ダンジョンに転生者がいるのは間違っているのだろうか 作:黒歴史
皆さん凄い待ってたでしょ?
暇してたでしょ?
すいません待たせてしまいまして…
「おーいっ、ベルくーん!ヤミくーん!」
「「え?」」
ベルと東のメインストリートを歩いていると声がかかる。振り返れば所在の分からなかったヘスティア様が人混みをかき分けてこちらにやってきた
「ヘスティア様…か?」
「神様!どうしてここに!?」
「おいおい、馬鹿言うなよ、君達に会いたかったからに決まってるじゃないか!」
なるほど…答えになってないですよね?
「ヘスティア様、そう言う事じゃなくてだな…」
「いやぁー、それにしても素晴らしいね!会おうと思ったら本当に出くわしちゃうなんて!」
「神様?」
「やっぱりボク達はただならない絆で結ばれているんじゃないかなー、ふふふっ」
あぁ、ダメだこれは。完全に自分の世界に入っちゃってるよ…優しいベルも流石にちょっと困ってるよ
「機嫌がいいようですが、何かあったのか?」
「へへっ実はベル君に良い報告がね!」
「え?僕!?」
やっと通じたかと思えば次はベルが驚きの声を上げる。もしかして背負っている小包にあるやつか?
「そうさ!実はね……うん、せっかくだ。今は教えなーい」
「ええっ!?」「えぇ……」
同じ声は出したがベルは『そんな』と言う顔で俺は呆れ顔で答えた。ヘスティア様は「楽しみはある後で取っておくことにしよう」と言うと
「デートしようぜ!!2人共!!」
「デ、デート!?」
ヘスティア様の発言にベルは顔を真っ赤に染める。俺は冷静に話した
「すいません、ヘスティア様。俺とベル坊は財布を届けにゃならんので…」
「むっ?そうなのかい?じゃあデートしながら人探しをしようじゃないか。楽しみながら仕事をこなせて一石二鳥だ。あ、おじさーん、そのクレープ3つくださーい」
「神様ぁー!?ヤ、ヤミさんも何が言って!!」
「そうだな…ヘスティア様、金はちゃんと持ってんのか?」
「あっ……」
ベルが「ヤミさーーん!?」と叫ぶ中、ヘスティア様は自分の手持ちが小包しかない事を思い出すとこちらを見てきた。…上目遣いで
「…そんなキラキラした目でこちらを見ないでください死にそうになって来た」
「…ダメかい?」
「…わかったよ」
「いやったーー!!!」
ヘスティア様はピョンピョン跳ねまわりながら喜んでいる。あれはずるい…
するとベルが恐る恐るこちらに話しかけてきた
「ヤミさん、お使いすっぽかしてデートしてるなんて知られたら怒られますよね?」
「最終的に祭りが終わる前にシルさん見つけて財布を渡せば問題ない…と思う。まぁ、久しぶり…なのかは分からんが、ヘスティア様と過ごせるんだ。全員で楽しもうぜ」
「そう…だね」
ベルに適当な説得をするとヘスティア様がクレープを持ってきたため、屋台のオッさんにお金を払ってから三人でクレープを食べだした
「ここにもいないね…」
「闘技場に入ったんか?」
今、俺達は闘技場の前まできたがシルさんが見つからない。どこだどこだとキョロキョロしていると声がかかる
「ベル君、ヤミさん」
「あっ、エイナさん」「げっ」
「ヤミさーん?『げっ』ってなんですかー?」
しまった。ついうっかり声に出してしまった。エイナさんからどす黒いオーラっぽいのが見える…
「誰だい、このハーフエルフ君は?」
俺の後ろからヘスティア様がヒョコッと出てくる。エイナさんはオーラを消してヘスティア様に会釈した
「わたくし、ベル・クラネル氏とヤミ・カズヒラ氏の迷宮探索アドバイザーを務めさせてもらっているギルド事務所属、エイナ・チュールです。初めまして、神ヘスティア」
「ああ、そう言うことか。いつも2人が世話になってるね。ヤミ君からよく聞いているよ。『いつも俺だけ鬼みたいに叱ってくるアドバイザー』って」
ヘスティア様がそう言った途端エイナさんにまたあのオーラを醸し出した。しかし今度は後ろに修羅が見える
「…そうですか。大体は彼が悪いんですが…神ヘスティア様からも何か言ってくれると助かります」
「そこは安心してくれ!そういえばヤミ君に説教しないといけない事があったんだ」
……ヘスティア様?俺に説教って言った?えっ、冗談ですよね?
