インフィニット・ブレイド   作:ケヴィス

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更新遅くて申し訳ありません。

最後の方は結構際どい感じになったと思います。

皆さんが楽しんでいただければ幸いです。


「運命の切り札をつかみ取れ!!」


第14話

   【学年別個人トーナメント:後編】

 

 

 

『くっ!』

 

 楯無と裕が戦って十五分が経過した。裕は楯無のガトリングを避けながら二枚ラウズする。

 

《『バレット』、『ラピット』、『バレットショット』》

 

 裕は楯無に強化型『醒銃ギャレンラウザー』を撃ち、楯無も裕に四連装ガトリング・ガン内蔵ランス『蒼流旋』を撃つ。

 

 互いに撃った弾は交差し、狙った相手へと向かっていく。

 

『くっ!』

 

 裕は肩や腕に弾を受けるが身体は全身装甲のオリハルコンアーマーでダメージは無いが、弾を受けた反動でくぐもった声がもれる。

 

 楯無はシールドバリアーによって弾は防がれたが、それによりシールドエネルギーが減った。

 

「ねぇ、ゆっくん。提案があるんだけど」

 

『……なに?』

 

「次の攻撃は互いに最大の攻撃を放つ……っていうのはどう?」

 

『…………』

 

 楯無の提案に裕は思考する。楯無がそう提案したのには理由がある。その理由は『IS』同士の戦いではないということである。

 

『……一応、理由を訊いてもいいかな』

 

 ライダーシステムとの戦いでは特別ルールがある。それは『変身が解除されたら負け』となっている。

 

 しかし、どれ程のダメージを与えたら、どれくらいダメージを蓄積したら変身が解除されるのかを楯無は知らない。だからこその考えである。

 

「多分、このままだと……私が負けるかもしれないから」

 

『それで最大の攻撃か。考えが飛躍しすぎのような気もするけど……解った。受けるよ』

 

 裕はオープントレイを展開して二枚のカードを引き抜き、スラッシュ・リーダーにラウズする。

 

《『ファイア』、『ドロップ』、『バーニングスマッシュ』》

 

 『ドロップ』と『ファイア』を連続スラッシュし、足に炎を纏う。

 

「いくよ。ゆっくん」

 

 両手で持っていたランスを左手で持ち、右手を真上に突き出す。

 

「『ミステリアス・レイディ』最大の攻撃……」

 

 楯無の掌の上で、水が集まっていく。

 

「通常時は防御用に装甲表面を覆っているアクア・ナノマシンを一点に集中、攻性成形することで強力な攻撃力とする一撃必殺の大技」

 

 楯無が言うように『ミステリアス・レイディ』の全身から水を奪い、掌の上で徐々に形を作っていく。

 

「名付けて――《ミストルテインの槍》」

 

 掌の上で巨大な水の槍が作られた。

 

 それを構成するすべてのアクア・ナノマシンが超振動破砕を行う破壊兵器の塊である。

 

 裕は上空へ上がり、更に後方へと飛んで、楯無と距離を大きく空ける。

 

『いくよ。カナ』

 

「もちろん」

 

 裕は楯無に向け全速力で突っ込む。途中で体を縦に回転させて、両足を揃えてドロップキックの体制となって突っ込む。

 

 楯無は真上に突き出した右手を後ろへと引いて、迎え撃つ様に突き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして互いの最大の攻撃、『炎の蹴り』と『水の槍』がフィールドの中央で衝突する。

 

 互いの攻撃は均衡しているかと思ったが、楯無の《ミストルテインの槍》の方が勝っていて、裕は少しずつ押されていく。

 

『!! まだだ!!』

 

 裕は体をドリルの様に回転させる。それによりまた互いの攻撃は互角となった。

 

「私も負けないよ!」

 

 楯無も負けじと最後の一手を使った。

 

 アクア・ナノマシンはエネルギーを転換、大爆発を起こした。

 

 楯無はシールド・エネルギーに守られたが、ほぼゼロ距離の爆発。一歩間違えれば自爆に等しい賭けだった。

 

 爆発で楯無と裕、互いに吹き飛ばされる。

 

「はぁ……はぁ……はぁ」

 

 『ミステリアス・レイディ』のシールド・エネルギーは残ったが二桁しか残っていない。かなりギリギリだった。

 

 裕は地面に叩き付けられた。そして、ベルトが叩き付けられた反動で外れてしまって変身が解除された。

 

 

『試合終了。―――勝者、更識 楯無』

 

 

 裕の変身が解除されたことにより、楯無の名前が響き渡る。

 

「いってー」

 

 地面に叩き付けられた裕がゆっくりと上半身を起こす。

 

「ゆっくん、大丈夫?」

 

 楯無が裕の近くに降りてISを解除する。

 

「一応大丈夫だけど、あんなゼロ距離で大爆発なんて危険すぎる」

 

 裕は立ち上がって、付いた土を払う。

 

「まぁとりあえず……優勝おめでとう。カナ」

 

「ありがとう。ゆっくん」

 

 その後、裕のことを知りたいがために、各国の政府関係者に裕は追いかけ回された。

 

 

 

     ◇

 

 

 

 時間は流れて夜、俺とカナは食堂で夕食を食べていた。

 

「はぁ〜疲れた」

 

「トーナメントの後に一時間も追っかけ回されたらきついよね」

 

 あれはきつかった。結局先生たちによってIS学園から強制的に追い出した。

 

「はぁ〜、こういう時にこそ風呂に入りたい」

 

