Spirit-Another stories- 作:藺草影志(OVERBLOOD)
Phantom 4.「ホーム画面」
Phantom 4.「ホーム画面」
――ココアの部屋――
ココア「リゼちゃんまたね~!」フリフリ
リゼ「夏休みとはいえ夜更かしするなよ」
ココア「うん!」
――――――――――――――――――――――
ガチャッ バタン
ココア「ふぅ~楽しかった♪」
ココア(あっというまに6時前……チノちゃん早く帰ってこないかな)
ココア「それまでお掃除でもして――あれ?」
ココア「これ……リゼちゃんのスマホ?」
ココア(時間確認してそのまま忘れちゃったのかな)
ココア(携帯が無いと色々不便だろうし、あとで届けてあげなきゃ)
ココア「…………」
ココア「これがスマホかぁ……」
ココア(カバーのデザイン可愛い、画面もおおきい……)
ココア(わたしもそろそろスマホに機種変しようかな)
ココア「あっ、でもアイフォンとかもあるんだっけ、スマホとどう違うのかな?」
ココア(今度お姉ちゃんに聞いてみよっと)
Prrrrrrrrr!
ココア「わわっ、電話!?」
Prrrrrrrrr――!
ココア(リゼちゃんのおうちからだ……出たほうがいいよね?)
ココア「えっと、確かこうして――」スッ
ココア「もしもし」キリッ←(声真似)
使用人『もしもしお嬢、お楽しみのところ申し訳ありません』
ココア「いえいえそんな」
使用人『ところで、今夜はどうなりましたか?』
ココア「へっ、今夜……?」
使用人『へい、例の件です』
ココア(例の件ってなんだろう?)
使用人「おともだち、上手く誘えましたか?」
ココア(誘う?わたしを?なにに?)
ココア「えっと……」アセアセ
使用人「その様子ですとダメでしたか……まぁ、気を落とさないでくださいお嬢、また次があり――」
ココア「い、いや、そんなことないぞ!」
使用人「!」
ココア「誘えたぞ、バッチリだ!」
使用人「そうですか!そいつはめでたい」
ココア「あはは……」
使用人「では用意して待っていますんで、気を付けておかえりください」ガチャッ
ココア「あ……」ツーツー
ココア(どうしよう、勢いでつい言っちゃったけど……リゼちゃん、何かにわたしを誘う気だったのかな?)
ココア(朝のジョギング?ミリタリー愛好会?それとも天体観測?なんでも誘ってくれれば一緒にやるけど)
ココア「携帯届けるついでに聞いてみよう――って、えっ!?」
ココア(これ……待ち受け画像だよね?)
ココア(始業式帰りに千夜ちゃんが撮ってくれたリゼちゃんとわたしのツーショット……)
ココア(リゼちゃんも送ってもらってたんだ……しかも待ち受けにしてくれてるなんて)
ココア「……えへへ//」ニヘラ
ココア(わたしも自分の携帯の待ち受けにしとこっと)ピッピッ
ココア(パスワードかけておかないとスマホもこんな風に見られちゃうんだね)
ココア「………………」
ココア(ということは、画像フォルダも……)
ココア「…………」ゴクリ
ココア(さ、さすがにそれはダメだよ!)ブンブン
ココア「………………」
ココア(でも、こんなチャンスもう……)
ココア「………………」
ココア(ちょっとだけ……ちょっとだけなら……)
ココア「リゼちゃん、ごめんね……」
ココア「ギャラリー……これかな?」
ココア「わ、写真がいっぱい……!」
ココア(うさぎとか猫の写真だらけ……リゼちゃん動物好きだもんね)
ココア「!」
ココア(フェイバリットって書かれたフォルダ……これなんだろう?)
ココア(もしかして、リゼちゃんの秘密のフォルダとか?)
