始まったというのにアホ全開ですな……。気をつけます!!
そーいや、愛美さんがセカオワの脱出ゲームやってたんですよね。実はあの日、富士急にいたんで、もしかしたらすれ違ってたのかも……?そんなことを思いながら過ごすここ毎日です笑笑笑(*^^*)
では、次のお話お楽しみください!
「うぅ〜、カッコイイのに〜!!えっと、宇田川あこです!中学三年生です!!Roseliaでドラムやってます!!」
「し、白金……、燐子…、です。高校2年生……、キーボード、担当で…、す……」
俺の前に突如として現れたのは、リサのバンド、Roseliaのメンバーという2人組。そして、そんなメンバー2人に、私、伊月遥都は大変驚いています。あまりにもイメージとかけ離れているもんですから……。とはいえ、ここで、「本当にメンバーなの?」なんて聞く勇気があるはずもなく。
「伊月遥都です。よろしくお願い致します」
世の中における最小の自己紹介、名前、挨拶の2つのみを行った。それもまぁ、なんとも淡々にだ。そうすれば当然、周りの皆さん、特に初対面のお二人は困るわけで……。
「えぇっと………」
「そ、それだけ……、です…、か?」
ポクポクポクと木魚の音が2人の頭の中で流れていたのだろう。これだけ、うるさいショッピングモールでも頭の中から鳴らされれば嫌でも聞こえてくるのだろ。そして、結果、何も出ずに2人はこんな返しをした。まぁ、普通ならこの自己紹介から話を広げていくんだから、もっと情報というものが欲しいんだけどな。それを分かっててもやってる俺って性格悪い?
パコッ
「痛っ…」
「ほーら!遥都もちゃんと自己紹介ぐらいしてよ〜!もう、アタシがやるからね?」
後ろからリサが長財布を使って、頭を軽く叩く。そして、やれやれと言わんばかりに肩を竦めて、あからさまに首を振った。
「ごめんね〜、えっと、この人はアタシの小学生の頃からの………」
──第4話:暇人と多忙人はコミュ障と厨二病の前で恥を晒す
「ってな感じ!あこ、燐子、わかった?」
「はーい!!」
「だい、たい……、分かりました……」
「ん!りょーかい!!」
というわけで粗方の説明を今井リサ大先生がして下さったみたいだ。しかし、リサもよくそんなに俺のことを覚えているよな……。人のことをよく見ているというか、なんというか、とにかく、今回はそれで助かった。
そして、今更だが、既にこの2人が来てるということは俺はここにいない方がいいのだろう。勉強を見ろとは言われたが、リサの事だから友達のことを優先しそうだし……。幸い、同じ高校二年生の白金燐子さんもいるしな。それなら、俺はいち早くここから去るべきだろう。
「おい、リサ。友達待ってんだし、早く買ってきなよ。それ終わったら帰るから」
「え?」
「……え?」
「いや、『え?』じゃなくて……。遥都には勉強教えて貰わないと」
「なんでだよ?その白金さんに教えてもらえばいいだろ?賢そうだし」
「アタシが燐子に教えてもらうとして、あこは誰が教えるのさ?」
やけに上手く俺の真似をして『え?』というリサが異常にムカつくのは置いといて……、チラリと宇田川さんを見ると、「ほぇ?」と言いながら、リサと俺を交互に見てきた。その後、何かを察したのか、胸を張ってドヤ顔をしている。別に褒めたわけじゃないんだけどな?バカにされている、そう気づいて欲しかった。
「おい、リサ。お前、そんなにアホじゃないだろ?それなら、白金さん、リサの2人が宇田川さんを教えればいいだろ?」
「アタシもあこも数学ボロボロなんだもん」
「わ、私も……、数学は、あまり、得意ではなくて……」
「そーいうこと!燐子に教えてもらうのは世界史と倫理だからね〜!」
なるほど、それで俺に来たわけか。ということは、最初から俺に3人の相手をさすつもりだったわけだ。ここで、発表しよう。俺が通っている高校、都内でトップとは言わないまでも公立高校の中では中々上の方にいる進学校として名のの通っているところだ。そして、そこでは学年が300人ちょっといるが、上位2割にはいるぐらい。こんなことを自分で言うのもおかしな話だが、平均よりはできるつもりだ。
とはいえ、"頭いい=教え方が上手い"という訳では無い。そして、俺はこれに顕著に当てはまる。数学にいたってはパッと頭の中に浮かぶタイプなため、アドバイスの仕様がないのだ。
「教えるかどうかは別にしてよ、とりあえず、買い物だけ済ませてこいよ」
「あ、そうだった、そうだった!それじゃ、早く行こ!!」
「うぃ」
