初見の方に説明させて頂くと、前の作品が挫折したけどキャラを捨てるには残念なので使い回ししました。って事です。
さて、三英傑の内容を少しいじって閃乱カグラに移植したらどうなるかを考えて作りました。
なんでも許せる人向けですので、そこん所よろしくぅ!
都市伝説に、『三英傑』と言われるものがある。
社会の裏で困っている人達の依頼を受け、悪人の横暴を食い止め、人々の幸せの為に奉仕する何でも屋。3人だけの組織で、彼らから逃げれた事はほぼ無いとか。
人々は言う。まるでヒーローだ、と。
本当にそうだろうか?悪を倒し、人を幸せに導くのが決してヒーローとは『僕』は思わない。
きっと彼らはヒーローだの、英雄だのと言われる気は無かったのだと思う。三英傑と命名したのはきっと何か理由があるのだと思う。……ただの変哲もない人なのではと思う。
コレは、僕が答えを得る為の物語。
そして、僕が、彼となり、彼が前を向いて進む物語。
ーーまるで僕が踏み台?違うよ。僕は、彼。彼は僕だったんだ。間違いなんてない。
***
一言で言うと、僕は忍を志す忍学生だ。
半蔵学園の隠れクラス『忍クラス』にて級友と共に忍の道を突き進む予定だ。
「よし、これから模擬戦を行う。亜蓮、飛鳥」
呼ばれた僕は「はい」と答えて碧緑の刀を掴むと立ち上がる。刀の名は知らない。……僕は記憶喪失なのだ。
数ヶ月前までの記憶を全て失ってしまい。偶然見つけてくれた半蔵さんが僕を拾ってくれた。そして、何も無い僕に忍の道を作ってくれた。
「よし!じゃあ頑張ろうか!」
「うん、よろしくお願いします」
僕の模擬戦の相手は半蔵さんの孫で忍クラスで僕と同級生の『飛鳥』だ。ポニーテールに輝く笑顔。出る所はかなり出てるし、引っ込んでる所は引っ込んでいる。男子には毒な体型だ。
「それでは……始め!」
忍クラスの教師『霧夜』先生の合図と共に両者が駆け抜ける。初撃を与えに来たのは僕より身軽な飛鳥だった。
「やあっ!」
「ッ!」
逆手持ちしている小太刀を横振りで放つ。僕はそれをスライディングして避けると、すぐに立ち上がって腰に帯剣している刀を引き抜く。
「コレでッ!」
「終わらせないよ!」
飛鳥はすかさず半回転して僕の一撃を小太刀で受け止める。飛鳥はカウンターとして片方の小太刀を振る。ここでなら直撃か避けるかの選択肢だろう。
「でもっ!ここで退く訳には!」
僕は鞘を掴むと、飛鳥の一撃を鞘で受け止めた。ガキン!と鋭い音が響く。僕は刀と鞘から手を離すと、飛鳥の肩を力一杯押した。
「キャ!」
後ろに大きくこけかける飛鳥。僕はその間に落ちかけていた刀と鞘を掴んで納刀すると、飛鳥との距離を一気に詰めると、柄頭を飛鳥の鳩尾に当てーー
「……勝負ありだよ、飛鳥」
「あーあ、また負けちゃった……」
ーーる前に寸止めをして飛鳥に降参を求める。あくまでも特訓であるため飛鳥も降参を認めた。僕は刀を腰に戻すと飛鳥に一礼をする。
「飛鳥の降参負けか。……亜蓮、訓練では良いが、実戦で躊躇しないようにしてくれ。最近のお前はそれが多い」
「分かってます。僕は僕の役目を全力するまでです」
頷きはするが、心とどこかで突っかかりはしていた。忍というものは様々な忍務を行う。中には戦闘を行う必要がある物もあり、その尽くで僕は相手に躊躇や慈悲を与えてしまっていた。
「凄いな、亜蓮。今の所負け無しだぜ」
「まだまだだよ、かつ姉。霧夜先生の指摘を直さなくちゃいけないしね」
かつ姉こと葛城は僕より1つ上の3年……なのだが、セクハラ行為多めなちょっとエッチな方。女性ならば胸を揉み、野郎の僕なら胸は大きい方か小さい方かを聞いてきた。嫌ではないが……反応には困る。
「わぁ〜、亜蓮くんは真面目なんだね」
「雲雀は真面目に頑張っていると思うぞ」
「本当?ありがとう柳生ちゃーん!」
キラキラと輝く目で僕を見てくるのは後輩の雲雀ちゃん。そして、雲雀ちゃんにフォローをされて隠れてガッツポーズしているのが柳生ちゃん。
「日々の努力を1番なさってるのは亜蓮さんですからね」
「いえいえ、そんな」
かつ姉と同じ3年の斑鳩さんから褒められてついつい照れてしまう。反射的に遠慮がちになってしまった。
「今の所模擬戦では亜蓮が連戦連勝だな。亜蓮、これからも頑張っていくといい」
「ありがとうございます」
霧夜先生からも褒められてしまった。
こんな、記憶喪失で、ただ周りに流されてるだけの僕なのに……良いのだろうか、ここままで。
