【完結】The elder scrolls V’ skyrim ハウリングソウル 作:cadet
体の麻痺が解けたドルマは、即座に健人を追って、世界のノドの頂上を目指していた。
強風が吹き荒ぶ山道。彼の隣には、同じく頂上を目指すカシトの姿がある。
「それじゃあ、アイツがハルメアス・モラを倒したってのは……」
「本当さ。オイラはその光景を実際に見ていたからね」
「そう、か……」
ドルマはカシトから、別れてから健人が辿った道筋について、話を聞いていた。
それは、地獄と言う言葉すら生温い道程。
特に、ミラーク、そしてハルメアス・モラとの戦いは、もはや絶句するしかない内容だった。
同時に、自分達と同じように怒りを抱きながらも、違う選択をした彼に、改めて畏怖と敬意を抱いていた。
「…………」
健人の話を一通り述べたカシトは、それ以上黙り込み、先を進んでいく。
言いたいことはまだまだあるだろう。本当なら、ドルマがこうしてついてくる事すら嫌で仕方がないはず。
なにせ、ドルマは健人の言葉を聞かず、裏切り者として斬り殺そうとしたのだから。
しかし、カシトはドルマを責めない。
親友が一番辛かった時期に傍にいられなかったのは彼も同じであり、なによりも健人がドルマたちを責めることを望んでいないことを、きちんと理解しているからだ。
普段はなにかとトラブルを起こす問題児ではあるが、その辺りは本当に義理堅く、友情に厚い。
そんなカシトの態度に内心感謝しつつ、ドルマもまた先を急ぐ。
あと少し。この坂を上り切れば、頂上だ。
「あれは……」
その時、世界のノドの頂上に巨大な光の柱が生まれる。
続いて雷が弾けるような轟音が響き、漆黒の光と虹色の光が空を舞い始めたかと思うと、突如として巨大な火球が炸裂した。
衝撃波で斜面の雪が巻き上がり、下にいたドルマ達に降りかかる。
「なんだなんだ!?」
「ぎにゃああああ! 目が、目があああああ!」
眼球に舞い上がった雪の塊を受け、カシトがその場でのたうち回る。
爆発地点を凝視していたが故の不幸な出来事。押し固められた雪の直撃は、彼の目に強烈なダメージを与えていた。
それこそ、地面をのたうち回るほどの激痛を。
「すまん、先に行く! 後からついて来てくれ」
とはいえ、自分の理解を超える現象が起こっているのを目の当たりにしたドルマは、頂上にいるはずの二人の様子が気になって仕方がない。
彼は目が治ったら来るようカシトに告げると、大急ぎで山道を駆け上がり始める。
そして、彼はようやく、世界のノドの頂上へとたどり着いた。
「ケント、リータ……。なっ!?」
その光景を見た時、ドルマは反射的に駆け出していた。
武器を手放した恩人と、それに向かって鋭く折れた柄を突き出そうとする想い人。
紅に染まった瞳、ボロボロになりながらも全身からにじみ出る憎しみの気配。明らかに正気を失っている。
そんな彼女が、あの時と同じように、命を奪おうと刃を向けていた。
まるで、あの竜の洞窟での別離を思い起こさせる光景。
彼は直感で、リータの身に何が起きているのか、そして健人が何をしようとしているのかを理解した。
「ダメだ……」
それはダメだと、込み上げる不快感と焦燥に突き動かされるまま、ドルマは全力で駆け寄ると、健人の体を突き飛ばした。
自分自身が、身代わりとなるために。
「ぐっ!?」
衝撃と共に、腹を貫く異物感。
続いて激痛が走り、両足から力が抜けていく。
「ぐうう……」
上げそうになる悲鳴を押し殺しながら、崩れそうになる足を叱咤する。
そして、唇を噛みしめながら、彼はそっと、想い人の頬に手をのばした
「え、あ、え……」
呆然とした表情で見上げてくる幼馴染に、ドルマは思わず笑みを浮かべる。相も変わらず、気の抜けた顔をする奴だと。
やがて自分がやったことを理解したのか、彼女の全身が震え始め、顔面が蒼白になって行く。
それがどうしようもないほど、ドルマの胸を締めつけていた。
