだって言っても試合してから2日しか経ってないけど。

 あれから吹雪の入院と円堂の戦意喪失が起きているらしいが……吹雪はともかく、円堂もどうせ復活するだろう。むしろ、復活してもらわないと困るが。

 

 だって、オレが認めたキャプテンがこんな所でくたばるわけがないからな。

 

 アイツがこんなところで折れる訳がねぇ。そんな玉じゃねぇことぐらい知っている。

 …………え?オレも苦しめてる要因?むしろオレが一番苦しめているって?さぁ、そんなこと知らね。

 というわけで(どういうわけで?)、雷門は福岡にまだいるし、ここなら堂々と必殺技使って練習していいだろうという発想で、バーンはさっきからアトミックフレアを連発している。

 やめてくれ?ただえさえ暑そうな場所なのにそんな暑苦しい技を使うのは。

 

「行くぞ!」

「来いっ!」

 

 どうにもバーンに手を抜くという発想はないらしい。

 余談だが、後に炎のストライカーが沖縄にいると噂になったそうだ。

 …………まぁ、オレは何も関係ないからいいんだけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ……」

「チームとして完成しつつあるな」

「そろそろメンバー選考が必要じゃないか?」

 

 木陰で休むオレ、バーン、ガゼルの3人。

 

「だな。今のカオスは23人体制だからな」

 

 カオスが23人いる理由はシンプル。

 元々ダイヤモンドダスト11人。プロミネンス11人。そしてオレがいたからである。

 

「そうだね……12人ベンチに置くのもあれだし」

 

 そもそもオレが頭数に入れられている時点で異議申し立てをしたいレベルなんだけどね。

 

「2チームに分けるか?」

「だな。バックアップ用と戦う用で」

 

 バックアップ用……って。いやいや。それは笑ってしまうのだけど。

 

「せっかくの機会だし考えていくか」

「そうだな。ムーン」

「ん?」

「お前は何処のポジションもこなせたな」

「まぁな」

「分かった」

 

 そう言うと2人は立ち上がって帰って行った。

 

「……いや、何の確認だよ」

 

 まぁいいか。

 

「さて、じゃあやるか」

 

 そう思ってオレは指を口元に……

 

『呼んだ?』

 

 いや、呼ぶつもりだったけどさぁ……ワンテンポもツーテンポも早くない?

 

『まぁ、どうせ呼ぶんだったらいいんじゃない?』

 

 ……はぁ。まぁいいか。こんな所で言い合っても無駄無駄。

 

「ペラー。お前って何匹ペンギン呼べる?」

『うーん。無制限かな』

 

 やばい。格が違いすぎるんだけど。

 

『あはは。でも、綾人も人間で見たら結構呼べる方だよ』

 

 それでも十数匹が限界だぞ?何桁違うと思っているんだよ。

 

『いやいや。十数匹呼べるようになっただけ上等だよ。目指せ100匹』

 

 ハードルが高すぎるんだけど?おい軽く6倍以上じゃねぇか。

 

『でも姉御だったら1000目指せとかいいそうだよ?』

 

 1000も呼んで何するんだよ……というか100も絶対呼べるようになる必要ないだろ……。

 

『まぁ確かにねぇ~オレがいるし』

 

 そう言ってホラ貝を出して吹くと、辺り一面にペンギンが……。うん。やっぱりこんなに呼べるようになる必要ないな。そんなに必要なときはペラーを頼った方が確実。

 

『で?こんなもんで足りる?』

「……はぁ。流石というか何というか」

 

 どうせペラーには心読まれているんだ。これから何を始めるかも分かった上でやってくれている。

 

『さぁて、綾人はオレたちから点が取れるかなぁ?』

 

 どこからか椅子を取り出してきて(いやホントにどっから出したその椅子)腰掛けサングラスを(キミのポケットは四次元ポケットかい?)掛けるペラー。

 別にオレの本職はディフェンダー。ドリブル技術はミットフィルダーとか前線を主とする奴らに勝てなくても仕方ない。仕方ないが……!

 

「負けてられねぇ……!」

 

 あのフィディオの動き。今までで見たことがないくらい凄い技術だった。だからこそ、オレも負けてられない。オレの今の技術では世界にいるやつには通用しない。

 そのためにまずはボールコントロールを強化する必要がある。だから、この大量のペンギンたちに、ボールや自身を当てないようにドリブルしながらゴールを目指す。むちゃくちゃな特訓だがやってやる。

 

『あー綾人。気をつけてね』

 

 はぁ?何を?

 

『知っていると思うけど。ペンギンは飛ぶから』

 

 次の瞬間。一部のペンギンがオレに飛来してきた。

 

『これがオレの必殺技!ミサイルペンギン!』

「ふざけるなぁああああ!?」

 

 上下左右前後から飛来してくるペンギンたち。しかも、今自分に設けた縛りペンギンに当たらないようにするには相当なムリゲーなわけで。

 

『ふっふっふっ。ボールコントロール力を鍛える?甘いね。これで綾人の動体視力、反射神経、ボールキープ力、状況判断能力……などなど。その他諸々を一気に鍛えるのだ!』

 

 ペラーの奴絶対よくない影響受けてるよ!?ねぇ!誰の影響を受けやがったこの野郎!

 

『理論上綾人の身体を無視すれば突破できるはずだ!』

 

 無視すんなよ!?それ一番重要なやつ!っておい!?

 

『うーん。この技。オレがやるからこれだけ強力だけど……あ、綾人が呼び出した方がもっと強力か。そう思うとやっぱり十数匹じゃなくて100は欲しいな……』

 

 さっきからペンギンたちに当たりまくっている。いや、頑張って躱してはいるんだけど……ねぇ。

 

「ッチ。逃げの手だが仕方ねぇイビルズ──」

『させるかぁ!』

 

 パクッ

 

「──タイムゥゥゥゥッッ!?て、手がぁ!手が食われたぁっ!?」

『そんなチート技使わせないよ!』

「おいこら!これはやばいだろがぁ!」

 

 この後、1時間ぐらいの練習でいつもの倍以上ボロボロになりました。

 尚効果が出たかは知りません。ただ1つ言えることは……

 

「次から警備ロボット相手にやろ」

 

 ペラーを練習相手に選ぶと死ぬ。はっきり分かりました。




オリジナル技解説

ミサイルペンギン
ブロック技
上下左右前後から無数のペンギンが飛来してくる。
ペラーが使えるので十六夜も使える。
これにやられた相手は夢にペンギンが出てくるとか出てこないとか。

ちなみにアニメみたくバーンは雷門と接触しません。
次回からムーンが試合します。相手は……?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。