Spirit-Another stories-   作:藺草影志(OVERBLOOD)

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目次

VII.

VIII.

IX.


Desect film 3.「Reload 3」

VII.

 

チノ「見てくださいココアさん。すごい綺麗な星空です」

 

ココア「ねえ見てリゼちゃん。チノちゃんってば妖精さんみたい」

 

リゼ「ああ」(苦笑

 

チノ「あのココアさん」

 

ココア「なにかな?妖精さん」

 

チノ「私……UFOが見たいです」

 

リゼ「おいおい。チノなにを言ってるんだ?UFOなんていr……いだだだ」

 

ココア「うーん。UFOはちょっと無理かなあ?」(リゼの小指を捻りながら)

 

チノ「………」

 

チノ「お姉ちゃん。お願い」(涙目+上目遣い)

 

ココア「OK」(鼻血)

 

リゼ「ぎゃっ」(ゴキン

 

 

~学校屋上~

 

ココア「それじゃこれからUFOさんを呼んじゃうよー」

 

一同「おー」

 

リゼ「なんか大量に集まったな……というかすでに宴会状態だな……」

 

シャロ「リゼせんぱ~い。助けてくださ~い」

 

あんこ「(ガジガジガジ)」

 

千夜「相変わらず仲良しさんね」

 

青山「うふふ」

 

リゼ「なんで青山さんまでいるんだ?」

 

青山「そんなの宇宙人さんを一番に捕獲して徹底観察して小説を書くために決まってるじゃないですか」

 

リゼ「………(酔ってる?)」(空のブランデーの瓶を見ながら)

 

リゼ「それでココア。どうやってUFOを呼ぶんだ?」

 

ココア「ふっふっふ。抜かりはないよ?」

 

ココア「あれを見て!!」

 

リゼ「な、なんだってー」

 

 ココアの指差した校庭にはでかでかと温泉マークが描かれていた。

 

ココア「ふふふ。宇宙人さんとコミュニケーションをとる準備は万全だよ」

 

チノ「流石です。ココアさん」

 

リゼ「………」

 

シャロ「どうしたんです?」

 

あんこ「(ガジガジ)」

 

リゼ「なあココア……」

 

ココア「ん?」

 

リゼ「宇宙人はアレの意味がわかるのか?」

 

一同「Σ( ̄口 ̄;」

 

ココア「えーでは次の方法を―――」

 

リゼ「(逃げたな)」

 

ココア「これを使って宇宙人さんとメッセージのやり取りをするよ」

 

千夜「まぁレトロなラジオね」

 

リゼ「いや、それって受信するだけじゃ……」

 

ココア「………」(無言でぶん投げ)

 

ココア「ふぅ……どうしようか?」

 

ココア「……ん」

 

あんこ「?」(シャロをガジガジ)

 

リゼ「生贄~~~!?」

 

ココア「そうだよ。古来より人類は生贄を捧げることで超自然とうんたらかんたら」

 

あんこ「~~~」(御柱に縛り付けられたあんこ。周囲では千夜と青山が謎の踊りを披露)

 

ココア「点火♪」(ポチ

 

あんこ「ピーーーーーーーーーーーーーーー」

 

リゼ「おいおい。こんな事してUFOが来るわけ」

 

UFO「(ふよんふよんふよん)」

 

リゼ「きたーーー」

 

UFO「(ガコン)」

 

 ゆっくりと開いた扉から出てきた宇宙人……その姿は……

 

宇宙人「シャロー」

 

 なんと出てきたのは頭にはあんこと同じ王冠を被り、その身には真紅のマントをはためかせた「あんこ」そっくりなウサギであった。

 

あんこ「(ピクピク)」(プスプス

 

宇宙人「!!」

 

 大慌てであんこへと駆け寄る宇宙人……そして……

 

宇宙人「Δе㊥φ√」(キシャー

 

一同「(ビシ)」(シャロを指差しながら)

 

シャロ「ちょっ…い、いやーたすたすけ……」

 

 ズルズルズル・・・ガコン・・・ふよんふよんふよん

 

一同「敬礼」

 

リゼ「シャロ……すまん」(敬礼

 

マヤ「見て見てメグ。流れ星だよ。何かお願いしなきゃ」

 

メグ「えーでもあれってお空へ昇っていくよー?」

 

 

 

VIII.

