仮面ライダーダークディケイド IFの世界   作:メロメロン

67 / 81

ちなみにこの戒斗さんはVシネバロン仕様です。



インベスの真実

 

 

 スカラーシステム発動以来、焼き尽くされた沢芽の街。

 だが、今日この時だけはごく僅かな生活感の匂いが蘇っていた。

 

 トントントン。

 居住地区の一画にて響く、軽やかな包丁のリズム。

 エプロン姿で包丁を叩く瑠美の周囲には、薄汚れた服装の人々がザワザワと集っている。

 

 ゴクリと生唾を飲み込む音があちこちから響く。

 様々な視線を一身に受けながらも、瑠美はてきぱきと作業をこなしていた。

 

 柔らかく煮た人参に大根。

 歯応えを出す牛蒡とこんにゃく。

 一口サイズの絹ごし豆腐と豚バラ肉。

 栄養満点の具材がゴロゴロたっぷりの鍋。

 味噌を溶かして、味を染み渡らせればさあ完成! 

 

「花咲家直伝の豚汁です!」

 

「「「おお〜!!」」」

 

 目を輝かせた市民たちから歓声が上がった。

 瑠美がたった今完成させた熱々の豚汁が入った大鍋を前にして、彼らの目は子供のようにキラキラ輝いている。

 

(なんで写真館にあんだけ食い物があるんだ……?)

 

 そう考えながら横で眺めていた龍我でさえ、口の端から出る涎を止められなかった。

 

「ぃよし! さあみんな、順番に配るから一人ずつ並んでくれ!」

 

「全員分ありますから、慌てないでください! 

 おかわりもいっぱいありますよ!」

 

「七味もたっぷりあるぜ! ────なあ瑠美、俺も一杯だけ……」

 

「だめです」

 

 人々は紙の器によそった豚汁を、それはもうありがたそうに受け取っていく。

 中には涙を流して感謝する者さえおり、ここでの暮らしがどれだけ切迫しているのかを察してしまう。

 この瓦礫だらけの廃墟で食料なんて碌にないのだろう。ましてや、こんな温かい汁物なんて、逆立ちしてもあり付けやしない。

 

「ちゃんとしたご飯を食べるの、いつぶりだろう……」

「豚汁ってこんなに美味しかったんだ……」

「どうしてこうなっちまったんだろうなぁ。ううっ……ああ、本当にうめぇ……!」

 

 僅か一時のものだとしても、沈鬱だった人々を笑顔にできた。

 それだけでも、瑠美はここに来て良かったと思えた。

 

「万丈、瑠美、改めて礼を言わせてくれ。

 俺だけじゃみんなに料理を振る舞うなんて、思い付きもしなかった」

 

「へっ、俺はなんもしてねぇよ。

 発案も、料理したのも、全部瑠美だしよ。

 第一、絋汰のやりたいことはまだ始まってもいねえだろ」

 

「そうですよ。お姉さんの聞き込みはこれからじゃないですか!」

 

 絋汰の姉を尋ねようにも、気が立っている外の人々から話を聞き出すのは難しい。

 そこで瑠美が考えたのは、「人々を落ち着かせた上で聞き込みをすればいい」という計画。

 切迫した環境下で、温かい料理を振る舞われて怒る人間はまずいない。そして食事を与えてくれた人を邪険に扱う者も。

 食べ物で釣るような作戦は少しばかり気が引けるが、瑠美の決断は鈍らなかった。

 

 半分は絋汰のため。そしてもう半分は苦しんでいる人々のためである。

 

「食事中にすまねえ。俺の姉ちゃんを探してるんだけど、何か知らないか? 髪はこれぐらいで、ピンクのパーカーを着てて……」

「いや……」

 

「さ、万丈さん。私たちもじゃんじゃん作りましょうね!」

 

「うし、やるかぁ!」

 

 絋汰は聞き込み、瑠美と龍我は調理を続ける。

 やつれた顔をしていた人々も次第に穏やかさと安らぎを取り戻していく。

 それこそ、ここが過酷な環境だということさえ忘れられるほどに。

 

 しかし、こうして束の間の幸せに満足する者ばかりではない。

 

「オラどけ! あっちに行ってろ!」

 

 配膳待ちの列を乱暴に掻き分けてくる男がいた。

 人々は不満げにしながら、それでも彼を通してしまうのは腰のベルトがあってのこと。

 しかもよく見れば、彼は初日に遭遇した黒影の男ではないか。

 

「面白ぇことやってんな……えぇ?」

 

 すぐにでも変身できるよう構える龍我。

 だが、瑠美は唇をギュッと結んで列の後方を指差した。

 

「ちゃんと並んでください。全員に配っても有り余る量はあります」

 

「もちろんもらうさ。けどよぉ……それは今日一日分にしかならねえだろ? 

