そう言えば、Roseliaのファンミももうすぐに迫って来てますよねー!!皆さん、ライブビューイングや現地各々の形で楽しまれたりする方、あるいは何かしらの用事で行けない方、いらっしゃるとは思いますが……、トラブルなく、平和で楽しいファンミになればなぁと思っています!!
さて、世間話もほどほどに……、始めましょうか!
※今回、とあるキャラクターが少し悪者のように写ってしまっていると感じる読者様がいるかも知れません。必ず、よりは戻しますので我慢をお願い致します!
「ただま〜!」
夏休み最終日、事件は起きた。俺の理想郷に害虫が現れ、俺の理想が崩れる音がする。その害虫は一度は去ったものの、復活を遂げて出てきやがった。とある有名な黒光りするあの害虫もよく言われる。『1匹いたら100匹いると思え』と。こいつの場合、『1回きたら100回はいると思え』ってことかよ……。
「…………何しに来た?」
「いやぁ〜、遊び?というか、お話?」
「帰れ」
俺のそんな願い、届くはずもなく、そいつはズカズカと俺の神域に入り込んできた。
知夏良は玄関に腰掛けた。帰る様子がないと判断した俺は一応、さっき知夏良に出した、お茶を追加して注いで出してやる。
「んで、なんのようだよ……?」
「だ〜か〜ら〜、お話」
「なんのだよ……」
知夏良は焦らすようにお茶を一口飲むと、一つため息をはく。そして、俺の方に向いてこういった。
「お前さ、今井さんのこと、どう思ってるの?」
──第10話:騒人は気遣い、多忙人は釈然としない
「お前さ、今井さんのこと、どう思ってるの?」
急に投げかけられたその一言、俺は理解を出来ずにいた。あぁ、日本語の意味を理解できないとか、聞かれたくないことを聞かれたからとか、そういうのではない。質問の意図を理解出来なかったのだ。
「…………なんで?」
「いや、別に〜?けどさ、二人ともなんかいい感じじゃん?」
「…………そうか?」
「そーだよ?だから、遥都は今井さんのこと、どう思ってんのかな、と」
何故かポンポンとテンポよく進んでいく会話に俺は妙な違和感を覚える。が、今は気にしても仕方の無いことなのだろう、俺は話を進める。
「別になんか特別な思い……、例えばお前が期待しているような恋愛感情とかがあるわけじゃねぇよ。ただ、古い付き合いってだけだ。ただ……、"あのこと"をリサには知られたくない。万が一、知ってしまえば、リサの事だ、湊さんも関わってるし、普通じゃいられなくなるだろうからな。それだけに、他人よりは気を掛けてるってだけだよ」
「…………なるほどね。少なくとも、今は恋愛感情はないって事ね」
「ないよ。ってか、"今は"ってなんだよ……。あんな横暴で迷惑ばっかかけてくるやつに恋愛感情を抱くやつ、そうそういねぇよ」
「ブフッ……!!横暴で迷惑屋ね〜、アハハハっ!!こりゃ傑作だわ!!…………でもよ、遥都。今井さんってみんなにはあんな態度、取らねぇよ?それに男子からみたら普通に可愛いんだぜ?」
大きな笑い声と共に後半は真面目なトーンでそう言う知夏良。なんのことやら……、俺は信じることが出来ずにその場で固まることしか出来ずにいた。そして、知夏良はお茶を飲み干し、『よしっ』といってたちあがった。
「まぁ、遥都がどんなものを恐れてるのか知らないけど……、もう少し、ちゃんと今井さんを見てあげろよ?」
「…………なんで?」
「そりゃ、お前…………、まぁ、そのうちわかるか」
「なんだそれ!?」
「いいんだよ!それじゃあな!!」
もう少しちゃんと、か……。ちゃんと見てはいるつもりなんだけどな……。あいつの性格には何度か救われているし、なんだかんだ言いつつも感謝はしている。言葉には出さないけどな。別に全部を知ろうとかそういうことは思わないけど、知夏良の言う通りもう少し見てみてもいいかもしれない。
それにしても、本当に嵐のようなやつだな。夏の夕立のように、一瞬、心をかき乱したと思ったら潤いを残して去っていく。あの時もあいつに助けられてたのかもしれない。俺は少しだけそう思い、アイツに感謝した。
*** ***
「ド、ドキドキしたぁ〜…………」
逃げるように走り、遥都の家からだいぶ離れたところで深呼吸するアタシ、今井リサ。遥都と小学校の頃から仲が良かった知夏良が急に、アタシと遥都のことを二人きりにしようとするんだから……!!嫌ってわけじゃないけど……、その、恥ずかしいっていうか…………。っていうか、知夏良のやつ、確信犯だよね!?あいつ、やってくれたよね……?
「あら?今井さんじゃありませんか?どうかしたんですか?そんなに焦った様子で」
「紗夜!?な、なんでこんな所に……?」
び、びっくりした……。まさか、紗夜に会うなんて……。あ、一応、紹介しておくよ?この人は私のバンドのギター担当の氷川紗夜!!すっごく、ストイックで、怖そうだけど、本当はいい子なんだよな〜……。
「私ですか?私は今から、新学期用に出しておいた、夏服を取りに行く予定なんですが……。今井さんはどうかしたのですか?」
「…………そうそう!!私は買いものかな〜!!」
「今の間はなんですか……?」
し、しまった……。一瞬、ギグっとなって間が出来ちゃった!!しかも、紗夜、鋭く気づいちゃってるし!!
