次の日、学校にて友奈と美森が再び謝六と圭吾の元にやって来たので友奈が「昨日の猫、西村くんの言うとおり本当に神社にいたよ!」と、美森が「西村くん、ありがとうね。」お礼を言う二人に謝六は、
「まさか本当にいたとはな、それに僕はただ推測しただけだからお礼を言われるほどの事はしていない。」と圭吾が「でも猫が見つかって良かったな。飼い主さんはなんて言ってたか?」 と続けた
「ああ、それならその猫の一家をまとめて引き取ってくれたよ!」
「それなら良かった。」
「じゃあもう時間だから」と友奈と美森は席に戻っていった。
それは突然やって来た。
「ふーむ、つまりこれがこうなる訳か」
謝六達はいつも通り授業を受けていた
その時、
聞いたことのないアラーム音がした。
謝六や圭吾もつい条件反射で音がした方向を見た、
先生が「結城さん?東郷さん?スマホならマナーモードに・・・」と言う。
友奈は机の上にスマホを置いていた、そして謝六の席と友奈の席はそんなにも離れていなかった事もあって謝六はふと友奈のスマホの画面に目が行った。
(警報?今日は天気は荒れない筈だが・・・いや、
なんとか画面に書いてある”
(!?消えた!?)
自身の視界から一瞬にして友奈が消えたからだ。さらに冷静になって辺りを見回すと美森も消えていた。
美森の近くの席の圭吾も美森の消失に気づいた。その表情は驚きそのものだった。
そして他のクラスメートも二人の消失に気づいたのか、辺りが次第にざわめいた。
クラスメートの一人が
「西村!あの二人がどこにいったか推理してくれ!」と謝六を頼ろうとした。
謝六はすかさず「無理だ。僕にだって分からない事はある。」と断った。
二人が戻ってきたのはそれから一分も経たないうちの出来事だった。
昼休み、昼食を食べながら圭吾と謝六はさっきの授業中に起こった不可解な二人の消失について話していた。
「にしてもすぐに二人が戻ってきたからいいけど、アレは一体何だったんだ?」
「ふーん・・・やっぱり引っ掛かるなぁ」
「何が?」
「結城さんが消える寸前、彼女のスマホの画面には『樹海化警報』と聞き覚えが全くない警報が出ていた、そっちは何かあったか?」
「へ?まぁ確かに東郷さんのスマホにも警報がどーたらとかあった・・・けど何だ?樹海化って?」
「その警報の意味は後回しだ。それ以前におかしい点がある。分かるか?」謝六は問いかけた。
圭吾は「・・・ごめん、全く分からない。」即答した。
「まず大前提として、スマホを僕は持ってきているが、圭吾も持ってきているか?」
「そうだけどそれが一体?」
「大体、何かしらの警報が発令された時は基本その通知がスマホに届いている筈だ。
「あ、確かに!俺のケータイにはそんな警報の通知なんて来ていなかった!」
「つまり、この警報はさっきの二人の消失にかなりの確率で関係してる筈だ。そして、この関係を前提で考えるとこの警報は、この二人にしか届いていないと考えられる。いや、もしかしたら他のクラスにも消えた生徒がいると考えても何の不思議もない。」
「つまり、それを調査するってことか!」
「その通りだ圭吾。」
昼食を平らげた二人は他のクラスや違う学年の生徒からあの時間中に消えた人がいなかったかと尋ねた。
「質問の意味がよく分からないが、トイレに行くとか言い出して犬吠埼が突然教室を出ていくのを見たぜ。讚州中のホームズ。」だとか「犬吠埼が出ていくのを見た」3年の先輩からはどうやら
「樹ちゃんが慌てて教室を出てましたよ?でもなんで先輩はそんなこと聞くんですか?」
「単なる好奇心だよ。好奇心。」
そして一年からは
「あの時間で消えたのは東郷さん、結城さんに加えて、犬吠埼風先輩、犬吠埼樹さんの四人だ」
「こんなに珍しい名字が二人もいるけど謝六、これ偶然か?」
「いや姉妹として考えるのが普通だろ。」
「にしても姉妹揃って消えるのもおかしいが・・・」
「確かにそれは言えている。それにこの四人は共通点がいくつかある。一つは恐らくあの警報が届いていた事だ。二つ目はこの四人は全員勇者部の部員・・・いや、待てよまさか・・・」
「謝六、急に黙りこんだりしてどうしたんだ?」
謝六は昨日一人で帰路に付いていた時に勇者部について感じていた引っ掛かり、そして圭吾とのやり取りを思い出した。すると何か閃き、こう言った。
「圭吾、昨日の勇者部の話で君が冗談半分に言った事を覚えているか?」
「あー確か、勇者部は選ばれた者しか入れない部活って話だっけ?まさかそれが本当かもしれないとか言わないよな」
「そのまさかだ、勇者部の設立には何か別に大きな目的隠されているに違いない筈だ。」
「オイオイ、嘘だろ・・・」
「それなら確かめに行った方が早いだろう、放課後に勇者部の部室に向かって意地でも聞き出す事にしよう。」
「了解、ってか謝六は何でここまでするんだ?」圭吾はその行動の真意を聞く。謝六の答えは実にシンプルな者だった。
「単なる好奇心さ。」
続く
次回 勇者部部長VS讃州中のホームズ
では圭吾のプロフィールを
讃州中学校二年生
謝六の親友兼助手
考えるより体を動かすタイプ
かつて行方不明になった幼なじみがいる
名前の由来はワトソン+東野圭吾