 だったらよお! テメェらが持ってる食料も全部よこせよ。

 ここにいる全員分ってことは……俺一人の何日分でもなるよなぁ」

 

「はぁ!? なんでアンタだけにくれてやらなきゃならねえんだよ!」

 

 龍我は叫び、瑠美と食料を庇うように飛び出す。

 龍我と男の間にピリピリした空気が流れ、周囲の人々は怯えて散っていく。

 あとは互いに変身して戦うしかない。多くの者がそう感じとった。

 しかし、瑠美だけは違う。

 

 両者が変身する寸前、彼女は男の前に立ち塞がった。

 

「瑠美!? 危ねえからどいてろ!」

 

「私たちはここに戦いに来たんじゃありません。

 だけど、あなたにここの食べ物を全部あげるわけにもいきません」

 

「なら力づくでやるしかねぇよなぁ!」

 

 マンゴー! 

 

 ロックシードが開けられても、瑠美はどかない。

 変身しようとする男の前に紙皿をスッと差し出した。

 湯気が香り立つ豚汁に、男は思わず変身の手を止める。

 

「今日、あなた一人が食べる分はあります。

 また明日も来ます。

 この世界にいる間なら、私はいつでも作りに来ます。

 ベルトを持っていても、いなくても、分け隔てなく振る舞います。

 だから……もう悲しいことはやめましょう?」

 

 そう話す瑠美は微笑んでいて、しかし器を差し出す手は小刻みに震えている。

 身を守る術を持たないが故の恐怖は当然ある。

 瑠美が持っているのは、それを我慢できるだけの勇気。

 

「……うるせぇ!」

 

「あっ!」

 

 男に払われた手から、汁が舞う。

 地面に撒かれた湯気が立つ。散乱した色とりどりの具材を見て、瑠美は悲しそうに顔を歪めた。

 一人分の一日を繋げるはずの食料が無駄になった。

 

 集団の中に仄かな熱が灯り、瑠美の勇気が新たな勇気を呼ぶ。

 

「もうやめろ!」

「アンタみたいな野郎はもう沢山だ!」

「貴重な食い物を無駄にしやがって!」

 

 ドライバー持ちに怯えていた、“持たざる者”が声を上げ、立ち上がり、石を投げ始める。

 尖った小石が男のこめかみを浅く切った。

 そこそこ大きめの石が見当違いの方向へ流れ、大鍋を倒した。

 

「なんだと!」

「誰が怪物から守ってやってると思ってやがる!?」

「ぶっ殺す!」

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ! こんなことで争うなんて馬鹿げてるだろ!」

「ご飯ならまだまだありますから! 傷付け合っても、何にもなりませんよ!」

 

 ドライバー持ちが憤り、声を上げ、錠前を構える。

 この場はもはや乱闘一歩手前。

 静止を求める瑠美や絋汰の声はもう届かない。

 

 後は血で血を洗うだけの凄惨な戦場になるだけ、というところで。

 

 ドラゴニックフィニッシュ! 

 

 持つ者と持たざる者が睨み合う間に、轟く青竜の雄叫び。

 巨大なクレーターを開けた中心で、地面に拳を叩きつけたクローズの姿があった。

 

「やめろっつってんだろうが!! 

 瑠美の料理無駄にして、これで満足かよ!? 

 それでも暴れるなら、全員俺がぶっ潰す!!」

 

 騒めき、やがてすごすごと引き下がる両陣営。

 廃空を揺らすクローズの怒りは、脅しという面で見れば効果てき面であった。

 しかし、こうなって喜ぶ者など一人もいない。

 やがて去り行く人々は嫌な空気だけを残していく。

 

「すまねえ、瑠美……」

 

「いいえ。むしろ万丈さんには助けてもらいましたから。

 本当にダメなのは、私。

 こうなることが嫌で料理を提案したのに、結局こうなることを止められませんでしたから」

 

 瑠美は散乱した食材を片付けながら、気丈に振る舞う。

 汚れた場所を吹きながら、ゴシゴシと目元を拭う。

 

「私、諦めませんから。

 大地くんがそうしてきたように。

 私も、私ができることで戦います」

 

 赤くなった目元に、もう涙は無かった。

 

 

 *

 

 

 

 芯まで凍てつきそうな肌寒さに、大地は身震いした。

 毛布を手繰り寄せようと手を探らせても、触れるのはザラザラした妙な感触ばかり。

 フカフカのベッドとはかけ離れた硬さへの疑問と共に起き上がって、トロンと緩んだ目を巡らせる。

 寝ていたのはベッドではなく、積み重ねた柔らかな葉っぱの山だ。

 

 そうか、ここはヘルヘイムの森だったか。

 どうやら自分は気絶していたらしい。

 そこで、自分の身体のあちこちに赤が充満している包帯が巻かれていることに大地は気付いた。

 

