【完結】The elder scrolls V’ skyrim ハウリングソウル   作:cadet

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お待たせしました、対リータ戦、続きです。


第十六話 Soul multiplex

 スカイリムの高空。雲よりも高く、ジェット気流が吹き荒れる中を、何事もなく北へ向かって飛翔する漆黒の影があった。

 叩き付けられる風速100メートルの風をものともせずに飛ぶ、黒い翼。 

 飛行機が存在しないニルンで、それほど上空で飛べる生物は一つしかない。

 ドラゴン。それも数多くいるドラゴンの中で最も強大な存在、アルドゥインだ。

 自分を封じた人間達に復讐する為、そして再びタムリエルを支配する為。彼はスカイリムだけでなく、タムリエル中で朽ち果てた兄弟たちを復活して回っていた。

 だが、今彼は突如として胸中に湧いた予感に従い、世界のノドへと飛翔していた。

 

『ゴヴェイ、セ、ティード。ダ、スー、ライン。ウォ、セィヴ、ザイム、エヴギル』(時が動く気配、宙が蠢く予兆。何者かが、過去を覗き込もうとしている)

 

 アルドゥインの能力は、他のドラゴンとは隔絶している。

 時を読む能力こそ、あのヌエヴギルドラールには及ばないが、この世界で今起こりそうになっている兆しを感じ取ることは、造作もない。

 

『ドヴァーキン、セ、パーサーナックス。メイ、ターロディス。ワハ、アーン、クレン、ナハラース、アーン、ウル゛……。ニス、フェルン、ヴェイ、クエス、セ、ラ゛ース』

(ドヴァーキン、そしてパーサーナックスか。なるほど、あの愚かな裏切り者め、せっかく生き永らえたものを……。よほど首の骨を噛み砕かれたいとみえる)

 

 パーサーナックス。忌まわしくも懐かしい、最も長い時を共に過ごしたはずの兄弟。

 若き赤龍が仕える前のかつての右腕であり、ドラゴンの矜持を捨てて人間に助力した愚者だ。

 そして、ドヴァーキン。父であるアカトシュが生み出した自分達の模造品であり、父が自分達を捨てた象徴とも呼べる存在であり……。

 

(待て、何故その様なことを考えた……?)

 

 脳裏に浮かんだ思考。それが瞬く間に、霞がかかったように消えていく。

 まるで白昼夢を見たような、現実の無さ。掻き消え、思い出せなくなった何かの代わりに残ったのは、強烈な違和感。

 脳裏にこびり付いたそれを振り払うように、アルドゥインは首を何度か振る。

 

(今は、思い出せないことよりも、パーサーナックスとドヴァーキンだ。あの場所で、過去を覗き見ようとしている)

 

 狙いは分かる。無敵の鎧を持つ自分を殺せる唯一の可能性。それを掴み取ろうとしているのだ。

 

(なんだ? この時の波は。それにこれは……影?)

 

 だがそこに、奇妙な影が差していた。

 アルドゥインの慧眼にもまるで読めない、異質な存在。まるで空に穿たれ、あらゆるものを飲み込む黒点のようだった。

 フラッシュバックする感覚。数か月前にムンダスの外側で起きた次元震がアルドゥインの脳裏に蘇り、強烈な予感が胸に去来する。

 その焦燥に急かされるまま、黒竜はシャウトを唱えた。

 

『スゥ、グラ、デューーン!』

 

 激しき力のシャウトが、アルドゥインの口から紡がれる。

 ドラゴンが使えば、翼を鋭い刃と化し、風を操ってその機動性を飛躍的に向上させるシャウト。

 ウィンドヘルムを一時間足らずで火の海にしたドラゴン、ヴィントルゥースも使っていたシャウトだが、竜の頂点たるアルドゥインのシャウトは更に強力だった。

 生み出された風の渦はアルドゥインの翼の先からさらに伸び、大気を斬り裂いて巻き込みながら翼の周囲で圧縮。後ろへと解放されることで、黒竜の体をさらに加速させ始める。

 やがてアルドゥインの鼻先に、音の波紋が集まり始める。

 それは、亜音速から遷音速へと向かう兆し。

 積み重なり、圧縮された音の波紋は、巨大な壁となってアルドゥインの前進を押し止めようとする。その圧力は本来、金属に囲まれた飛行機やロケットでなければ、突破することはできないほどのもの。普通の生物が耐えられるものではない。

