仮面ライダーダークディケイド IFの世界   作:メロメロン

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サッカー要素かもしれない




ネオ生命体、ドラス降臨!

 

 

(……ケッ、思ったより面倒なのが出てきやがったか。

 しかし『パーフェクト』とは……ネーミングセンスはまあまあ良いな、アイツ)

 

 高笑いに興じるセイヴァーに付随して、不気味に笑うドラス。

 一見隙だらけのようだが、実際には違うのだとネガタロスは己に言い聞かせた。

 故にこそ、バロンも仕掛けないままに動向を見守っているのだろう。

 

『お兄ちゃんタチ、強そうだから、完璧になったボクの実験台になってよ! 

 あのオーバーロードってヒトたちみたいに、簡単に壊れないでネ!』

 

「オーバーロードと戦ったというのか……!?」

 

『ウン! ちっとも強くなくて、ガッカリしちゃった! 

 この程度にも耐えられないんダから』

 

 ドラスの身体が軽く動く。

 ダークディケイドとバロンが同時に構えた次の瞬間には、身体が吹っ飛ばされていた。

 

(な──!?)

 

 微弱な風圧を肌で感じ、奇襲に備えようとした時にはもう遅かった。

 ネガタロスの目が辛うじて捉えたのは、ドラスの尻尾が伸縮する瞬間。

 周囲の木々が一瞬で薙ぎ倒されていることからも、恐らくはその尻尾を視認できないレベルの超絶スピードで薙ぎ払ったのだろう。

 

「がふっ……! 一撃でこれとは……! 

 オーディンが可愛く見えてきやがる」

 

「なんて力だ……!」

 

 尻尾を叩きつけられたであろう胸部から軋むような音が鳴り、込み上げた血反吐を仮面の中に吐き捨てる。憑依を維持していられるのが奇跡的に思えるダメージだった。

 装甲の大部分に亀裂を刻ませているバロンだって、全身が粉々になっていないだけマシだと思えてしまう。

 

『ハハハハ! よかった、まだ壊れてないネ! じゃあ次行くよ』

 

「舐めるな!」

 

 スイカ! 

 

 ATTACK RIDE BLAST

 

 戦慄してばかりもいられない。

 ダークディケイドはドラスの次なる一手を阻止せんとディケイドブラストを放ち、バロンは錠前を交換する。

 言葉を交わさずとも、この場で協力しなければ死ぬと彼らは察していた。

 多重射撃を全弾浴びても微動だにしないドラスはダメージではなく、「どんな抵抗をしてくるのだろう?」という興味から攻撃を中止した。

 

 カモン! スイカアームズ! 大玉 ビックバン! 

 

 KAMEN RIDE GAOH

 

 バロンが選択したのは、超巨大兵器型鎧・スイカアームズ。

 ドラスの倍はあろうかという極太の槍に赤雷が迸り、一直線に突っ込むバロン。

 多少の攻撃はこの鎧で受け止め、自身が持つ最大火力で以って粉砕する。バロン好みの、それでいて理にかなった戦法。

 しかし、これだけでは不十分と判断したDDガオウが、バロンの背後で後詰めのカードを装填する。

 

 FINAL ATTACK RIDE GA GA GA GAOH

 

 スイカアームズの巨体と、その進撃に伴う轟音に紛れて、タイラントクラッシュを発動させるDDガオウ。

 振り抜いたガオウガッシャーの剣先は丁度ドラスの背面部──尻尾を切断するよう調整されている。

 この実質的な挟撃なら最低でも尻尾を斬れる、とネガタロスは踏んでいた。

 

 それが彼らしからぬ楽観視であるとも気付かぬままに。

 

『すごいすごい! パパもこんなモノは作れなかったなぁ!』

 

 自身を貫く──というよりも、すり潰す勢いで迫る巨大ロボを目前にしながらドラスは子供っぽくはしゃいでいる。

 侮られていることにバロンは憤り、槍の力に変える。

 その油断こそが命取りだとDDガオウはほくそ笑む。

 前方の巨槍、後方の牙剣。同時に激突し、ドラスから多大な火花が散った。

 

 ────だが、それだけだ。

 

 巨槍は白銀の胸──クライシス帝国の怪魔ロボット、デスガロンと同じパーツに煤を付けただけ。

 牙剣は振り返りもせずに伸ばした尻尾──ブラックサタンの奇械人ワニーダと同じパーツを微かに揺らしただけ。

 

 ドラスに一切のダメージは無い。

 

『ハッ、ハッ、ハッ。チョットだけ痛いネ! ううん、くすぐったいって言うのカナ?』

 

「……ッ」

 

『じゃあ、次はこっちからいくよ?』

 

 ドラスの右肩が盛り上がり、大きく組み上げるように変形する。

 レーザー砲とも、大砲とも取れる見た目の砲身が向く先は、言うまでもなくバロンとDDガオウ。

 威力も範囲も知れない砲撃だが、その脅威度は明快であった。

 

 大玉モード! 

