ダンジョンに転生者がいるのは間違っているのだろうか   作:黒歴史

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第56話やっと新章に来たよ!やる気出てきたー!!

 ベルが着地すると【英雄願望】の反動でよろけるが、踏ん張って倒れる事はなかった

 

「ナーイス、ベル坊」

「ヤミさんは大丈夫?怪我してるのに…」

「今更すぎるわ」

 

 そんな言葉を交わしているとボフッと俺達にヘスティア様が突っ込んできた

 

「やったね、ベル君!ヤミ君!」

「はい、神様!」

 

 仲良くしてる2人を見て、リュー達はどうしてるんだ?と思いそちらを見ると、女性陣が顔を赤くしながら一箇所を見ていた

 リューは両手で両目を隠すが時折指を開きチラッと、アスフィは若干顔を赤くしながら目を背け、命と千草はお互いの顔を見てこちらを見ないように、リリに至っては顔を赤くしながらも凝視し、鼻血まで出ていた

 わかりやすいリリの視線を追うと……ああ…なるほど

 

「リューさんもアスフィさんも、助けてくださってありがとうございました」

「「「……………」」」

 

 まだ気づいていないベルが笑顔で例を言うが全員が黙り込む

 

「……?皆さん、顔が赤いような……」

「ベル坊、下」

「下?何の?」

 

 一応教えてやるが言葉が足らなかったらしい、質問が帰ってきた

 

「その、なんだ……お前、色々と丸出しだぞ」

「え?」

 

『下』、『丸出し』それで気づいたのかベルは自分の下……下半身を見下ろす。そこには多分着地した時にお湯がかかったのだろう、下半身の衣服が消えかかっており、ちょうどベルが下を向いた瞬間にポロリと……

 

「ーーっ!?う、うわああああああああああっ!?」

「おぉーーーーーーっ!」

 

 ベルからは恥ずかしさからの叫び、ヘスティア様からは歓喜の叫びが飛び出た

 

「み、見ないでください神様ぁ……!」

「いいじゃないか、ベル君♪ボク達の中じゃないかぁ」

「そんなぁ……ちょ……っ!」

「ほらヘスティア様、退いてください」

 

 さすがにこのままじゃアレなのでとりあえずヘスティア様をひっぺがし、闇でベルの下半身を隠してやった。ヘスティア様から文句を言われたが、ベルに泣いて感謝された

 ……なんだか締まらない最後になったが全員無事にそこから出ることができた事に感謝しつつ温泉のあった洞窟から出た

 

「しかし、この温泉全体がモンスターの罠だったとはな」

「これまでここを見つけた冒険者は皆やつらの餌になっていたのでしょう。道理でマッピングされていないはずです」

「帰ったらギルドに報告か……」

 

 ヴェルフ、アスフィ、俺で話していると命が土下座をしながら謝る。うん、やっぱり綺麗な土下座だ

 

「本っ当に申し訳ございません……自分が、温泉に目が眩んだばっかりに……!」

「気にする事はないさ。のんびり出来たのは、事実なんだから」

「ええ」

「そうそう……みんな無事で……何より……」

「桜花、しっかり!」

 

 …まぁそんなわけで、全員が無事にダンジョンから帰還した

 戻った瞬間エイナさんが半泣きで駆け寄ってきて、大丈夫?など色々聞かれたのだが、疲労も溜まっていたため、ある程度答えるとすぐに返してくれた

 …リリがダンジョンでの事をエイナさんに報告すると、エイナさんの目がギロリと俺を捉えた

 

「ヤミさん。リリさんから聞きましたよー?中層に入った途端に勝手に行動したそうじゃあないですかぁ〜?」

「あ、あの…エイナさん?俺…ダンジョンから帰ったばっか「正座しなさい」あ、はい」

 

 言い訳をしようとしたがエイナさんの一言を聞くと正座せざるを得なくなり、そのまま説教を受けた

 こら、何ベル達も笑ってんだ。オイッ!?