そんな話をしているヘスティア様とエイナさんにベルが入ってきた
「エイナさんはなぜここに?」
「フィリア祭はギルドも一枚噛んでるから、環境整備を手伝っているの。で、私はお客さんの誘導係。ベル君達はやっぱりこの催しを見にきたの?」
「いえ、僕達は人を探しているんですけど…あの、ウエイトレスの格好…は流石にしてないか。こう、お金に困ってそうなヒューマンの女の子、見ませんでしたか?」
「ベル坊、それでわかる人はまずいないだろ。確か、こう…灰色の髪をして…身長はベル坊と同じかそれ以上の女だ」
ベルの説明にちょっとだけ俺の説明を入れるとエイナさんは困った顔で言った
「ヤミさん、それくらいの女の子ならオラリオにたくさんいます…」
「…すいません」
「まぁ、もし見かけたらここで待ってるように呼び止めておきますから。見つからなかったらまた来てください」
ありがとうございます。と2人そろって頭を下げて行こうとするとヘスティア様が動かずエイナさんをじっと見つめる
少し離れたため聞こえなかったがヘスティア様が何かを伝えるとエイナさんが顔を引きつらせてそれに答えた
ヘスティア様はエイナさんの腕をポンポンと軽く叩くとこちらにやってきて「さあ行こうか!」と俺達の腕を引っ張り走り出した
「ヤミ君!今度からはLv5に喧嘩売るなんて馬鹿な真似はしないように!特に【ロキ・ファミリア】の連中には!!!」
「すいません。でも…」
「でもじゃない!!」
しばらく説教されながら歩くと周りの人々がざわざわとざわめいていた。少し気になった俺はチャンス!とベル達に伝える
「ベル坊、ヘスティア様。ちょっとあっちに何がありそうなんで行ってきます。ベル坊、ヘスティア様守っとけよ」
「「ちょ、ヤミ
セリフがハモった2人を置いて俺は走り出した
「何かあるかなとは思っていたけど…街中でモンスターはないんじゃあないかなぁ!?」
走ってすぐに複数のトロールなどのモンスターがいたためにそんな愚痴をこぼす。だが、この程度ならダンジョンで数回会って倒しているため、すぐに目の前までジャンプで飛んで首を掻っ切り、灰にする
「おっと危ない【無明斬り】」
首を切った後、10M程先に逃げ遅れた人を襲うモンスターを見つけてすぐに空中で斬撃を飛ばすと見事に命中し、そのモンスターも真っ二つになって灰となった
「グォォォォオ!!!」
「うるさ…うお!!?」
着地した瞬間に後ろからモンスターが来ていたため振り向きざまに切ろうとすると急に突風が吹き、その瞬間にモンスターは細切れにされていた
コツッと誰かが俺の後ろで着地した。この人がモンスターを細切れにしたのだとわかった
「…大丈夫…ですか?…あっ」
振り向くと金髪金眼の少女がいた。【剣姫】と呼ばれるアイズ・ヴァレンシュタインだ
「…どうも」
「……」
ぺこりと頭を下げるとあちらも無言で頭を下げてくる
「……君って確か、ミアさんのところでベートさんを殴った人?」
「あの時はすいません」
「……いい、あの時はベートさんが悪いから」
………無言の気まずい雰囲気が流れる。俺もどうしようかと頭を悩ませていると、突如として地面が揺れた
「……」
アイズさんは何かを感じ取ったのか空高く飛ぶと何かを見つけたのかそちらに飛んで行ってしまった
「……行くか」
俺も俺で先程の地震の正体が気になるため、アイズさんが飛んでいった方向に走り出した