 

 FORM RIDE DRAKE MASKED

 

 バロンは防御を固め、さらにその大玉を盾にしたDDドレイクの射撃が飛ぶ。

 狙うはドラスの砲身。発射前に砲身の中で誘爆できれば、あの見るからに高威力な砲撃をお見舞いできるだろう。

 ごく短時間ながら正確な狙いによって放たれた弾丸は寸分の狂いもなくドラス右肩の砲台を貫く……かに見えた。

 

 音速のレーザーが弾丸を蒸発させ、大玉を貫き、バロンの肩を焼く。

 特大の砲弾がスイカアームズを木っ端微塵にし、中身のバロンを背後のDDドレイクごと吹き飛ばす。

 

 タイガーロイド──バダン帝国が誇る改造人間(パーフェクトサイボーグ)。その大砲を取り込んだが故の超火力であった。

 

「グッ────アア──!!」

 

 喉が張り裂けそうな悲鳴は爆音に掻き消される。

 無数の木々をへし折りながら、爆風に飛ばされていた身体が地面に落ちる頃には、DDドレイクのマスクドフォームの装甲はボロボロと崩れて落ちていく。

 ヒヒイロノカネの残骸に埋もれたDDドレイクの姿は正式な手順を踏んでいないにも関わらず、八割がライダーフォームとなってしまっていた。

 

「ハァ……! ハァッ、ハァ! クソが! 

 なんで俺様がこんな目に合う!? 

 こういうバケモンは俺様みたいな悪のカリスマが従えてこそだろうが!」

 

 ネガタロスは役立たずとなった装甲を脱ぎ捨てながら、彼らしくもない台詞を吐き捨てる。

 しかし、その様を見て「さっきまでの威勢はどこにいったのだ、情けない」という感想を抱げる者はほとんどいないだろう。

 スイカアームズを盾に挟んで、かつマスクドフォームの状態でも受けきれないほどの砲撃。

 精密射撃の弾丸を一瞬で撃墜してしまう速射レーザー。

 これらを同じ砲身から、同時に放てるというトンデモ不条理にはさしものネガタロスも弱音を吐かざるを得なかったのだ。

 

 そして、そうこうしている内に再び砲撃とレーザーが放たれる。

 

「チャージいらずかよ……!」

 

 ATTACK RIDE CLOCK UP

 

 間一髪、DDドレイクはその身を焼き尽くされる直前でクロックアップを発動。爪先にまで迫ろうとしていた爆風から逃れることに成功する。

 全てがスローモーションになった時間の中を駆け抜けながら、DDドレイクは必殺のカードを抜いた。

 さっきはつい取り乱してしまったが、戦意はまだ漲っている。

 一発の必殺技で駄目なら二発、それでも駄目なら三発四発跳んで六発。

 悪の組織の夢はこんなところで潰えやしない。

 

「さあ、コイツを喰らい……な……。あぁ、そうかよクソっ」

 

 ライダーシューティングを放とうとして────DDドレイクは止めた。

 自分以外の全てがスローモーションになった世界では、ドラスといえど例外ではない筈。

 だが、目の前で笑う怪物はとてもそうは見えない。

 

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 もし今大地の意識があれば、それを成し遂げさせた怪物のゴツゴツした白い足を見て気づいたことだろう。

 ドラスの足のパーツがかつての強敵──スピードロイミュードと同一のものであると。

 

『アレ? 何もしないんだ? 

 お兄ちゃん、あんなに速くなれたのに』

 

「それは追いついた自分への自画自賛か? 

 そこまでお望みなら、俺様が遊んでやるよ。ま、ごっこ遊び程度じゃ済まんがなぁ」

 

『ハッ、ハッ、ハッ。とっても楽しみ!』

 

 速度の優位性を潰された以上、ドレイクの姿に価値はない。

 そう判断したネガタロスはクロックアップと共にカメンライドを解除し、通常形態に戻った。

 剣を華麗に回して強気な自分を演じてみるものの、その活路は未だ見出せない。

 

(カメンライドだって無限にはできない。

 アイツが本気を出せばぶっ壊れるのがコッチなのも認める。

 できれば使いたくは無かったが……こうなりゃ奥の手を出すしかねえ)

 

 猛獣を威嚇するように、それでいて注意を引くように剣先を揺らしながらダークディケイドは動き出す。

 そのゆったりとした足運びを眺めていたドラスであったが、やがて痺れを切らしたのか、左手を持ち上げた。

 

 赤いノズルの形状をした左手から噴射されるガス。

 危険な気配を感じたダークディケイドは横に跳んで回避するが、背後にあったはずの大木が綺麗さっぱり消滅していることに愕然とする。

 

 パーフェクトドラスの左手のパーツとなったのはジンドグマの怪人、ショオカキング。

 彼が持つ強力な溶解ガスもまた、ドラスの武器となっていたのだ。

 

『つまんないなあ、早くしないと溶けちゃうよ!』

 

「ならその強力な武器の一つでも俺様に寄越しやがれってんだ!」

 

『やだよ! これはもう僕のモノだもン!』

 

 あまり悠長に構えてもいられない。

 ダークディケイドはなるべく一ヶ所に留まらないよう心掛けて、ガンモードに変えたライドブッカーの射撃を際限なく浴びせ続ける。

 しかし鋼の身体は揺らせても、やはりダメージには至らない。

 それでも引き金を絞ることはやめず、徐々に後退して森林の奥へ向かう。例え気休め程度だとしても、太い大木は時に身を隠し、時に身を守ってくれるからだ。

 

