遊撃部隊ストーム、鎮守府に着任す   作:あわちゃ

5 / 24
第五話

ストーム1「ここが会場か?」

 

霞「そうよ。もう皆集まってるみたいだから、早く行きなさいな。」

 

霞について荒潮と歩いていくと、障子戸で廊下と仕切られた、いかにも宴会場といった感じの場所に着いた。

 

すでに始まっているらしく、中からはワイワイガヤガヤと、喧騒が聞こえてくる。

 

荒潮「ストームさん~。少し待っててくださいね~。」

 

そう言って荒潮が、戸を少し開けて・・・多分提督に合図したのだろう。

 

提督「はい、全員静かに!今日うちに着任した、新しい仲間が到着した!・・・入ってくれ。」

 

霞「ほら、早く行きなさいな。」

 

ストーム1「うおっ!?」

 

どうしたもんかと、尻込みしていると、後ろから霞に突き飛ばされた。

 

ストーム1「っ・・とと・・」

 

艦娘s「「「「「「じぃっ・・・・」」」」」

 

おぉう・・これだけ人数が多いと、なかなか威圧感が・・・

 

提督「ほら、ストーム。自己紹介してくれ。」

 

提督からマイクを手渡される。緊張するな。

 

ストーム1「えーと・・・今日から、君たちの仲間になるストーム1だ。ストームと呼んでくれ。男だが、皆と仲良くしたいと思ってる。よろしく。」

 

「よろしくなのです!」「なかなかの威圧感だな・・・」「一緒に夜戦しよー!」

 

提督「ストーム、今日は君の歓迎会だからな。楽しんでくれ。」

 

ストーム1「もちろん。そうさせてもらうつもりだ。」

 

とは言ったものの、誰と話せばいいのか見当がつかないな。

 

キョロキョロと見渡していると、

 

???「よぉ~う!ストーム、よろしくなぁ~!」

 

うお、酒臭い・・・

 

ピンク色の、特徴的な髪型をした艦娘に抱きつかれる。

 

???「おぉっとぉ、私は隼鷹さ!よろしくねぇ~。」

 

ストーム1「隼鷹、歓迎してくれてるのはありがたいんだが、抱きつくのはやめてくれないか?」

 

その・・・当たってるから・・・あと酒くせぇ!

 

隼鷹「おやおやぁ?も・し・か・し・てぇ~・・・あたしに興奮しちゃったりしてるのかぁい?」

 

???「こら!隼鷹、ストームさんが困ってるでしょ!ごめんなさいね、うちの隼鷹が・・・」

 

そう言って、酔っぱらいを隼鷹と似た服装の艦娘が引っ剥がしてくれた。

 

???「私は出雲ま・・じゃなくて、飛鷹です。よろしくね。」

 

ストーム1「よろしく。あと、ありがとな。」

 

飛鷹「いえ・・・隼鷹、やめなさいよ!迷惑じゃないの!」

 

こうして酔っぱらいからは開放された・・・のだが、

 

夕立「ストームさん、あなた、強いっぽい?」

 

夕雲「皆に絡まれてご飯が食べれてないでしょぉ?私があーんして上げる。」

 

能代「ご馳走もいいですけど、ちゃんと運動しないと阿賀野姉ぇみたいになっちゃいますからね?必要なら、私がスケジュールを立ててあげますから。」

 

羽黒「あ、あのっ・・!よろしく、お願いしますっ・・・。はうぅ・・・。」

 

金剛「HEY、ストーム!私は高速戦艦の金剛デース!よろしくネー!ティータイムを楽しみマショ?」

 

俺が男だから珍しいのか、単純に歓迎してくれているのか・・・とにかく、絡まれまくった。

 

そうこうしているうちに、宴会も終わり、一部飲んべぇを残してお開きとなった。

 

ストーム1「あぁ・・・疲れた・・・」

 

歓迎してくれてるのはありがたいんだが・・・正直、抱きつかれたり、胸を当てられたり、無駄に露出の多い服だったり・・・色んな意味で疲れたぜ・・。

 

そうしてぐったりと自室で寝そべっていると、

 

鳳翔「夜遅くにすみません。入ってもよろしいですか?」

 

鳳翔が尋ねてきた。もう日付が変わるのも近いが・・・どうしたんだろ?

 

ストーム1「ああ、もちろんだ。」

 

鳳翔「失礼します。」

 

そう言って入ってきた鳳翔が手に持っていたのは、雑炊が入ったお椀を乗せたお盆。

 

ストーム1「鳳翔、これは?」

 

鳳翔「いえ、ストームさんは料理よりもお酒を飲んでいた気がしたので・・・お節介、でしたか?」

 

ストーム1「いや、ありがとう。いただくよ。今日は飲まされたからなぁ・・・」

 

空きっ腹が酒でいっぱいになるぐらい飲まされたからな。酒には強いし、ビールと日本酒を少し飲まされたぐらいなので、そこまで酔ってはいないが。

 

砲兵隊妖精も皆にいじくりまわされ疲れたようで、帰ってくるなりすぐに通信装置にもぐりこんで、眠ってしまった。

 

ストーム1「ご馳走様。美味かったよ、ありがとな鳳翔。」

 

こういう鳳翔の気遣い、助かるぜ。

 

鳳翔「お粗末様でした。」

 

鳳翔が帰った後俺はすぐに布団を敷き、寝た。

 

明日からはどうなるんだろうな・・・皆と一緒に、戦うんだろうな。

 

フォーリナーと戦った時は、多くの犠牲がでた。俺の前で、仲間が何人も死んだ。

 

もう・・・あんな思いはしたくないからな。次こそは、誰も死なせたくないもんだ。

 

そんなことを考えているうちに、俺の意識は、闇の中に沈んでいった。

 

 

 

 




なかなか難しいですね、こういうとこ書くの。もっと精進せねば・・・

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。