 

モカ「今日は私の誕生日!」

 

モカ「思えば、去年の誕生日は…」スッ

 

『お姉ちゃん、この街にはシストって遊びがあるんだよ!この前チノちゃん達と一緒に(ry』

 

モカ「私もシストしてみたいな…」

 

『先輩の卒業式で泣いちゃった・・・。その後みんなで進級祝いにお茶しに(ry』

 

モカ「卒業式、懐かしいなぁ。おしゃれな喫茶店でお茶するのって良いよね」

 

『最後に、お誕生日おめでとう!プレゼントはもう見てくれたかな?お姉ちゃんが好きそうなのを一所懸命に考えたんだけど、喜んでくれると嬉しいな♪』

 

モカ「一所懸命を使う人初めてみたなぁ… それはともかく、すごく良かったよ。お姉ちゃん、感動して泣いちゃった。でも…」

 

モカ「この手紙とプレゼントを郵送して終わりなのは寂しいよぅ!あの頃は一年近く会ってなかったのに!!」

 

モカ「そして今年、ココアから送られてきたのは…」ピラッ

 

モカ「地図だけ!?」

 

モカ「…これってシストの地図なのかな?シストって書いてあるもんね」

 

モカ「一度してみたいと思ってはいたけど、まさか一人ぼっちでするなんて…」

 

モカ「でもこれは、かわいい妹からの挑戦状!」

 

『シストの地図には、謎解き要素があったりもするんだよ!』

 

モカ「って去年の手紙にも書いてあったし、謎解きも宝探しもすぐに終わらせちゃうからね!」

 

モカ「えっと、ここがこうで、あっちがそっちで…」

 

~数分後~

 

モカ「謎は全て解けた!後はお宝を取りに行くだけ!!まだお昼だから時間もたくさんあるし楽勝楽勝♪」

 

答:ラビットハウス

 

モカ(無理)

 

モカ「ここから向こうまで何時間かかると思ってるの!?今から行ったら明日になっちゃうでしょ!?」

 

モカ「…ううん、誕生日を過ぎても、この挑戦は受けなくちゃいけないよね!」

 

モカ「本当にラビットハウスまで行って、ココアをびっくりさせちゃおう!」

 

モカ「さらにサプライズも用意して、かわいい妹のもっと驚く顔を… うへへ」

 

 

モカ「次の電車は10分後… あれ、これなんだろう?」ピラッ

 

モカ「…私宛のシストの地図!?それにこれってココアの字?」

 

モカ「なるほど、私が電車を使うと見越して時刻表に地図を仕込んでいたんだね。ひょっとして夏にはもう?」

 

モカ「ラビットハウスへ行かなきゃいけないと焦らせておいて、実はそうじゃない… あの子もサプライズが上達してきたなぁ♪」

 

モカ(…でもこれ、ここの時刻表を見てなかったら気づけない)

 

モカ「この地図が示してるのはここかな?」

 

モカ「ここで、ココアと一緒にサンドイッチを食べたよね。あの時は確か…」

 

 

ココア『おねえちゃん き ら い 』

 

 

モカ「…仲直り、できたよね?送っていく時にウィリーしちゃったけど、多分あれも許してくれるよね」

 

モカ「ハッ!この場所に連れて来られたのはまさか…!」

 

 

ココア「お姉ちゃんなんて大っ嫌い!私にはチノちゃんさえいれば良いんだよ!あと私グレるから!」

 

 

モカ「と言うメッセージなのかも…!そんなぁ!!ど、どうしよう!?このままじゃココアがブラックココアに」

 

「ならないよ!?」

 

モカ「…ってあれ、こんなところに手紙? …またシストの地図!?」

 

モカ「次はここだね。ここは確か…」

 

モカ「三輪車で山を越えようとしていたココアを発見した場所」

 

モカ「…さっきから碌な事思い出さないなぁ。もっと楽しいことを…」

 

モカ「そうだ、ここにはココアと遊びに来たりもしたよね!懐かしいなぁ」

 

モカ「今ならわかる。あの何気ない日々が宝物だったということに」

 

モカ「…たまには童心に帰って、こういう所でココアと遊ぶのも良いかも。今度帰って来た時に誘ってみよう!」

 