『逃がさナいよ、お兄ちゃん』

 

 ドラスが次に持ち上げるは、鉤爪のような右手。

 そこから射出されたのは、なんと右腕そのもの。

 機械の怪物らしく放たれたロケットパンチに舌打ちをするダークディケイドであったが、残念ながら攻撃はそれだけに終わらない。

 

 そのロケットパンチを阻んでいた木々がなんの前触れもなしに炎上を始め、焼け落ちていく。

 迫り来る右腕が炎を纏い、邪魔な木を片っ端から燃やしているのだ。

 その勢いといい、火力といい、まるで隕石のよう。

 これも身体を隕石に変えて攻撃できる怪人──クライシス帝国のグランザイラスを取り込んで身に付けた技である。

 

 FINAL ATTACK RIDE DE DE DE DECADE

 

 黄金のゲートの完全展開を待たず、発射されたディメンションブラスト。

 ロケットパンチのスピードは凄まじく、カード状のエネルギーを粉砕していき、必殺射撃が完成される前に衝突する。

 並の怪人なら消滅、そうでなくとも大ダメージを保証してくれる一撃がこうもあっさりと打ち負かされたことにも、もう驚きはしない。

 

 ATTACK RIDE SLASH

 

 勢いを大幅に削がれながら、なおも直進するロケットパンチはさらに多重斬撃を直撃させることでようやく停止する。

 バラバラに切断された腕は芯を失ったかのように空中分解し、構成していたであろう無数の機械の部品が散らばった。

 

「機械……。そうか、これで合点がいった。

 それであの野郎は腕が無くなってもピンピンしてる訳だ。

 ────試してみるか」

 

 ネガタロスの脳裏に閃いた、とある戦略。

 突発的な思い付きを突破口と呼べるかは微妙だが、他の攻略法を探してのんびり戦ってもいられない。

 

(隙を作るのはそう難しくはない。タイミングを見極めて、一気に畳み掛ける!)

 

 ネガタロスの考えを読み取ったドライバーから、適したライダーのピックアップが始まる。

 ダークディケイドは傷だらけの身体に鞭打って、頭の中でプランを練りながら疾走を再開した。

 

 

 

 *

 

 

 

 ダークディケイドとドラスの激闘からそう遠くない場所にて、戒斗が目を覚ます。

 スイカアームズの爆発四散と吹っ飛ばされた衝撃によって一瞬意識を失っていたのだ。

 アームズを喪失した状態では変身も保っていられない。

 とは言っても、あのダメージならどの道変身は解けていただろうが。

 

「まだ生きていたのか。羨ましくなる生命力だな」

 

「貴様……!」

 

 倒れている戒斗にセイヴァーが声をかける。

 戒斗は鉛のように重い身体を起こそうとするが、ドス黒い血で汚れた手足は支えにもならない。

 結果、敵を前に這い蹲ることになってしまう。

 

「いやはや、ドラスがここまで恐ろしい存在になるとは。俺も少々肝を冷やしたよ。

 だが、お陰でこうして生意気なライダーを一人見下ろすことができた。

 どうだ? これでもまだ、俺が弱者だと言えるか?」

 

「お望みなら何度でも言ってやろう……貴様は弱い! 

 今の貴様は虎の威を借る狐そのもの。全く反吐が出る」

 

「……フン。まだ痛みが足りないらしいな」

 

「痛み……? 笑わせるな!

 この程度で俺を痛めつけた気になるなど、勘違いも甚だしい!」

 

 身体が精神に追いつけないと悲鳴を上げる。

 その声を無視して、戒斗はヨロヨロと立ち上がる。

 戦極ドライバーを取り外し、新たに構えるは斬月やシグルドと同規格の赤いベルト──ゲネシスドライバー。

 

「茶番は終わりだ。変身」

 

 レモンエナジー! 

 

 専用のエナジーロックシードをドライバーにセットし、グリップを絞る。

 ドライバーが内蔵されたエネルギーで満たされると、黄色のアームズがバロンに被さった。

 

 ソーダァ────レモンエナジーアームズ!

 ファイトパワー! ファイトパワー! ファイファイファイファイファファファファファイッ! 

 

 創世弓・ソニックアローを構えるバロンは、強化形態──レモンエナジーアームズへの変身を完了する。

 身体のフラつきは抑えられていないが、強化形態となった彼の威圧感は少しも衰えていない。

 

「強がりをしてくれる。ならば、お前の相手はコイツに任せるとしよう」

 

 KAIJIN RIDE OUGON JAGUAR

 

 そう言ってセイヴァーが召喚した怪人は、長槍を構えた黄金の鎧を着込んだジャガー。

 その名前も、まんま黄金ジャガー。かつてXライダーやスカイライダーと死闘を繰り広げたネオショッカーの幹部である。

 

「俺は確かスカイライダーと決闘の最中だった筈では……? 