「なんでもないよ!!なんでも!!」
「まさか……、あれほど言っておいた宿題をやってないとかそんなことありませんよね……?」
「アハハ〜……、まっさか〜!!今日まであることすら忘れてたなんてことありえないよ〜!!」
「へぇ〜、"今日まで"ですか……」
終わったーーーー!!!ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ!!紗夜の目が怖いっ!!アタシ、自分で墓穴掘っちゃったよね……?これ、自分で自分の首を閉めてる気がするんだけど!?
紗夜は冷ややかな笑顔を続けながら、アタシに更に問いかけてきた。
「ちなみになんの宿題を誰に手伝ってもらったのですか?」
「美術の宿題なんですけど……、身近な人の絵を書いてくるっていう……。それを、伊月遥都っていう、男の子に……」
「伊月……、遥都……?」
「知ってるの!?」
「いえ……、少し噂話を聞いたことがあるような、ないような……」
紗夜が少し怪訝そうな顔をしながら考え込む。遥都ってまさか、紗夜と知り合いだったりしたの!?いやいや、それは無いよね……?だって、遥都と紗夜は同じ中学じゃないし……、塾とかなら、有り得なくもないけど……。一体どういうこと……?
「失礼ですが、今井さん。その伊月さんについて聞きたいんですけど、いいですか?」
「遥都について??いいけど……」
探りを入れるようにアタシに聞きに来る紗夜。しかも、すごく警戒するように、なぜ、そんなに警戒するのか?アタシは何か引っかかりながらも答えた。
「いきなりで申し訳ないとは思うんですけど、暴力的な子なのですか?」
「ぼ、暴力的!?そんなことないよ!?」
「すいません……。もうひとついいですか?その人は常識のある、落ち着いた方なんですか?」
「常識的かって聞かれたらなんとも言えないけど……。自分のことは自分でやってくるし、しっかりもしてる。今は落ち着いてて冷静なタイプじゃないかな〜」
「ならいいのですが……」
手を顎に当て少し、考え込む紗夜。何……?アタシのことがそんなに信じられないの……?さすがのアタシでも遥都の悪いことを言われるといい気分ではないのだけど……。その態度ってどうなのかな?紗夜に対する少しの怒りがアタシの中で顕になり始めた。
「なら、紗夜も実際あってみたら!?」
「伊月さんにですか……?」
「そうだよ!!だって、紗夜、さっきから遥都のことよく思ってないんでしょ!?」
「い、いえ……、そういう訳では……」
「いいから行くよ!」
「あっ!今井さん!!」
紗夜の腕をグイッと引っ張り、アタシは再び遥都の家へ向かった。その時にはもう、溢れかけていた怒りが完全に表にでてきていた。自然と紗夜の腕を握る手にも力がこもる。紗夜が後ろから「待ってください!」と何度も言ってくるけど、知ったことか……。アタシは怒りに任せ、伊月家へと向かった。
そもそもなんで、遥都のことをそんなに疑うの!?遥都と仲良かった訳でもない、喋ったでもない。それどころか会ったことすらないのに!!遥都は間違いなくいい人だ。遥都はあの頃の友希那を助けてくれた唯一の人物なのに……!!あの時のことは改めて、友希那からあの夜聞いた。
何があったのか。友希那自身、細かいことは分かっていなかったから、少しだけだけど……、それでも、それだけでも、遥都が友希那を救ったことは十分に分かる。
それだけに、自分の大好きな友達を助けてくれただけに悔しかった。同じバンドメンバーで親友とも呼べる紗夜に、同じく親友である遥都のことを疑われることが……。
気がつけば、アタシ達は再び伊月家の前に来ていた。インターホンに真っ直ぐに手を伸ばし、ボタンを押した。
〜♪♪
『は〜い』
「リサです。遥都、ちょっと話したいんだけど……いい?」
『…………えらく、真面目な顔だな。いいよ、すぐ行く』
いつもなら「いくのがダルい」とか言いながら行くのを渋る遥都。けど、こうやって雰囲気を察しだぞ動きを変えてくれる。そんな遥都の部分はやっぱりすごいと思うし、遥都ならではだと思う。そういう所は尊敬もしてるしね。
「やっほ」
「さっきぶりだな……。ん?そちらの方は?」
「初めまして、伊月さん。私は氷川紗夜と申します。今井さんの、そうですね、バンド仲間です。よろしくお願いします」
「…………こちらこそよろしくお願いします。ん……?"紗夜"……?あぁ、君があの子らが言ってた……。とりあえず、中入ってください。ここじゃ暑いですから……」
少しの間、不機嫌そうな顔をして、間を置いた遥都。だが、そのあとは何食わぬ顔をしていた。アタシ達は遥都の案内で再び、伊月家のリビングへ入った。そのあいだの会話はなく、少しではあるが、険悪な雰囲気が流れていた。
「………………反省してます」
「何をだよ……?」
「ちょっ、伊月くん?佐山くんをいじめちゃ……」
「紅葉さん、気を使わなくていいですよ?こいつ、前回の後書きでえらく暴れたようで」
「あ、あぁ〜……、確か、タイトルを変更やら、なんやら……」
「おい、知夏良。なんて言うタイトルなんだ?えぇ?」
「『佐山知夏良のハーレム高校生活』…………という…………」
「○ね」
感想、評価ありがとうございます!!前回、感想欄にて誤字報告をして下さった方がいて本当に有難かったです!!
もう直しましたけど、前話中に、佐山知夏良が帰らなければならない所の名前が伊月遥都が帰ったことになっていたました。
お詫び申し上げます。