ダンジョンに転生者がいるのは間違っているのだろうか   作:黒歴史

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タイトル見て笑った人いるでしょう?
安心してください。俺もやって見たら笑いました
笑えたならそれで良し
え?笑わなかったって?
だがそれもまた良し


第29話あんぱんあんぱんあんぱんあんぱんあんぱんあんぱんあんぱんあんぱんあんぱんあんぱんあんぱんあんぱんあんぱんあんぱんあんぱん

「むぐむぐ…おいひいね」

「ベル坊、せめて口の中のやつ飲み込んでから喋れ。あと、女の前で汚いぞ」

 

 ベルが『つぶあん』を口に入れて喋る為それを注意するとすぐに飲み込むが喉に詰まり咳き込んだ

 アイズさんは…

 

「これ、は?」

 

 初めて見るあんぱんをじっと見つめて聞いてきた。まぁ異世界の食べ物だからこう言う反応は当たり前なのだが

 

「そいつは…ゴマがついてるから『つぶあん』だな」

「じゃあ、このゴマがついてないのは?」

「『こしあん』だ。まぁあんまり違いはないが。好みは分かれるところだな俺は断然『こしあん』派だ。まぁ食ってみりゃあわかる。あーむッ…むぐむぐ…」

「……ハムッ

 

 あんぱんを食べる俺達を見てアイズさんもあんぱんを食べ始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

「ベル様、ヤミ様……どうしてこの頃、ダンジョンに潜る前からぼろぼろなんですか?」

「は、ははっ……ちょっとね」

「男には色々あるんだよ。理不尽な説教を1時間もくらったりとかな」

 

 ダンジョンに潜る最中、リリの質問にズタボロの二人でそう答える

 

 あのアイズさんからの訓練をベルが始めて二日。アイズさんのおかげでベルが着実に強くなっているのはわかる。しかし俺までついでとしてしごき…訓練に参加させられ、ベルと共にズタボロにされている

 

 なぜ俺までも訓練を受けているのかと言うと初日に「あんぱんを、くれるなら君にも訓練をつける」とのこと

 しかし初日からベルがズタボロにされているのを見て断ろうとしたが何故か「お断りします」と言う言葉が出なかった

 アイズさんの目がキラキラしていたためだ。相当あんぱんが気に入ったらしい。多分断ればその場で泣くか下手すればベルの訓練がなくなると思ったため仕方なしにやる事にした

 ちなみに「こしあんで、中のあんこ増し増しで」と言われた。絶対じゃが丸くんだと小豆クリーム好きだろうと思う

 ちなみにちなみにベルはつぶあん派だと言う。裏切り者め…

 

 

「ヤミ様〜?」

「ハッ!どうしたリリ」

「いや、ボーっとしていましたので…」

「あぁ、すまんすまん。…てあれ?バックパックは?」

「バックパックならベル様が持ってくださっています」

 

 リリが指差す場所を見るとベルが中身を使い小さくなったバックパックを背負っていた。「そうか」と言って周りに耳を傾けてみると…

 

『兎と狼と悪魔……』

『デビルとオオカミとウサギ……』

『兎がサポーターだから…身代わり兼生け贄か…哀れな』

『怖え、怖え。狼の方は外見じゃ【ステイタス】なんて反映できねえが悪魔の方は確実に見た目通りだろ』

 

 

「すまんお前ら、周りの奴らぶっ飛ばしていいか?」

「耐えてくださいヤミ様。そんなことをしたら【ファミリア】同士の争いが起きてしまいます」

「そうだよヤミさん。僕なんか哀れに思われてるから…」

「…なんかすまん」

 

 そう言って周りの囁き声を聴きながら俺は下へ下へと向かった

 

 

 

 

『ヒィャアアア!』

『ギイイイイ!』

 

 現在第10階層。俺達の目の前には鳴き声を喚かせる小悪魔のモンスター『インプ』が大量に押し寄せてきていた

 一度第10階層まで来ていた俺は見たことあり。その時でも十分倒せたのだが

 

「あの時よりも楽に倒せるな!」

 

 あの時と違い今俺のレベルは2、そして久々にやった自分より強い人からのしごき…じゃない訓練で技術も地味に上がったため今では【強奪】なしでも簡単に倒せるようになった

 

「全っ然っ、のろいッ!!」

 

 さらにベルも強くなったためさらに倒す効率が良くなっている。もはやインプでは負ける気が全くしなかった

 

「ベル様ヤミ様、後ろからっ!!!」

 

 リリがそう言って俺達の後ろに敵が来ていることを知らせるがそれはベルも俺もわかっている。ベルは振り向きざまにナイフで斬撃ニ閃で切り裂き、俺は後ろに向かって刀を刺すことで対処した