彼女の屈託のない笑顔に救われた。不器用で、親とすら碌に関われなかった自分を受け入れてくれた優しい彼女が……どうしようもなく好きだったのだ。
(ああ、俺はリータにこんな顔して欲しくなかったはずだったんだよな……)
ノルドの責務と復讐に目を曇らせ、この心優しい少女が復讐鬼になることをよしとした。なにより、大切な人を、守ると言いながら放置した。
それは、間違いなくドルマの選択であり、彼の責任だった。
大切な家族と引き離し、あろうことか裏切り者と決めつけ、手にかけようとした。
結局、裏切り者は自分。ならば、その責は負わなくてはならない。
そして健人は、間違いなく、これからの未来に必要な人間だ。
そう思ってドルマは健人の代わりにリータの刃をその身に受け、彼女が憎悪の共鳴から逃れるための生贄となったのだ。健人の代わりに。
「ごめんな、リータ。俺の責任だ……。それからすまないケント、こんなケジメのつけ方しか、思い、浮かばなかった」
「あ、ああ。あああ……いや、いや、いや……」
ドルマが地面に倒れ込み、突き刺さっていた柄が抜ける。
真っ白な雪に広がる赤い血と、崩れ落ちる幼馴染の姿に、リータが悲鳴を漏らす。
彼女の瞳は不規則に揺らぎ、明らかにパニック状態だった。
「っ! リータ、落ち着け! すぐに手当てするぞ!」
「あ、ケント……。なんで、ここに……。なにが、起きて……。私、私……」
「ええい、悪く思うなよ!」
「あっ……」
現実の認識が追い付かず、うろたえ続ける彼女の様子に危機感を覚えた健人は、反射的に彼女の頬を叩く。
頬に走る痛みに、不規則に揺れていたリータの瞳が、一時的に落ち着きを取り戻した。
「すぐに手当てが必要だ、手を貸せ!」
「え、あ、うん……」
強い健人の言葉に促され、リータはおずおずと手を伸ばす。
回復魔法が使える彼が傷を塞ぎ、彼女が止血役としてドルマの傷を押さえる役目だ。
「ぐ、が……。リータ、ケント……」
腹部に走った痛みにドルマが悶え、リータがビクリと肩を震わせた。
「しゃべるな、動くな! 傷が塞がらない!」
「お前に、全部背負わせるのは、違うと思ったんだ。こうなったのは、俺の、責任だから……」
健人が怒鳴りながら回復魔法で止血を施す間にも、ドルマは謝罪の言葉を止めない。
近づいてくる自分の死を自覚しているからなのだろう。今までの自分の行いを懺悔し続けている。
「ち、ちが……、わた、私が……」
「ええい、二人ともしっかりしろ! それからリータ、力を緩めるな! これ以上血が流れたらドルマが死ぬぞ!」
ドルマの懺悔に釣られて、リータが再び不安定になりかけている。
ここでドルマが意識不明になったら、そして傷を押さえているリータの手が緩んだら、本当に助けられなくなる。
健人はとにかく、切れそうな糸を必死に繋ぎながら、懸命に回復魔法をかけ続ける。
その時、救いの声が響いてきた。
「ちょっとちょっと、何やってるのさ!」
世界のノドの頂上に姿を現したのは、ドルマと共に健人を追って昇ってきたカシトだった。
地獄に仏とばかりに、健人は声を張り上げる。
「カシト、ちょうど良かった。薬持ってるか!?」
「ほんのちょっとなら」
「全部ぶっかけろ!」
大慌てでカシトが残っていた薬を、全てドルマの傷にかける。
健人の回復魔法との相乗効果で、なんとか出血を止めることは成功した。
「よし、とりあえず、血は止まった。でもまた出血するかもしれないから、油断はできない。ハイフロスガーに戻ってきちんと治療しないと……」
とりあえず血が止まったことに安堵の息を漏らすものの、油断はできない。
リータとの戦いで、健人も消耗しきっており、これ以上魔法の使用は出来なかった。
それに、傷は塞いだとは言ってもまだ十分とは言えない。大量の血を失っているし、本格的な治療が必要だった。
「あれは……」
ふと顔を上げた健人の視界に、何かが映った。
積もった雪の隙間から覗く、金属の光沢。一体なにかと健人が目を細めていると、ゾワリと全身が震えた。