 

『フン……』

 

 だがその音の壁を、アルドゥインは易々と突破した。

 次の瞬間、強烈な爆音とともに衝撃波が発生し、そしてアルドゥインは亜音速から遷音速、そして超音速の領域へと突入。

 斜め後方に広がる衝撃波でジェット気流に流れる雲を吹き飛ばしながら、黒竜は文字通り大気を斬り裂いて飛翔していく。

 行き先は世界のノド。今まさに、最後のドラゴンボーンと異端のドラゴンボーンの戦いが繰り広げられている場所だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ハウリングソウル。

 坂上健人が生み出した、全ての存在を共鳴させる異質なスゥーム。

 なまじ、その効果範囲の広さと対象の多さゆえに、下手に使えば何が起こるか分からない使い勝手の困るシャウトである。

 だが、その効果は絶大だ。特にドラゴンソウルを多数取り込んでいるドラゴンボーンであれば、指数関数的に効力が増大する。

 そして、その方向性は術者と共鳴する対象によって決まる。

 ハウリングソウルによって増大した憎しみは、リータ・ティグナをもはや人とは思えぬ存在へと変えていた。

 厚みを増し、黒く染まったドラゴンアスペクトの鎧。そして、真紅へと変化した瞳。

 その姿はまさに、人型のアルドゥインと呼ぶにふさわしい存在だった。

 

「オオオオオオオオオオオオオオ!」

 

 もはや人も竜とも思えぬ雄叫びを上げながら、リータ・ティグナは健人に襲いかかる。

 右手に巨大なデイドラの両手斧を、左手にデイドラの片手剣を携え、地面を粉砕しながら、超高速で踏み込んできたのだ。

 

「はあああああ!」

 

 迫りくる刃を前にして、健人もまた迷わず前進を選択した。

 薙ぎ払われる両手斧の刃圏の内側に体を滑り込ませ、迫る両手斧の柄を身体全体で受け止める。

 直後に響く激突音。衝撃波が積もった雪を吹き飛ばすものの、健人はガッチリとリータの豪撃を押さえ込んでいた。

 互いにドラゴンアスペクトとハウリングソウルを身に付けている者同士だが、リータのハウリングソウルは一節のみ。

 いくら戦士としての素養では彼女に有利があれ、シャウトの精度はミラークの知識を引き継いだ健人が優れる。

 

「シィイイ!」

 

 突進を受けきった健人に脇腹めがけて、今度はデイドラの片手剣による斬撃が迫ってきた。

 右側から斬り上げられる刃。迫るデイドラの片手剣が加速しきる前に、健人はドラゴンスケールの小手で弾き飛ばし、返しの刃を放つ。

 しかし、リータもまた、健人の反撃を攻撃反射で弾き返すと、短く持ち直した両手斧を薙ぎ払う。

 

「スゥ、グラ、デューン!」

 

「ぐっ!?」

 

 さらに、リータが再度『激しき力』を使用する。風の刃が繰り出された両手斧に絡みついた。

 ドラゴンアスペクトで強化された斬撃の威力と相まって、リータの一撃が健人の体を大きくよろめかせる。弾き飛ばした健人を前に、リータが大きく身を逸らす。

 

「フウウウウウ! クリィ、ルン、アウス!」

 

 そして、『死の標的』のシャウトが放たれる。

 殺す、搾取、苦痛の言葉で構築されたスゥームが薄紫色の波動となり、死神のごとく健人に襲い掛かる。

 

「っ!?」

 

