俺とアタシの居場所《一応 完結 》   作: 紅葉 

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皆さん、半分以上の方ははじめましてですよね?
二次創作をちみちみやってます、紅葉です!

今回はリサ姉の小説を書いていこうかと思っております!お付き合いよろしくお願いします!!何かありましたら、Twitter、感想欄などでお知らせ下さい!評価、感想、お気に入り登録してくれると非常に喜ぶのでしてください(切実)

追記:もうひとつ、麻弥ちゃんの小説『女子力って身につけるのは難しい!』も書いています!今回の主人公がちらっと出ているので良かったら見てみてください!

それでは、はじまりはじまり!!


幼馴染の想い
暇人は多忙人と腐れ縁で結ばれている


 8月。それは多くの高校生が二極化する時期だ。1部と3年生は地獄へと。残りは肌を小麦色に焼き、満面の笑みをこぼす。

 

 なぜ、二極化するのか?理由は明白。夏休みの課題、つまりは勉強をしなければならないからだ。3年生、特に進学を希望する人にとっては、教員に「この時期は大事だぞ!」と脅され、今まで、部活で甘んじられていた分のツケを払わすかのように強制して机に向かわせられる。1.2年生でも、夏休みの課題が残ってる人はこれと同様になる。一方で、課題が終わり、やらなければならないことが終わっている人間は部活や友達と大騒ぎというわけだ。

 

 だが、この俺、伊月遥都(いづき はると)はどちらにも入らない。課題は全て終わっている。それどころか、苦手な範囲の勉強もある程度自主的にやっていてそれも終わっている始末だ。補講なども、対象者に選ばれていない。では、遊べたり、部活をしたり出来るじゃないか?と言われるが……、生憎、そんな友達と遊ぶことが好きではない。それに、そもそも友達と呼べる人間が4人しかいない。部活は友達の人数を見ればわかるだろうが、何にも入っていない。ここから導き出される結論は………、

 

 

 

 

 

とてつもなく暇、ということだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──第1話:暇人は多忙人と腐れ縁で結ばれている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな暇人な俺、伊月遥都。現在、近所の都立高校へ通う高校二年生。本日、8/26も時間を浪費し続けていた。

 

 起床は午前11:30。その後、すぐにブランチと呼ぶらしいが朝ごはん兼昼ごはんのチョコチップスメロンパンを食べる。これは牛乳と飲むと上手いのだ。

 

 その後、オーバーシルエットの白い服に、黒いチノパンを着て一応、外に出る。家にいると、親がうるさいのだ。目的地は、だいたい、近くの大きな古本屋。マンガの立ち読み目的だ。というわけで出発。そう思い、俺はドアを開けた。

 

 その瞬間、8月のムワッとした空気が俺の肌にまとわりつき、不快感が一気にこみ上げる。気温は39℃、湿度80%、昨日の雨の影響もあり、願わくば本当に外に出たくないものだ。しかし、先程も言ったが、親に怒られるのも面倒なのでパス。結果として外出するしか俺に選択肢はない。

 

 

「よし、いくか……」

 

 

 特になんの意味もないが右足から玄関の前の段差を降りる。そして、いつも通り古本屋がある方、家の前の道路を左へ曲がる。だが、今日はその後のルートが少し違う。その前に少し寄りたいところがあるのだ。

 

 

♩テンテテ、テテン、テテテテン〜♬

 

「いらっしゃいませ〜!こんな時間でもお客さん、きた…

 

 

 ここの店員大丈夫か……?客が店に入って来たってのに愚痴がしっかりと聞こえてるぞ?全く、これだからコンビニのバイトは……。棚の向こうから聞こえてきた、女性のアルバイトらしき人の声。でも、この声って……

 

 

「いらっしゃいませ〜……、って、遥都じゃん!?何してんの!?」

 

「げ……、お前かよ、リサ……」

 

「『げ』ってなにさ!!アタシと会うのそんなに嫌!?」

 

 

 やっぱり。コンビニのバイトをしていたこいつは今井リサ。高校は羽丘女子学園に通っている2年生。関係はというと、世にいう幼馴染というやつだ。小学校が同じ、しかも、6年間同じクラスとくれば当然こうなる。さらに付け加えようか。伊月と今井、出席番号が大体、隣になるのだ。伊藤とかメジャーな苗字があいだに入ってくれたことは6年間でたった一度。それ以外は俺が前でリサが後ろというスタイルが5年分続いたのだ。

