ダンジョンに転生者がいるのは間違っているのだろうか 作:黒歴史
時刻、12 \\\\٩( 'ω' )و ////ミルゾー
UA、564 Σ('◉⌓◉’)エッ…
皆さんありがとうございます
╰(*´︶`*)╯♡
「ヤミさん、また今度僕に稽古してくれないかな?」
「どうした急に…」
ダンジョンに向かう途中、唐突にベルが言いだした事につい聞いてしまう
「あの人に…アイズ・ヴァレンシュタインさんに少しでも近くために…」
「あぁ、ベル坊はあの人に惚れてるんだっけか」
「ち、違いますよ!憧れて…」
「はいはい」
そんな話をしていると
「白い髪と黒い髪のお二人さん」
後ろから声がした。振り返ってみると誰もいない。確か声は…
「あれ?誰かの声がしたと思ったんだけど…」
「ベル坊、下だ」
「え?」
見えていないベルに教えてやり、改めてその子を見る
身長が100C程度しか無い小人族がいた
「あれ?」
「き、君はっ…」
「初めまして、2人組のお兄さん方。突然ですが、サポーターなんか探していたりしませんか?」
人差し指を指してその子はそう言う。指の指している先を見てみるとデカイバックパックがあった
「え……ええっ?」
「混乱しているんですか?でも今の状況は簡単ですよ?冒険者さんのおこぼれにあずかりたい貧乏なサポーターが、自分を売り込みに来ているんです」
それは分かるのだが……はて?
「そ、そうじゃなくて……君、昨日の……?」
「なんだベル坊、知り合いか?」
「ベル…坊……ベル様と言うんですね。リリとお会いしたことがありましたか?リリは覚えてないのですが?」
首を傾げながらリリと言う子はそう言う。周りから『何してんだ?』と言う傍迷惑そうな視線が刺さる
「うーん。俺、めちゃくちゃ最近、どこかで君を見た気がするんだがな…どこだったかな……」
「き、気のせいじゃないですか?」
「いや、絶対に見たんだよ。えーと……」
「そんなことは放っておいて!!お二人様!どうですか、サポーターはいりませんか?!」
大声でリリさんがそう言うとさっきの話に戻して来た
「俺は別にサポーターはいても良いと思うぞ。ほら、ベル坊も言ってただろ?サポーター欲しいって」
「本当ですかっ!なら、リリを連れて行ってくれませんか?」
俺の言葉にリリさんが食いつくように言う。それだけ貧乏なんだな、可哀想に………
「いや、それはいいんだけど、うーん……?」
「あっ、名前ですか?失敬、リリは自己紹介もしていませんでした
リリの名前はリリルカ・アーデです。お二人様の名前はなんと言うんですか?」
考えているベルに勝手に自己紹介を始めた。…名乗られたし、こっちも名乗っておくか
「ヤミ・カズヒラだ。最近Lv2になったばかりのヒヨッコだが、よろしく頼むよ」
「ベ、ベル・クラネルです」
バベル二階、食堂でとりあえずリリさんと話し合う事になった
「じゃあ、君は無所属のサポーターじゃなくて……」
「そうですよ、リリはちゃんと【ファミリア】に入っています」
「【ファミリア】の名前は?」
「【ソーマ・ファミリア】ですよ。お兄さん。割と有名な有名な派閥だと思っています」
リリから発せられた言葉に俺は無意識にピクリと眉を動かした
エイナさんが
確かに有名だ。だが噂話では悪い意味で有名だ
なんでも
そんな集団の中にいるリリを信用しても良いのだろうか
「どうしてこんな駆け出しの【ファミリア】の俺達に?有名な【ファミリア】なら、そっちに…」
「…リリは小さいですし、腕っ節もからっきしなので。何をやっても鈍臭いリリに、【ファミリア】の方々は愛想をつかして邪魔者扱いにしているんです」
「やめちゃえそんな【ファミリア】」
暗い顔で話すリリにもっともな意見を口にするとリリは首を横にブンブン振って
「そんな!こんな鈍臭いリリを拾ってくれた恩があるのに…」
「でも邪魔者扱いなんだろ?」
「……はい、ホームにいても居心地が悪いので宿屋を巡っては寝泊まりを繰り返しています」
……この子も大変なんだな。にしても、宿屋を巡ってるって事は神酒の力ってわけじゃないだろうし。恩があるって言ってたけどどんな恩なんだ?