***
「やっと着きましたね……」
「あぁ。ったく、態々遠い所まで眩ますなよ。しかも……」
一方、浅草には2人の少年が赴いていた。黒髪の低身長な少年に赤い髪が特徴的な高身長の少年である。
「ここに兄さんがいるんですか?」
「多分な……しかし、記憶喪失か」
それを聞いた黒髪は暗い表情をする。それを見た赤髪は溜め息をついた。
「あのなぁ、お前のせいじゃねぇんだよ。だから思い悩むな」
「すみません、癖みたいになってしまってて……」
「なら直せ馬鹿兄の弟」
赤髪はそれだけ言って足を進める。黒髪は赤髪の後ろ姿を見て笑うと、彼について行った。
「そいや、アイツの今の名前って何だっけ?」
「えっと確か………」
黒髪は1枚の写真を取り出すと、裏側を見る。そこには黒い文字でこう書かれていた。
「『亜蓮』、ですね」
***
「チクショー!また亜蓮に負けた!」
かつ姉が悔しそうに大声をあげる。僕達6人は浅草の街を歩いていた。
「亜蓮くんって本当に強いんだね。誰かに鍛えてもらったとか?」
「えーっと、ゴメン。覚えてないや」
それを聞いた飛鳥は少し申し訳なさそうにする。
「ゴメンね、亜蓮くん。記憶、無かったんだよね……」
前述したが、僕は記憶が無い。覚えているのは、僕の名前は『亜蓮』であるだけ。
「大丈夫だよ。怖くは無いから。……さてと、明日も頑張ってーー」
その瞬間、空気が変わった。
『!!?』
全員が即座に反応して身構える。僕も無銘の刀を呼び出して構えた。
「忍……?」
「ですが、気配が感じ取られません」
「じゃあ、この結界は……?」
柳生ちゃん、斑鳩さん、雲雀ちゃんが言葉を交わすが気を緩めることは無い。
「『来るぞ!上だ!』ーーーへ?」
無意識に口が開いて言葉を発していた。そして、言葉の通り敵が突然現れた。
「なっーーコイツらは、一体……!?」
「死神……?」
彼らは白いコートに死神のマークを印刷された物を身に纏っていた。
「荒風大和、確認」
「『アラカゼヤマト』……ヅッ!?」
敵の口から知らない名前を聞いた時、突然頭が痛くなった。ガンガンして苦しい。
「亜蓮くん!?」
「飛鳥さん、敵が来ます!亜蓮さんを狙っているようなので、彼を敵から守る様に!」
頭痛に苦しむ僕を他所に仲間達は襲撃者を相手にする。僕も加勢しようと構えるが、頭痛のあまり動く事が出来ない。
「亜蓮は早く逃げろ!」
「っ、でも……!」
かつ姉の指示に苦しみながら答えようとする。
「俺達なら問題無い。お前を1番に狙ってるんだ。俺達でお前を守る……!」
「大切な友達を、見捨てる訳にはいかないよ!」
すると、柳生ちゃんや雲雀ちゃんもそう言ってきた。ここまで来たら逃げるしかない。頭痛で動けず、命を狙われているのは僕だ。
「逃がすか、殺れ」
『了解』
死神達は次々と飛鳥達に攻撃を仕掛けてきて追い詰めていく。しかし、僕には何も出来なかった。ガンガンとする頭を抱えながらそれを見る事しか出来ない。
「だ、誰か……!」
苦しみの中、声を絞り出す。何も出来ない僕の代わりに、誰か、誰か。
「誰か、助けてくれ……!」
その願いを口にした。その時である。
「「任せろッ!!」」
誰かが来た。黒髪と赤髪の少年だ。
「あ、貴方達は……!?」
「安心してください。味方です!」
黒髪の子は斑鳩さんに味方である事を告げる。確かに飛鳥達のフォローや死神達を倒していた。
「アンタら、誰だよ!?」
「ア?俺達?俺達はーー」
2人は死神を吹っ飛ばすと構えながら名乗った。
「「俺達(僕達)は!三英傑だ!」」
それを聞いた時、頭痛が消えた。そして、それと同時に懐かしさが心を支配する。
「三、英傑……」
僕にとっては初対面。『彼』にとっては感動の再会となったその時は、世界の運命すら変えようとしていた。
episode1 記憶〜メモリー〜
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再会はいつも突然。しかしそれは時に残酷
「お前のかつての名は、『荒風大和』」
序盤だから短いのはしょうが無いとは言わない。短くてすみませぬ。もっと長めに出来るように精進致す所存です。
さて、次回はちょっとした戦闘シーンと解説に全振りですね。次回もハッスルハッスル!
因みに、レタスの店長さんの作品にて三英傑が登場しております。三英傑ってどんな奴?て思う方はチェック!