インフィニット・ブレイド   作:ケヴィス

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 漸く更新出来ました。皆様が楽しく読んでいただければ幸いです。
 
 最後の方、結構やっちゃった感あります。
 
 
「運命の切札をつかみ取れ!」


第20話

   【登山訓練】

 

 

「それでは、神碕くんと更識さんはここで降りてください」

 

 

 山田先生に促されて俺とカナはヘリコプターから降りた。

 

「それでは待機状態のISと神埼くんはバックルをこちらで預かっていますので、何かあったら無線機を使ってくださーい!!」

 

「解りました!」

 

 俺の返事を聞いて山田先生はヘリコプターの扉を閉めて、飛んでいった。

 

「行こ、ゆっくん」

 

「そうだね」

 

 臨海学校が終わって、夏休み前に行われた登山訓練。内容はヘリコプターから降りた場所から決められたポイントに向かうと簡単なものだった。指定時間内に到着すれば賞品があると言っていた。

 

 俺は現在地を確認してコンパスでポイントの方角を確認する。

 

「それにしても臨海学校の次が登山訓練だなんて……色々やるなこの学校は……」

 

「まぁね。訓練は受けて損は無いからね」

 

「損は無いとはいえ、爆弾解体の実習はどうかと思うけど…………こっちだな」

 

 実習を受けた時には本当に驚いた。

 

「早く行こう。ゆっくん」

 

 カナは俺の手を引きながら先行する。

 

「随分楽しそうだね」

 

「だって二人っきりなんだから楽しまなきゃ♪」

 

 この訓練は二人一組、その組み合わせはくじ引き。そして見事に俺とカナがペアになった。全く、カナのくじ運の強さは大したものだ。

 

「こっちでいいんでしょ?」

 

「このまままっすぐのはずだけど……」

 

 地図とコンパスを確認しながら進む。

 

「……ん……?」

 

「カナ? どうかした?」

 

「あれ……」

 

 カナの指さした方を見ると黒い雲が広がっていた。

 

「…………あれって、まさか……」

 

「多分そのまさかだと思うよ……」

 

 黒い雲がこっちに来て雨が降りだした。

 

「やっぱりこうなるよなぁー!!」

 

 俺とカナは走って雨宿り出来そうな場所を探す。

 

「ゆっくん! あれ!」

 

 カナが小屋を見つけ、鍵がかかっていなかったため、雨宿りをすることにした。

 

「鍵がかかってなくて良かったね。ゆっくん」

 

「かかってたら終わりだったよ。――奥を見てみよう何かあるかもしれない」

 

 カナと奥に進むと暖炉があり、薪に毛布と色々あった。

 

「随分用意が良い小屋だな」

 

「今はすごく助かってるけどね」

 

「全くだよ」

 

 俺はすぐに暖炉に薪を組んで、山田先生から渡されていたリュックからマッチと適当な紙を出して火をおこした。

 

 次に俺が出したのはトランシーバー。

 

「さてっと、――こちら神碕、更識組。山田先生、応答願います」

 

『…………』

 

「……あれ? こちら神碕、更識組。山田先生、応答してください」

 

『…………』

 

 返事がなくもう一度、連絡をいれるが返事が無い。

 

「おかしいなぁ。ちゃんと電源は入ってる。電波も大丈夫なはずだけど……」

 

「……ひょっとしてトランシーバーのスピーカーが壊れてる?」

 

 カナの言ってることが合っていたらマズイ。連絡が取れない完全な一方通行だ。だが、こっちの大体の位置は伝えることは出来る。だから俺は大体の位置を伝えてトランシーバーの電源を切った。

 

「とりあえず、山田先生に伝わったのを祈って待つだけ」

 

「そうだね。――それじゃ脱ごっか」

 

「…………せめて『服を乾かすため』とか『風邪をひかないため』って言ってくれないかな」

 

「大して変わらないから良いでしょ」

 

 カナは恥じらい無く、目の前で堂々と服を脱ぎ始めた。

 

「――わぷっ」

 

 そんなカナに毛布を投げた。

 

