【次元海賊】ウェルダン・ラインラント
《主要罪状》管理世界下における幾度と無い質量兵器の使用。「闇の書」事件に便乗したクライド・ハラオウン提督暗殺未遂。同件における巡航艦「エスティア」撃沈。
多数の管理世界間交易船撃沈等々。
【覇者】天ヶ瀬 覇天
《主要罪状》武装隊栄誉元帥ラルゴ・キール暗殺未遂、レジアス・ゲイズ武装隊現中将(当時准将)脅迫。他の次元犯罪者に対する総数把握不能な回数の私刑決行。追撃の管理局員に対する幾度とない武力行使による管理局員への傷害及び公務執行妨害等々。
【魔災】アウドムラ・ノードレッド
《主要罪状》ロストロギア多数の不法所持(確認してるだけでも100を下らない)。追撃の管理局員への傷害及び公務執行妨害。天ヶ瀬覇天、村ノ瀬優樹菜他数名の逃亡扶助。管理局への数々の干渉行為等々。
【奇術怪盗】村ノ瀬 優樹菜
《主要罪状》多数のロストロギア強奪。
管理世界での質量兵器所持、運用。
次元航行隊本局への大規模なネットワーク攻撃等々。
【最重要参考人】 天城 永次郎
《主要罪状》管理局での質量兵器所持、運用(自衛目的のみの使用な為、情状酌量の余地あり)、管理、管轄外世界への違法渡航多数例、【魔災】及び【覇者】などの最重要次元犯罪者の隠匿容疑。
上記人物と思われる者を確認した場合、該当人物の所在地の管理世界、管轄外世界関係なく直ちに時空管理局へ通報願う。
時空管理局次元航行部隊。
准将、ギル・グレアム 。
同、本局統幕議長ミゼット・クローベル
ジュエルシードを求めて
~世界、年の某日、日本の某所にて~
「6来い6!(コロコロ)・・・10かよ!やっば!!」
「うっしゃ!木材4枚ガッポガッポ( ゚Д゚)ウマー!でウハウハよ、これで盗賊がこなけりゃ最長交易路を奪取して俺の勝ち確だぁ!」
「くっそ!なにも出来ない!ターン終了!」
「んじゃ私っと(コロコロ)・・・あ、7」
「ぬわぁぁぁぁぁぁぁ盗賊だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「それじゃあまぁ序でに覇天から資源を頂戴・・・あ、鉄、んじゃそこの開拓地を都市化して、終わりッ!勝利ッ!」
「ぐわああああああああああ!この俺が負けるだとおおおおおおおおおおおおおおお!」
「覇天・・・・お前ホントボドゲだと肝心なところで炎上して負けるなオイ」
「順位的にはトップが優樹菜、次点で9点ギリギリで負けた覇天、その次が7点の私、そしてビリが最長交易路を死守した6点の永次郎かぁ、ってか事の外激戦だったわねぇ」
この日、日本のとある場所では金髪碧眼の美少女と、金髪ロングヘアーに赤色の瞳をしたおよそ20代前半と思われる女性、黒髪で武人と思われる風体の男性と、そして、白髪混じりの黒髪で、右目が藍色、左目は黄緑色という珍しいオッドアイの青年が一同に集まり、深夜遅くだと言うのにボードゲームに興じていた。
「中々の激戦だったなぁ・・・次何やる?、ドミニ○ンとか街○ロとかいろいろあるけど?」
「ぬうう、こうなれば魚○戦ゲームで勝負!」
「クソAIMのお前が○雷戦やってもボコられるだけだとおもうぞ・・・・」
「UN○とかはさっきやっちゃったしねぇ・・・」
「大○豪での6連続革命からの反則都落ちには流石に笑ったなぁ・・・・・カード片寄りすぎやろと」
「永次郎のポーカー初手フルハウス→初手フラッシュ→初手フォーカードっていう三連続の鬼引きもアレだったけどね」
やっていたボードゲームが一先ず終わり、ついさっきまでの激戦を思い出したり、何をしようかと次を探したりと四人が思い思いにしようとしたその時、一本のテレビ電話が入ってきた。
「ん?どした?」
「悪い、ヘマやらかした、そっちの方にトンでも無いもんが行っちまったから俺が帰還するまでそっちで対処頼めないか?」
テレビ電話にでた四人組共通の友人は、テレビ電話にでた直後にそう一言告げた。
「「「「ハァァァァ( ´Д`)!?」」」