 健人は反射的に横に跳んで、『死の標的』の射線から逃れた。

 外れた薄紫色の波動は、射線上にあった大岩に着弾すると、瞬く間に腐食させていく。 

 

「リータ! お前、そんな危険なシャウトまで身に付けていたのか!」

 

 鼻に付く刺激臭。

 死の標的のシャウトとそこに込められた純粋な殺意に戦慄しながらも、健人は地を蹴る。

 これ以上、リータにシャウトを使わせてはいけない。

 発した言葉の力、シャウトは時に、自分自身にも影響を及ぼす。

 特に今のリータは、ハウリングソウルによって、自身が抱えたドラゴンソウルと共鳴している状態だ。

 現に、『死の標的』のシャウトに感化されたのか、リータのドラゴンアスペクトの光鱗が、さらにその暗い光を強めていく。

 

「しいい!」

 

 だが、そんなリータを前にして、健人もまた退かない。

 デイドラのブレイズソードを振るい、繰り出されるリータの刃を弾き返す。

 

「アアアアアアアア!」

 

 リータの攻勢は止まらない。自分の身がどうなろうと知らぬと、全身を投げ出すように刃を繰り出し続ける。

 

「ぐうううううう!」

 

 己を顧みない猛攻に、戦いの天秤が傾きかける。

 リータの怒涛の攻勢に飲まれまいと、健人もまた次の手を打つ。

 

「ティード、グロ、ウル! スゥ、グラ、デューン!」

 

 発動するのは『時間減速』と『激しき力』の二つのスゥーム。

 ミラークとの戦いで身に付けた、シャウトの重ね掛けだ。

 引き伸ばされた時間の中で、健人は迫る二つの刃を弾き返すと、一気に攻勢へと転じる。

 

「ギゥッ、ガアッ!」

 

 健人の斬撃が、次々にリータの体を捉え始める。

 ドラゴンアスペクトとデイドラの鎧によって刃自体は届いていないが、高速で振るわれる刀の衝撃は消しきれない。

 さらには、鎧剥がしの斬撃も、強固かつ重厚なデイドラの鎧を徐々に無効化していた。

 戦いの天秤が健人へと傾き、今度はリータがじりじりと後ろへと押されていく。

 

「アアアアア! ティード、グロ、ウル!」

 

 だが、押し切られる前に、リータも『時間減速』のシャウトを唱え、彼と同じ時間速度へと身を投じた。

 

「ち、やっぱりか!」

 

 ドラゴンアスペクトを初見で身に付けた姿を見れば、予想されていた事態。

 実際、健人もミラークとの戦いの中で、この技法を身に付けた。同じことが、リータにできないはずはない。

 そして天秤は、再びリータの方へと傾き始める。

 

(どうする? 接近戦だけではリータを押し切れない。シャウトは使う端から盗まれる。かといって、俺の魔法じゃ効果が薄いことは分かりきってる!)

 

 決め手がない。

 リータはこの世界において、間違いなく最上位の戦士だ。純粋な接近戦では、ドラゴンボーンとして覚醒した健人すらも上回る。

 シャウトを身につける才能も桁外れだ。ドラゴンアスペクト、そしてシャウトの重ね掛け。

 かつて健人が爆発的な成長と共に身に付けた技術を、即座に吸収していく。

 唯一、リータが全く身に付けていない技術と言えば、シャウト以外の魔法関係。だが、生憎とそっちにも健人は問題を抱えたままだ。

 そもそも、この激しい剣戟の中で詠唱を行うことは不可能。

 

(まずい、状況が詰んでる! このままじゃあ……っ!?)