 ────ぬ、貴様も仮面ライダーか!? 面白い、一対一の勝負だ!」

 

「望むところだ!」

 

 同時に駆け出すライダーと怪人。

 大木に背を預けて眺めるセイヴァーの眼前で、弓刃と槍先が交わって火花を散らす。

 

 リーチは槍の方が圧倒的に上だが、懐に飛び込んでしまえば満足に振るうこともできまい。

 バロンの考えは正しく有効で、だからこそ黄金ジャガーの巧みな槍術は両者の距離を一定以下に縮めさせない。

 驚くべきことに、この槍はゲネシスドライバーによって飛躍的に強化されたバロンのスピードを確実に捉えていた。

 

「甘い! 踏み込みはさせんぞ!」

 

「ならば!」

 

 突き出される槍をいなすソニックアローの弓先に光が宿る。

 バロンが引き絞った弓を解き放ち、至近距離から飛んだ矢が黄金ジャガーの胸を撃つ。

 胸を焼かれて苦悶の声を漏らす怪人であったが、続いて放たれた二発目は身をよじって回避、三発目は手前に引き寄せた槍の柄で弾く。

 それから幾度となく矢を放つも、いずれも黄金ジャガーに命中することはなかった。

 

「中々の腕だが、その程度では俺の槍は破れんぞ! 仮面ライダー!」

 

(所詮は操り人形、と侮ることはできんか)

 

 セイヴァーが召喚したインベスもどきぐらいに考えていたが、これがどうして中々歯応えのある相手だ。

 己の認識を改めたバロンは背後に跳び、バナナロックシードを弓にセットした。

 

 バナナチャージ! 

 

 弓を地面に突き刺せば、身の丈ほどもある光が黄金ジャガーを包囲する。

 そして出来上がったバナナの檻が黄金ジャガーを拘束しようとするが、即座に槍を振り払って打ち破られる。

 

 クルミチャージ! 

 

 バロンは敵に暇を与えない追撃の矢を放つ。

 そんなものは通用しない、と槍の的確な突きが矢を弾く。

 しかし、砕かれた矢はさらに細かい無数の炸裂矢として槍の防御を通り抜け、黄金ジャガーにザクザク刺さった。

 

「グッ、くっ、これはなんとも奇天烈な技……! 

 貴様の首、ますます欲しくなった!」

 

 迸る痛みから戦意を昂ぶらせた黄金ジャガーはさらに速度を上げて槍を振るう。

 まるで槍が何本も増えたかのような速度には、もう目で追うのがやっとのバロン。

 万全の体調であるならまだしも、今の身体では少々荷が重い。そんな考えは戒斗の脳内から即座に放棄されたが。

 

「仮面ライダー! 聞かせてくれ、お前の名前を!」

 

「悪いが、俺は仮面ライダーじゃない。アーマードライダーバロンだ」

 

「ならば、アーマードライダーバロンよ! 

 俺はネオショッカーの将軍、黄金ジャガー! お前の首を貰い受ける!」

 

 鎧に身を包み、その内に気高き心を宿した戦士の戦いはさらに渦を巻き、その烈しさを増していった。

 

 

 

 *

 

 

 

 ひっきりなしに荒れ狂う爆風の嵐。

 レーザー、砲弾、溶解ガスと一撃でも食らえば必殺になりかねない攻撃の中をダークディケイドが駆け抜ける。

 

 あのロケットパンチを最後にドラス側の新技は出してこない。

 もうネタ切れなのか、それとも出し惜しみしているだけなのかはさておき。

 回避に専念すれば、一度見た技の直撃だけはなんとか避けられている。

 しかし、回避だけではドラスを倒せないことは不変の現実であり、それはダークディケイドも理解している筈だが……。

 

『どうしたノ? お兄ちゃん、さっきまデは色んな風に変わっテたのに。

 逃げてばっかりじゃ、つまラないよ』

 

「だったら自分で面白くする努力をすればどうだ? 

 ガキでもそれぐらいはできるだろ」

 

『ハハハハ、それもそうだね!』

 

 その笑いを境にして、ドラスの苛烈な攻撃がより密度を濃くする。

 これまでは一種類ずつ撃っていた攻撃を組み合わせて放つようになり、こうなってくるとギリギリの回避もままならなくなってくる。

 右腕も失っているが故にロケットパンチはもう飛んでくることはないのが救いか。

 

 しかし。

 

「ぐおおおおッッ!?」

 

 目の前に落ちた砲撃が生んだ大規模爆発に思わず足を止めたのが命取り。

 狙い撃つレーザーがダークディケイドの腹を抉り、槍の如き尾が身体を斬り裂いた。

 これほどに高水準の一撃、限界間近だった憑依元の肉体には耐え切れない。

 地面に転がって、うつ伏せになったダークディケイドは僅かに身動ぎするだけで立ち上がることも困難になってしまっている。

 

『もう終ワり? ドウマのおじちゃんが言ってタほど、強くハなかったネ』

 

「……」

 

 ダークディケイドは答えない。

 うつ伏せになったままなんの反応も返さない敵に、ドラスは飽き始めた。

 

『それじゃア、バイバイ。お兄ちゃん』

 

 遊ぶ気を失ったドラスは確実に葬り去れるように溶解ガスを噴射した。

 その威力を知っていながら、一切の抵抗もせずにガスを受けるダークディケイド。

 レーザーや砲撃から身を守ってきた漆黒の装甲でも、これは防ぎようもない。触れた時点でアウトのガスとは、そもそも防ぐものではないからだ。

 