「悪いな。寝かしてやりたいのは山々だが、こんな得体の知れない森を寝床にするのは流石にオススメできん」

 

「ざけんな! お前に寝られちゃ俺様は動けねえんだよ!」

 

 気付け薬代わりの冷気を吐いていたレイキバットと、抗議の声を喚くネガタロス。

 自分が気絶した時、ポーチから抜け出して助けてくれたのだろう。

 この包帯の巻き方がちょっぴり不器用なのも納得がいった。

 

「レイキバットさん、ネガタロス。

 ……迷惑かけちゃいましたね。ありがとうございます。

 葉っぱまでこんなに集めてくれて、大変でしたよね……」

 

「礼には及ばん……と言いたいところだが、俺たちじゃない。

 助けたのはアイツだ」

 

 首(というより身体全体)を横に振って否定したレイキバットは、羽先をチョンチョンと指す。

「アイツ?」と首を傾げてその方向を見る大地。

 もしや光実が助けてくれたのか、と考えながら振り返った。

 

「お目覚めのようだな」

 

「な……!?」

 

 ────駆紋戒斗。

 ボロボロの衣装、火傷まみれの身体。

 この森に侵入した最大目的である人物が、それも街で見かけたまんまの格好で目の前に立っている。

 仏頂面の戒斗に見下されながら、大地は絶句していた。ポカンと大口を開けている自分はさぞ滑稽に見えていることだろう。

 

「もしかして、これは駆紋さんが……?」

 

「世話を焼くつもりなど無かったが、そこの蝙蝠が“助けてくれ”とあんまりにも五月蝿かったんでな。

 口の悪い忠臣と自分の悪運に精々感謝することだ。

 まあ、その傷の塞がり具合では手当など必要無かったかもしれんが」

 

「誰が忠臣だ! ……オホン、そっちはいい。

 大地、前々から思っていたことだが、お前は傷の治りが早すぎやしないか? 

 今回だって、正直死んでてもおかしくないと思ってたんだぞ」

 

「……言われてみれば、まあ。

 多分ダークディケイドライバーのお陰……なのかな。そうだと思うというか……それ以外に無いんだけど……」

 

 もう死ぬかと思うぐらいボロボロにされた経験は何度かあった。

 しかし、一晩休めば大事には至らなかったし、そこまで気にしたことも無かった。

 それこそ、こうして指摘されることで初めて納得する程度には。

 斬月のソニックボレーを食らった胸も、もう塞がり初めており、この分だと数日中には治っていることだろう。

 

 知識と教養に欠ける大地にはそれがどれほど異常なことか、実感することはできなかった。

 

「大地……と言ったか。

 おおよその事情はそこの蝙蝠と目玉から聞いている。

 俺を記録したいらしいな」

 

「……ええ、ええ。そうです。

 この世界での目的はバロンの記録。それは間違っていません。

 そうなんですけど……僕はあなたに聞きたいことがあるんです」

 

「ほう、言ってみろ」

 

「────あなたの戦う理由を。

 何の為に、何と戦うのか。

 どうして、躊躇なく人間を倒せるのか。

 僕はそれが知りたいんです」

 

 大地はしっかりと頭を下げて、切実に頼んだ。

 最後に“お願いします”と付け加えることも忘れない。

 誠意を込める、とは平時の大地も常に行っているが、今回は特に態度に表している。

 

 それだけ知りたいのだ。

 市民を守るでもなく、かと言ってユグドラシルにも属せず、一人きりのこの男が戦う理由を。

 

「何を聞いてくるかと思えば……フン、つまらんことを。

 お前はアーマードライダーナックルとの戦いを見ていたんだろう? 

 目障りな弱者を潰し、世界を壊す。

 その為に必要な圧倒的な力を手に入れる! 

 それが、俺の戦いだ」

 

「……ん? ……えっと……え?」

 

 大地は自分の耳を疑った。

 世界を壊す、と。戒斗は確かにそう言った。

 最初は自分をからかっているのか、とまで考えて。

 しかし、戒斗の揺るぎない目を見つめてその考えを諦めた。

 この男が相手を揶揄うような冗談を言うようにはとても見えない。

 

「どうした、鳩が豆鉄砲食らった顔をして。

 まさか、俺が正義の味方だとでも思っていたのか? 当てが外れたな。

 俺には守るものなどいないし、守る気もさらさらない」

 

 正直、落胆した。

 これまで記録してきたライダーは例外なく誰かを守ることに必死だった。

 ライダーバトルに参加していた蓮も、人殺しを良ししていたわけではない。

 だから、今回もそうだと自然と思い込んでしまっていたのだ。

 

 勝手な期待だとは重々承知しつつも、抱かずにはいられない。

 記録するライダーが血も涙もない男の筈がないと。

 