その光沢から、視線が外せない。
しかし、その意識が吸い込まれるような感覚を、横から響いてきた野太い声が遮った。
“終わったのか……”
それは、先ほどまでリータのドラゴンレンドによって拘束されていたパーサーナックスだった。
“すさまじい戦いだった。ドヴァー同士の魂のぶつかり合い。それ以上に、あのような戦いの中にも己を見失わぬ強い心”
シャウトの効果が切れたことで、自由になっていた彼は、ケント達の傍によると、その重厚な面容で見下ろしてくる。
苔むした巌のような体躯でありながら、揺らがぬ大地のような安心感を覚える声。まるで、死んでしまった友竜を思わせるその佇まいに、健人は自然と目の前のドラゴンから目が離せなくなる。
“新たな兄弟。かの女神を思わせる、静謐な魂の持ち主よ、歓迎するぞ。そして、正気に戻ったようだな、ドラゴンボーン”
「あっ……。ごめ、ごめんなさ……」
パーサーナックスの視線が、リータへと向けられる。
途端に彼女は、叱られた子供のように狼狽しはじめた。無理もない。様々な要因はあれど、今しがた彼女は目の前の老竜を殺しかけたのだ。間違いなく、自分の意思で。
しかし、当のパーサーナックスは、その身に纏う穏やかな空気を崩すことはなかった。
“謝る必要はない。我はお前からドラゴンレンドを受けた時、運命の時が来たのだと思った。自らの罪が、己の命を奪う時が来たのだと”
「違う、私は、私は……」
“何もしないことも、己の選択だ。出来る抵抗をしなかった時点で、其方だけの罪ではない。ゼイマー、ヌエヴギルドラールも、そう言っていたはずだ……”
ヌエヴギルドラール。
健人と決別することになった最大の原因。そして、リータにとっての罪の証であり、楔となっていたドラゴン。
かのドラゴンも、今わの際にリータに謝罪をしていた。『要らぬ業を背負わせてしまった』と。
「どうして……」
“そういう兄弟だからな。彼は理解していた。自分の選択の結果、己が死ぬと言うことを”
彼は、己の死を理解した上ですべて行動していた。兄弟が言えなかった事実を、パーサーナックスは代わりに伝える。
リータの心が、再びグルグルと揺れ動く。その感情を、彼女はうまく言葉にすることが出来なかった。
ただ、言いようのない熱く、重い何かが、腹の奥に生み出され、燻っている。
そんな彼女を優しい瞳で見つめていたパーサーナックスだが、やがて健人へと視線を戻した。
“そして異端のドラゴンボーンよ。こうして会えたのだ。ぜひティンバークを……と言いたいが、そうもいかん”
その言葉に、健人もまた己の直感がうずくのを感じた。
強大な存在が、すぐそこまで迫っている。
「ああ、来るな……」
直後、漆黒の影が頭上を飛び抜けた。
続いて、ズドォオン! 鼓膜が敗れるかと思えるほどの爆音が、衝撃波をともなって襲い掛かってくる。
「ぐっ!」
「きゃあああ!」
衝撃波にあおられ、健人達はその場に蹲る。
“来たか、アルドゥイン”
パーサーナックスの言葉に促されるように健人達が空を見上げれば、漆黒の巨竜が羽ばたきながら、彼らを睥睨していた。
“ドヴァーキン、パーサーナックス。そして、いたなターロディス、災いの元凶”
「元凶?」
アルドゥインの視線が健人へと向けられる。
いったい何のことかわからず、リータが当惑した声を漏らす。
一方、思い当たる節がある健人は、緊張した様子で唇を引き締める。
「俺がオブリビオンでやらかしたことを知っているみたいだな」
わずかに警戒を漂わせたアルドゥインだが、直ぐにその真紅の瞳に過ぎた優越と驕り色に染める。
“だが、我には及ばぬ。ズゥーウ、ムラーグ、ザーロナ、ヒン、ロトムラーグ。死ね、そしてソブンガルデにて運命に従い、我が腹に収まるがいい! ほかの定命の者たちと同じようにな!”
戦いの宣誓を告げたアルドゥインが、大きく首をのけぞらせる。
“ヨル、トゥ、シューール!”
