「マギアレコード」 Pueri et puellae magicis 作:ゆっくりff
8000字くらいは書きたいなと思いつつきりのいい所だとここになっちゃいました。
まあ、ssですしそんなものかなと自分に甘える今日この頃…では本編どうぞ!
~みかつき荘リビングsideいろは~
「グリーフシードの販売…ですか?」
カズキさんの自己紹介で放たれた言葉…
グリーフシードの販売。魔法少女にとって
その需要は計り知れない。いくらあっても
困らないし、入手手段も限られている。
この町でも一時期魔女がほとんどいない
という時期もあったらしい。もしその時
カズキさんがここにいたら…
「そうだ、まあ販売と言っても金を貰う
つもりはない。たまに金で買うやつもいる
がまあ基本的には俺の仕事の手伝いを
してもらってる。清掃ボランティアとか」
「ど、どうしてそんな事?」
すると彼はヘッと小さく笑い、少し
困ったような顔をする。
「正直なところこれだっていう明確な
理由はないな。いやあるにはあるが…
まあ、それは後回しにしていまは、
さな…で合ってたか?お前の質問に
戻ろうか」
「魔法少女でなければなぜ魔法が使える
のか?その理由はこれにある」
そういってカズキさんは左小指に
ついている指輪を私たちに見せてくれる
形状はなんとなく見覚えがある。
ソウルジェムだ。ソウルジェムは魔法
を使うとき…つまり戦闘を行うときには
卵…イースターエッグが近いかも…
そんな形となり各々別々の部位には
はめ込まれる。やちよさんは胸の下。
フェリシアちゃんは胴についている鎖。
私は胸元のケープの留め具に装着される。
しかし戦闘時以外には指輪の形となり
指にはめ込まれる形で保持されている。
カズキさんのその指輪はその収納時の
ソウルジェムになんとなく似ていた。
ただ…
「それ?ソウルジェムでしょ?でも
なんか形状おかしくない?」
鶴野が挙げた疑問はもっともだ。
指輪状態のソウルジェムは大した装飾も
ない、いたって普通の指輪になるはずだ。
しかし彼のしている指輪には何かを
はめ込めるような装飾が施されていた。
今現状そこに、はめ込まれている場所と
そうじゃない場所がある。
そしてはめ込まれているのは…円形の宝石
ソウルジェムにそっくりだ。
その小さな穴は全部で12個あった
「それはこれが指輪の状態じゃない
ソウルジェムだからだ。まあ例外という奴
だな。このソウルジェムは戦闘時もこの形
なんだよ。」
「後…さんざんソウルジェムソウルジェム
って言ってたがこれ、ソウルジェム
じゃないんだ」
「ええ!?でも…それ魔力感じるよ?
みんなはどう?」
鶴野が全員に聞いてみると全員が頷いた。
私ももちろんそう感じている。確かに他の
人に比べて微弱で反応をキャッチするのが
少し難しいと感じるけれど0ではない。
まあ、これは少しだけおかしい事なのだ
基本的にソウルジェムはこうして変身
を解いて指輪にしているいる間は、ほかの
魔法少女に感知されることはない。
だからこのソウルジェムを今感知できる
のは少しおかしい。もっともカズキさんは
これがソウルジェムじゃないと言っていた
だから不思議に思うことじゃないのかも
しれない。
「これを手に入れたのは不可思議な力…
この世界で誰も説明することのできない
力だ。何かわかるか?」
「えーと…魔法、は違うんですよね…」
「魔女の力とかじゃねーの?」
「いやいや!きっとなにかこう…修行で
手に入れた力とか!」
などと何かのレクリエーションと勘違い
してしまいそうなテンションで議論を
続ける三人を横目に私は1つの仮設を
思いついた。魔女も、魔法少女も
魔法も聞いたら答えてくれる生物に
心当たりがある。キュウベイだ。
そしてそのキュウベイすらも
答える事の出来ない力…それは
「願い…でしょうか?」