「……あなたを初めて見た時、孤独な人だと思いました。

 守る人がいないから、なんですね……」

 

「ならお前は何の為に戦う。

 数々の世界で何と戦ってきた。

 その力、振るうに足る理由があるんだろうな?」

 

 嘲りや蔑みなどではない。

 戒斗は純粋な興味本位から問いかけてきた。

 ならば大地も真摯に答えねばなるまい。

 

「みんなを守る。なんの罪もない人が襲われるなんて見過ごせない。

 僕はその一心で戦ってきました。

 どの世界にもライダーがいて、怪人がいて、人間がいた。

 僕は色んなライダーと一緒に、人を襲う怪人からみんなを守って──────守ろうとしてきました」

 

「……」

 

「……でも、もうわからなくなっちゃいました。この世界で、何と戦えばいいのか。

 市民も、ユグドラシルも、みんな僕を目の敵にしてくる。

 人間同士で憎み合うから、誰かを守ろうとすれば、誰かと戦う羽目になっちゃう。

 けど、僕には人間を殺すことなんてできない! 

 誰を守ればいい? 何と戦えばいい? 

 もう……何も……わからない……」

 

 戒斗は静かに耳を傾けていた。

 大地が顔をぐちゃぐちゃにして、何もかもぶちまけて、へたり込むまで、彼は腕組みしながら待っていた。

 どこまでも無表情の戒斗が何を考えているのか、皆目見当もつかない。

 

「こんなに情けない僕だから、取り零す命があった。

 小さな子供一人守れなかったんですっ……!」

 

「……そうか。よくわかった」

 

 沈黙を破る戒斗。

 大地はゆっくりと顔を上げた。

 

「────貴様は弱い。取るに足らない弱者だとな」

 

「え……」

 

「貴様は他の世界のライダーと()()()戦ってきた、と言ったな。

 つまり、貴様は戦う相手をその世界のライダーに決めてもらっていたということだ。

 故に戦うべき相手がわからなくなる」

 

「そんな……そんなことはない! 

 いつだって僕は僕自身の意志で戦って────」

 

 言葉に、詰まった。

 戒斗の言ったことを肯定するつもりはない。

 

 が。

 

 ドキリと思う心があった。

 本当に? 

 本当に自分の意思だけで戦ってきたか?

 他のライダーに流されたことが皆無だったと言い切れるのか? 

 

 自問の迷路に佇む大地の内心を見透かしたように、戒斗はほくそ笑む。

 

「ある男の話をしてやろう」

 

 クルミロックシードが戒斗の掌で金属音を鳴らした。

 手元の錠前を見つめる戒斗の表情はどこか昔を懐かしむ色がある。

 

「微々たるものだが、そいつには力があった。

 スカラー兵器による被害を免れ、シェルターという安住の地を手に入れておきながら、そいつは外に出て戦う道を選んだ。

 インベスから人々を守り、食料を分け与えた……だが、連中がそいつに抱いたのは感謝などではない。

 

 ────力への渇望だ」

 

 戒斗の顔が途端に険しくなる。

 錠前を握る力が増して、ギチチと嫌な音が鳴った。

 

「騙され、力を奪われ、最後には嬲り殺しにされた! 

 守る為の力は、より弱い者を虐げるだけの力に成り下がった! 

 少なくともアイツはシェルターで怯えているだけの者よりも、怨みつらみを溜め込んで無様に生き延びるだけの奴よりも、ずっと強かった。

 今の沢芽には優しさを忘れ、生存にしがみつくだけの見苦しい弱者しかいない。

 そんな連中を守る価値がいったいどこにある?」

 

「わかりません……わかりませんけど!

 仮面ライダーなら人間を守る。

 それが当たり前のことじゃないですか! 

 酷いことだとは確かに思いますけど、その人は立派な仮面ライダーですよ……!」

 

 酷く不幸な出来事だったであろう。

 戒斗とその人物に浅からぬ親交があったことも窺い知れる。

 しかし、その人物が間違っていたなどと大地は微塵も思えない。

 自らを犠牲にすることも厭わず、他者の盾になれる。

 かの人物の結末を美談にする気はないが、これこそが大地の信じる仮面ライダー像なのだと声を高くできる。

 

 しかし、今対峙している男は大地の言葉に感銘を受けるような性分なら、こんな会話に発展することも無かっただろう。

 

「結果はどうあれ、アイツはユグドラシル────人間と戦う覚悟も決めていた。

 お前はどうだ? みんなを守りたいとほざいておきながら、人間を相手にできないと言う。

 そんな奴を口先だけの腰抜け、弱者と呼ばずして何と呼ぶ」

 

「僕が駆紋さんの語る弱者に当てはまらないとは言いきれません。

 でも倒せないのは人間だけですから! インベス相手なら僕だって……!」

 

 大地を弱者と称した際の戒斗はあまりに素っ気なかった。

 自身への興味を失くしつつあると感じ、大地は思わずゾッとする。

 見捨てられることが、何故だか無性に恐ろしく感じた。

 彼の興味を繋ぎとめようとして、必死に言葉を並び立てる。

 

 だが、その並べてしまった言葉こそが更なる真実のトリガーを引いてしまう。

 

「クク、おかしなことを言う。インベスが倒せて人間が倒せない、だと? 