ファイヤブレス。
伝説のドラゴンたちと比較しても類を見ないほどの熱量の塊が、健人達めがけて放たれる。
健人は咄嗟に、フロストブレスで迎撃を試みる。
今のドルマは動けない。大人一人を避難させるには、相殺するしかなかった。
しかし、健人がシャウトを唱える前に、巨大な影が健人たちを守るように覆いかぶさった。
“むうう!?”
「パーサーナックス!?」
健人たちをかばったのは、パーサーナックスだった。
彼はボロボロの翼で、アルドゥインのファイヤブレスを受け止める。
ひび割れた鱗と被膜が黒く変色し、肉の焼ける匂いが満ちる。遮られ、散った熱が雪を溶かし、炎が地面を舐めて赤熱化させていく。
「ロスト、フント。遅すぎたのだ、アルドゥイン!」
ひび割れ、溶けた鱗で半身を焼かれながらも、アルドゥインのファイヤブレスを防ぎ切ったパーサーナックスは、空から見下ろしてくる兄に向かって叫ぶ。
「ドヴァーキン、ドラゴンレンドを使え!」
「でも、でも……」
「奴が空にいる間は手が出せん! 奴の時を奪い、不懐の鎧を剥いで地上に引きずり降ろさなければ、勝機は無い!」
パーサーナックスがドラゴンレンドを使うことを促すが、肝心のリータは二の足を踏んでいた。
無理もない。たった今、彼女はそのドラゴンレンドの憎悪によって暴走し、大切な人を殺しかけたのだ。
リータが逡巡する間にも、アルドゥインは翼をはためかせ、急降下してくる。
パーサーナックスが迎え撃とうと飛び立ち、空中戦を広げ始めるが、かつての力の大半を失っている老竜は、瞬く間に竜王に追い詰められていく。
「っ!」
「ケント!?」
追い詰められていくパーサーナックス、そして迷うリータを見て、健人が動く。
上空で戦う二頭めがけて駆け出しながら、聞き取った力の言葉から意味を引き出す。
定命、有限、一時。ドラゴンレンドを構築する言葉。そして、その文字に刻まれた漆黒の思念を。
「ぐっ!?」
引き出された復讐の思念が、健人を蝕む。
ただひたすらに純化されたそれは、数千年間熟成された、人間の憎悪。
まるで、巨大な黒真珠にいくつもの髑髏を刻んだ様な禍々しさ。
『殺せ、殺せ、殺せ……』『あの醜いワーム共に死を。我らの仇を……』
ドラゴンに対する無数の怨嗟に頭が煮えたぎるように熱くなり、耳の奥で喚き散らす憎しみが、思考を千々に斬り裂いていく。
(くそ、なんて憎悪だよ……)
美しき汚物と呼べるような強烈な違和感に、思わずえずきそうになる。
それでも健人は、その憎悪を飲み込み、さらに漆黒の思念の奥へと潜っていく。
シャウトを学ぶとは、力の言葉に込められて意思を取り込むということ。である以上、このシャウトを使うには、健人もリータと同じように、この無数の憎悪に向き合わなければならない。
熱は頭から全身へと伝わり、目の前にこの世界に来てからの光景がフラッシュバックする。
そして、その全ては憎しみへと繋がる光景だった。
訳も分からず別世界に飛ばされた理不尽、ティグナ夫妻の死、家族に奪われた友人と拒絶、それらが、あらゆる負の感情を掻き立てる。
怒り、憎悪、渇望、無力感。
そして漆黒の思念は同時に、勝利と優越による悦楽ももたらしてくる。
だから、殺せと。ドラゴンを殺せと。
(でも、それだけなのか?)