「おっ。中途半端な質問だったがよく
分かったな。正解だ。あんまり詳しく
言いたくないがとある女の子が魔法少女
になる際に俺に魔女を倒せる力を与えて
ほしいとそう願った。もっとも彼女は
魔法少女になった後すぐに殺された。
俺もその場にいたわけだが、その時の
記憶は正直覚えていない…虚ろでもやが
かかっているようだ。まあ、一般人が
魔女結界内部で正気でいられる
わけではないということだな」
彼は少し顔を伏せて話をつづけた。
一瞬見えたその顔にはなにか、怒りの
ような表情が見えた気がした。
「俺がはっきりと意識を覚醒させた時
には目の前には死体とそれをもて遊んで
いた魔女がいた。本当…ブチ切れるって
感覚を初めて味わったよ。どうやって
倒したかは無我夢中で覚えてないけれど
魔女結界が消えたときには俺は手に角材
を持っていたよ。」
「もしかしてさなちゃんを見えたのも」
彼は魔法少女以外には見えないはずの
さなちゃんを見ることができる。
「魔法少女と魔女は=で結ばれている
つまりはそういうことだろう。」
「なるほど…それはキュウベイの願いに
よって入手したものなんですね?」
「ああ、奴に聞いてみたが奴自身も
これが何なのかわからないらしい。
ただ便宜上、これはと
呼んでいる。」
彼は指輪を外して机に置いた
白銀に輝くリングにそのリングを
覆うように装飾された円形の器、そして
その器にはめ込まれたとても小さな宝石
部屋の明かりに照らされて輝いて見える
それは、私にはきれいという感想が
なぜか生まれなかった。
「……………………」
「醜いか?」
「え!?いえ!そ、そんなことはない…
ですよ…?」
すると彼は笑って私に周りを見るように
促してきた。そっと皆の顔をうかがって
見ると皆もなぜかあんまりいい顔はして
いなかった。
「お前の反応は正常だよいろは。
見た目以上にこいつはすげぇドロドロ
してる。後悔、憎悪、憎しみ、悲しみ、
嘆き、期待、依存、妬み、安堵…
こいつにはいろんな人間の大量の
感情を受け継いでいる。だからきれい
なわけがない。複雑で、醜い。」
「また話がそれちまったな。こいつの
説明に戻るか。このソウルジェムの
ような物は普通の物に比べて
できる事が少ない」
彼の説明をわかりやすくようやくすると
こういうことだ
・魔女の感知範囲が極端に狭い
・魔法少女は一切感知不可
・ただし魔女化の危機が迫るほど穢れが
溜まった魔法少女にのみ絶大な範囲で
感知する。範囲は不明だが少なくとも
この町をカバーできるくらいの大きさ
・このソウルジェムが傷ついても
肉体に影響はなし。
・身体能力の向上はほぼなし
多少疲れにくくなる程度
・穢れの概念がない
・魔法は使いたい放題
・他のソウルジェムと同様に魔力がある
ので、サーチが可能。しかし魔力量は
微弱であるため、会話が可能な距離
くらい近づかないと感じ取ることが
出来ない。
「っと…こんなところか」
「じゃあカズキさんが使っていたのが…
カズキさんの魔法…ってことですよね?」
「でも随分と数多くなかった?私も師匠も
結構長くやってるけど、少なくとも
あんな数の魔法が使えるの見たことないよ
師匠はある?」
先ほどまでだんまりを決めてたやちよは
鶴野の問いかけに首を振る。
「私も聞いたことないわ。多くても4種類
くらいかしら?私のあれも水を操るという
1つの魔法を応用したものが大半だもの」
そこで全員の視線はまたカズキに集まる
カズキはその視線を受けて肩を竦める
「願いで手に入れたものだが、これも
そこまで万能じゃない。使える魔法は
1つだけ、
捕食魔女…なんとも不気味な名前だ。
キュウベイの魔女の由来の話も
合ってあまりいい感情は浮かばなかった
渋い顔をしていた私達だけれどさなちゃん
はまた勇気を振り絞って質問を続けた
「えっとどんな魔法なんですか?