 

 

 

 ベルとヘスティア様は説教が終わるまで待っていてくれたため、暗い道を3人仲良く歩いていた

 

「いやあ、いつもの光景って感じで微笑ましかったよ」

「いやヘスティア様、こっちとしては地獄でしかねえよ」

「アハハ…あ、二人共!見えてきたよ!」

 

 笑うヘスティア様にツッコミを入れてベルの言葉を聞き、見るとホームである協会が見えてきた

 

「ヤミさん!約束通りご馳走だよ!」

「お!そういえば、そうだったねぇ…ヤミ君にはとびきり豪華なものを作ってもらおうか。ムッフッフ…」

「ああ、そういえばそうだったな。まあ約束は約束だ」

「「やったあっ!!」」

 

 ダンジョン帰りにもかかわらずホームに向かって元気に走る二人を見て思わず俺は笑ってしまった

 

 

 〜二日後〜

 

 地上に戻って二日が立つ

 その間、俺とベルは休んだ。ミアハ様とナァーザの治療を受け、その二日で怪我、体力、精神力(マインド)が全回復し、退院

 

「ベルさん達が無事に帰ってきて良かったです」

「その、ご心配おかけしました……あと、ありがとうございます」

 

 今は無事帰ってきましたと言う連絡をして回っている。今は『豊穣の女主人』のシルさんの元へ来ている

 

「ヤミさんは…大丈夫なんですか?精神枯渇(マインドゼロ)になったって聞いているんですが…」

 

 ボーッとしていた俺をシルさんが心配そうに見てくる。それに対して俺は元気にボディビルダーがやりそうなポーズをとる

 

「おう。仲のいい【ファミリア】の奴に治療してもらったからベルも俺もこの通り!!」

「そ、そうですか…」

「……すいません。謝るんでそんな目で見ないでください。泣きたくなってきました」

 

 ほんと、なんであんなポーズとったんだ俺…自分でも訳がわからんくなってきた

 

「シル、店を開けるとまたミア母さんに……ああ、クラネルさんにカズヒラさん、いらっしゃったんですか」

「リューさん」「えーと…久しぶり?」

 

 酒場からシルさんを呼びに、リューさんが出てきた。ベルとリューさんが律儀に「おはようございます」とお互いに挨拶を交わす

 

「壮健そうで何よりです。ダンジョンから来てする際、貴方はずっと死人のような顔をしていたので、心配していました」

「ああ、あの後一日中ずっと顔抑えて恥ずかしがってたぞ」

 

 そう言うと温泉で起きた事を思い出したのかまた顔を抑えてうずくまりだした

 

「ああああ……せっかく忘れてたのにぃ……」

「ベルさん…覗きの事ですか?その…下半身を……」

「ああああああああああああっ!!やめてええええっ!!」

 

 覗きと下半身、その二つのキーワードが…って、覗きの時、声的にリューさんはいなかったような…?まぁどっかにいたのだろう

 

「リューに話を聞いたんですけど、すごいモンスターと戦ったんですよね?」

「あ、は、はい」

 

 シルさんが不意に尋ねてきたが、ベルは羞恥心から立ち直りすぐに答える

 

「二人が倒されたと聞きましたが、本当ですか?」

「えっ、いや、あれは「そうだぞ」ヤミさん!?」

「わぁ、すごい!二人共、一人前の冒険者になってしまったんですね!」

 

 ベルの否定の言葉を遮り、俺が答える

 それを聞いたシルさんは興奮で頬を染める

 

「ヤミさん…なんで…僕だけじゃアレは…」

「ベル坊、あんまり謙遜はするなよ?男はカッコつける時くらいビシッとカッコつけかねぇと

 自分だけじゃ…がなんだ?勝ったもんは『勝った』でいいんだよ何一つ間違ってないんだから」

「そう…なのかな?」

「そうだそうだ。それでいいんだよ。ハッハッハ」

 

 

 この後、二人から「またお祝いしませんか?」と聞かれたが、二人揃ってそれを断った。リリとヴェルフとの先約がある

 それに、俺は前のお祝いはシルさんに騙されたため。また騙されないかがすごい心配だし、怖い

 そういう訳で俺達は『豊穣の女主人』を後にし、約束の酒場へ歩を進めた

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