モカ「かくれんぼなんてどうかな?『お姉ちゃんが見つからないよぉ!』なんて言うかわいいココアが見れそう!」ブプーッ

 

「…おねえちゃんきらい」

 

モカ「!? …げ、幻聴かな。きっとそうだよね!さぁて、宝箱はどこかな?…ん、これは?」ピラッ

 

モカ「…またまた地図が見つかった」

モカ「ここは… うちの店のお客さんの家だね」

 

モカ「昔は、この街でココアと一緒にパンを届けて回ったり、お店の旗を持って宣伝したりしたね。この家にもココアと一緒に何度も来たっけ」

 

モカ「でも、今日はパンを届けに来たわけじゃない。うーん、なんて言えばいいかな…」

 

お客さん「あらいらっしゃい!ちょっと待ってね、渡すものがあるから!」

 

モカ「え!?はい、わかりました! …渡すもの?」

 

お客さん「お待たせ、はい!」

 

モカ「これは… シストの地図!また!?」

 

お客さん「ふふ!さっきね、ココ…」

 

「言っちゃダメー!」

 

モカ「またココアの声が聞こえたような… 気のせいかな?」

 

モカ「ここは… 私の家!?」

 

モカ「うん、間違いなく地図はここを指してる」

 

モカ「…ひょっとして、ココアにからかわれただけ?」

 

モカ「いやいや、あの子がそんなことする訳… ま、まさか、本当にブラックココアになっちゃったの!?」

 

「なってないよ!?」

 

モカ「また幻聴が… これが噂のココアシック!」

 

モカ「って、いつまでも玄関の前で立っていても仕方ないか」ガチャ

 

 

パンッ

 

 

ココア「お誕生日おめでとう、お姉ちゃん!!」

 

モカ「ココア!?何でここに?」

 

ココア「私からのサプライズだよ!びっくりした?」

 

モカ「びっくりするに決まってるでしょ!」

 

ココア「やったぁ!サプライズ成功!でも、私のサプライズはここからだよ!!」

 

ココア「まずはこれ!誕生日プレゼント!!ど、どうかな?」

 

モカ「ありがとう…!お姉ちゃん、大感動だよ…!」

 

ココア「そんなに喜んでくれると照れちゃうな。さて次は…」

 

モカ「次?」

 

ココア「うん!だってお姉ちゃんは、私からの挑戦状、シストをクリアしたんだよ?」

 

モカ「あ、すっかり忘れてた!」

 

ココア「という訳で、宝箱を用意しましたー。好きなのを一つ選んでね!おもしろ写真からコーヒー豆まで色々あるよ!」

 

モカ「それを、私が持ってきた宝物と交換すれば良いんだね?」

 

ココア「本当はそうなんだけど… もうこの宝箱には、お姉ちゃんの宝物が入ってるよ!」

 

モカ「ええ!?でも、入れた覚えはないんだけど…」

 

ココア「ふっふっふっ、この宝箱に入ってる宝物。それは… 私たちの思い出!」

 

モカ「私たちの、思い出?」

 

ココア「今日、いろんな懐かしい場所へ行ったよね。いろんな場所には、色んな思い出があったでしょ?」

 

モカ「…私のこと、嫌いになっちゃった?」

 

ココア「そうじゃなくて、楽しい思い出が!」

 

モカ「…うん、色んな思い出が、いっぱいあったね」

 

ココア「だよね!それでね、今日のシストのことを思い出す時、きっと今日行った場所の思い出も浮かんでくると思うんだ」

 

ココア「お姉ちゃんもさっき言ってたよね、あの何気ない日々が宝物だって」

 

ココア「だったら、このシストの宝箱には、もうお姉ちゃんの宝物が入ってるんだよ!」

 

モカ「そっか… ココア、すごいよ。すっごいサプライズだよ!」

 

ココア「えへへー。そこまで言ってもらえると、頑張った甲斐があったなぁ」

 

モカ(聞かれてたってことは今日ずっと側にいたんだよね。じゃあ、あの地図も夏に仕込んだんじゃなくて今日…)

 

モカ(…この用意した宝物でサプライズしようと思ってたけど、またサプライズ負けしちゃった)

 

ココア「…ねえお姉ちゃん!今日はいっぱいお話しよう!思い出話もいっぱいしよう!」

 

ココア「やっぱり、思い出は最高の宝物だから!」

 

モカ「うん、たくさん話そう!…でも」ギュッ

 

ココア「お、お姉ちゃん!?」

 

 

モカ「私にとっての最高の宝物は… ココアだよ!」

 

 

 

IX.