 全身疲労状態にシャワーは物足りない。風呂でさっぱりしたい。

 

「それなら朗報がありますよ」

 

 いつの間にか山田先生が立っていた。全く気づかなかった。

 

「今日は神埼くんが大浴場を使って良いんですよ!」

 

「本当ですか!」

 

 俺は嬉しさのあまり立ちそうになったが、何とか堪えた。

 

「今日は大浴場のボイラー点検があったので、元々生徒たちが使えない日なんです。でも点検自体はもう終わったので、それなら神埼くんに使ってもらおうって計らいなんです」

 

 なんとも狙ったかのようなタイミングだ。

 

「それでは夕食後に大浴場に来てください。今日の疲れも肩まで浸かれば疲労もスッキリ! ですよ」

 

「はい! ありがとうございます!」

 

 俺は嬉しくて勢いよく返事をして、食堂の女子の視線が集まったがそんなのは些細なことだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夕食後に部屋に戻って着替えを持って大浴場へと向かった。

 

「あ、来ましたね。それじゃあどうぞ! ごゆっくり〜」

 

 テンション高めの山田先生に見送られて、脱衣場のドアを閉める。

 

 俺は服を脱いで大浴場のドアを開ける。

 

「おー」

 

 広い、とにかく広い。

 

 湯船大が一つ、ジェットとバブルのついた湯船中が二つ、檜風呂が一つ。さらにサウナ、全方位シャワー、なんと打たせ滝までついている。

 

 国立のIS学園ならそれなりの設備だろうとは思ってはいたけど、ここまで充実した設備だとは思わなかった。

 

 というより、打たせ滝を使う女子っているのだろうか? 千冬さんは使いそうなイメージはあるけど。

 

「……とりあえず体洗うか」

 

 全方位シャワーに入ってドアを閉めて、シャンプーで頭を洗う。

 

 

 カラカラカラ……。

 

 

 「ん……?」

 

 今なにか聞こえたか……気のせいか?

 

 俺はシャンプーを流すためにシャワーのノズルに手を伸ばす。

 

 

 ガチャッ。

 

 

 今度は聞き間違いじゃない。真後ろのドアが開く音が聞こえた。俺が振りかえるより先に抱きつかれた。

 

「ゆ〜〜〜っくん♪」

 

 柔らかな膨らみが背中に押しつけられた。

 

「カ、カナ!? い、いったい何しに!?」

 

 というか俺裸!

 

「あ、ちなみも裸だから」

 

 振りかえろうとしか首を素早く前に戻す。

 

「な、何で裸なんだ!!」

 

「お風呂なんだから当たり前でしょ?」

 

「いや、俺が入ってるんだからさぁ!? というか山田先生いたはずなのにどうやって入ってきたの!?」

 

「ゆっくんのお嫁さんパワー」

 

「……どんな裏技なんだ……。とりあえず離れてくれない」

 

「やだ」

 

 即答された。でもこの体勢は本当にヤバイ。主に下半身が……。

 

「どうすれば離れてくれるの?」

 

「背中を流させてくれたら離れるよ。流させてくれるまで離れないから」

 

 ……もう諦めるしかないのか……。

 

「……解った。背中流して良いから、シャンプー流すから離れてくれない」

 

「……いいよ」

 

 カナは渋々と言った感じで離れた。だけど、俺が逃げられないように後につまりドアの前に立っている。逃げるのは不可能ということだ。……諦めよう。

 

「それじゃあ、背中流してあげるね」

 

「よろしくお願いします」

 

「……! ねぇゆっくん」

 

「……なに?」

 

 なんか嫌な予感がする。

 

「背中洗うの、手とスポンジと胸、どれが良い?」

 

「スポンジ」

 

「……ゆっくんのケチ」

 

「ケチで結構」

 

「ちえっ」

 

 ちえって言ったよ。だけどこれは譲れない。手なんてましてや胸でされたら俺がどうなるか解らない。

 

「それじゃあ、早速背中流すね」

 

 カナが良い具合の力加減で背中をこする。

 

「やっぱりゆっくんって体がしっかりしてるよね。鍛えてるだけじゃなくて、ちゃんと動かす用の筋肉になってるしね」

 

「まあ、実戦を大分経験してるからね」

 

 実戦を繰り返して鍛えたから自然と今の感じになった。

 

「それじゃあ、背中の次は……前だよね♪」

 

 カナが背中に抱きついて手を前に回してきた。

 

「わ、ちょ!! 前はいいって!!」

 

「そんなことは言わずにさ〜」

 

 今はいろんな意味でまずいんだ!!

 

「よいではないか〜、よいではないか〜」

 

「よくなーい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「良いお湯だね。ゆっくん」

 

「そうだね」

 

 そのあと色々あって今カナと背中合わせで湯船大に浸かっている。

 

「ねぇゆっくん、訊いても良い?」

 

「なに?」

 

「ずっと訊きそびれてたんだけど、ゆっくんの家族を奪ったアンデッドってどんなの?」

 

 俺の家族を奪ったアンデッドか……。脳裏に焼き付いた記憶が甦る。

 

 薄れゆく意識で見たあのシルエットは忘れもしない。

 

「あ、その訊いといてあれだけど言いたくないなら別に……」

 

「いや、大丈夫。そのアンデッドは……アンデッドの頂点に立つアンデッド…………その名は―――」

 

 

 

 『ジョーカー・アンデッド』

 

 

 

 




『インフィニット・ブレイド』の『R-18』を書こうかと思っているケヴィスです。
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