 笑わせるな。

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「──────」

 

 一瞬で頭が真っ白になった。

 瞳孔が開ききって、喉が締め付けられるように乾く。

 戒斗の言葉を咀嚼するほどに心臓が痛いぐらい高鳴る。

 

「ち、ちが──そんなはず──だって、光実さんは毒って────」

 

「嘘だと判断するのはお前の勝手だ。

 だが、もしそう思うなら簡単に検証する方法がある。

 そこら中にある果実を食ってみればいい」

 

 この森に入ってからというもの、目に入らない時は無かった果実。

 大地はゆらりと持ち上げた手で、手頃な場所からもぎ取った。

 紫の硬い皮を剥き、顔を出した果実のなんと瑞々しいことか。

 

(そうだ、こんなに美味しそうな果実を食べて怪物になるはずが────)

 

 大地は思い出す。

 インベスの身体に巻かれていた、人間の服の切れ端を。

 

(あれは偶然だ。何かの拍子に引っかかったとか、そう考えるのが自然だもん)

 

 大地は思い出す。

 イルカインベスに付いていたピンクの布の切れ端を。

 

 

 

 

 同時刻、片付けをしていた絋汰はとある物を発見する。

 

「これ……姉ちゃんのやつだ……」

 

 そう呟く絋汰が摘んでいるのは、ピンクの布の切れ端。

 煤けてはいるものの、間違いない。

 これは姉が着ていたものであると直感が知らせている。

 

 しかし、ここは昨日メイジがイルカインベスを撃破した場所であるとも、絋汰が握る布がイルカインベスに付いていたものだと教えてくれる人物は、あいにく誰もいなかった。

 

 

 

 だが、真実を導き出してしまった者はいる。

 

「────あ、ああ」

 

 一度浸透した思い込みとは中々捨てきれないものだ。

 

 戒斗の言葉、果実を食べかけた龍我に対する光実のリアクション、遭遇したインベスの全てが服の切れ端を巻いていたこと────それを事実であると感じる証拠がいくつも出揃ってしまっている。

 偶然の可能性は未だあるにもかかわらず、大地はもう「インベス=人間」の等式を崩せなくなった。

 

「ああああっ、あああああああっ!!」

 

 口から漏れるのは、魂の震えが絞り出す叫び。

 腰を抜かして、自分の犯した罪から逃げるために身体を引く大地。

 そんなことをしても、打ちのめしてくる現実からは決して逃げられない。

 

 人を、殺した。

 殺してしまっていた。

 無知のまま、普通の怪人を相手取るようにぶちのめし、蹴り砕いてしまった。

 

 自分が目指したのは、“人を守る仮面ライダー”。

 仁藤が、名護が、剛が、イブキが、氷川が、侑斗が、蓮が、万丈がそうであったように、自分もそうなるのだと目指した。

 だが現実はどうだ。

 何の罪もない、ヘルヘイムの“被害者”の命を摘み取ってしまったではないか。

 

 ぐじゅり、と潰れた果実が土に落ちる。

 膝を折って放心状態となった大地。

 戒斗は腕組みを解いたが、手を差し伸べない。

 

「崩れたか。

 別の世界から来たと聞いて多少の興味はあったが……時間の無駄だったな。

 自分で戦うべき相手も決められない奴と、これ以上話すことは何も無い」

 

 大地を置き去りにして立ち去ろうとする戒斗。

 見送る他ない大地に代わって、レイキバットが行く手を阻む。

 羽ばたきの頻度を普段より三割増しにして憤怒を表現する蝙蝠に、戒斗は溜息を吐いて立ち止まった。

 

「ちょっと待ちやがれ! 

 好き放題言ってくれたな、このバナナ男が! 

 テメェの持論なんざ知ったこっちゃねえがな!

 大地はな……呆れ返るぐらい甘ちゃんで、どんな世界でもそうやって戦ってきたんだよ! 