火、氷、風…いっぱい使っていたと
思いますけれど」
「そのどれもが否だ。
『対象が習得している魔法及び固有能力の
中から対象者が1つ選択し、その選択
された魔法or固有能力を任意で効果を
増減して習得する』だ」
「えーと…つまりどういうことですか?」
「まあ、これだけ聞いても分からんか…
例えばやちよが使っている魔法の一つ
召喚魔法。マギアでよく使ってるの
見ているだろう?」
漆黒のハルバードを出して相手を切り裂く
やちよさんのマギアでよく使われる
召喚魔法、詳しい効果は正直よく分かって
いなかったりする。
「やちよが召喚魔法を俺に渡すと
選んだことにする。やちよの召喚魔法は
あのハルバードをあの大きさで6本出す
と完全にマギアを使う用に特化されている
例えば俺はこの効果をハルバードを小さく
して1本だけ出す効果に効果を弱くしたり
出す本数を10本に増やして強くしたり
することができる。」
「つまり…他の魔法少女が使っている
魔法と固有能力を自身が使いやすい用に
カスタマイズしていつでも使用できる
ってそういうことですか?」
だとしたらいくら身体能力が一般人
クラスとはいえ、それを塗り替えれるほど
に強力な魔法だ。何せ彼はあの一戦だけで
数種類の魔法を使っていた。つまり
習得した能力はいつでもかつ、いくらでも
使用可能だという事なはず。
身体能力強化の魔法も存在するし、
何より遠距離攻撃から防御、支援文字通り
なんでもできる万能型ということになる。
「まあ、そんな都合のいいわけがない。
まず他人の魔法には使用回数が付けられ
ることになる。この使用回数を決めるの
はこの
することができない。」
魔法の効力を強くすればするほど
使用回数は少なくなる。つまりむやみ
やたらと強いものばかリを習得しても
あっという間に回数制限に掛かるという
魔女との対抗手段が少ないカズキさんに
とってそれは致命的となる。
「しかもこいつの厄介なところは
回数制限は俺が効力を決めて、
こうして形にしてみたいとわからないと
いう所だ。」
そういって彼は指輪にはめ込むであろう
宝石を手でもて遊ぶ。指輪についていた
物ではなく、ポケットから取り出した
物だ。…そんなに粗末な管理で大丈夫
なのだろうか?
「もう察したやつもいると思うが、
この宝石1つ1つに魔法が
込められている。ややこしいが
これも
「これ全部にか!?ってことは全部で
12個の魔法が使えるってことか?」
「いや、今現状300くらいはある。
この指輪にはめ込まないと使用は
出来ないから、普段は11といくつか懐に
納めている。」
「「「さ、300!?」」」
これにはさすがに驚いた。つまり彼は
300人以上の魔法少女から魔法を
受け取ったということになる。
「そ、相当の人数からもらったんですね
…もう、全国の魔法少女と知り合いに
なったんじゃないですか?」
それを聞いたカズキさんはまだまだだな
とつぶやいて首を振る
「よく考えてみろいろは。俺は少なく
とも7年魔女と戦っているんだぞ?