「ぐっ……ぐああああっ!?」

 

 そして案の定、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 彼が倒れていた場所には痕跡一つも落ちていない。

 

『あーあ。期待外れだったなあ。

 でモ仕方ないよネ。だって僕は完璧な存在なんだから。

 完璧な僕に敵う奴なんていなイもんね!』

 

 あんなに大口を叩いておいて結局はドラスの完封勝利。

 右腕だって自発的に失ったようなもので、ダークディケイドが与えられたダメージらしいものは一つとして存在しない。

 これを笑わずして、何を笑おうというのか。

 

『やっぱり僕が一番強いンだ! ハハ、ハハハハハハー!』

 

 その笑い、その隙こそかネガタロスの狙いとも知らずに。

 

 ATTACK RIDE MAGNET

 

 一発の銃声が響くと共に、ドラスの背中に火花が散る。

 ダメージはなく、“銃弾の主は誰なのか? ”という疑問だけが残った。

 そして振り返ろうとした身体を未体験の違和感と戸惑いが襲う。

 まるで身体が圧縮されていくような感覚に、ドラスは初めて動揺の声を上げた。

 

『なに……これ……?』

 

「磁力ってのは結構効くもんだろ? 特に、全身が機械のお前には」

 

 やはりと言うべきか、銃弾を放ったのはダークディケイドであった。

 今の姿は紫の鰐ライダー、DDローグとなっており構えている銃もネビュラスチームガンではあったが、それは些細な事に過ぎない。

 今大事なのは、どうして消滅させられた筈のダークディケイドがこうしているのかということ。

 

「『なんでコイツは生きてるんだ? 僕が跡形もなく消したのに』なんて言いたそうだな。

 なに、簡単な手品だ。お前のガスに触れるまでもなく、俺様は自力で消えれるってだけよ」

 

 ディケイドインビシブル。

 あのガスに触れる直前、ダークディケイドは自前の回避技によってあたかもガスに消滅させられた風に演出していたのだ。

 そうまでして欲しかったのは、ほんの少しの隙と時間。既に準備は整っている。

 

『こんなもの……!』

 

 桁外れのパワーで、自身を縛る磁力を強引に振り払おうとするドラス。

 それを可能とするだけのスペックは間違いなくあるだろう。

 しかし、指を咥えて待つつもりもない。

 

 FINAL ATTACK RIDE SA SA SA SAGA

 

 FINAL ATTACK RIDE NE NE NE NEGA DEN-O

 

 FINAL ATTACK RIDE DE DE DE DELTA

 

 FINAL ATTACK RIDE RE RE RE REY

 

 白光の三角錐、紅の鞭、極寒の吹雪、紫電の槍が次々とドラスに突き刺さり、その一つ一つがドラスをその場に縫い付ける。

 異なる四種のパワーソースから成る拘束は流石のドラスでも簡単には破れない。

 DDローグに視線を釘付けさせ、その隙に身を隠していたDDサガ、DDデルタ、DDレイ、DDネガ電王からの不意打ちを食らわせる。

 これらは密かに発動していたディケイドイリュージョンで増やした分身であり、これこそがネガタロスの最後の奥の手。

 

 以前なにも知らずに使った時はぶっ倒れてしまったが、同じ轍は踏まない。

 使いどころを見極め、短期決戦で一気に片をつける。

 

 なんとか拘束から抜け出そうと足掻くドラスへ、五人目以降の分身が殺到した。

 

 ATTACK RIDE THUNDER

 

 FINAL ATTACK RIDE TO TO TO TODOROKI

 

 FINAL ATTACK RIDE ZA ZA ZA ZANKI

 

 ドラスを刺し貫くハーメルケイン、音撃弦・烈雷、音撃弦・烈斬。

 DD轟鬼とDD斬鬼が音撃斬を搔き鳴らせば、稲妻がその身体を走り抜ける。

 さらに魔法の雷も合わさることで、ドラスを構成する大半の機械部品は内部からショートさせられてしまった。

 だが、それは裏を返せば大半以外の部品はまだ生きているということでもある。

 

『ガァァァアアアアアッッ!!』

 

 獣の如き雄叫びを上げた後、使える全武装を解放するドラス。

 最大出力による反動など御構い無しに、レーザーなどを撃ちまくり、周りは一瞬で火の海に変わり果てる。

 そして、それらを至近距離で浴びた分身達は消滅してしまった。

 

「「「「「おおおおおおおッッ!!」」」」」

 

 だが、それすらもネガタロスの想定内。

 炎を凍らせながら進むDDレイを先頭に、ダークディケイド軍団が一斉に進軍を開始する。

 

 ドラスは彼らを正面から撃滅せんとするも、ジャコーダーに持ち上げられた際にバランスを崩してしまい、狙いは逸れてしまった。

 内側に張る魔皇力がドラスをさらに傷付け、そこから必殺技のラッシュが幕を開ける。

 

 左腕を砕くブリザードクロー・エクスキュージョン。

 右肩を貫くルシファーズハンマー。

 脚部を挟んで壊すクラックアップフィニッシュ。

 

『ウソだ……僕は神になる存在なノに……!』

 

「そんなになりたきゃ、地獄で勝手になってろ。

 俺様の支配する世界に神は要らねえ!」

 

 胸部を粉砕するネガデンライダーキック。

 最後の衝撃が首にまで波及すれば、もう保たない。

 火花を血飛沫のように噴き出すドラスの頭部が内側から弾け、声にならない声を上げる。

 

『ガ────』

 

 それが最後の断末魔であった。

 

 今日最大の爆炎が上空に屹立する。

 計八人分のライダーの必殺技を同時に受けて、パーフェクトドラスは爆発四散した。

 ネガタロスの完全勝利を祝うに相応しい花火を見れば、どっと押し寄せてくる疲れも幾分かマシに思える。

 

「クハ────ハッハッハッハッ!! 