 そんなコイツを弱者呼ばわりするとは、この俺が許さねえ!」

 

「それこそ俺の知ったことか。

 そんなにコイツを慕っているのなら、今お前がすべきは俺に食ってかかるよりも、他にすることがあるんじゃないのか?」

 

「ぐっ……! おい目玉! お前も何か……!」

 

 分が悪いと見るや、レイキバットは苦い思いを我慢して援護を頼む。

 しかし、肝心のネガタロスはポーチの中で沈黙を守っている。

 戒斗を気に入っていた彼なら勧誘さえしそうなものだが……。

 

 レイキバットは気味が悪いな、と漏らしながら戒斗の道を開けた。

 そして大地を励ますべく戻ろうとして、目撃した。

 

 ────大地の背後から迫る赤黒い光の矢を。

 

「危ねぇ!」

 

 気付いたのはレイキバットのみ。

 最大速度で飛ばした小さな身体を盾に捧げたことで、光が大地を貫くことはなかった。

 

 だが、いくら頑丈な作りとはいえ無事で済むはずもなく。

 

「……レイキバットさん?」

 

「ガ……く、クソが……」

 

 大地の膝下に横たわるレイキバット。

 左眼から左翼にかけての金属が抉れてしまっており、剥き出しになった機械が不規則に火花を噴いている。

 満足に飛び立つこともできず、痙攣するのが精一杯。

 レイキバットが重傷を負ってしまったのは誰の目でも明白であった。

 

「久しいな、大地。

 俺のダークディケイドライバー、今日こそ返してもらおうか」

 

 ドウマ──仮面ライダーセイヴァー。

 見知らぬアーマードライダーの出現に戒斗は眉を顰め、大地は放心状態から立ち返る。

 

「ドウマ……!

 あなたの狙いは僕でしょう!? どうしてレイキバットさんを……!」

 

「無論弁えてはいるが、そこのキバットバット族モドキが勝手に出てきたのでな。

 まあ、ちっぽけなメカ一匹どうでもいいだろう?

 どっかの世界で代わりのペットを見つければいいさ」

 

「────お前ぇぇッ!!」

 

 人殺しのショックは未だ冷めやらない。

 しかし、煮え滾る怒りが一時的に大地を奮い立たせた。

 こんな不甲斐ない自分を、身を呈して庇ってくれたレイキバットを侮辱する物言いを許せはしない。

 そして、駆け出した大地はベルデのデッキをVバックルに叩き込もうとし────

 

「いいのか? 俺もれっきとした人間だぞ?」

 

 たった一言だけで足を止めた。

 

「別に驚くことでもあるまい。

 俺がダークディケイドライバーを求める理由。

 それは────()()()()()()()

 

 かつての戦闘で消耗し、俺の存在は希薄なものとなった。

 あのコソ泥が言うように、今の俺は幽霊、と言えばわかるかな? 

 だが、ダークディケイドライバーがあれば俺は生き延びられる! 完璧な人間に戻ることができる! 

 ……それとも、お前の信じる仮面ライダーとは、そんな願いを踏み躙る存在なのか?」

 

「そんな言葉を信じろって言うのか……!? 今まで、あんなことをしでかしておいて、今更……!」

 

 ドウマの語った内容が突拍子もない嘘とは言い切れない。

 幽霊のような存在なら、今まさにポーチで鎮座するネガタロスなんかが良い例だ。

 

「わざわざ世界を超えてまでお前を狙う理由としては納得し易いものだろう? 

 さあ、ベルトを渡せ。俺は──“死にたくない”」

 

 死にたくない。その最後の言葉だけは、根拠なしに信じられそうな気配を感じた。

 なら渡せるか? 無理だ。

 なら殺せるか? 無理だ。

 

 セイヴァーが歩み寄ってくる刹那、大地は迷って、迷って、迷って、迷って。

 

 心臓を握り潰す心境でベルデに変身した。

 

「くぅ……っ!」

 

 鏡の虚像が重なると同時、セイヴァーアローの唐竹割りをライドブッカーがガードする。

 

「まだ変身できるだけの余裕はあるか。

 だがこれならどうだ?」

 

 そう言うと、セイヴァーは弓を放り捨てた。

 頭をかち割ろうとしてきた力が消え失せたことに困惑したベルデであったが、この後のセイヴァーの行為がその惑いを加速させる。

 

 セイヴァーが変身を解いたのだ。

 

 生身を晒したドウマは、まるで剣を受け入れるかのように仰々しく腕を広げ、戸惑っているベルデを見据える。

 

「さあ、やれよ。今がチャンス……と言えば、わかるだろ?」

 

「なっ……なっ……!」

 

 目の前に立つは、レイキバットを撃った憎き相手。

 大地の精神に牙を立てるドス黒い感情が剣先を動かそうとした。

 実際に動くことは無かったが。

 

「ま、できんだろうがな」

 

 ドウマがフッと笑ったかと思えば、即座に再変身を遂げていた。

 ベルデを斬り裂くは、大橙丸の横一文字。

 日々培ってきた経験が、身体を反射的に動かし、反撃の刃をセイヴァーに滑らそうとするも、その時にはドウマはもう生身だ。

 ライドブッカーは、差し出された首の寸前でピタリと停止した。

 

