ISfA~インフィニット・ストラトスフォーアンサー 作:穴掘り屋の妖精
『俺が守ってやるよ』
この一言でシャルロットは恋に落ちました。 ばきゅーん
(あ…あれってプロポーズ? ああでも、そんな突然してくる訳ないか…うぅ)
口説き文句ともとれる台詞を言われたシャルロットはかなり舞い上がっていた(?)
(それにしても、レイのメイド姿可愛かったなぁ…後、あわててる様子も)
プロポーズともとれる台詞をメイド姿で言う光景はかなりシュールなものだったが、服装について指摘されてあわてて弁解を図ろうとあたふたする様子はかなりかわいらしいものだった。
月曜の朝、教室が騒がしい
「本当だってば!この噂、学園中で持ち切りなのよ?月末の学年別トーナメントで優勝したら織斑君と交際でき―」
「俺がどうしたって?」
「「きゃああああああっ!?」」
噂をすれば影、ジャストタイミングで一夏が入ってきた
(一夏と交際出来るねぇ…ま、やる気が出るに越したことはないな。訓練にも熱が入るってものだ。 だが、優勝するのは俺だ。女子たちには悪いが、勝負事は勝たなきゃ気が済まないんでな)
当の一夏は話の内容を把握出来てないようだが
放課後―
「今日は特訓に付き合うぜ、一夏」
「お、おう。今日使えるのは―」
「第3アリーナだ」
「「わぁっ」」
廊下で一夏とシャルロットと歩いていたのだが、そこに予想外の声が飛び込んで一夏とシャルロットはそろって声を上げた。
「…そんなに驚くことか。失礼だぞ」
「お、おう。すまん」
「ごめんなさい。いきなりのことでびっくりして」
「あ、いや、別に責めてる訳ではないんだが…」
「ともかく、だ。第3アリーナに向かうぞ。今日は使用者が少ないそうだ。場所が空いていれば模擬戦も出来るだろう…そういえば」
(ん?どうかしたのか)
「昨日、レイとよく似たメイド姿の女生徒を見かけたのだが…レイ、何か知らんか?」
「お、そういえば居たな。姉か妹でもいんのか?」
(なに!? 気付かれていただと! いや…あくまで似ている生徒が居たというだけか、なら誤魔化しようがあるが)
「い、いや知らないなぁ…それに俺に姉妹は居ない。まぁ、世の中には似た顔の人間が3人は居るって言うからな。他人の空似という奴だろう」
「そうか…いや、すまない。くだらんことを聞いてしまったな」
「お、おう」
(なんとかなったな…これ以上追及されるとさすがに困るが)
「レイのメイド姿………」
おい、シャルロットさん!?何を思い出して顔を赤らめちゃってんの!?
「確かにレイって女顔だし、細身で女装とか似合いそうだよな」
「一夏…後で、シメる」
「ええ!?」
女顔とか言うな。俺は男なんだぞ。 まぁ、事実ではあるのだが…
俺たちがアリーナに向かってると、近づくにつれなにやら慌ただしい様子が伝わってくる。どうやら騒ぎは第3アリーナで起きているようだ。
「なんだ?」
「事故でもあったのかな?こっちで先に様子見ておく?」
そう言ってシャルロットは観客席の入口を指す。確かにピットから入って行くより早い。
「誰かが、模擬戦してるみたいだね…それにしては様子が―」
ドゴォン!!
「「「!?」」」
突然の爆発に驚き視線を向けると、その煙を斬り裂くように影が飛び出してくる。
「鈴!セシリア!」
どうやら二対一で模擬戦をしているようだが押されているのは鈴とセシリア
そしてその相手は―
「ラウラ・ボーデヴィッヒか…」
シュヴァルツェア・レーゲン、ドイツの第三世代IS
その第三世代兵装のAICの停止結界によって甲龍の衝撃砲は打ち消されている
(束から送られてきたデータによると慣性を停止させて実弾の受け止めたり、相手を拘束ことが出来るようだな…)
ラウラはワイヤーとブレードが一体になった武装で鈴とセシリアを攻撃
動きが止まった瞬間、鈴とセシリアを停止結界で捕え、その首を鷲掴みにして締め上げる
「糞が!三人ともどいてろ!」
その一方的な攻撃に我慢の限界を覚えた俺はホワイト・グリントを展開、最大出力のMOONLIGHTでアリーナのシールドバリアを斬り裂き、内部に侵入する
(いくら絶対防御があるとはいえ継続的な機体と肉体への負荷は危険すぎる)
「そいつらを離せっ!!」
OBで一気に距離を詰めるとリミッターを掛けたMOONLIGHTでラウラに斬りかかる
「ちっ!」
ラウラは二人を離して、それをすんでのところで回避した。
「おい、鈴!セシリア!大丈夫か?」
「う…このくらい…」
「無様なところをお見せしましたわね…」
よかった。なんとか意識はあるようだ…だが、ISの損傷はかなりのものだ
(ダメージレベルCってところか…これじゃ学年末トーナメントは無理か)
「おい…ラウラ・ボーデヴィッヒ。これはどういうつもりだ?」
「ふん…お前には関わりのないことだ」
だろうな…あの二人がキレるってんなら大方一夏のことだろう
「関わりのない?いや、関係あるね。彼女達は俺の友人だ…友を痛めつけられて黙ってられると思うか?」
「ならばお前も潰すだけだ」
肩の大型レールカノン「パンツァー・カノニーア」をこちらに向ける
「やれるものならな。ドイツの遺伝子強化試験体≪アドヴァンスド≫?」
「貴様っ!何故それを!?」
レールカノンを撃ってくるが、その弾は当たらない。QBで素早く左から周りこむ
そして、散布ミサイルとアサルトライフルを浴びせるが、それは停止結界に阻まれる
「ふん、実弾兵装など無意味だ!」
「なら、これはどうだ!」
左肩のプラズマキャノンを放ち直撃させる
「くっ!」
直撃を受けてできた硬直を逃さず距離を詰めようとするが―
「正面から突っ込んでくるとは愚かだな」
ラウラはAICの停止結界でこちらを捕えようとする
「AICか?そんなものは俺には効かんっ!」
OBとQB、さらに瞬時加速を掛け合わせた超加速で突っ込む
AICには欠点がある。いくら早く動くものを停止させられても精々、弾丸やミサイル程度の質量のものだけ。ISの動きを止めることも可能だが、それはあくまでも瞬時加速を使用した時の速度まで。3種類の加速を掛け合わせ、超音速で飛翔するホワイト・グリントを止めることは出来ない。
「なんだと!?速過ぎるっ!」
ラウラに肉薄し、MOONLIGHTで斬りつける―そして右手のライフルを捨て、空いた手でラウラの首を掴み加速、アリーナの壁に叩きつける
「かはっ!」
絶対防御を貫通する程の衝撃を受けたラウラは吐血する。
だが、レイの攻撃は止まない
首を掴みラウラの体を放り上げ、蹴り飛ばす―
さらにショットガンを展開し至近距離で何発も叩きこむ
「ぐあぁあぁぁっ!」
「やはりその程度か?できそこないが…死ね」
すでにシールドエネルギーが尽きたシュヴァルツェア・レーゲンに展開したパイルバンカーが叩きこまれ―
ることはなく、ラウラの顔の真横に突き刺さった。
「…っ!?」
レイは何も言わずにピットへと戻っていった。
一方的に叩きのめされたラウラの頭のなかは恐怖で埋め尽くされていた。
レイから放たれていたどす黒い殺気と圧倒的な力の前に何もできなかったラウラは立ち上がることすらできず意識を失った。
ラウラKO(物理的な意味で)