ストーム1「ここが会場か?」
霞「そうよ。もう皆集まってるみたいだから、早く行きなさいな。」
霞について荒潮と歩いていくと、障子戸で廊下と仕切られた、いかにも宴会場といった感じの場所に着いた。
すでに始まっているらしく、中からはワイワイガヤガヤと、喧騒が聞こえてくる。
荒潮「ストームさん~。少し待っててくださいね~。」
そう言って荒潮が、戸を少し開けて・・・多分提督に合図したのだろう。
提督「はい、全員静かに!今日うちに着任した、新しい仲間が到着した!・・・入ってくれ。」
霞「ほら、早く行きなさいな。」
ストーム1「うおっ!?」
どうしたもんかと、尻込みしていると、後ろから霞に突き飛ばされた。
ストーム1「っ・・とと・・」
艦娘s「「「「「「じぃっ・・・・」」」」」
おぉう・・これだけ人数が多いと、なかなか威圧感が・・・
提督「ほら、ストーム。自己紹介してくれ。」
提督からマイクを手渡される。緊張するな。
ストーム1「えーと・・・今日から、君たちの仲間になるストーム1だ。ストームと呼んでくれ。男だが、皆と仲良くしたいと思ってる。よろしく。」
「よろしくなのです!」「なかなかの威圧感だな・・・」「一緒に夜戦しよー!」
提督「ストーム、今日は君の歓迎会だからな。楽しんでくれ。」
ストーム1「もちろん。そうさせてもらうつもりだ。」
とは言ったものの、誰と話せばいいのか見当がつかないな。
キョロキョロと見渡していると、
???「よぉ~う!ストーム、よろしくなぁ~!」
うお、酒臭い・・・
ピンク色の、特徴的な髪型をした艦娘に抱きつかれる。
???「おぉっとぉ、私は隼鷹さ!よろしくねぇ~。」
ストーム1「隼鷹、歓迎してくれてるのはありがたいんだが、抱きつくのはやめてくれないか?」
その・・・当たってるから・・・あと酒くせぇ!
隼鷹「おやおやぁ?も・し・か・し・てぇ~・・・あたしに興奮しちゃったりしてるのかぁい?」
???「こら!隼鷹、ストームさんが困ってるでしょ!ごめんなさいね、うちの隼鷹が・・・」
そう言って、酔っぱらいを隼鷹と似た服装の艦娘が引っ剥がしてくれた。
???「私は出雲ま・・じゃなくて、飛鷹です。よろしくね。」
ストーム1「よろしく。あと、ありがとな。」
飛鷹「いえ・・・隼鷹、やめなさいよ!迷惑じゃないの!」
こうして酔っぱらいからは開放された・・・のだが、
夕立「ストームさん、あなた、強いっぽい?」
夕雲「皆に絡まれてご飯が食べれてないでしょぉ?私があーんして上げる。」
能代「ご馳走もいいですけど、ちゃんと運動しないと阿賀野姉ぇみたいになっちゃいますからね?必要なら、私がスケジュールを立ててあげますから。」
羽黒「あ、あのっ・・!よろしく、お願いしますっ・・・。はうぅ・・・。」
金剛「HEY、ストーム!私は高速戦艦の金剛デース!よろしくネー!ティータイムを楽しみマショ?」
俺が男だから珍しいのか、単純に歓迎してくれているのか・・・とにかく、絡まれまくった。
そうこうしているうちに、宴会も終わり、一部飲んべぇを残してお開きとなった。
ストーム1「あぁ・・・疲れた・・・」
歓迎してくれてるのはありがたいんだが・・・正直、抱きつかれたり、胸を当てられたり、無駄に露出の多い服だったり・・・色んな意味で疲れたぜ・・。
そうしてぐったりと自室で寝そべっていると、
鳳翔「夜遅くにすみません。入ってもよろしいですか?」
鳳翔が尋ねてきた。もう日付が変わるのも近いが・・・どうしたんだろ?
ストーム1「ああ、もちろんだ。」
鳳翔「失礼します。」
そう言って入ってきた鳳翔が手に持っていたのは、雑炊が入ったお椀を乗せたお盆。
ストーム1「鳳翔、これは?」
鳳翔「いえ、ストームさんは料理よりもお酒を飲んでいた気がしたので・・・お節介、でしたか?」
ストーム1「いや、ありがとう。いただくよ。今日は飲まされたからなぁ・・・」
空きっ腹が酒でいっぱいになるぐらい飲まされたからな。酒には強いし、ビールと日本酒を少し飲まされたぐらいなので、そこまで酔ってはいないが。
砲兵隊妖精も皆にいじくりまわされ疲れたようで、帰ってくるなりすぐに通信装置にもぐりこんで、眠ってしまった。
ストーム1「ご馳走様。美味かったよ、ありがとな鳳翔。」
こういう鳳翔の気遣い、助かるぜ。
鳳翔「お粗末様でした。」
鳳翔が帰った後俺はすぐに布団を敷き、寝た。
明日からはどうなるんだろうな・・・皆と一緒に、戦うんだろうな。
フォーリナーと戦った時は、多くの犠牲がでた。俺の前で、仲間が何人も死んだ。
もう・・・あんな思いはしたくないからな。次こそは、誰も死なせたくないもんだ。
そんなことを考えているうちに、俺の意識は、闇の中に沈んでいった。
なかなか難しいですね、こういうとこ書くの。もっと精進せねば・・・