インフィニット・ブレイド   作:ケヴィス

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まだ言ってなかった設定がありました。

人の姿になれる上級アンデッドですが、本来上級アンデッドはJ、Q、Kなのですが、この作品では上級アンデッドはQ、Kだけにさせてもらいます。

あと本来ダイヤのJは孔雀(くじゃく)なので飛べなかったんですけど、せっかくのジャックフォームだったので飛べることにしました。

またラウズするカードが一枚だと本来技名は出ません。二枚、三枚をラウズして出るのはコンボ名です。しかし一枚の時は私が考えて名を出します。



第06話

  【約束の日曜日】

 

 

 

「やっぱ少し早かったか」

 

 日曜、時間は朝九時三十分。場所はIS学園に向かうためのモノレールの駅前広場。俺はバイク『ブルースペイダー』に寄り掛かるながらカナを待っていた。

 

 今日はカナとあの場所に出かける約束をしたからだ。しかし、その約束の時間は十時で、まだ三十分もある。

 

(……買うのは着いてからでいいよな。バイクだから今買うとかなり邪魔になるし)

 

 そんなことを考えていたら、突然目の前が真っ暗になった。

 

「だーれだ?」

 

 背中から聞こえた楽しさがにじみ出している声。

 

「早いね。カナ」

 

 約束三十分前なのにカナが来た。

 

「すんなり正解しちゃうなんてつまんない」

 

 カナはつまらなそうに言いながら手を離した。

 

「あれ、制服で来たの?」

 

 振り返ったらカナがIS学園の制服を着ていた。俺は少し厚手の黒のシャツにジーンズだ。

 

「行く場所が場所だからお洒落するわけにもいかないでしょ?」

 

「それはそうだけど、バイクで行くの解っててスカートで来る?」

 

 移動手段で俺がバイクを持っているのを言ったら、カナが『乗りたい』と言ったから、研究所の車庫から出して来た。

 

「大丈夫、問題ないから」

 

 どこからその自信はくるのだろうか。

 

「まあ、あれこれ言ってても仕方ないし……行くか」

 

 俺はフルフェイスのヘルメットをつけて、カナにもヘルメットを渡す。

 

「よろしくね。ゆっくん」

 

 俺が跨がってエンジンをかけ、カナはヘルメットを被って後ろに乗る。

 

 むにゅ。

 

「ぅっ……」

 

「ほら、これだけ密着すればスカートでも平気だよ」

 

 カナが後ろから密着するように抱き着いてた。当然密着すればカナの豊満な胸が俺の背中に当たる。

 

「どうしたの。ゆっくん」

 

 カナは知っててわざとらしく訊いてくる。

 

「……なんでもない」

 

「え〜? 本当に〜?」

 

 むにゅ。むにゅ。

 

 カナは胸が当たっているのを主張するようにさらに力を入れて密着。

 

(こうなったら気にしたら負けだ! もう出発した方がいい!)

 

 俺は背中の意識を紛らわすためにエンジンを吹かす。

 

「もう行くぞ。しっかり捕まって」

 

「言われなくとも♪」

 

 俺は目的地に向かってブルースペイダーで走った。

 

 

 

 

 

 片道は約三十分、その間はカナが落ちないように抱き着いてるから胸が当たりぱなし。

 

 俺も健全な男だ。意識するなってのが無理な話だ。しかも二人乗りは今回が初めて、自分だけならそんなに意識しないが二人乗りだと自然ともう一人を気にしなければならない。

 

 だが気にしたら背中に当たっている胸の方に意識がいきかける。生き地獄、ある意味で天国と地獄、まさに天獄(てんごく)だった。

 

「やっと着いたね」

 

 目的地近くの駐車場に到着した。片道約三十分だと思ったら、途中の信号の八割近くの引っ掛かって、四十分以上かかってしまって、俺の精神は予想以上のダメージを受けた。

 

(帰りもあると考えると本気できつい……)

 

 俺はカナに降りてもらってブルースペイダーを置いてきて、そのついでに花を買ってきた。

 

「さて、行くか」

 

 俺とカナが来たのは、墓場だ。

 

 墓地の中を歩いて一つの墓碑(ぼひ)の前で歩みを止める。

 

 その墓碑には三人の名前が刻まれている。

 

神碕 隼人(はやと)

 

神碕 紫乃(しの)

 

神碕 優美(ゆみ)

 

 俺の隼人(父さん)紫乃(母さん)優美()の墓だ。

 

 俺は手に持っていた花を置いて添えてある花と入れ替える。

 

(父さん、母さん、優美……久しぶり)

 

「隼人さん、紫乃さん、優美ちゃん。三年ぶりの再会がこんなかたちになってしまってすみません」

 

 俺とカナは墓碑の前でしゃがんで手を合わせる。

 

 俺の家族はアンデッドに殺された。俺はその時、何も出来なかった。

 

 父さん、母さん、優美が殺されて、俺が殺されそうになった時、嶋さんに助けられた。

 

 その後は烏丸博士に引き取られて、ライダー適性があって仮面ライダーになった。

 

 『誰も悲しませない』とか、『皆を守る』とか、綺麗事を言うつもりはない。だけど、あの時とはもう違う。俺は力を手にした。力を持つことを選んだ。だから俺は戦う。復讐ではなく、仮面ライダーとしてアンデッドを封印する。

 

(それが、俺の選んだ道なんだ)

 

 俺は合わせていた手を離して立ち上がる。

 

「……さて、そろそろ帰るか」

 

「そうだね」

 

 カナも立ち上がって、墓碑から離れる。

 

「帰りどこかでお昼食べない?」

 