 

チノ「お店の経営に充てたいです。お父さんも喜ぶでしょう」

 

シャロ「ににににに2000万!?………どどどどうしよう」

 

チノ「さぁがんばります」ソロリソロリ

 

黒服「どうしました?金髪のあなた?やらないのですか?」

 

シャロ「ちょちょちょちょっと待ちなさいよぉ」

 

黒服「はやくしろ。やらないなら早く帰れ」

 

シャロ「やるわよー!!あーもー!!」

 

シャロ「うぅ…怖い…でもやらなきゃ…」

 

シャロ「い…いくわよ…」ゴクリ

 

シャロ「…」ソロリソロリ

 

シャロ「(ぎぃやぁあああ怖い怖い怖い)」ソロリソロリ

 

シャロ「(……でもこれを渡りきれば2000万)」ソロリソロリ

 

シャロ「(何がなんでも渡りきってやるわ)」ソロソロ

 

シャロ「(お金お金お金お金お金お金)」スタスタ

 

シャロ「(もうパンツ売って生活するのは嫌なの)」スタスタ

 

シャロ「(あれ目の前に何か青いものが)」スタスタ

 

チノ「しんちょうに…しんちょうに…」ソロリソロリ

 

シャロ「(チノ?だいぶ前にスタートしたのに)」スタスタ

 

チノ「しんちょうに…しんちょうに」ソロリソロリ

 

シャロ「チノ!追いついちゃったわよ」スタスタ

 

チノ「シャロさんも来たんですか。一緒に頑張りましょう」ソロリソロリ

 

シャロ「え…ええ。一緒に渡りきりましょう」

 

チノ「……」ゴクリ…ソロリソロリ

 

シャロ「……」スタスタ

 

チノ「………ふぅ………」トマーリ…ソロリソロリ

 

シャロ「…………」

 

シャロ「………ねぇチノもう少し早く行けない?」

 

チノ「無理です。慎重にいかなければなりません」ソロリソロリ

 

シャロ「そうね。でも時間をかけすぎても疲労も溜まるし。突風でもふいたr」

 

 

ビュッ

 

 

チノ「キャッ」グラッ

 

シャロ「キャッ」グラッ

 

チノ「あ、あぶなかったです」

 

シャロ「こここ怖かった…」

 

シャロ「(危なかった…早く渡りきらないと危険だわ)」

 

チノ「ではしんちょうに」ソローリソローリ

 

シャロ「(お金が…お金が…)」スタスタ

 

シャロ「チノ…もっとはやく…」

 

チノ「………」ソローリソローリ

 

シャロ「もっとはやく」

 

チノ「…………」ソローリソローリ

 

シャロ「もっとはやくって言ってるでしょ!!」

 

チノ「……………」ソローリソローリ

 

 

ビュッ

 

 

チノ「キャッ」グラッ

 

シャロ「キャッ」グラッ

 

チノ「………ふぅ……」ソローリソローリ

 

シャロ「(このままじゃ絶対落ちるわ)」

 

シャロ「チノお願い早く歩いて…お願い」

 

チノ「…無理です」グスン

 

シャロ「泣いてないで早く歩きなさいよぉ!」

 

チノ「…うぅ…ぅえーん…ココアさぁん」グスグス

 

シャロ「ちょっと泣いたってしょうがないでしょはやくはやく」

 

チノ「うぇーん」グスグス

 

シャロ「(泣くなんてズルいこっちは生活かかってるのに)」

 

シャロ「…分かったわ…背中支えてあげるから進みましょ」

 

チノ「…………」コクン…グスグス

 

チノシャロ「…………」ソローリソローリ

 

チノシャロ「…………」ソローリソローリ

 

 

ビュッ

 

 

チノシャロ「キャッ」グラッ

 

シャロ「(これは…とても無理ね…)」

 

シャロ「(お金が…お金が必要なの…)」

 

シャロ「…………………」

 

 

 

シャロ「…………………」ドンッ

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