 

 一瞬湧き上がった焦燥。つられるようにそれた意識の間隙を縫うように、リータの両手斧が健人の足を引っかけた。

 

「しま……」

 

 両手斧はその重量を活かした豪快な一撃だけでなく、石随による打撃や柄による崩しも可能な、非常に汎用性の高い武器である。

 動きが止まったその隙に、リータは下から掬い上げるように突進をくりだす。

 

「がっ!?」

 

 ドゴン! と、まるで自動車に追突されたような衝撃が腹に走り、健人は息をつまらせた。

 ハウリングソウルとドラゴンアスペクトによって強化された身体能力は、わずか1メートルほどの距離でも、驚異的な加速をリータに与えている。

 そして、跳ね飛ばされた健人に追撃が放たれる。

 

「クリィ、ルン、アウス!」

 

 再び襲い掛かる死の標的。

 息をつまらせた健人は咄嗟にシャウトを唱えようとするが、先程の突進の衝撃で息がつまっており、シャウトが発動できない。

 反射的に身構えるが、そんな彼に『死の標的』が直撃した。

 

「がっ!?」

 

 薄紫色の波動に包まれた瞬間、健人の全身に悪寒が一気に広がる。

 そして、死神が健人に鎌を振り下ろし始めた。

 まるで、真冬の湖に落ちたような寒気と共に、全身に激痛が走る。

 

「ぐうう、ああああああ!」

 

 目の裏で閃光が弾け、全身の痛覚神経が悲鳴を上げる。

 敵対者に徹底的な苦痛を与え、腐らせるシャウト。

 ドラゴンアスペクトによって魂が隆起していた為か、肉体と魂、双方が死の標的によって、蝕まれていた。

 

「オオオオオオオ!」

 

「くうううう!」

 

 追い詰められた健人に、リータが容赦なく両手斧を振り下ろす。

 デイドラのブレイズソードを掲げて何とか防ごうと試みるも、重厚な刃に寄る一撃は勢いを殺しきない。

 地面に膝がつく。

 

「ぐうう……ああああああ!」

 

 徐々に迫るデイドラの両手斧。刃に纏わりつく風の刃が、健人のドラゴンアスペクトの光鱗と鎧を、肩の肉ごと削り始める。

 

「があっ! っ!、リータ、止まれ。止まるんだ……」

 

「グウウウ……。オオオオオオオオオ!」

 

(くそ、声が聞こえていない!)

 

 漏れそうになる悲鳴を押し殺しながら呼びかけるも、リータは応えない。むしろ、よりいっそう両手斧に力を込めてくる。

 

“モタード、クリィ……、モタード、クリィ……”

 

 ドラゴンソウルが紡ぐ『共鳴』のシャウトが止まらない。たった一節でも繰り返し繰り返し、殺意と憎悪が増幅していた。

 増していく負の感情に導かれるように、リータのドラゴンアスペクトの光鱗もどす黒さをより濃くしていく。

 そしてリータの力は徐々に、二節のハウリングソウルで強化した健人すらも上回り始めていた。

 

(まずい、このままじゃ……)

 

 鮮血がさらに舞い、噴き出た血が積もった白い雪を紅く染めていく。

 力が抜ける。流れ出す血と共に熱が奪われる。

 遠くなっていく意識を必死に繋ぎ止めながらも、必死に思考を巡らせる

 

(止めるにはどうすればいい、どうすれば……)

 

 リータを気絶させるか、それとも隆起しているドラゴンソウルを鎮めるか。

 荒れ狂う感情を鎮めるシャウトはないか。健人は記憶の中から可能性のありそうなシャウトを引き出して唱える。

 

「カーン、ドレム、オヴ!」

 

 カイネの安らぎ。

 天空の神の名前を含んだ、敵対者の戦意を鎮めるシャウト。しかし、リータには一切効果が見られない。

 ならばと、健人は己が禁忌としていたシャウトを放つ。

 

「ゴル……ハー、ドヴ!」

 

 放ったのは、かつてソルスセイムで猛威を振るっていた『服従』のシャウトだった。

 狙いは、リータの中で隆起する数多のドラゴンソウル。

 意志を強制的に従える力の言葉が、猛る竜の魂に干渉し、その意思を挫いていく。

 

「グウ!?」

 

 効果があった。圧し掛かる膂力が、明らかに緩んだのだ。

 

「おおおおおお!」

 