・・・・・・この四人組と、後に「魔法少女」と称される少女達との物語は、ここに始まるのである。
オープニング、次元犯罪者達はジュエルシードを探し始めたそうです。
「ジュエルシード・・・・・・どうしてそんなものが・・・・」
テレビ電話越しに聞いた話によって頭を抱えだしたのは、先程のボードゲームで勝者となっていた金髪ロングヘアーで赤目の女性、村ノ瀬 優樹菜(むらのせ ゆきな)である。
「願いを叶える宝石ねぇ、要するに願い叶えるために使う体のいい近道って訳か、面白味がねぇなぁ」
「いやいや、そもそも何をどうすれば発掘したばかりの遺跡からの遺物だったその宝石がこの世界にやって来るのよ?」
先程のボードゲームではギリギリのところで敗け、ジュエルシードなる宝石について聞き不満げに呟く武人風の黒髪男性は天ヶ瀬 覇天(あまがせ はてん)、状況に今一納得できず思わずぼやく金髪碧眼の美少女はアウドムラ・ノードレッドとそれぞれ言い、テレビ電話越しに話する四人組共通の友人である男の名は、ウェルダン・ラインラントと言った。
「・・・ちと込み入った事情があってな、もともとそのジュエルシードは俺が見つけた代物じゃねぇんだわ」
「いやまぁアンタにそんなものに対する興味なんて基本ないからアンタが拾ってヘマした何て言われても信じられないんだけどさ」
「アウド、相変わらず俺に辛辣だな(・・;)、まぁいい、話を続けるんだが、この宝石を発掘したのがまだ10にも満たないであろう子供でなぁ、」
「あっ・・・(察し)、あれはロストロギアだから管理局へジュエルシードを届けようとして輸送屋に任せて・・・・」
「当たり、その輸送屋が管理世界に物理兵器の密輸やらかす違法操業してるアカン会社の所属だったから、俺が襲撃かましてジュエルシードパクってアウドに対処任せようとしたんだよ」
「そしたら輸送してた船が予想外にボロだった+相手の操舵がへなちょこ過ぎたせいでわざと外すようにパなした牽制射撃に自ら船体を突っ込ませて輸送船は木端微塵、ジュエルシードは輸送船から飛び散って何故か全部纏めてそっちへ・・・・という寸法だ」
(アカン)
事の経緯を話した瞬間、四人は白目を剥いた・・・が、すぐに四人とも持ち直す。
「《タイミング》は合わせなかったのか!?」
「やる必要も無いだろと高くくった、スマン」
「ウェルダン・・・お前何やらかしてくれてんの?」
「すまんな、話はさらに続くぞ、かなりヤバいことに、発掘者の少年、違法操業してた輸送船の会社が事態の誤魔化しを図って俺の輸送船襲撃を事故扱いしために自責の念に駆られて一人でそっちに向かったらしい、おまけに輸送船が派手にぶっ飛んでジュエルシードに影響与えたのかその場で次元振が起こってな、管理局に捕捉されたっぽい」
「お前何やらかしてくれてんの?(二回目)」
「だから悪ぃと言ってるじゃん!、あ、そうそう恨み晴らしに俺は件の違法操業会社を潰す(物理)してくるからジュエルシードはそっちで対処頼む!本当にスマン!」
ウェルダンがくれた追加情報により更なる怒りを二度にわたりぶつけるのは白髪混じりでオッドアイの青年、天城 永次郎(あまぎ えいじろう)、先程のボードゲームではビリだった男でもある。
彼は彼はウェルダンのやらかしにかなり怒り心頭ではあったが、しかしその表情には半ばの締観と呆れが含まれており、実際、すぐに彼は諦めたかのようにため息を吐いたのである。
「・・・・( ´Д`)=3、仕方ない、こっちは何とかしとくから違法操業野郎はたのむぞ?」
「管理局にここバレたらせっかくのセーフハウスがががが・・・・仕方ないわね、違法操業連中ボコすのしくじったら許さないからね!?」
「こんな危険物放っぽる訳にもいかんし、久しぶりに動くかぁ、あ、ウェルダン、ボコしついでに何か良さげなお土産頼むわ」
「管理局がこの地球にやって来る可能性が高い以上、動いても引きこもりしてても気づかれる可能性は一緒ですか・・・折角ですしジュエルシードの回収初めてしまいましょうか、ところでウェルダン?具体的にどこにジュエルシードが行ったか分かります?」
