遊撃部隊ストーム、鎮守府に着任す   作:あわちゃ

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第三話

???「さて・・・話を聞かせてもらおうか。」

 

こいつが提督・・・まさに、歴戦といった雰囲気を醸し出している。

 

年は、俺とさほど変わらない。とすれば、才能があったか、相当の努力家か・・・

 

???「そんなに固くならなくていい。まずは名前を聞かせてくれ。」

 

おっと、まずは挨拶をしなきゃな。

 

ストーム1「私は、EDF遊撃部隊ストーム所属、ストーム1です。」

 

???「ストーム1・・・か。それはコードネームか何かなのか?」

 

ストーム1「いえ、部隊名です。もっとも、大戦末期は私一人になっていましたが・・・」

 

???「なるほど。では、君の本当の名前は?」

 

ストーム1「はい。私の名前は・・・」

 

ここで、言葉が途切れる。

 

あれ?俺の、名前・・・名前は・・・

 

???「どうした?」

 

ストーム1「すみません。なぜか、思い出せなくて・・・」

 

???「わかった。記憶喪失は、事故ではよくあることだ。気にしなくていい。それより、俺たちも自己紹介をしなくちゃな。」

 

???「俺は提督。名前は・・・訳あって開かせない。提督と呼んでくれ。それと、こっちにいるのが秘書艦の大淀。腕利きの秘書だ。」

 

大淀「軽巡洋艦、大淀です。よろしくお願いします。」

 

ストーム1「いえ、こちらこそよろしく。」

 

提督「あと、ストーム1・・・いや、ストームと呼ぼうか。もっと楽にしてくれ。俺も、こんなのは柄じゃない。」

 

ストーム1「いえ、ですが・・・」

 

提督「楽にしてくれ。それともタメ口で話せ・・・と命令したほうがいいか?」

 

ストーム1「いや・・・わかった。余計な気を使わせて、すまない。」

 

提督「このほうが俺も楽だからな。年も近いようだし。」

 

ストーム1「そうか。」

 

ふぅ・・・上官用の言葉遣いは、苦手だから助かったぜ。

 

提督「そして、まず話しておきたいのが、ストームのこれからの処遇だが・・・」

 

提督「普通なら、手厚く保護、回復したら家族の元に帰ってもらう・・・というのが普通だ。だが、君は自分の名前がわからないときている。そして身につけていた装備・・・明石に見せてみたが、どれも俺たちの技術じゃない。そこを説明してもらわないことには、ここに置く言い訳が上にできないんだ。納得のいく説明をしてくれないか?」

 

う~む、やはりそう来たか・・・ここは、正直に話したほうがよさそうだ。作り話なんてできんし。

 

ストーム1「ああ・・・俺は多分、こことは違う世界から来た。そこは、エイリアン対地球の戦争が繰り広げられていた。俺はエイリアンの「ブレイン」を落としたんだが・・爆風に巻き込まれ、気がついたらここにいた、ってわけだ。」

 

提督「なるほど。と、すると軍人というわけか?」

 

ストーム1「ああ、そうだ。主に空爆支援を行う「エアレイダー」という兵科だった。」

 

提督「異世界から来た兵士・・・か。上に話しても、与太話と一蹴されそうだなぁ・・」

 

ストーム1「すまん。これが事実なんだ・・。」

 

すると、提督がそうだ!という顔になる。

 

提督「兵士・・・っていうのなら、ここで戦力になるようなことはできるのか?それなら、上にも言い訳ができるんだが・・・」

 

ストーム1「う~む。やってみないとわからないなぁ・・・一応、装備はあるけど。」

 

デスピナとかカロンとかいないだろうしなぁ。

 

提督「ダメ元でやってみてくれ。それができたなら・・・なんとかなりそうだ。」

 

ストーム1「わかった。試してみるよ。」

 

提督「大淀、どんなものか、確認してきてくれ。俺はまだ仕事が山積みだ。」

 

大淀「わかりました。ストームさん、こちらです。」

 

先程まで、提督の横に控えていた、大淀と名乗る少女が、先導して行く。

 

着いたのは、浜辺だった。

 

大淀「こちらなら、問題ありません。多少ハデなことをなさっても大丈夫です。」

 

そうか・・・なら・・・

 

ストーム1「あそこの島、狙ってもいいか?」

 

大淀「もちろんです。」

 

よし。一発ハデにかましてやるとするか!

 

俺は投擲発煙筒を手に、通信ボタンを押してみる。すると・・・

 

「砲兵隊、現地に展開!砲撃準備よし!」

 

おお、いけそうだぞ!って、ヘルメットとは別のところから聞こえてくるような・・・

まるで、声の主が肩に座っているかのように・・・

 

???「いつでもいけます!」

 

ストーム1「おわぁ!?誰だお前!」

 

肩にちっこい人間・・・いや、二頭身の生き物が座っていた。

 

大淀「どうなさったんですか?おや、これは・・・妖精さんですね。」

 

ストーム1「よ、妖精さん?」

 

大淀「はい。私達の戦闘を補助してくれたり、装備を作ってくれたり・・・色々と不思議な存在なのです。」

 

そ、そうなのか・・・つまりあれか。これから俺は、妖精さんの不思議パワーで要請を行うわけか。妖精に要請・・・いやいや、余計なこと考えてる場合じゃないな。

 

ストーム1「いっくぞー!」

 

全力で、発煙筒を島に向かって投擲する。

 

砲兵隊妖精「目標確認!大型榴弾砲、発射!」

 

すると、

 

ヒュルルルル・・・ドゥン!ドガァン!ボガァン!

 

といった感じで、次々と島に砲弾が降り注ぐ。

 

大淀「わわわわわ!?す、ストームさん何したんですか!?」

 

ストーム1「何って・・・砲兵隊に要請して、撃ってもらってるだけだ。」

 

大淀「砲兵隊!?なんですかそれ!?」

 

ストーム1「まあまあ見ててくれって。お~、もう島の半分ぐらい消し飛んだな。」

 

結局、島は三分の一ほどを残して、無残な姿になった。

 

ストーム1「ちょっと残ったか・・・じゃあ次は」

 

大淀「もういいです!」

 

ストーム1「ん?」

 

大淀「も、もう十分です!あなたが強いのは十っ分わかりましたから!」

 

ストーム1「え~、もっと派手なのやろうと思ったんだけど・・・」

 

大淀「あれより・・・いえ、これ以上は色々と危ないので。提督には私から報告しておきます。なので、今日は部屋で休んでいてください。」

 

ストーム1「わかった。」

 

よし・・・これで、こっちでの生活はまず安泰だな。

 

そんなことを考えながら、俺は、これから俺が住むことになる鎮守府へと向かった。

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