途方もなく繰り返される怨嗟。だからこそ、健人にはその裏に、憎悪達すら気づいていない何かが隠れている気がしてならなかった。
(もっと、もっと奥へ……)
囁きだった憎悪の声が、どんどん大きくなっていく。
やがてその声の群れは、無数の雷鳴のような轟音へと変わっていった。
『奴らに死を、永遠の苦しみを!』『喉を潰せ、肺を貫け、内臓を抉りだせ!』『鱗を剥ぎ、首を落し、骸を晒すのだ! 奪われた我らの同胞のために!』
まるで、耳元で無数の拡声器ががなり立てているような音量。
気が狂うような無数の声を聴かされながらも、健人は漆黒の思念のさらに奥へと、己の精神を投じる。
その瞬間、無数の憎悪の声が消えた。
視界が漆黒に塗りつぶされ、何も聞こえなくなる。
やがてその闇の中では、幾つもの小さな光の粒が漂ってた。
明滅を繰り返し、今にも消えてしまいそうな光の群れ。それらは擦れるような声で、しかし、はっきりと言葉を発していた。
『こんなのは、もう嫌だ 』『誰か、この永遠に続く地獄を、終わらせてくれ……』
小さな粒たちが発していたのは、懇願の声。
その声を耳にしたとき、健人は理解した。
(ああ、そうか。ちゃんと“スゥーム”に刻まれていたな……)
ジョール、ザハ、フルル。
定命、有限、一時的。ドラゴンレンドを構築するその全ては『変化』を願う言葉。
『この世界を変えたい、変わってほしい』
それが、無数の憎悪に隠れていた、彼らの本当の願い。
まるで瀕死の蛍のような光は、訪れた健人に懇願するように集う。
儚いそれを、健人はそっと両手で包み込んだ。
「分かってる。分かっているよ……」
彼らの擦れた声を自分の心に刻み込む。
発音も、言葉の意味も分かる。そして今、彼らの意思の声も聞き届けた。
暗闇に包まれていた視界が、元に戻る。
目に飛び込んでくるのは、闇夜で鱗を染めたドラゴン。
息を吸い、彼らの遺志と共に“声”を放つ。
「ジョール、ザハ、フルル!」
“っ!?”
完成されたドラゴンレンドがアルドゥインに直撃した。
白い渦に力を封じられた竜王が、地響きを立てながら地面に降り立つ。
「うおおおおお!」
アルドゥインが地面に落ちると同時に、ケントは地を蹴った。
黒と蒼の双刀を引き抜き、アルドゥインへと突き進む。
漆黒の竜王が持つ不懐の鎧が消えている今が、唯一のチャンスだからだ。
“ウル゛、グト、マーファエラーク!”
「なっ!?」
だが次の瞬間、アルドゥインが放ったシャウトが、健人のドラゴンレンドを吹き飛ばした。
あり得ない光景に、ケントやリータだけでなく、パーサーナックスすらも驚きの表情を顔に張り付かせる。
“メイ、貴様らの忌まわしい声に、我が何も対抗策を用意しないとでも思っていたのか! このスゥーム、ドラゴンオーダーがあれば、貴様らの声などもはやそよ風と同じよ!”
ドラゴンオーダー。
アルドゥインがドラゴンレンドに対抗するために作り上げたシャウト。
永遠、無限、終わりのない、という、全てが“永遠”を意味する言葉によって構築されている。
ドラゴンには定命の概念が分からない。故にドラゴンレンドを身に付けることはできない。
だが、その力が自らの身に何をもたらすかは理解できた。
力の剥奪、永遠の消滅、時の断絶。ドラゴンがドラゴン足らしめるものを奪う力だ。
ドラゴンオーダーとは、ドラゴンレンドによって斬り裂かれた時の秩序を取り戻すために、アルドゥインが新たに作り上げたシャウトだった。
「マジかよ……」
“グオオオオオオオオ!”
切り札であったはずのドラゴンレンドが効かない。
予想外の事態に誰もが凍り付く中、漆黒の竜王は容赦なく、健人達に向かって襲いかかった。
というわけで、ついにアルドゥイン戦突入です。
でも問題が発生。ドラゴンレンド、無力化されました。
太古の竜戦争の決戦から復活まで、アルドゥインの体感時間でどれくらい封印されていたのかは分かりませんが、何も対抗策を用意していないというのは原作と同じで面白くないと思い、追加しました。
いわゆるお約束、以前お話した、アルドゥインの強化パッチです。
以下、オリジナルスゥームの説明
ドラゴンオーダー(Gut Ul Mahfaeraak)
時の狭間に封印されていたアルドゥインが、対ドラゴンレンド用に用意していたシャウト。
永遠、無限、終わりのない、という、全てがドラゴンレンドと対となる言葉で構築されている。
ドラゴンの持つ“永遠”の概念を強化するスゥームであり、これによりアルドゥインはドラゴンレンドを打ち消し、無力化した。