ダンジョンに転生者がいるのは間違っているのだろうか   作:黒歴史

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あー、最近影が薄くなってる【さらに向こうへ】…実は意外と活躍してそうな感じがして来ました
だって【強奪】のせいでしょっちゅう身体能力が限界超えてる気がするもん


第21話とりあえずダンジョンは休み

「ぬぁぁぁぁぁぁあ……!?」

「だ、大丈夫ですか、神様?」

「ほらヘスティア様、水だ」

 

 ヘスティア様が朝に起きて頭痛を訴えていた。ミアハ様に聞いたのだが、どうやら昨日相当飲んだらしい

 

「す、すまない、ベル君ヤミ君。こんな見苦しいところを……」

 

 水を受け取り軽く飲んだヘスティア様はそう言う。なぜそんなに飲んだのか聞くとそれに関しての記憶もスッパリ途切れ忘れてしまっているらしい

 

「…2人はダンジョンに行かなくていいのかい?」

「今の神様は放っておけませんから。今日は休むことにしました」

「今のヘスティア様を置いて行ったら生涯鬼畜とか呼ばれそうなので」

「ヤミ君の理由はともかく、ボクはいい子達を持って嬉しいよ…」

 

 笑顔で心からそう言うヘスティア様は本当にいい人だと改めて思う

 

「ほい。お粥できたが、食べられるか?」

「……ちょ、ちょっと辛いなぁ。食べさせてくれるかい?」

 

 そう言うヘスティア様の目からは指示が飛ばされた気がしたため、それに従い実行した

 

「ベル坊。お前がやってくれ。俺は洗い物が残ってる」

「あ、うんわかった」

 

 お粥の入った小皿を渡して台所に向かう直前にヘスティア様を横目で見ると笑顔でグッと親指を突き出して台所に向かった

 

 

 

 

 

「今日行こうッ!!今日行くんだ!」

 

 洗い物を済ませた瞬間にヘスティア様の大声が響いた。何ごとかとヘスティア様とベルの場所へ向かうとベッドの上で二日酔いにもかかわらず堂々と立っているヘスティア様の姿があった。ベルはそれを見て目を点にしている

 

「か、神様、体調は……」

「治った!」

 

 ベルの問いにすぐに反応しヘスティア様はピョンと飛び降りビシッと決めた

 

「2人とも6時だ!!」

「「はい?」」

「6時に南西のメインストリート、アモールの僅かな荷物を持って集合だ!」

「あの、ヘスティア様。状況が上手く飲み込め…行っちゃったよ」

 

 俺の言葉は耳に入ってないのかヘスティア様はドアを勢いよく開けると荷物を持ってホームを飛び出してしまった。それから数秒で誰かがこける音がした気がしたが気のせいだろう

 

「ベル坊。どういう事だ?」

「か、神様に今日みんなで豪勢な夕食なんかどうですか?って聞いたら…」

「ああなってしまったわけだ」

 

 

 

 

 

 

 時刻は6時、アモールの広場の噴水で俺達はヘスティア様を待っていた

 

「ヤ、ヤミさん…僕、なんか変な格好をしてないかな?」

「何恥ずかしがってんだ。いつも通りいつもの自分をさらけ出す程度がちょうどいいんだよ」

「…ヤミさんやっぱり刀は置いていけなかったんだ…」

「…そこには触れるな。面白半分でこれを買った自分を殴りたくなるから…」

 

 2人でそんな話をしていると見覚えのある顔立ちの神様がこちらに向かってきていた

 

「ベル君ヤミ君!」

「あ……!」

「ん?おー、髪が変わるだけでこんな…」

 

 俺の言う通りこちらに駆け寄ってきていたヘスティア様はツインテールから背中にまっすぐ髪を流していた。しかも衣服も中々上質なものだと素人目でもわかる

 いつも幼い感じの雰囲気を漂わせていたが今は神様らしくなっている

 

「ど、どうだい、似合っているかい?少し装いを変えて見たんだけど……」

「……あ、はいっ!似合ってます!とっても似合っています!えっと、何て言うか、普段の神様より凛々しいって言うか…その、き、綺麗です!」

 

 顔を赤くしながらそう言うベルにヘスティア様は「そうかいそうかい!そうだろう!」と言うとこちらを見た

 

「ホラホラ、ヤミ君もボクに何か言うことがあるんじゃないのかい?」

 

 俺の目を見ていやらしくそう言うヘスティア様。観念して俺は感想を口にした

 