 雄叫びを上げながら、ドラゴンソウルを隆起させ、全力で『死の標的』のシャウトごと、力の抜けた両手斧を弾き上げる。

 さらに、がら空きになった胴に蹴りを叩き込んだ。

 

「がッ!?」

 

 ドゴン! と衝撃が走り、リータの体が後ろへと跳ね飛ばされる。

 彼女は地面を転がりながら立ち上がるものの、すぐに膝から崩れるように地面に手をついた。

 

「グウウウ、アウウウゥウゥ……」

 

 強力な『服従』のシャウトの強制力に悶えるリータ。

 健人は風の刃に抉られた肩を回復魔法で治しながら、うずくまる彼女を見つめる。

 これで、何とか治まってくれるだろうか。

 だが、その淡い期待は、顔を上げたリータの紅い眼光に否定された。

 

「ウウウ、オオオオオオオオ!」

 

 リータの咆哮に激発されたように、空気が爆ぜ、スゥームによる強制力が弾き飛ばされた。そして再び、黒いドラゴンソウルが噴き出す。

 彼女は『服従』のシャウトを、己の意志だけでねじ伏せたのだ。

 

「だめか……」

 

「フウウウウウゥゥゥ!」

 

 精神干渉系のシャウトも効果がない。

 いよいよもって打てる手がなくなった健人は、地面を粉砕しながら向かってくるリータを前に唇を噛み締める。

 力が、足りない。

 絶大な力をもちながらも、驚異的な成長力を秘め、更には憎悪の連鎖共鳴によって無制限に力を開放し続ける存在。

『伯仲できる程度』の実力ではまるで足りなかった。この暴走する超戦士を止めるには。

 必要なのは、歴代の中でも類を見ない程強力になったドラゴンボーンを、圧倒できる力。

 そんな現実を前に、健人は覚悟を決めた。

 

「ミラーク、タガをはずせ……」

 

 パチンと、ボタンが外れるような音が耳の奥で走る。

 続いて、抑えられていた感覚が、一気に弾けた。枷の無くなったドラゴンソウルが荒れ狂う。

 この手だけは使いたくなかった。

 初めて使った時に反動で死にかけた経験。なによりも、デイドラロードの力との相互作用とはいえ、オブリビオンの一領域を吹き飛ばした事実。

 それほどのシャウトで生み出した“力”をリータに向けることが、彼にこの力を真の意味で使うことを躊躇させた。

 だが、健人にはもうこれ以外に、リータを止める術が思いつかなかった。

 だからこそ、彼は決断を下す。

 

「すぅ……」

 

 視界が虹色に染められる中、健人の視界に巨大な戦斧が迫ってくる。その刃をまっすぐに見据えながら、さらに大きく息を吸う。

 唱えるは三節そろった完全な『共鳴』のスゥーム。対象は、己の内にあるすべて。

 枷を外した状態で『共鳴』を唱えたことはほとんどない。しかも、三節ともなれば、ハルメアス・モラとの戦い以降皆無である。

 そして、その反動で死にかけたことも……。

 だが、覚悟を決めた健人は、そんな事は即座に思考の外に追いやっていた。

 絶殺の刃が迫る中、己の内側に意識を傾ける。

 今まで取り込んできたドラゴンソウルたち。受け継いだ者もいた、共闘した者もいた、擦り切れ、残滓だけになった者もいた。

 その全てに、心からの声をかける。力を貸してくれと。

 

「モタード、ゼィル、……ラヴィン!」

 

 共鳴、魂、世界。真のハウリングソウルが発動する。

 アポクリファすらも破砕したシャウトを、外界ではなく己のすべてに向けて内側に放つ。

 次の瞬間、さらに勢いを増した虹色のドラゴンソウルが世界のノドの頂上を包み込み、天へと向けて巨大な光の柱を生み出した。

 

 

 




というわけで、第7章第十六話でした。
リアルの方がかなり色々ありましたので、時間がかかってしまいました。
後一話はほぼできていますので、近々すぐに投稿できると思います。
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