 

 中学校はリサは女子校へ、自分は順当に公立へ通っていたから分かれたのだが。それでも、小学校の6年間の関係は伊達ではない。今もこうして腐れ縁が続いているというわけである。高校に入ってから関わりが減ったとはいえ、今も街でたまに会う。あとは、バンドをやっているらしいんだが、そのバンド、実はえげつなく上手いらしい。確か、名前はRoselia。メンバーまでは知らないが、多分リサの事だ。明るい感じの子ばっかりなんだろな……。それは置いといて、俺自身、少し、ドラムに触れたから何となくそういう分野には引かれるものがあるんだろうな。

 

 

「それで、遥都はこんな時間になにしにきたの?」

 

「ん?あぁ…、制汗剤が切れたから買おうと思ってな。とりあえず、いつものCATSBYのボディシートの無香料を……」

 

「無香料!!??ありえないよ!?」

 

「んだよ!いきなりでかい声出すな!」

 

「も〜、遥都は分かってないなぁ!!」

 

 

 昔から世話焼きなリサ、それは今も相変わらずなようで他人のこんなどうでもいいようなことにも口を挟むのはいつもの癖でもうなれた。まぁ、それ故に他人に好かれるんだろうが……。

 

 

「いい?汗の匂いって思ってる以上に臭うんだから、ちゃんと香料がついててごまかせるやつの方がいいの!だ、か、ら、やっぱりこれ!!!女子にも人気高いし、遥都もこれ付けたら彼女出来るかもよ!」

 

 

 よくもまぁ、そんなにペラペラと喋れることで……。リサのこれは聞いていたらキリがない。というわけで、とるべき行動はたった一つだ。

 

 

「店員さーん、お会計お願いしまーす」

 

「あっ!コラ!!ちゃんと、話を聞いてよーーー!!」

 

「だって、お前の話、なげぇんだもん」

 

「人の好意を無に帰すとは、こういうやつのことを言うんだね〜」

 

 

 そう言って、リサは不貞腐れながら、レジカウンターの向こう側へと向かう。店員なんだから、これくらいサクッとして欲しいものだ。俺はようやくかと思いながら、財布を取り出そうとCATSBYのボディシートをレジに置き、ポケットに目を移す。

 

 だが、これが命取りだった。俺は目の前で目がキラッと光ったリサのことを見逃した。

 

 

「あのぉ〜、お客様〜?こちらの商品、賞味期限切れになっておりまして、お売りすることが出来ないんですよ〜」

 

 

 リサの態度が急変した。ウザイ店員へと早変わり。そして、その矛先は俺だ。CATSBYをリサが手に取り、レジの後ろへ持っていく。そして、レジから出てきて代わりの商品を持ってくる。そして、それは当然、さっき、リサがオススメしてきたやつだ。

 

 これはまずい。リサにペースを奪われ、リサの思うがままにことが運んでしまういつものパターンだ。だが、俺も何度も同じミスを繰り返すバカではない。こういう時はしっかりとペースを持っていかれないようにだな。

 

 

「は?」

 

「なので、代わりにこちらの商品をオススメしているんですけど〜」

 

「無視をするな。俺はそれを買うぞ?それに、食べ物でもないのに賞味期限もクソもあるか」

 

「うっ…。で、ですので〜、こちらをですね……、って、あぁーーーー!!もう!!めんどくさい!はい、これ!!」

 

PI!

 

「あっ、おい!!」

 

 

 この店員、客の許可も取らず勝手に商品を買わせやがった……。訴えてやろうか……?しっかし、よくもまぁ、そんなこと出来るなぁ……。呆れて、怒りも出来ない。

 

 ここで、クレーマーとかしてもいいんだが、俺はそこまで性根が腐っているわけじゃない。リサの好意でもあるわけだし、ここは大人しくのっておこう……。幸い、値段もそこまで変わらないしな。

 

 

「わかったよ……。それを買えばいいんだろ?この、悪徳商法が……」

 

「お買い上げありがとうございマ〜ス!!」

 

 

 俺は1000円札を財布から取り出し、リサに渡す。嬉しそうに受け取り、レジに入力していくリサ。はぁ……、とんだ災難だ。

 

 しかし、トラブルというのは何個もが連続して起きるのが世の常。そして、これは俺とリサの間でも適応される。いや、言葉が足りなかった。適応されて、リサによってトラブルが引き起こされた。リサが急に俺におつりを返そうとする手を止めたのだ。