「躊躇うことはない。お前が殺したインベスを思い出せ。

 彼らも思ってたことだろうよ。“死にたくない”、“俺は人間だ”……とな」

 

「ッ! ち、違う……! 僕は、殺すつもりなんかなかった!」

 

「お前がどう思っていようと、結果は変わらない!」

 

 弓刃に斬られたベルデが後退する。

 前に戻ろうとして、しかし踏み出せない。

 セイヴァーに踏み出すということが、彼を殺すも同然のように思われたから。

 弓を引くセイヴァーがイルカインベスと重なって見えてしまったから。

 そして、イルカインベスは人の輪郭へと────

 

「違う……違う違う違う! 違う違う違う!!」

 

 力を失った手から剣が零れ落ちた。

 幻覚を振り払いたくて、頭を激しく揺さぶるベルデ。

 戦意さえ失った大地には、セイヴァーアローに凝縮されていく赤黒い光に気を払う余裕はない。

 

 ザクロチャージ! 

 

 悪しき光を固めた矢が真っ直ぐに飛ぶ。

 大袈裟にならない威力がふんだんに込められた一撃が迫る。

 罪悪感に心を食い潰されかけていた大地は、ふと予感した。

「あ、これ食らえば死ぬな」と。

 

 

 

 

 

 カモン! バナナスパーキング! 

 

 だが、そうはならなかった。

 

 突如地面に生い茂った巨大バナナの柵がザクロの矢を相殺。

 結果、大地は死に至ることなく、その予想外の妨害にセイヴァーは目を剥いた。

 “どうしてこの男が邪魔を? ”。セイヴァーの思考はその疑問で満ちていることだろう。

 

「ハァァァァッ!!」

 

 大地を救った騎士──仮面ライダーバロンの槍は真っ直ぐにセイヴァーを向けられた。

 猛進する騎士の刺突を受け止めつつ、セイヴァーは自身の疑問をぶつける。

 

「駆紋戒斗……? これは一体何の真似だ?」

 

「知れたことを。目の前に敵がいる。理由はこれで十分だ!」

 

 バロンの巧みな槍捌きを弓と剣の変則二刀流が迎え撃つ。

 数度の打ち合いが両者に浅い傷を生んだ。

 

「おかしな事を言うな。俺がいつ君に敵対行為を取った? 

 俺は君の邪魔をするつもりなど毛頭ない。

 まさか、こんな奴を庇う為か?」

 

「違うな。コイツは疑う余地もなく弱いが……貴様はもっと弱い! 

 正面から戦えば負けると知っているから、貴様は汚い手を使うことしかできない。

 俺の敵とは、貴様のような見るに耐えん弱者だ!」

 

「訳の分からんことを!」

 

 激しくぶつかり合うバロンとセイヴァー。

 攻め立てるバナスピアーのリーチは長く、そしてセイヴァーアローと大橙丸の二刀流による手数がそれを防ぐ。

 技量はセイヴァーに分がある。しかし、それを補って余りあるバロンの勢いはセイヴァーの防御を打ち崩した。

 

「チッ!」

 

 胸を突かれて舌打ちを零したセイヴァーは後方へ跳躍。

 そうして距離を取ろうとすることを許さないバロンが地を駆けるが、紅き矢の弾幕に停滞を余儀なくされる。横薙ぎに槍を払っても、ほんの一部の矢しか弾けない。

 

「ならば!」

 

 カモン! マンゴーアームズ! Fight of Hammer! 

 

 暴雨の如く殺到する矢を弾きながら、バロンに装着されるマンゴーの鎧。

 バロンはカッティングブレードを二回倒し、マンゴーパニッシャーに光を纏わせる。

 

 カモン! マンゴーオーレ! 

 

 ググ、と重たそうに持ち上がったハンマーがバロンの周囲をゆっくりと一回転。

 それから二回転、三回転としていくうちに速度を増して、目にも留まらぬ勢いでハンマーを振り回す。

 さながら人間大の竜巻となったバロンには矢も刺さらず、やがて放たれたハンマーの投合がセイヴァーを打ち据えた。

 

「ガハァッ!?」

 

 弾幕が止んだ瞬間、バロンはセイヴァーへ急接近。

 途中で拾ったマンゴーパニッシャーの重い一撃は生半可な防御では受けられず、セイヴァーの胸に叩きつけられた。

 

「おのれ……こうなれば!」

 

「どうした? 奥の手があるなら、早く見せてみろ!」

 

 バロンのパワーファイターの戦法に苦戦を強いられるセイヴァーは森の奥地に視線を飛ばす。

 

 何かが、動き出した。

 

 

 *

 

 

 バロンとセイヴァーが激突する様子を眺めながら、尻餅をついている大地。

 霧散したベルデの装甲を再び纏うこともせず、ただ眺めることしかできていない彼のポーチで小さな物音が響いた。

 それに伴って脳内に直接語りかけてくるネガタロスの声も。

 

(大地、俺に代われよ。

 無理をすることもねえ。ここは適材適所と行こうぜ? 

