ダンジョンに転生者がいるのは間違っているのだろうか 作:黒歴史
まぁいいや、人生もサブタイトルも適当にやるくらいがベストだ
『あの白髪と黒髪の野郎がアイズさんの水浴びを覗きやがっただとおおおお!?』
『あ・の・クソガキィイイイイイイイイッ!!』
俺達の覗きの一件は瞬く間に広がった。【ロキ・ファミリア】の団員達は男女問わず武器を取り、モンスターのように吠えている
『せめて、あの黒髪だけでもッッ!!!』
『アイツはやめとけッ!何かレフィーヤの魔法を簡単に叩き潰したって話だ!並のやつじゃまず無理な可能性が高い』
俺は何故か安心が約束されていた。ベルが殺されそうになったら一緒に土下座して謝ろう
「マジですいませんでした」
安心な俺はと言えば初めての土下座を覗いてしまった人達にしてまわっていた。
アイズ達に「レフィーヤの魔法を潰したアレは何?」と口を揃えて聞かれるが、ヘスティア様が「そ、それはダメだ!?」と庇ってくれた
ヘルメス様が捕まり、事情を吐いたおかげで俺達がヘルメス様の企てによって連れてこられたと言うのはわかってくれた
だがこうでもしないと何か落ち着かなかった
ヘルメス様が女性陣は最初こそはめちゃくちゃに罵ってきたがヘルメス様が吐いた情報を聞くと、すぐに許してくれた。俺は一切見てないしね
「ベル君遅いなぁ〜ボクはヤミ君と一緒にいるのも中々いいけど、ここにベル君もいれば最高なんだけど…」
「ベル坊ならそのうち帰ってくるだろ。いつもなんやかんやで生き残って帰ってくるし」
現在テント内でベルを待つついでにヘスティア様に【ステイタス】の更新をしてもらっている。ぶつぶつ何かを言いながらヘスティア様は俺の【ステイタス】を【購入】で買った紙を見せてくれる
ヤミ・カズヒラ
Lv2
力:B784→S912
耐久:D539→C671
器用:C616→B739
敏捷:E499→C521
魔力:E418→B609
純粋:I
≪魔法≫≪スキル≫そのまま
結構上がったな。だがヘスティア様曰く、Lv1の時と違いまだランクアップは出来ないらしい
まあそれが当たり前なのだが…
「でも、あと一歩ってところだったから、そのうちすぐにランクアップはできる筈だよ!」
「そうか…もうLv3か…長いような短いような…」
「短いよ!?」
おー、ベルがいないからヘスティア様がツッコミを入れてきた。これもこれでいいな
ベルは問題なく帰ってきて、すぐに寝て、翌朝…
ベル・クラネル
Lv2
力:G267→F365
耐久:H144→G271
器用:G288→F349
敏捷:F375→E469
魔力:H189→G270
幸運:I
≪魔法≫≪スキル≫そのまま
ベルも【ステイタス】の更新をしてもらってからテントから外へ出た
【ロキ・ファミリア】の人達を見送り、数分後…ヘスティア様がいない。荷物をまとめたはいいのだが、途中から急に姿を見なくなった
そして…
「おい、いたか!?」
「いえ、ベル様もヘスティア様も、どこにも見当たりません!ヤミ様は!?」
「いなかった。マジでどこ行ったあの二人…」
俺、リリ、ヴェルフが一度集まり報告し合っていると桜花、命も戻ってきた
「不味いぞ、このまま見つからないようじゃ、【ロキ・ファミリア】の部隊に置いてかれる」
「もう、時間がありません」
【ロキ・ファミリア】についていく気でいた俺達はやばいやばいと頭を悩ませる
「こんな時に迷子になるってのは普通じゃない。となるとまた面倒事に巻き込まれたか?面倒事の種になりそうなのは…」
「み、みんなー!」
野営地の外れの北東側、大木の下で手を振っている千草がいた。すぐに俺達はそこに駆け寄り、何が合ったかを聞くとポーションが散乱した場所に案内された
「これは【ミアハ・ファミリア】のポーションだな」
「あ、あとね、さっき、クラネルさんが凄い慌てながら森の外に…」
「…もう事件に巻き込まれたと考えた方が、良さそうですね」
リリがそう言って、何か手がかりがないか散らばったポーションを物色し始める
「モンスターがヘスティア様に何かやらかしたとは考えにくいな。やっぱり人の仕業か?」
「まあどちらにせよ、俺の家族に手を出した以上、ただでは済ます気は微塵もないけどな」
