遊撃部隊ストーム、鎮守府に着任す   作:あわちゃ

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第十七話

ストーム1「ふぃ~。疲れたぜ~・・・。」

 

ここは鎮守府で俺にあてがわれた一室。言わば、この世界での俺の城だ。

 

俺はそこで、敷いた布団にゴロリと横になり、羽を伸ばしていた。

 

砲兵隊妖精「ふふ、私も疲れましたからね~。しばらくはゆっくりしたいですね。」

 

俺の枕を半分ほど占領し、コロコロと転がる砲兵隊。

 

・・・癒やしだ。

 

まあ俺が昼間からゴロゴロしているのも、別に理由がないわけではない。

 

昨日の明け方まで肉を食べて酒を飲み、その後レンジャー妖精の運転するグレイプに乗って鎮守府に帰ってきたわけだが・・・疲れがドッとでてきた。

 

思えばEDFにいた頃のように走り回ることが最近はなかったからな。戦闘中は気持ちが高ぶっていたから大丈夫だったが、そのツケが回ってきたらしい。

 

報告めんどくせ~・・なんて考えつつ、重い足取りで執務室に向かう途中、幸いにも霞が通りがかり、代わりに報告をしてくれることになったので、とっとと自室に引っ込んだというわけだ。

 

・・・まあ、心配してただの愚図だの散々叱られたが。

 

とまあそんな感じで、昼間にも関わらずニートの如く休息をとる俺の所に。

 

ガラガラッ!

 

提督「お、ストーム。いたのか。」

 

ストーム1「ああ、霞に報告を任せてしまったけどな。昨日は疲れたから、今日は一日ゆっくりしようと・・。」

 

提督「あぁ~・・・それなんだが・・。」

 

とてもげっそりした顔の提督がやってきた。

 

ストーム1「・・・?スーツなんか着て、どこに行くんだ?」

 

提督「あぁ、その・・ええと・・。」

 

頬をポリポリと掻きながら、ブツブツと何かを呟いている。

 

ストーム1「俺に用があるんならはっきり言ってくれ、提督。」

 

提督「・・・ストームがそう言うのなら。・・・実はだな、その、陸軍総帥殿と元帥殿に食事会に誘われてしまってなぁ・・。」

 

んん?良くわからないが、陸軍が絡んでいるんなら、俺が参加した作戦に関しての話だろうか。

 

なんとなく嫌そうなのは、海軍陸軍ツートップという、所作にすら気をつけなければならないレベルの人たちと一緒に、ということだからだろうな。

 

俺のところに来たのも、大方帰ってくるのが遅くなるからトラブルがあったら頼む、ということだろう。

 

ストーム1「わかった。トラブルがあったら俺がなんとかするから、頑張ってきてくれ。」

 

提督「・・・いや、そういうわけじゃないんだ。」

 

ストーム1「じゃあどういうわけだ?」

 

提督「・・・ストームも、誘われているんだ・・・・。」

 

・・・・はい?

 

 

~~~数時間後~~~

 

レンジャー隊長妖精「分厚いステーキが食いたいぜ!」

 

砲兵隊妖精「・・・暴れたりしないでくださいよ。」

 

レンジャー隊長妖精「sir,yes sir!」

 

ストーム1「マジでやめてくれよ?俺の首が飛ぶかもしれないからな?」

 

物理的な意味で。

 

あの後無理やりスーツに着替えされられ、陸軍総帥と元帥の意向ということで砲兵隊妖精、そして大将との演習で一番戦果の高かったレンジャー妖精を急遽隊長に任命し、提督と共に二人と二匹でリムジンに乗った。

 

そしてついたのは、高級店など無縁だった俺にもわかる、超一流と言える風格を持ったホテルだった。

 

提督「・・・お二人は個室で俺たちを待ってるらしい。早く行くぞ。」

 

ストーム1「・・・オーケイ・・・。」

 

気が重いぜ・・・。

 

エレベーターに乗り込むと、エレベーターガールが最上階のボタンを押す。

 

・・・エレベーターガールのいるエレベーターなんて初めて乗ったな。

 

そして最上階にあったのは、一部屋のみ。

 

提督「・・・行くぞ?」

 

そして提督がコンコンとドアをノックし、

 

???「どうぞ。」

 

ドアを開けるとそこには・・!

 

元帥「・・・遅いぞ、提督君。遅れるなと言ったじゃろうが。」

 

提督「申し訳ありません、元帥。渋滞に嵌ってしまいまして。」

 

陸軍総帥「まあまあ、細かいことはいいじゃあないか!座ってくれ!」

 

元帥「・・・こいつに酒が回る前に、話は済ませておきたかったんじゃがのぅ・・」

 

酔っ払ったお爺ちゃんと、それを見てため息をつくお爺ちゃんがいた。

 

元帥「で、そこのがストーム君じゃな。話は聞いているよ。」

 

酔っていないほうのお爺ちゃんの言葉で、一気に現実に引き戻される。

 

ストーム1「・・・はっ。わ、私は、提督のしょ、所属する海軍で仮入隊をさせて頂いております、す、ストーム1と申します!」

 

そう言って、頭が地面につかんばかりのお辞儀をする。

 

一拍おいて、冷や汗がドッと吹き出てくる。

 

・・・いくら見た目がただのお爺ちゃんにしか見えなくても、どちらかが海軍のトップ、そしてどちらかが陸軍のトップなのだ。

 

日本語がおかしくなったのは仕方あるまい。

 

元帥「ま、そう固くならんでも良い。兎に角、座りたまえ。」

 

提督「・・では。」

 

ストーム1「・・・了解しました。」

 

俺たちが席に座ると、

 

女性「そちらの方々は、こちらへ。」

 

ストーム1「・・・え?」

 

部屋の片隅にいた女性が、まるで人形遊び用かと見紛う小ささのテーブルセットの椅子を引く。

 

このサイズに見合うのは、俺のツレしかいない。

 

砲兵隊妖精「・・・!わっ、私たちですか!?」

 

女性「ええ。こちらでは、妖精様専用のお料理も出させて頂いておりますので。」

 

戸惑いつつも、椅子に座る二人、いや二匹。

 

俺が不思議そうにしているのを見て、酔っていない方・・・提督に、元帥と呼ばれていた方のお爺ちゃんが楽しそうに微笑む。

 

元帥「こんなご時世じゃからの。こういう店のVIPルームには、妖精が見えるスタッフを用意する所もあるんじゃ。」

 

ストーム1「な、なるほど・・。」

 

陸軍総帥「ほう・・・君がストーム君か。良い目をしてるじゃあないか。」

 

すると酔っ払っている方ーーーつまりはこちらが陸軍総帥だろうーーーが、胡乱な目でこちらを見ながら、そんなことを言ってくる。

 

陸軍総帥「ふむ。まあ、ワシの用事は元帥のやつと話が終わってからだな。先に済ませてくれ。」

 

・・・そう言ってまたワインを楽しみだす。

 

元帥はもう一度大きなため息をつき、こちらを見つめる。

 

元帥「さて・・・ストーム君。いくつか聞きたいことがあるんじゃが、いいかね?」

 

そこにいたのは先程までの好々爺ではなく・・・俺が初めて提督と会った時。

 

あの提督と同じ、鋭い目をした。

 

歴戦の、老兵だった。

 




さて、ツートップとの食事会。ストーム1は正式に戦力となることができるのか!乞うご期待!

なお、(作者のネタ切れ防止のため)作品にだして欲しい艦娘は常時募集しております。
感想で言って頂ければ、そのうち出る・・・かも?
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