「………そうだな」

 

 帰りにも俺の理性の戦いがまた始まる。

 

 

 

 

      ◇

 

 

 

 

「…………」

 

 林の中から墓地から離れ、バイクに乗る裕と楯無を見る、一人の女の子がいた。

 

 

「彼に会わなくていいのかい?」

 

 その後ろから現れたのは嶋 昇であった。

 

「私は彼が君を拒絶するとは思えないよ。アンデッドである私を受け入れているのだからね。例え君が――」

 

「黙れ」

 

 女の子は無言で振り向き腰にベルトが装着される。『それ以上言えば倒す!』と言う意志を昇に見せる。

 

「――ならばこうしよう。君が勝ったら何も言わない。私が勝ったら裕君にあってもらうよ」

 

 昇はレンゲルバックルを出し、バックルに内蔵されたラウズトレイにクラブのカテゴリー(エース)『チェンジ』を装填し、下腹付近にバックルをかざす。バックルからカード状のベルトが自動的に伸長して装着される。

 

 女の子の手にはハートのカテゴリーA『チェンジ』が握られていた。

 

「変身」

 

 掛け声とともにバックル部のミスリルゲートを開く。

 

《Open Up》

 

 レンゲルバックルは音声とともにレンゲルクロスを分解した光のゲート・スピリチアエレメントを装着者の前面に放出、エレメントが自動的に装着者を通過し、基本カラーはボトルグリーン。ジェネラルスコープ(複眼)の色は紫の仮面ライダーレンゲルへと変身。

 

「変身」

 

 掛け声とともにバックル部分のラウザーユニットにハートのカテゴリーAをラウズする。

 

《Change》

 

 カリスバックルは音声と共に体が黒く波打つオーラで女の子を包み、基本カラーは黒で、赤い複眼・インセクト・ファインダーの仮面ライダーカリスに変身する。

 

 そして、互いの武器『醒杖レンゲルラウザー』、『醒弓カリスアロー』を出して構える。

 

「「…………!!」」

 

 

 ガギィインッ!!

 

 

 互いの武器が当たって火花を散らす。

 

 

 

 

     ◇

 

 

 

 

「はい、ゆっくん。あーん」

 

 カナが俺の口元にカルボナーラが巻かれているフォークを持ってくる。

 

(………どうしてこうなった?)

 

 墓地から走っての道中にあったファミレスで昼食にすることにした。

 

 席は向かい合わず、カナが隣に座っている。これはまだ問題ない方だろう。

 

 俺は日替わりランチでカナはカルボナーラだ。ちなみに日替わりランチはハンバーグだ。

 

 そうしたらカナが「一口頂戴」と言って、口を開けていたから一口食べさせてあげた。俗に言う『はい、あーん』ってやつで、食べさせてあげた。しかしそれが間違いだった。

 

「それじゃあ、私もあげるね」

 

 そう言ってカナが俺の口元にフォークに巻かれているカルボナーラを持ってきたのだ。

 

 俺がしたからカナもしてきた。俺は見事にブービートラップに引っ掛かってしまった。

 

(腹を()えるしかない……か)

 

 俺はカナから差し出された。カルボナーラを食べた。その時、周りからの視線がかなり強くなったような気がするのは気のせいではないだろう。

 

 カナはかなりの美人だ。アイドルに引けを取らない……いや、アイドル以上かもしれないスタイルをしている。しかもIS学園の制服を着ていれば目立たない方がおかしいだろう。

 

 IS学園から出れば精神的ダメージから解放されるかと思ったが、蓄積される一方だ。

 

「カナ」

 

「なに?」

 

 俺は少しでも気を紛らわすためにカナに話しかけた。

 

「たしかもうすぐ『クラス対抗戦』っていうのがあったよね」

 

「うん、来週だよ」

 

 クラス対抗戦とはクラス代表者同士がトーナメント式で行われるISバトルだ。

 

「優勝すると何かあるの?」

 

「優勝賞品は学食デザートの半年フリーパスだよ」

 

「女子だったら良いのかもしれないが、俺としてはビミョーだな」

 

「ゆっくんって甘いのって嫌い?」

 

「嫌いではないけど、特別好きってわけでもないかな。週に一回食べるかどうかだから」

 

「そっか、それはちょっと残念だね」

 

「そういえば一年で専用機持ちってカナ以外にいるの?」

 

 俺は素朴な疑問を訊く。二組にいるサラ・ウィルキンさんはイギリス代表候補生だけど専用機はないとカナから聞いた。

 

「いるよ。三組のフォルテ・サファイアって人が専用機持ちだよ。専用機は『コールド・ブラッド』」

 

「へぇー。となると優勝候補はカナとそのフォルテさ――」

 

「ちなみにその人はクラス代表じゃないよ」

 

「……えっ?」

 

「『めんどくさい』って言って断ったんだって」

 

 いいのかそれで? まぁ専用機持ちだからクラス代表をやれって訳でもないけど、だからって『めんどくさい』で断るか?

 

「だから出場する専用機持ちは私一人だよ」

 

 優勝はほぼ決まったも同然って訳か。

 

 そんなことを話しているうちに俺とカナは食べ終えた。

 

「それじゃあ、帰るか」

 

「そうだね」

 

 俺とカナは会計を済ませ、当然全額俺が払った。

 

 そしてブルースペイダーに乗って残りの道を走った。

 




ついに、カリスとレンゲルが出て、仮面ライダー剣に出る全ライダーが出ました。

そして殆ど勢い的なノリで上級アンデットである嶋 昇を仮面ライダーレンゲルにしてしまいました(笑)。

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