 だが霧の奥ではまだモンスター達はまだまだいる。それを見るとまた俺達はモンスターを倒すために走り出した

 

 

 

 

 

「ねぇ二人とも。僕、魔法に依存しちゃってるかな?」

 

 モンスターを全滅させ10階層から9階層に続く階段に腰を下ろしいつものサンドイッチを片手にベルが聞いて来た

 

「どうした急に?」

「いや、ヤミさんは魔法を一切使わずにやってたし…」

 

 ベルの言葉に俺が「あーなるほど」と口にするとリリが答えを返した

 

「発動条件のハードルが低いので、手軽に使っていると言う点はあるかもしれません。依存というより、ベル様の行動の一部になっている、と言う感じでしょうか」

 

「そのかわり詠唱が無い分、威力が他よりも見劣りする感じだな。…よし、見てろ」

 

 そう言って俺は立ち上がると刀を抜き目を閉じて集中する。すると刀に闇魔法の黒が集まっていき、吸収されるような形で刀に凝縮されていく。やがてそれが収まると刀身が真っ黒になった刀を上に掲げ

 

「ふんっ!!!」

 

 思いっきり振る。すると刀に溜まっていた力が一気に解き放たれ

 

 ドンッッッッッ!!!

 

 巨大な斬撃となりダンジョンの壁にぶつかる。壁は傷つき少々抉られた壁が出来上がる

 

「まぁこんな風に時間をかけて発動されるから魔法は必殺技として機能して…「待ってくださいヤミ様ッ!!今詠唱していましたか!?」…あっ」

 

 やばい。秘密なのにリリに見られた…どうしよう

 

「…とりあえず。リリは誰にも言わないでもらえるか?」

「分かっていますよ。そのかわり、また今度何か奢ってください」

「…分かってるよ」

 

 そう言い合うと「コホンッ」と咳払いして先程の続きを話す

 

「まぁ普通はさっきみたいに時間かけて魔法を完成させて撃つんだが、ベル坊の場合は魔法は即席で完成させて、それを撃っている形だな」

「簡単に言うとその……僕の魔法は弱い?」

 

 表情が少し暗くなりながらそう呟くベル。そんなベルに「違うぞ」と言って言葉を続ける

 

「弱いわけじゃない。数か質かの違いだ。相手の攻撃範囲外から魔法を撃つ際、詠唱なんかしていたら前衛がいないとすぐにやられる。だがベル坊の魔法はどうだ?連射が効くから前衛なしでも十分戦える

 逃げる事すらも難しいしな」

 

 そこまで言うと暗かったベルの表情が明るくなる。さらにリリが続ける

 

「『魔力』さえ上がれば、魔法は規模も出力も上昇します。戦闘には直接関係しないリリのこんな魔法でも、【ステイタス】の強化によって少し具合が変わりましたから」

「まぁそう言うこった。希望持って行こうぜ?魔法には無限の可能性があるって誰かが言ってた気がするしな」

 

 ベルが自分の手のひらをまじまじと見つめる。ある程度見ると拳を握り「ありがとう」と言われた

 

「午後も、頑張ろうか?」

「言われなくても」

「どこまでも力添えさせていただきます」

 

 

 

 

 

 

 ⚔

 

 

 

 

 

 

「あらら…」

「大丈夫…かな?」

 

 ベルがアイズさんの攻撃を受け気絶した。ベルに近づき二人で覗き込むように見る

 

「こりゃ少しの間起きねぇかもな」

「どう、する?」

「あー…アイズさんはベル坊を見ていてください。俺はタオルか何か濡らして持ってきますから」

「…わかった」

 

 〜1、2分後〜

 

「おーい、持ってきた…ぞ?」

「ん…貸して」

 

 タオルを濡らして持ってきてみればそこには倒れたベルを膝枕していた。アイズさんは何も気にしていないようでタオルを差し出すとそれを受け取りベルにつけた

 

「……ねぇ」

「ん?何?もうあんぱん?」

「そう、じゃない

 …これで、ちゃんと謝罪できてる…のかな?」

 

 アイズさんの問いに首を傾げ「どう言うこと?」と聞くとアイズさんは口を開く

 

「ミノタウロスの時も、酒場の時も……悪いことを、したと思うから…」

「あぁ、そう言うこと。気にしなくていいんじゃないか?」

「…えっ?」

「ミノタウロスの時だか酒場の時だか知らんがそりゃあもう感謝してるぞ?俺もベル坊も

 まぁ…なんだ。謝罪だのなんだの気にしないでやりたいようにやってくれ。…あっ、やりすぎはやめろよ?」

 

 はははっと笑いながらそう言うとベルがゆっくりと目を開けた

 

「大丈夫?」

「……ほあぁ?!」




食べ物を愛するより純粋な愛はない
〜どこかの漫画で見た名言〜
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