 「に、似合ってるよ」

「んー聞こえないなー」

「…似合ってるよ!!いつも可愛いって感じだけど今は美しいって感じだよ!!これでいいか!!?」

「ムッフフー♪ヤミ君からも褒めてもらえてボクは満足だよ♪」

 

 顔を赤くしている俺の言葉を聞いてヘスティア様も笑顔でそう言う。そして右手でベルの左手を左手で俺の右手を掴み

 

「じゃあベル君にヤミ君?今夜はしっかりエスコートしてくれよ?」

「ヘスティア様は逆ハーレムでも望んでんのか?」

「ハッ…それもいいかもしれないね…でもそれは…」

 

 意外とマジな顔で悩みだした。ヤバイ、変な事にならなければいいんだが…

 

「あ、いたーっ!」

「ヘスティアがおったぞ!」

「と言うことは…あのヘスティアと手を繋いでいる2人がっ!」

 

 美女達がこちらを見るなり騒いでいた。ヘスティア様を呼び捨てにしているあたり女神様達なのだろう

 

「なんだなんだ!?」

 

 女神様達はこちらに駆け寄り、俺達は女神様の波にすぐに飲み込まれた

 

「やーん、結構可愛い!?」

「こっちは危険な感じがするけどそれもまた……」

「ヘスティアはこういう子達が好みなのかー」

 

 小さい兎を思わせるベルは女神様に代わる代わる女神様達の胸の中で抱きしめられている

 

「む、むぶうぅっ!?」

 

 助けを求める目でこちらを見ているベルを無視して、とりあえず挨拶はする事にした。もちろん相手は神様、俺なりに丁寧にだ

 

「こんにちは皆さん。ところで何用でこちらに…」

「そんなにかしこまらなくていいわよ。私達どうしてもヘスティアの子達が気になっちゃって、後をつけてここに……あらやだ、本当にこの子、兎みたい」

 

 そう言う女神様の胸にはベルが抱きしめられていた

 

「んーーーっ、んんーーーーっっ!?」

「べ、ベルくーーーーーんっ!?」

 

 ヘスティア様の悲鳴が炸裂したため流石に助け船を出す事にした

 

「すいません。そろそろ放してやってくれませんか?ベル坊が窒息しそうになってます」

「あらそう?ごめんなさいねぇ。それじゃあ……」

「…へ?」

 

 ベルを離した女神様の目はすぐに俺を捉えた。後ろからは複数の視線が俺を捉えていた

 

「ヤミ君逃げるぞ!ベル君を持って!」

 

 ヘスティア様の言葉にハッとした俺はベルを担いで逃げ出した。女神様達は逃がすまいと追いかけて来ているのが足音でわかる

 

「ヘスティア様!そこの裏路地に入れ!!」

「?!わかった!」

 

 俺の指示に従いすぐに裏路地に入ると女神様達も後を追う

 

「逃がさない!まだ抱きしめてもいない…あれ?」

 

 女神様達は路地裏を見たが誰もいない。影しかない薄暗い世界が広がっていた

 

「なんて早い逃げ足!?貴方達!探すわよ!!!」

「「「おおーーっ!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 女神様達がそこから去った後、影の一部が盛り上がり3人分の人の形を作り出し、黒い部分が剥がれた

 

「はぁ〜〜初めてやったが、成功したぞ〜〜〜……」

「本当になんでもありだねヤミ君の魔法は……」

 

 ヘスティア様の言う通り俺達は路地裏に入ってからすぐに魔法を使用して路地裏に広がる影と同化して隠れた。さしずめ【影隠れ】と言った所か

 

「かみ、さま……ヤミ、さん……」

「ぶ、無事か、ベル君!?」

「……僕、もう、死んじゃってもいいかもしれません……っ!」

 

 ドゴッッとベルの向こう脛にヘスティア様のつま先が叩きこまれた

 

「全く…ヤミ君はちゃんとボク一筋でいてくれているのに!!」

「いや、ヘスティア様の言葉がなければ俺も天国見れたかもしれないとか…」

 

 ヘスティア様は裏路地の壁を使い壁キックで俺の上に飛ぶと今度は頭にかかと落としを叩きこまれた

 

「「すいませんでしたっ……!!」」

 

 あれ?俺だけマジでやられてない?

 

「全く、せっかくのデートが台無しだよっ!」

「まぁまぁ、教会で新しい晩御飯を作るから」

「「え?!ヤミ(さん)本当!?」」

 

 俺の言葉を聞いた2人が俺を見て目をキラキラさせている

 

「本当だよ。そうと分かればホラ、帰るぞ」

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