 見たか、あの機械人形め! 

 ああ、やっぱり俺様とこのベルトが揃えば向かう所敵なしってもんだ! 

 後はドウマの野郎を抹殺すれば、もう────」

 

 

 

 

 その時の湧いた感情はどう形容すればいいだろうか。

 

 絶望という言葉だけでは足りない。

 恐怖を足しても、まだ及ばない。

 今のネガタロスの心境を表すには、新しい表現が必要になるだろう。

 

「──────」

 

 

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『フフフ、お待タせ。お兄ちゃん。

 僕を一回倒せるなンて、ビックリしちゃった!』

 

「……再生したっていうのか? だが……」

 

『ううん、お兄ちゃんは僕をちゃんと一回倒したよ。

 でもざーんねん。僕はこの身体を何個でも作れるんだ! 

 メガヘクスの力でね! スゴいでしょ!』

 

 メガヘクス────この「バロンの世界」に酷似した世界にて、地球を侵略しにやって来た地球外金属生命体。

 荒唐無稽な強さでありながら、同じ個体を無数にいる群体でもある。

 その能力を部分的に吸収することで、パーフェクトドラスは自身の量産化に成功していたのだ。

 

『でも流石にエネルギーが足りなくなっちゃうから、こうシて補給する必要があるのがネックかな。

 まあこれぐらいは丁度いいハンデ、だよね? ハッ、ハッ、ハッ』

 

 近くに実っていた果実を一つもぎ取ったかと思えば、ロックシードに変換される。

 錠前を身体に押し付けるように吸収することで、先程の戦闘で消費したエネルギーも補給できた。

 こんな芸当もパーフェクトドラスが戦極ドライバーを取り込んでいるからこそである。

 

 これでパーフェクトドラスのダメージは帳消し。

 対するダークディケイドはこれ以上ないってほどに消耗している。

 

 もうこれは無理だ。どうしようもない。

 脳内で喧しく響く警笛に従って、踵を返すダークディケイド。

 万に一つ……否、兆に一つの可能性に賭けて逃走を試みる。

 

『逃げられないヨ? お兄ちゃん』

 

 ダークディケイドは瞬きする間に追い付かれ、剛腕の裏拳を叩き込まれる。

 首がねじ切れるのでは、と錯覚してしまう痛みにネガタロスは顔を歪める。

 

 実際のところ、今の一撃だけでダークディケイドを殺すのはドラスにとって朝飯前だった。

 そうしないのは、徹底的に痛め付けて嬲り殺しにするため。

 まるで子供が捕まえた虫を生きたまま解剖するかのような、そんな無邪気な残忍性による蹂躙だった。

 

『ほら、早く立たないと死んじゃうよ。さっきみたいにいっぱい増えたりしてみなよ!』

 

「テメェ……! 俺様にこんな舐めた真似して、タダで済むと思うなよ……!」

 

 立ち上がることも困難な身体で、それでも悪態だけは止めないダークディケイドの腹が蹴り上げられる。

 液体を吐き出すような音を立てて転がる姿が面白くて、ドラスはそれを何度も繰り返した。

 

『ニンゲンのサッカーって、こんな感じなノかナ?』

 

 時期にダークディケイドは──大地とネガタロスは死ぬだろう。

 そのポーチの中にいるレイキバットも道連れだ。

 もし仮にバロンが黄金ジャガーを速攻で撃破し、こちらに駆け付けたとしてもドラスには敵わない。

 ヘルヘイムの環境下ではクローズの救援も望めない。

 

 わかりやすく言おう。もうこれは──完全なる詰みだ。

 

 ──乱入者でもいない限りは。

 

 

『……?』

 

 

 それはとても奇妙な光景だった。

 空中を流れていく無数の数式。

 不思議に思ったドラスがそれらを纏めて解析したが、数式の群が表す意味までは理解できなかった。

 

 だがそれも当然の帰結だろう。

 何故ならそれは彼にとっての()()()()()()なのだから。

 

 困惑を深めるドラスに巨大な放物線から放たれるライダーキック──ボルテックフィニッシュが叩き込まれた。

 

『グガァァッ!?』

 

 胸部を大きく抉られて吹き飛ぶドラス。

 降り立ったのは赤と青、二色の仮面ライダー。

 突然の乱入者に驚いたバロン達も交戦の手を一旦止めざるを得ない。

 

「アーマードライダーか……?」

 

「……ビルドだと?

