提督「・・・・・・。」
ストーム1「・・・どんな顔してるんだよ提督・・。」
突然執務室に呼び出された俺は、提督を見てそう言わずにはいられなかった。
今まで見たこともないような・・・例えるなら、レタリウスとアリの混成部隊に絡まれた俺のような顔をしていた。
その顔は無言で俺に伝えてきた。「めんどくせぇことに巻き込まれた」と。
提督「こうなるのもしかたないさ、ふぅ~・・・まあまずはこれを見てくれ。」
ストーム1「んん?どれどれ。」
ストーム1「ふむふむ。『陸軍斥候部隊が明日未明より深海棲艦上陸部隊迎撃任務に従事する予定。ついては海軍所在中のストーム殿を部隊に編入させたし。快い返事を期待する。』・・・・は?」
なんだよこれ。
提督「陸軍にもストームの情報が漏れたみたいでなぁ・・・。多分、お前に関する映像資料でも見たんだろう。あちこちから引っ張りだこなんだよ。」
ストーム1「じゃあ依頼っていうか要請はこれだけじゃないんだろ?他のは?」
提督「断った。」
じゃあ、これも・・・と言おうとしたのを察したように、提督は頭を振る。
提督「悪い、それだけは無理なんだ・・・。というのも、その方は元帥殿の親戚筋なんだよ。元帥殿にはここに入る時に力添えをしてもらった借りがあるんだ。」
ストーム1「だからこいつだけは無碍にできない、ってわけか。」
提督「すまんストーム。これは俺の我儘だが、一つ聞いてくれないか?」
ふーむ。陸軍か。
てかそんなのがあるのも知らなかったな。
まぁ、提督にはここに置いてもらった借りがある。しかも迎撃任務だけだろうし、問題ないだろう。
ストーム1「わかった、行かせてもらうよ。元々俺は陸軍所属だ。泥で汚れたり、草を掻き分けて進むのは慣れてるさ。」
提督「ありがとうストーム。恩に着るよ。」
ストーム1「いやいや、提督にはでかい借りがあるからな。ここでちょっと返しとくだけさ。」
さて、そうと決めたらさっさと準備しないとな。
何を持っていこうか、汚れ対策はどうするか、どんなビークルが効果的か・・・そんなことを考えながら、自室へと向かった。
~~~次の日~~~
大尉「これからブリーフィングを始める!」
一つ、俺がいた陸軍と違うと思ったところがある。
大尉「今回の任務は、事前に航空機によって発見した深海棲艦の上陸部隊の阻止だ!」
それは、俺は単独行動ができ、それでこそ真価が発揮できていたということだ。
大尉「奴らの攻撃は苛烈なものになるだろう・・・。だが!我々がここで食い止めねば、多くの市民達が危険に晒される!わかったか!」
陸軍兵士s「「「「サーイエッサー!」」」」
しかしここではそうではない。そう・・・
大尉「おい新入り!聞いているのか!返事をしろぉ!」
ストーム1「申し訳ありません大尉!」
・・・・ここでの俺は、完全に新入り扱いだということだ。
ブリーフィングが終わり、装備の点検と休憩のため、各小隊のテントへと移動する。
陸軍兵士A「よぉ新入り。海軍上がりみたいだが、ここは陸だぜ。せいぜい、俺達の邪魔にならないようにしてくれよ?」
陸軍兵士B「はっはっは!違いねぇな!」
だが、とても居心地が悪い。
陸軍兵士C「・・・・お前のアーマーはそれか・・?・・・死ぬぞ。」
自分の装備を丁寧に磨いていたやつが、俺にチラッと目を走らせてから呟き、また作業に戻った。
まぁそう思うのも仕方がない。なんせ、こっちの陸軍では、全員がパワードスケルトンのプロトタイプみたいなやつを着るらしい。
まあそうでなくては深海棲艦に傷一つつけることはできなさそうなので、妥当といえばそうだろう。
陸軍兵士A「おっと、そういえばお前の名前を聞いてなかったな。俺はジョニーだ。そんでこっちがマーク。あの機械オタクがサイトーだ。」
サイトー・・・斉藤、だろうか。
まあ兎に角、名乗ってくれたのなら俺も名乗らないとな。
ストーム1「俺はストーム。よろしく頼む。」
ジョニー「ストーム、か。俺たちとおんなじ、傭兵か?」
ストーム1「いや、俺は日本人だよ。と、いうかなんでお前は日本人じゃないんだ?」
日本を守るのなら、日本人の兵士たちだろうと思っていたんだが、7:3ぐらいで外国人がいる。しかも人種もバラバラだ。
斉藤「ああ・・・。日本人兵士たちは、もっと重要な所の防備にあたってる・・・。だから、ここにいるのは俺みたいな落ちこぼれや・・・」
マーク「ま、あとは俺たちみたいな傭兵や、ここが故郷だっていう日本人の連中だな。
・・・ったく、仕事があるからって来てみたら、とんだ貧乏くじ引いちまったぜ。」
・・・・大丈夫なのか?というか俺の扱い酷くないか?
自慢とかそういうわけじゃないが、元帥の知り合いのとこから派遣されたんだから、もうちょっと良い待遇されてもいいと思うんだが・・・。
どうやら他の奴らには、海軍から飛ばされてきた落ちこぼれとしか思われてないようだ。
外を見れば、次々と不思議な形の主砲を持った戦車が所定の位置に移動していく。
深海棲艦に対応できる兵器があるというのは良いことだが、あんなのを所狭しと並べられたら俺がビークルを要請できなくなる。
陸軍兵士「レーダーに感ありー!全員配置につけー!」
ジョニー「っしゃあ!やってやろうぜ!」
マーク・斉藤・ストーム1「おー!」「・・・おー。」「おぉ・・・」
返事を返しながらも、俺の中では「勝てるんだろうか・・・」という、大きな不安が渦巻いていた。
・・・なんだか、ストームが主力になるという話が遠ざかっていっている気がしますがご心配なく!この後、主力化するところまで考えていますので!(その後を考えているとは言ってない)