ココア「…………」グッ
ココア(ダメ……これ以上はほんとに……)
ココア「これ以上やったらわたし……」
ココア(……なのに)
ココア(手が……止められない……)
ココア「リゼちゃんの秘密……知りたいよ……」
――スッ
リゼ「すまないココア」ガチャッ
ココア「ヴェアアアァアア!!」ビクッ
リゼ「ココア……ど、どうしたんだ?」
ココア「ごめんなさいリゼちゃん!何でもするから許してぇ!」
リゼ「なんのことだ?それより、わたしの携帯知らないか?」
リゼ「たぶんここに忘れたと思うんだが……んっ、それ……」
ココア「ひっ!?」ビクッ
ココア「えっと……これは……!」アセアセ
リゼ「なんだ、やっぱりここにあったのか」ホッ
リゼ「ありがとう、助かったよ」スッ
ココア「ふぇ……?」
リゼ「大切な写真がたくさん入ってるから、さすがになくしたりしたらちょっとな」
リゼ「ココアの部屋にあって良かった」
ココア「リゼちゃん……」
リゼ「それに、実はわたし携帯にパスワードとかかけてなくてな」
リゼ「他人に拾われたりしたらその、なんだ……データが見られてしまうかもとか心配になって」
リゼ「その点ココアなら勝手にひとの携帯電話をみたりしないだろうし、ははっ」
ココア「!」
リゼ「とにかく、色んな意味で安心したよ」
リゼ「すまないな、ノックもせずにいきなり開けてしまって」
ココア「…………」ウルウル
リゼ「っ!?お、おいココア、どうしたんだ!?」
ココア「ぐすっ……ううっうえぇえ……」ポロポロ
リゼ「あわわ……ごめん、デリカシーが無かったな。今度からは気を付けるから」
ココア「リゼちゃんごめ゛んなさ゛い~!」ビェー
リゼ「えっ?」
―――――――――――――――――――――――――
リゼ「そうか……待ち受け画面を」
ココア「ぐすっ、ごめんね……わたし最低だよ……」
リゼ「いいって気にするな、元はと言えば私の不注意なんだし」
リゼ「ほら、泣き止めよ」ナデナデ
ココア「んっ……」グスッ
リゼ「……ココア、ひとつだけ聞いておきたいんだが?」
ココア「?」
リゼ「その……フェイバリットって書かれた画像フォルダは、覗いてないよな?」
ココア「見てないよ、もう少しで見ちゃいそうだったけど……」
リゼ「そ、そうか!ならいい」
リゼ「」ホッ
ココア「リゼちゃんごめんね……お詫びになんでも言うこと聞くから」
リゼ「いいよ、ほんとに気にしなくていいって」
ココア「そうだ、リゼちゃんのお誘い!」
リゼ「!?」
ココア「今夜わたしを何かに誘おうとしてたんでしょ?さっき電話で使用人さんから聞いたの」
リゼ「あいつら……」
ココア「お詫びにどんな誘いでも受けるから!少しトラウマになるくらいのことなら全部受け入れるから!」
リゼ「………………」
ココア「リゼちゃん早く言って。でないとわたしの気が収まらないよ」
リゼ「……ほんとに、聞いてくれるか?」
ココア「もちろん!なんでもいいよ!」
リゼ「そうか、なら……」
リゼ「――今夜、わたしの家に泊まりに来ないか?」
ココア「えっ?」
――
――――
――――――
――IN ベッド――
ココア「こんなことなら普通に誘ってくれればいいのに」
リゼ「断られたらとか考えるとなかなか言い出せなくてな」
ココア「お泊り会ならいつでも大歓迎だよ」
ココア「でもいいの?ほんとにこれで許してもらって」
リゼ「ああ、お前とこうして枕を並べて眠れるんだし、満足だよ」
ココア「でもこれだけじゃ……」
リゼ「そうか。なら、またこうして一緒に寝てもらってもいいか?」
ココア「もちろんだよ、また誘ってね」
リゼ「ありがとう……ほら、もう寝るぞ」
ココア「えへへ~リゼちゃんぎゅー」ギュッ
リゼ「お、おい、当たってる……//」
―――――――――――――――――――――
ココア「すぅ……すぅ…………」Zzz
リゼ(携帯を無くしたり見られたり、いろいろあったが……まぁ結果オーライか)
リゼ(ホーム画面……ひかれてないようだし、このままでいいか)
リゼ(ともあれ、あの画像フォルダを見られなくて良かった……)ホッ
リゼ「……ん?」
リゼ(ココアの携帯……)
リゼ(おかえしだ、待ち受け画像だけ見てやれ)スッ
リゼ「どれ……」パカッ
リゼ「えっ……//」
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next...