「今の宿に泊まり込むのも手持ちのお金が心もともなくなってきました。ですから、ぜひっぜひっぜひっ!リリはお兄さん達とダンジョンに潜りたいんです!」
グイグイと頭を下げながら懇願してくる
「あ、【ファミリア】の関係の話でしたら、それはきっと大丈夫です。リリの主神ソーマ様は他の神様達の事に未来永劫無関心なので、敵になるとかならないとか以前の問題です。そちらの神がソーマ様を目の敵にしていない限り、【ファミリア】の間で争いが勃発する事は無いと思います」
おい、大丈夫かその神様?どう考えても恩なんかないだろ?
内心でそんなことを考えていると先程まで狼狽えていたベルがついに話した
「リリルカさんの事情はわかったけど…最後に一つ、確認させてもらっていいからな?」
「はい、なんでしょう」
「僕達、本当に会ったことない?」
唐突にそう言い出したベルの言葉にリリは
「リリはお兄さんと初対面のはず何ですが……見間違えだったりしませんか?」
「……もしよければ、そのフードを取ってくれないかな?」
ベルがここまで問い詰めるのは珍しい。何があるのかと思っているとリリは「わかりました」と言ってゆっくりとフードを取って顔をさらけ出した
「……へっ?」
「こ、これでいいですか?」
リリの姿を見てベルが硬直した。リリの頭の上には小さな犬の耳があった
「……じゅ、獣人?」
「は、はい、リリは犬人です」
「ベル坊、お前の知ってる昨日見た奴は獣人じゃなかったのか?」
「う、うん。あの子は確かに小人族だった」
そうか、獣人じゃなくて小人族だったか…ん?小人族?
「あぁ、思い出した。リリさんは昨日ぶつかった小人族に似てたんだった。でもあの子は獣人じゃなかったから…」
「ヤミさんも見たの?」
「おう、昨日ベル坊とリューさんに話しかける前にぶつかって…って、ベル坊が言ってたのはそれか?」
「あのー……リリは…」
「あっ…ごめん。それじゃあひとまず今日一日だけ、サポーターをお願いします」
「ありがとうございます!」
リリはベルからそう言われると笑顔で喜んでいた
「報酬は……俺とベル坊の文が6割程度、リリさんが4割と言ったところか」
「そうだね。リリルカさんはそれで大丈夫かな?」
「はいっ!3割ほどもらえたら嬉しいとばかり思っていたので!」
「決まりだな。よし、行くぞ」
そう言って俺が立ち上がるとベル、リリもまた立ち上がりダンジョンへ向かった
『『『ジギギギギ…』』』
現在ダンジョン七階層、虫の十数匹の蛾の大群が押し寄せてきていた。いつもなら自分のバックパックに魔石が詰まっており、魔石の重さもあって動きが鈍くなってしまっているはずだが
「ベル坊!7、8体体頼んだ!」
「分かった!うおおお!!!」
『『『ジギッ?!』』』
バックパックを持つことのなくなったこの白黒コンビはいつも以上に動けていた。黒が約半数を切り刻み、残ったもう半数を白がすぐに片付けていた
「ベル坊、お前はナイフ一本で立ち向かうんだから一撃離脱を心がけておけ、一発一発に力を込めろ。ただしペース配分は間違えるな」
「わかった!ありがとう!」
終わった後は
そしてサポーターの獣人が魔石を拾う…
「なんか一気に冒険者って感じがするな、リリさんには感謝しないと」