 ────いや、違う……!」

 

 唯一そのライダーに心当たりがあるらしきセイヴァーから漏れる驚愕の呟き。

 それもそのはず。このライダーはビルドでありながらビルドではない。

 

 腰のベルトは戦極ドライバー。そして頭部に金色でデカデカと描かれた「十九」の文字。

 

「フィフティーン……でもないか。貴様は誰だ」

 

「────仮面ライダーナインティーン」

 

 セイヴァーですら見知らぬ完全に未知のライダー、ナインティーン。

 今の姿は仮面ライダービルドのロックシードで換装した、さしずめ「ビルドアームズ」とでも言うべきだろうか。

 ダメージ過多が響いて気絶してしまっているダークディケイドをその場にいる全員から庇うような位置取りで立つ姿はまさしく仮面ライダーだ。

 にも関わらず、喉につっかえるような異物感を醸し出しているのはナインティーンから放たれる凄まじい重圧の所為であろう。

 

 強制的に目を釘付けにされるライダーに誰もが警戒する中、まず動いたのは不意打ちをかまされたドラスであった。

 突然の攻撃に怒りでも感じているのか、ドラスは無言でレーザーと砲撃を放つ。

 

 ビルドスカッシュ! 

 

 ビルドアームズの色が一瞬変わる。

 水色の左半身がダイヤモンドのシールドを、紫の右半身が蜘蛛の巣のネットを生成。

 レーザーはダイヤモンドに反射され、砲弾はネットに絡め取られる。

 結果、ナインティーンは無傷、ドラスは自身のレーザーの威力を身をもって味わう羽目になった。

 だがボディを焼かれたにも関わらず、ピンピンしているドラスは喜色の声を弾ませた。

 

『……へぇ、君強いね! このお兄ちゃんよりも楽しめそう!』

 

 ビルドスパーキング! 

アルティメットマッチブレイク!

 

 ナインティーンは無言。代わりに鳴ったのは彼のベルト。

 虚空から召喚された大砲の銃口が輝きを放つ。

 そうしてドラスに命中した砲撃には四種のエレメントが宿っており、その中には先程彼を苦しませた磁力も含まれていた。

 

『ギ、ギギ……あんまり調子にノらないデよ!』

 

 ドラスは全身を軋ませる磁力の影響に苦しみながらも反撃のロケットパンチを射出する。

 今にも全身を粉々にしそうな勢いで迫る右腕だが、ナインティーンはこれすら無言で対処する。

 

 フォーゼ! 

 フォーゼアームズ! 青春スイッチオン! 

 

「……」

 

 “赤と青”から“白”の鎧へ。

 業火を纏う右腕の襲来に相対したのは、赤い銃。

 フォーゼアームズが赤の輝きを放った瞬間、右腕の炎は残らず吸い上げられてしまう。

 そして吸収された炎が銃口から勢い良く吹き出され、右腕を焼き尽くしてしまった。

 

 ナインティーンは右腕への対処を終えた銃をあっさり放り捨て、コンセントの付いた棒を次に取り出す。

 

 フォーゼオーレ! 

 

 大気を焦がす電撃波にこれは不味いと感じたか、回避を選択するドラス。

 僅かなステップのみで電撃波をしのぐことに成功したが、間髪入れずにナインティーンのキックがそのボディを突き抜ける。

 キックを放った左足の先にドリル状のエネルギーと電撃が迸っていたことを、果たして何人が確認できたことだろうか。

 

「ガァァァアァ!!」

 

 耐え難い苦痛から叫ぶドラスを蹴飛ばしたナインティーン。

 煙を上げてフラつくドラスに再度接近するその手には、ロケットを模したような大剣がいつの間にやら握られている。

 

 フォーゼスパーキング! 

 

 電撃と磁力の両方を帯びた斬撃が真っ向から振り下ろされ、ドラスは一刀両断。

 大爆発が起こった中心に立つナインティーンの威風堂々とした佇まいたるや、バロンでさえ呆気に取られてしまう。

 

 作業をこなすかのように淡々とドラスを屠るテクニック、そしてパワー。これを恐ろしく思わないのはとても無理だ。

 

 三体目のドラスが来ないうちに大地を抱えて、この場を離脱しようとするナインティーン。

 タイミングや立ち位置からそうではないかと推測できたが、やはり彼の目的は大地の救出であった。

 

「貴様ァ! 好き勝手するのも大概にしろ! ソイツのベルトは俺の物だ!」

 

 ザクロチャージ! 

 

 ナインティーンと大地に迫る真紅の矢。

 これもまた相当な威力の一撃なのは間違いないが、あの瞬殺劇を繰り広げた相手に通用するか、と問われれば首を縦には振れない。

 

 ロックオフ

 

 ナインティーンは装備していたフォーゼアームズを待機状態に戻し、ロケットの如く前方に打ち出してザクロチャージを相殺する。

 その代償として、鎧の無い貧相な姿になってしまったが、代わりの鎧など彼にはいくらでもあった。

 

 鎧武! 

 鎧武アームズ! フルーツ鎧武者オンパレード! 

 

 装備したのは、どこかオレンジアームズに似た鎧武アームズ。

 バロンにはこれで通算三つ目の知らないアームズだが、最早驚きもしない。

 ナインティーンはセイヴァーの物と色違いの剣と、和風の意匠をあしらった刀を合体させて薙刀とし、さらにマゼンタのロックシードをセットする。

 

 ディケイドチャージ! 