「いきなりは酷いよ。ゆっくん」

 

「恥じらい無くいきなり脱ぐカナの方が酷いよ」

 

 カナが文句を言ってきたが、俺は思ったことを言いながらカナに背を向けながら服を脱ぐ。

 

「恋人同士で、一緒にお風呂入った仲なんだよ」

 

「勝手に入ってきて、一緒に仲良く入ったみたいな言い方をしない」

 

「……毎晩一緒に寝てるじゃない」

 

「毎晩カナが勝手に入ってきてるんじゃないか」

 

「…………ゆっくんのいけず」

 

「事実しか言ってない」

 

 まぁ、カナが言ってることもあながち間違いじゃないけど、誤解を招くような言い方をする。

 

「むー」

 

 頬を膨らませて思いっきり拗ねながら制服を乾かすため暖炉の前に置く。

 

「……さてっと」

 

 カナが置いてから俺も制服を暖炉の前に置いて座った。

 

「…………ゆっくん、毛布は?」

 

「一つしかなかった」

 

「そっか……なら良いよね」

 

「えっ? 何――がっ!?」

 

 何が良いのか訊こうとしたら、胸部に衝撃を受け、倒れた。そして後頭部をうった。

 

「いったぁ〜」

 

 衝撃を受けた胸部を見るとやはりというかなんというか、カナが抱きついていた。

 

「……いきなり何するんだ」

 

「毛布が一つしかないならこうするしかないでしょ? それに寒いなら肌と肌で暖め合うのが良いしね」

 

「カナは行動がいつも唐突過ぎる」

 

 いきなり飛びついてきたんだからな。おかけで後頭部をうった。

 

「ゆっくん凄いドキドキしてるね」

 

 カナが俺の胸に耳を当てながら言う。お互いほぼ裸で密着しているのだから当然だ。

 

「ねぇ、ゆっくん……もっと暖かくなることする?」

 

「………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ん……」

 

 いつの間にか寝ていて、暖炉の火は消えていた。

 

 また、暗く外から僅かに光が入ってくることから多分夜なんだろう。結構長い時間寝ていたかもしれない。

 

「……ん〜」

 

 カナも満足そうな顔で寝ている。

 

「……ゆっくん、激しいよぉ」

 

 とんでもない寝言を言っているカナから離れて暖炉の前に置いた制服に触る。

 

「よし、乾いてるな」

 

 制服を着て外を見ると雨はやんでいて月も星も見える。

 

「あれ……? ゆっくん……?」

 

 カナも起きたようだ。下着も付けてなく、毛布もはだけて全裸が丸見えだ。

 

「……カナ、制服乾いてるから早く着て」

 

「もっと見ても良いんだよ」

 

 カナは俺を誘うようなポーズをする。

 

「早く着る」

 

「悩んでくれてもいいじゃない(……たくさんした後たがら欲がなくなっちゃたのかな?)」

 

 カナはすぐに制服を着て俺と同じように外を見る。

 

「雨やんだね」

 

「あぁ、そうだね」

 

「あ、流れ星!」

 

 カナが指さした先に流れ星が見える。

 

「……あれ?」

 

 しかし、その流れ星に異変がおきた。

 

「ねぇ、あの星こっちに来てない?」

 

 そうカナが言ったように流れ星が段々こっちに近づいてくる。というか、あれは……

 

「「IS!?」」

 

 そう、流れ星だと思っていたのはISだった。

 

「漸く見つかりました」

 

 ISに乗っていたのは山田先生だった。

 

「神碕くんと更識さんの無線機のスピーカーが壊れていたみたいで」

 

 やっぱりそうだったのか。

 

「それで他の人たちとは連絡がとれたので城戸くんたちが最後に回されたんです」

 

 成る程、だからこんな夜に来たのか。

 

 その後、山田先生に救出されて登山訓練は終了。そして時間は経って終業式を迎え、夏休みになった。

 




 二人に何があったかは言わずとも解りますよね。
 
 次回からは夏休み突入です。ネタは用意してありますが、それを文にするのに時間がかかると思います。
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