「ちょっと待ってろ・・・・日本の海鳴市って所らしい、セーフハウス(永次郎宅)が日本の首都にあるんだっけ?、とすれば比較的近いんじゃないか?私立聖祥大学付属小学校、って所らへんから辺り一帯に幾つかの反応があったなぁ・・・」
「海鳴市?何処そこ?」
「聖祥大付属?あー、彼処かぁ・・・・」
「知ってるの永次郎?」
ウェルダンから出た学校名を聞きなにかを思い出した永次郎、アウドムラがそれに言及すると、永次郎は知ってる限りの事を喋り初めた。
「彼処には私の知り合いが経営してる喫茶店があってね、話にあった小学校は彼の娘さんが通ってる所なんだよ。」
「・・・下手したらその人も巻き込まれる?」
「それもそうだが、彼処、割りと自然が豊富な地域で、なおかつベッドタウンと教育施設が複数箇所ある程度まとまってる地域でな、私の知り合いとかそんなの関係なしに大住宅地近くを次元災害クラスに丸々巻き込む可能性がある」
「わーお・・・ヤバイなんてもんじゃないわね、早いとこ行かなきゃ!」
永次郎は一人の少女を思い出し、その子の話をするが、それで焦ったアウドムラが永次郎をせかす。
「待て待て、別の次元世界出身のアウドと覇天はともかく、此処に戸籍持ってる私と優樹菜は変に怪しまれないためにも正規の手段で向かう必要がある、ここから話の小学校までは車使うと丸半日かかるぞ?流石にこの時間となると私眠いんだが?」
「それもそうね、流石に夜遅すぎて電車止まってるしどうしたものかしら、私と覇天はその辺無視できるから気楽なんだけど、」
「アレなら俺達は先に現地に向かっとくか?」
「あのなぁ・・・」
その気になったら二人で先行する気満々のアウドムラと覇天、アウドムラはともかく、覇天は何を理由とするのかはわからないが、急いで現地に向かおうとする二人を制止しつつ、永次郎が眠気を押さえながら話し続ける。
「取り敢えず今のところは覇天の感にもアウドムラの知らせにもロストロギアが大きく動いた反応はないのだろう?、明日で良くないか?」
「申し訳ないんですけど私も眠気が・・・永次郎に同意させて頂きます、ジュエルシードの散らばってる辺りの地理には永次郎さんに宛があるみたいですし。」
「その様子だな、そうだヴェルダン、ついでに聞くが他の連中は来れそうにないのか?」
「【凪の亡霊】は相変わらず表の顔で活動中、【生命の専門家】はあいつ曰く「私の研究に全面的かつ壮大な喧嘩を売ってきたドアホ」と言うほどに興味を引くやつを見つけたらしく、所有戦力をけしかけて戯れてるからと断られた、【巡りの絵描き】も相変わらず絵を売り歩いている様子だから声かけられなくてな、頼れるのは現状お前らだけだ。」
「それならしゃーないか」
「スマン、そういうことだから頼む、本当にスマン!」
ヴェルダンはそう言うと頼み込むようなポーズをしながら通信を切る。
あとに残った四人は、以降の行動について、改めて話し初めることとなる。
「んで、移動に関して何だけど」
「移動に関しては優樹菜が乗ってきたキャンピングカーが良いだろう、現地のビジネスホテルとかを拠点にするよりは、今ある移動拠点を利用した方が良いだろうし、運転は優樹菜任せになるから出発は明日にすれば良い」
「・・・それもそうね、じゃあ明日準備しつつ現地に出発、現地で優樹菜の車拠点に探し初めるとしますか」
「言うわけだ、スマン優樹菜、車頼むぞ?」
「お任せあれ、と言わせて頂きます」
翌日、四人を乗せた一台のキャンピングカーが色々と荷物をのせて都内某所を出発した。
行き先は、ロストロギアと呼ばれる危険物、「ジュエルシード」の在りか、海鳴市。
四人の犯罪者たちの物語は、まだ始まったばかりである・・・・・・・・・
【続く】
リハビリがてらの新作投稿です。
やっぱりドン亀更新になりながらも完結させる予定ですので、よろしくお願いします。