 

 鎧武者、そして破壊者の力が薙刀を煌めかせる。

 どの技よりも遥かに強く、七色に輝く多重斬撃。

 セイヴァーが咄嗟に構えた防御さえ容易に貫通し、ついでと言わんばかりに黄金ジャガーまでもが光に飲まれる。

 

「まさかこんな……ギャアアアアアアアア!?」

 

 黄金ジャガーはこれにて爆発四散。

 炎の奥に消えたセイヴァーは生きているのかどうかさえはっきりしない。

 もう残っているのはバロンしかいないが、彼は極めて勝ち目が薄いと自覚していながら交戦の構えを見せる。

 だが、ナインティーンはそんな彼には目もくれずに大地を抱えた。

 

「待て、そいつをどうするつもりだ」

 

「……帰るのさ。家へ」

 

 初めて発した声は優しい色があった。

 

「何……? それはどういう────」

 

 バロンが疑問を言い切るのを待たずに去るナインティーン。

 追いかけるという選択肢もあったが、バロンは踏み留まった。

 なし崩しで共闘することになったが、ここで無理をしてまで大地を助ける義理なぞ戒斗にはない。

 

 変身を解除し、腰を下ろす戒斗。

 辺り一面は火の海で、とても骨を休めるのに適しているとは言えない。

 だが、戒斗は盛る炎をじっと見つめて離さない。

 

「思い出すな……沢芽の最後を」

 

 

 

 *

 

 

 

 ジクジクと熱を帯びた身体に心地良い風が当たる。

 一度目覚めかけた意識が再び闇に落ちていく。

 誰かに抱えられているらしきことはわかるが、それ以上に考えることができない。

 

「今は眠れ。起きた後に身の振り方を考えればいい」

 

 耳元で囁かれた声には聞き覚えがある。誰のものかまでは判別できない。

 一つだけはっきりしているのは──とても安心できる声ということ。

 

 薄眼を閉じた大地はナインティーンに抱えられて、揺られていく。

 

 その寝顔は揺り籠で眠る子供のように安らかで、戦いに身を置く者とは誰も思わないだろう。

 

 安眠に誘われた夢は深く、深く、幻のような世界へ────。

 

 

 

 






これが パーフェクトドラス だ!(てれびくん風)

①尻尾・奇械人ワニーダ
「仮面ライダーストロンガー」に登場。
「そんなこと俺が知るか!」の台詞が飛び出した回の怪人。
というかその台詞以外特に特筆することがなく、この怪人は普通に弱い(ストロンガーが強いとも言う)。
ドウマは数合わせでチョイスしたのかもしれない。


②右肩・タイガーロイド
「10号登場!仮面ライダー全員集合!」に登場。でもみんなはスピリッツで知ったんだろうな。
ZXの敵と言えばコイツ……というより他にいない。
当時は「THEトラ!」って感じの迫力あるスーツだったのに、近年の春映画に登場するのはモコモコしてて丸くなっている。ちょっと可愛い。


③左腕・ショオカキング
「仮面ライダースーパー1」に登場。
すげーサブタイの回に登場した怪人。
実はスーパー1は未見なので、コイツだけエアプで書いてます。原作未把握2次創作だって!? 地雷はやめてください!


④右腕・グランザイラス
「仮面ライダーBLACK RX」に登場。
自称最強がキャッチコピーのクライシス怪人で本当に最強の奴。リボルケインも歯が立たぬ。
隕石になって体当たりする技は仮面ライダーが11人いても攻略できなかった。ずっとこれしてればよくね?


⑤胴体・デスガロン
同じく「仮面ライダーBLACK RX」に登場。シャドームーンにそっくり。
RXをギリギリまで追い詰めた強敵であり、ロボライダーを誕生させた戦犯でもある。
コイツの翌週にはバイオライダーが出るので、トリプロンはつくづく運が無かった。


⑥足・スピードロイミュード
「マッハの世界」にて登場した本作オリジナル怪人。まさかの再登場。みんな忘れていただろう?
一体ぐらい平成怪人入れたいなあと思いまして、折角なので採用。
他の候補としてはトライアルEがいましたが、機械なのかちょっと怪しかったのもあってボツ。


⑦コア・メガヘクス
「MOVIE大戦フルスロットル」に登場。
ライダー怪人の中でも一二を争うレベルのヤベーやつ。
完全に取り込むのはドラスでも不可能だったので、部分的な吸収になった。
……てかコイツだけでよくね? と思ったそこのあなた! 余計な事は言わない方が人生楽しいぞ!


⑧おまけ・黄金ジャガー
「仮面ライダー(新)」に登場。
一言で言うなら優しいおじさんです。
昭和怪人の中でも、コアなファンが多い印象のある怪人。普通に強いし、声優が玄田哲章なのも美味しい。
本作における退場が雑なのは、再生怪人のお約束。気になる人はレンタルしてみよう!



はい、パーフェクトドラスでした。
ナインティーンとかいう数が多いだけの奴の方が気になってる読者の皆さんも多いと思いますが、それはまた次回以降をお楽しみに。

感想、質問、評価はいつでもお待ちしております。

大地くんのライダー、どれが好き?

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