黒字を維持するにはもっと集める必要
がある。今日の戦いでも2つ消費した
いくら何でもちょっと無理があると
思わないか?」
確かにこれが使い捨てではないとは言え
300を保持するにはいったいどれだけの
魔法少女から魔法をコピーする必要が
あるだろう。しかしカズキさんには
それができる、何らかの手段を
持っているということだ。
「同じ魔法少女から何度も魔法を
貰ったとか…?」
「それともそれをなしえるほどの
広すぎる交友関係を持っているんで
しょうか?」
鶴野とフェリシアはすでに頭は
パンクしている。私とさなちゃんで
それぞれの考えを出し合うが、
カズキさんの反応は薄い。
彼は小さく笑うと
「俺は一度も対象者が魔法少女だけだ
なんて一言も言っていないぞ?」
「え?でも確か…」
言っていない。彼はやちよさんの話を
例にしただけで、対象者が魔法少女
とは言っていない。では魔法少女以外
になにが対象なのだろう…
と考えるまでもない。
「もしかして魔女も対象に入っている
のでしょうか?」
「正解だ。より正確に言うならば
元魔法少女の魔女から出てきた
グリーフシードが対象だ。
こっちから魔法を習得するときは
習得できる魔法はランダムになる。
本人はもう死んでいるからな」
この世界の魔女は2種類に別れる。
1つはオリジナル。使い魔から成長
して魔女になった物やどこからともなく
現れた魔女など、兎に角元が魔法少女
ではない魔女はそこに区分される。
そしてもう1つは元が魔法少女の魔女。
正直に言って私達には全く関係のない
話なのだけれど、を使うときに
それは非常に重要となるらしい。
「魔女少女からの供給にグリーフシード
からの供給。そして魔法を節約して
倒せるような魔女を狙ったりで数を
貯めれば、それなりの数を保持できる。
最も喜ばしい事ではないがな」
首をかしげる私たちにカズキさんは
魔法を習得できるグリーフシードが
集まるということはそれだけ魔法少女が
犠牲になっているということ。
「確かに…そうですね。」
「ああ、それにこれでも戦いなれている
魔法がなくともやっていけるさ…
っとさな、魔法の疑問はこんなもので
いいか?」
「そうですね…ほかにもいくつか疑問は
残りますけれど、今は大丈夫です」
「そうか?…まあ、それでいいなら
別にそれでも構わんが」
身振りを交えて話を進めていたのか
それなりに時間が立っているようだ。
やちよさんと私で、コーヒーを追加で
用意して、いったん休憩を挟もうと
提案した。カズキさんは葉巻を
取り出して10分くれと言って
ベランダに出てしまった。
~キッチン~
やちよさんとキッチンで一緒に準備を
進めている間、慣れない人との会話に
私はいつの間にかかなり体を
強張らせていたことに気が付く。
知らない人でしかも男性。そして
魔法少女に理解のある人…
普段通りに話せというほうが無理だ
「ふぅ…まだ少し話しただけですけど
なんというか、不思議な人でしたね。
つかみどころがないって言うか、
いったいどんな経験を積んで
来たんでしょうか…?」
「そう?あれでも結構かわいい所
あるのよ?優しい人だし。
あれでも花とかに目がないのよ。」
「ええ!?以外ですね。…っあ!
やちよさんカズキさんの年齢って
分かりますか?やちよさんより下なんで
しょうか…?」
「ふふっいろは。彼は今何してる?」
えっと…彼は今ベランダにいる。
ベランダに言った理由は…
「ああ!!もしかして年上ですか?」
そう、彼は今葉巻を吸いに行っている。
未成年の私たちに気を遣ってキッチンの
換気扇じゃなく、外で吸っているのだ。
当然タバコと同じなのだから
葉巻も20歳にならないと吸えない。
「やちよさん随分と年下を扱うような
感じだったんで、年下だとずっと
思っていました。」
「そうね。最初は私も年下だと思って
いたの。保護欲を駆り立てられるような
可愛らしい男の子だったのよ、
あってしばらくはずっと年下だと
思っていたわ」
やちよ作成んはポットのお湯が沸くのを
待つ間、懐かしそうに話をしてくれた。
ただ、突っ込んだ話はしてくれない。
生い立ちとか、どうやって知り合った
とか、やちよさんも意図的にそれを
避けていってるようだ。
理由なんて聞くのは無粋。きっと何か
あるのだろう。いつか聞ける日が
くればいいなと考えながら私は
やちよさんの話に耳を傾ける
いかがだったでしょうか?今回はカズキ君の能力についての説明でした。
説明パートは次回で終了を予定しています。次もお楽しみにしてください
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