 

 

「ねぇ、遥都。アタシ、今までバイトを頑張ってきたんだ〜。それで、アタシのシフトは12時まで。つまり、あと10分後なわけ。それで、今、外、すごく暑いじゃん?バイトで疲れてる体にはキツいんだよ〜」

 

「…………何が言いたい?」

 

「だぁかぁらぁ、ご褒美というかそういうのが欲しいなぁ、って!!例えば、ほら。そこにある、ハーゲンダッシュとか?」

 

「奢るとでも思ったか?」

 

「ううん。だからね、ここに遥都のお金があるでしょ?」

 

「おい……、お前、まさか……」

 

 

 リサは自分の手のひらを開いて見せる。そこには当然、先程のCATSBYを買ったおつりが握られているわけで……。金額的にはハーゲンダッシュとかいう、やけに高いアイスが2つは買える金額だ。そんな金を握りしめたリサはニマ〜と笑う。

 

 

「こ〜んなに、可愛い美少女がお願いしてるんだよ?それに、奢らないって言うならこれを返さないから」

 

「ぐぅ………。わかったよ……。好きなの買ってこい……」

 

「やった〜!!懐が広い男はモテるゾ!!」

 

 

 こうして、今日は時間だけでなく、お金まで浪費された。スキップしながらアイスコーナーに向かうリサの背中を見ながら、俺はまた大きなため息をついた。

 

 

「あ、そうだ。遥都ってこのあとひま?」

 

 

 突然リサが立ち止まり、俺に訪ねてきた。この時点で嫌な予感がする。

 

 

「まぁ…、暇ではあるが……。リサといると疲れるから、一緒にどっか行くのは御遠慮する」

 

「酷くない!?」

 

「んなら、この前、偶然、ショッピングモールでリサと氷川さんに会った時のこと思い出してみろよ。服を買うと聞いて連れ出されたと思ったら約5時間、歩き回ったんだぞ?」

 

「あ、あれは……」

 

 

 そう、リサの買い物は異常に長い。それ故に付き合うのが非常に面倒なのだ。それは、以前、身をもって体験した。あれ以降、リサの買い物には付き合わないと心に決めている。

 

 

「ほんっっとにお願い!!この近くのアクセサリーショップにカップル限定で割引が効くお店があるの!お願いだから付いてきて〜!!あ、ほら、昼ごはん作ってあげるから!昼ごはんまだ食べてないでしょ!?」

 

「昼ごはんなら、朝ごはんと兼食で55分前に食った」

 

「な、なら、夜ご飯でいいから!ね?」

 

「…………行きます」

 

 

 決して、食べたいからでは無いと言いたいけれど多分無駄だ。あまりのチョロさに自分でも恥ずかしいと思うよ。でも、男子は胃袋を掴まれると弱いのは事実だからな……。あれ?というか、なんで俺の好きな食べ物知ってんだ?ま、いっか。

 

 

「うん!なら、あとちょっと待っててね〜」

 

「へーい」

 

「あ、そうだ。友達、来るけど大丈夫?」

 

「俺が知ってるやつか?」

 

「うう〜ん、多分、知らないんじゃ……」

 

「ふーん。ま、そのときには帰るからいいが……」

 

「アタシのバンドのメンバー!あこに燐子。アタシ達、夏休みの宿題終わってなくて、みんなでやろーよー!って話になってるの!もし、宿題を終わらせてなくて補習になって、Roseliaの練習に行けなくなったとかなったら何言われるかわかんないからね!……それで非常に申し上げにくいんだけど……、遥都、勉強手伝って!!」

 

 

 こうして、今日の午後の予定は立ち読みからリサの買い物の付き合いへと変わった…。そして、夜の予定はと言うとリサとその友達と夕飯を食べるといういかにも精神的に来るものがありそうなイベントが決まってしまった。+α勉強を教えるという……。さてさて、どうなることやら……。

 

 

 

 




「紅葉さん、お久しぶりです」
「いやぁ、女難で登場してくれてありがとね」
「いえいえ、いいんすよ。それより、こんなお盆の時期に書くなんて、暇なんすか?」
「うるせぇ!!ちゃんと、バイトしてるよ!!イベントスタッフとかやってんだよ!!」
「ならいいですけど……、ニートはやめてくださいね?」

はい!ということで第1話でした!!
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