 そうすれば……そこで転がってるゴミコウモリも助かるかもな?)

 

 普段の彼を知っていれば、異常だとわかる猫なで声だった。

 冷静に考えずとも、良からぬ企みがあると察せられるような、そんな声。

 けれど、今の大地はそんな簡単な考えすら浮かばず、ネガタロスが用意した逃げ道はとてつもなく魅力的に映ってしまう。

 

 だから大地は簡単に押してしまった。

 

「────フッ、安心しな。

 お前は身体だけ貸してればいい。俺様が何をしても、気にする必要はない。気楽に構えとけ」

 

 やつれた顔から一転、悪辣な笑みを浮かべる大地──否、N大地。

 憑依によって、腰に巻いたダークディケイドライバーの制限からも解放されている。

 N大地は悶えているレイキバットを渋々押し込んでから、カードを抜いた。

 

「変身」

 

 KAMEN RIDE DECADE

 

 変身完了も待たずに地を蹴ったN大地が次に地を踏んだ時、その肉体はダークディケイドの装甲に覆われていた。

 100mを6秒で走破するスピードでセイヴァーに接近し、刃を振り下ろす。

 ダークディケイドが繰り出すは、バロンの重鈍な殴打の隙を縫うような、細やかな斬撃。

 軽さと速さを重視した剣さばきでセイヴァーの武器を弾き、ハンマーの痛烈な一撃がねじ込まれる。

 

 そうして堪らず吹っ飛ぶセイヴァーをダークディケイドは嘲笑う。

 陰湿な野郎がぶちのめされる様はネガタロスからしても見ていて痛快なのだ。

 

「ネガタロス……結局その身体に憑きぱなっしというわけか。

 いや、奴隷と言うべきか? 

 いずれにせよ、哀れなものだな。はぐれイマジンに相応しいとはいえ」

 

「哀れ、って見方には同意してやるよ。

 しかしそんな余裕をぶっこいていいのか? 

 俺様は大地みたいな甘ちゃんじゃねえ。

 クク、ここで惨めに死ぬテメェの方がさらに哀れだろうに」

 

「フッ、死ぬのは果たしてどっちだろうな」

 

「何……?」

 

 この絶望的な劣勢を強いられてもなおセイヴァーは余裕を崩さない。

 強がりというより、裏付けがあるからこその自信。

 そんな風にネガタロスの目には映った。

 

「そういえば怪人を召喚できるらしいな。

 その能力も俺様がもらってやろう」

 

「できるものならやってみろ。

 ────出番だ! ドラス!」

 

 

 そして、「それ」は現れる。

 

 

 突如として爆発炎上した木々の狭間に光る一対の赤い複眼。

 人型の輪郭にプラスして、硬質感のある長い触角と尻尾がうねる。

 ゆっくりと浮遊しながら現れたその怪人はまさしく「機械のバッタ」と表現するのが最も適切だろう。

 

「インベス……ではないな」

 

『コンニチワ! お兄ちゃんタチ!』

 

 穢れなき幼子のような口調に騙されてはならない。

 悪という概念を深く愛し、愛されたネガタロスだからこそわかる。

 “究極の悪”というものがあるとすれば、このドラスと呼ばれた怪人がまさにそうだと。

 

 だがこのドラス、本来の宿敵である仮面ライダーZOと激闘を繰り広げたオリジナルと極めて近い個体でありながら、決定的に異なる部分があった。

 ネオ生命体が金属を取り込み、構成した戦闘用ボディ。それがドラス。

 かつてのドラスはそこら辺にあるような普通の金属で作られたボディでZOを圧倒せしめたという。

 

 そこでドウマはこう考えた。

 普通でない金属を使えば、どうなるか? 

 

「さあ、刮目しろ! これこそが俺が苦心して作り上げた究極の怪人!」

 

 カイジンライドで呼び出した様々な機械怪人のパーツにより作られた新たなドラス。

 より完全になった究極生命体。

 

「蹂躙せよォッ! パーフェクトドラス!!」

 

 世界の一つや二つだって、簡単に滅ぼせてしまうかもしれない怪物の瞳がギラリと瞬いた。

 

 

 

 




パーフェクトドラス。
色んな機械怪人を部品として構成されたトンデモ怪人。
ライダー怪人版タイラント。
構成怪人は次回の後書きにて

大地くんのライダー、どれが好き?

  • メイジ
  • レイ
  • ネガ電王
  • ベルデ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。