あれだけ悩んでいたのはなんだったのか。どうやら、リサの中で買うものは決まっていたらしくお会計に行くまでは早かった。行くまでに聞いてみると、次に何を買うかを決めていたらしく、流石にそんなに待たせるのは申し訳ないとのこと。反省してくれて、伊月は嬉しい限りですよ……。
だが……、忘れてはならなかった。今回のこのお店、割引条件が『カップル限定』だということを。それはつまり、カップルと証明できなければ行けないわけで……。
「では、お客様方がカップルである証明をお願い致します!」
目が少しイッちゃってる店員に元気よく、そう言われた。ここで慌てる、俺とリサ。当然、そんなものはない。だって、そもそもカップルじゃないんだから。
「ど、どうするの!?」
「知るかよ!?なんか、写真とかないのか!?」
「遥都、アタシがツーショット撮ろうとするとすぐ逃げるもん!」
「そ、それはそーだけどよ……」
これは事実だ。中学校や高校の時、学祭とかでリサが遊びに来た時、基本、リサが来たら逃げていたからな。となると、他に証明できそうなものは……、ないな……。
「お写真とかがなければ……、彼氏さんが彼女さんに向かって、『〇〇、愛してる』と壁ドン、もしくは、顎クイしながら言ってもらうことになっているんですけど……」
「「はぁっ!?」」
じょ、冗談じゃない!!ましてや、リサとなんて……!!あいつとならまだしも……、って俺は何を言っているんだ!?そうじゃなくて!!
「リサ、あきらm「遥都、お願い!!!」……て……」
どうやら、譲る気はないらしい。両手を合わせて必死に頼み込んでいらっしゃる。リサは何もしないからいいとして、俺は色々だな……。問題が起こるから嫌なんだよ……。
「よく考えろ、リサ。俺に言われたってキモイだけだろ?な?今回は諦めようぜ?な?」
「嫌!!どうしてもこれ欲しいの!!」
「あのなぁ〜……」
ダメだ。こうなったリサは大概、手がつけられん。昔から良くも悪くも一途で真面目だからな……。となると、周りにいる宇田川さんと白金さんに止めてもらいたいんだけど……。
「りんりん!!リサ姉が今から遥都さんに告白されるんだって!!」
「あわ…、あわわ…、い、伊月さんと……、今井さんが……!」
いかん、完全にショートして使い物にならん。神様はこれを自分で解決しよと申すか!?………アホくさ。いいか、よく考えろ。こうなったリサは俺には止められないし、周りの2人もダメと来たらもう好きにらやらせばいいだろう。それに、別に壁ドンなら身体に触れることは無い。ただ、すこぉしだけ顔が近くなるだけだ。とはいえ、やらずに済むのならやらずに済ませたい。
「店員さん、それはやらなきゃ行けないんですか?」
「はい!」
「分かりました。おい、リサ」
「ひゃい!!」
「なぁにわかりやすく、動揺してんだよ」
顔を真っ赤にするリサと、それを見つめる真っ赤な2人組。大丈夫。それ以外に知り合いはいない。1分もかからないんだ。それどころか10秒も。それなら、いっそやってしまった方が……。
って、俺はなんでやろうとしてんだ……?こういうのは俺がやるべきイベントじゃない!!こういうのはモテモテのリア充がやるべきイベントだから。俺はそういう部類に属す人じゃない!!
「か、壁ドン!!」
「か、からの……、告……白……。」
とか、思ってたけど……、やる流れになってしまった……。リサも完全にスタンバイOKの状態で自分から壁に寄っていってるじゃねぇか!?両手を胸の前で組んで、theピュアな女の子の感じで待ってやがる。どうする、どうする、どうする!?
「…………」
「…………」
「…………なぁ、ほんとにやるのか?」
「アタシも恥ずかしいんだから早くして!!」
「あーー!!もう、わかったよ!!」
そこからは早かった。むしろ、早すぎて記憶がない。勢いとは怖いものだ。何をしでかすか分からないのだから。手が動いたと思ったら、何か冷たいものが手のひらと密着し、いい匂いが鼻をかすめた。そして、何かを言った。
「リサ、愛してる」
そう言ったらしいのだ。
気がつくとそこに広がっていたのは、顔を覆い隠してしゃがみこむリサ。宇田川さんと白金さんが抱きつきあい、店員の顔は何故か輝いている。
「はーい!カップル限定割引適応させていただきまーす!」
そんな声だけが虚しく店内に響いた。
「あ、リサ姉!!この人が紅葉さん?」
「そうそう!とりあえず、あこも燐子も挨拶しときな〜!ゴマすってればいい事あるから!!」
「おい、今井さんよ?そんなこと言うな……」
「宇田川あこです!」
「白金……、燐子……です…」
「二人とも宜しくね」
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