ハッハッハと笑いながらそう言うと何故か周りから『ヒッ!』っと怯えのこもった声が聞こえた
一方でベルはモルドに一方的な戦いを繰り広げていた。それを見て興奮の雄叫びを上げる冒険者の輪、それを外から見つめる二つの視線があった
「悪趣味ですね……面白いですか、こんなものを見て?」
「きついなぁ、アスフィ」
木の上に立ち、枝葉の影に隠れながら眼下の光景を眺めるヘルメスは眷属である子供に非難と嫌悪の視線を送られ、肩を上げる
「ベル・クラネルとヤミ・カズヒラの力を自分の目で確かめたい……そうおっしゃっていましたが、こんなものを見るためにわざわざダンジョンへ?それにヤミ・カズヒラがいないじゃないですか?」
「本当は階層主あたりと戦うところを期待していたんだが、流石にそう上手くはいかない」
「そっちの方が馬鹿げていますよ」
憮然とした面持ちで言い返すアスフィ
「わざわざ私の兜まで預け、あんな冒険者達をけしかけて……私はヘルメス様があの二人に恨みでもあるのかと思いました」
「んー、むしろオレなりの愛かな?」
「こんな愛、堪ったものじゃありません」
「そう言うなって。遅かれ早かれ、彼らの洗礼はベル君に訪れたんだ。他の冒険者達が面白く思っていないって、アスフィも言っていただろう?
ヤミ君ならともかく、ベル君は人間の綺麗じゃない部分を知らなすぎる、将来はもっと酷い場面に遭うかもしれない
悪趣味でもなんでも、知って欲しかったのさ、彼に。人の一面を…
ま、娯楽が入っている事は否定しないよ。ヘスティアにも悪いことをしてしまった」
「……もしここで、彼の牙が折れてしまえば?」
「器じゃなかった、ってことかな」
淡々と答えていったヘルメスはやがて。ある方向を見て、呟いた
「さーて、来たぞ。仲間思い、家族思いの【悪魔】が……!」
〜ベル〜
『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!』
「また入ったぁ!!!」
「いいぞモルド!!!そのままやっちまえ!!!」
凄まじい殴打の嵐を受けるベルを見て回りが歓喜し、喝采し、熱狂する。そこにあるのは激しい悪意。これまでの楽しく、優しい僕の世界とはかけ離れたものだった
「グッ……」
息も絶え絶えになるベルに容赦なく突き刺さる拳。それを見てまた回りが歓喜する
(もう…意識が……)
ドゴォッッ!!
(!?)
飛び、自分の大事な家族、仲間を思い浮かけた時に、見ている冒険者達の奥の方から何かが爆発したような音がした
「ベェェェェェェェェェェルゥゥゥゥゥゥゥゥッッッ!!!」
その冒険者達を吹き飛ばし、前の方の冒険者達の上を飛んで現れたのは
「ヤミさん!?」
いつも助けてくれる兄のような存在が僕の目の前に綺麗に着地する。そして次にボロボロの僕を見て
「どうした!その傷、こいつらにやられたのか!?」
その声を聞いて僕はハッとした。まだ、あの男がここにいる
それを伝えようと口を開こうとするがもう遅い、どこからかジャリッと音がして風を切る音が聞こえた
多分蹴りを入れようとしているのだろう
「ヤミさん危な「よっ…と」…え?」
ヤミさんは見えない敵の攻撃を片腕で軽々と防いだ。まるで位置がわかっていたかのように
「は?なんで…」
「ああ、なるほど。こいつかぁ」
ヤミさんはそのまま何かをガシッと掴むと拳を引きしぼり、一気に突き出した
「ガッ!?」
拳に何かが当たる音がすると数M先で土煙が上がる
「さて、ここから一気にやるぞ。魔法なんぞ使うまでもねぇ」
指ををコキコキ鳴らしてそう言うヤミさんの言葉を聞いて僕の中にいる何かが僕に囁いた
『このままいつも通り、助けてもらうだけでいいの?』
「ッッ!ヤミさんッ!」
そうだ、ここでこの人に助けられたら…いつも通り、弱い自分じゃないか。弱いままじゃダメなんだ…
「ここは、僕一人でやらせて…ください…!」
闇魔法
無効化について
①物理的な魔法は衝撃や魔法そのものは無効化できないが、熱などを無効化して触れることができる(ブラックホールを使えば魔法そのものを無効化できる)
②付与魔法、神の恩恵は触れる事で無効化できる
(神の恩恵は離すと復活)