魔法科高校の劣等生グリス&ウィザード&第四神祖   作:四葉一海

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プロローグ:戦士の死と新たな世界

とある世界での話。

 

「悪ぃな 戦兎。」

 

「約束破るわ…。」

 

覚悟を決めた俺はビルドドライバーを使い、禁断の強化形態グリスブリザードへと変身を遂げるのだった。

 

「グリスブリザード!」

 

『Are you ready?』

 

「できてるよ。」

 

擬態三羽ガラスが変身した3体のロストスマッシュを倒すため、俺は戦兎から禁じられていたブリザードナックルを使って変身を遂げた。俺は命の危険を冒しながらもグリスブリザードとなってロストスマッシュと闘う。

 

「心火を燃やして ぶっ潰す!」

 

キャッスル、スタッグ、オウルのロストスマッシュ3体と互角以上の闘いをするグリスブリザードだったが、なかなかトドメを刺すことが出来ない。戦闘中、二度のネビュラガスの注入に限界を超えるブリザードへの変身によって一線を超えてしまった俺の身体は光の粒子となって消滅し始めた。

 

「もうやめて…。死んじゃうよ!」

 

「ヘヘッ… 心配してくれるなんてうれしいねえ。」

 

「けどよ どの道助かりそうもねえんだ。」

 

「あとは頼んだぞ… 戦兎。」

 

死を覚悟していた一俺は、浄化されて再精製が必要になったキャッスルロストボトルを自分の身体に取り込んだ。地球を救うため何としても必要なそれを、必ず戦兎に繋ぐために。

 

「みーたんが最後の大舞台を見てくれるんだ。」

「全力で かっこつけねえとなあ!!」

「死闘!」

 

すれ違いざまにオウルロストスマッシュにボディブローを叩き込み

 

「渾身!」

 

スタッグロストスマッシュに斬り掛かられるも頭突きで反撃し

 

「全霊!」

 

「これが最期の…祭りだぁぁぁーーーっ!」

 

跳躍しキャッスルロストスマッシュに左パンチを叩き込んだ。

 

今まさに消滅する寸前なのか、身体から金色の粒子を立ち昇らせるグリスブリザードは右フックでオウルを撃破。続けて「グレイシャルアタック」でスタッグを捕まえ壁に叩き付けて撃破。

 

「そろそろ… 潮時みてえだな…。」

 

「みーたん…。戦兎…。龍我…。紗羽さん…。ヒゲ…。」

 

「お前らのせいで、この世にだいぶ未練が残っちまった…。」

 

「ありがとうな。」

 

「ラブ&ピースを胸に生きていける世界を向こうで3バカと祈ってるぞ。」

 

「心火を燃やして…。」

 

「グレイシャルフィニッシュ」でキャッスルロストスマッシュを撃破したグリスブリザード。変身が解け、消滅しかかる俺は手にしたロストボトルを「戦兎に」とみーたんに託す。

 

「グリス…。」

 

「ヘヘッ…。最期まで『グリス』かよ…。」

 

「当たり前でしょ! 名前呼んだらいなくなっちゃう気がして…。だから呼べなかった…。」

 

「これからも絶対 呼んであげないんだから。」

 

 

みーたんの手にボトルを握らせた俺は、そのまま彼女の前から立ち去ろうとする。

しかしみーたんはそんな俺の上着の裾を掴まえ嗚咽交じりに漏らす、「生きてよ。」と。

 

「だから生きてよ…。」

 

 

 

「お願いだから 生きてよ!」

 

 

「お願いだから… 生きてよ…!」

 

「ねえ… !」

 

みーたんの涙を背中で受け止めつつ

 

「推しに看取ってもらえるなんて… 幸せもんだな…。」

 

「あいつらに…。あいつらに自慢してやんねえとな…。」

 

泣き顔を彼女に見られないよう上を向きながら俺はドルヲタとして感謝を述べる。

 

「グリス…?」

 

「グリス! グリス! グリス!」

 

「ねえ… !」

 

「グリ… ス…。」

 

けれど、みーたんのお願いを叶えてやれずに、俺の身体は光となって消えた。

 

だけど

 

 

 

「やっちまったか」

 

 

 

俺は特殊な空間で目を覚ましした。

 

実を言うと、この空間に来るのは初めてじゃねぇ。

 

俺はこの空間に、2度来たことがある。今回で3度目だけどな。

 

「まったく、あなたは何度も何度も無茶をして死にますね」

 

「神か」

 

そこには、オレンジ色の服を着た神が現れた。

 

「一度目は仲間を守るため。転生した2度目は、自身の体に負担をかけ、最後に敵を倒し死亡、3度目は仲間と世界を救うために命をかけて、敵を倒して死亡。・・・まったく、あなたは他人や世界のために平気で命を捨てますね」

 

「すまねぇ」

 

「他の世界に転生しますか?」

 

「いいのか?」

 

「はい」

 

「なら頼むよ、転生」

 

 

 

「はい・・・次は、魔法がすべての世界ですが?」

 

「その世界で頼む」

 

「分かりました。特典はどうしますか?」

 

 

 

「特典……か…………」

 

 

 

転生する世界を決めた俺は、特典をどうするか考える。

 

 

 

「なぁ、神。スクラッシュドライバーとか持っていけねぇのか?」

 

 

 

「可能ですよ」

 

 

 

「じゃあ、スクラッシュドライバーとロボットスクラッシュゼリーを頼む」

 

 

 

「分かりました。ついでに、他のフルボトルやアイテム、ウィザードドライバーやそのアイテムと第四神祖の力なども特典として渡しますね」

 

 

 

「えっ!?いいのか?ウィザードドライバーと第四神祖の力までよ?」

 

「おそらく、グリスだけじゃきついかもしれないので」

 

「…………分かった。迷惑かけたな、神」

 

 

 

「今度こそ幸せになってくださいね」

 

「努力はする」

 

「お元気で」

 

神がそう言った瞬間、俺の前に扉が現れて俺はそのその扉に入っていき、新たな世界へと転生した。

 

 




次回は一海が原作ブレイク‼

ある人物を救います‼

次回も是非読んでください‼

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