バトルスピリッツ スターティング・ゼロ 作:謙虚なハペロット
この小説はTCGカードゲーム「バトルスピリッツ」を題材?としているものです。
カードゲームが嫌い、オリ主が嫌い、女の子が主人公で女の子同士のイチャコラはどうも・・・というお方はブラウザバックをオススメします。
その他諸々許容していただけるのであればしばらくお付き合い願います。
バトルスピリッツ。
内外問わず人気を博しているカードゲーム。
「通称バトスピ。6色のカードとコアを使って戦う、まったく新しいカードゲーム…か」
ルールブックに書かれていることを何の気無しに小さく声に出して読んでみた。
特に意味は無い。
「さァて!このアタックでラストー!」
「ぐっ…。ライフで、受けるしかない!」
「はァい!あざッした〜♪」
どうやら決着が付いたようだ。
結果は“璃恵(りえ)”の勝ちのよう。
ルールブックによれば《相手のライフにあるコアを0にすれば勝利》と書かれているため、この場合、璃恵の勝ちだ。
「おまたせ悠姫(ゆき)〜♪ で、読み終わッた?」
「一応は、ね」
「うんうん♪ ならもう始められるかな」
「…まだやるなんて言ってないんだけど」
「ここまで来てそれは無いッしョ悠姫〜」
カードショップの片隅で今まさにバトルスピリッツをやらされそうになっているのは紛れも無く、私。
以前、璃恵が一緒にやろうと誘ってきて、本格的にやらないけどルールくらいなら…と親友の頼みを安易に受けたのがアレだった。
「まァまァ、ルールを覚えるなら実際にやるのが一番だよ。悠姫は飲み込みが早いからすぐやれるッて〜」
「…まぁ、いいけど。“デッキ”?とか持ってないぞ私は」
「うぷぷぷ…♪ そんなこと悠姫のコイビトであるリエチャンにはお見通しなのです! えッとえッと……」
妙にムカつく言い回しでバッグを漁り始める璃恵。あとコイビトじゃない。誤解されるからやめんか。
「ジャジャーン!“構築済みデッキ”〜♪」
大袈裟なアクションで取り出して見せてきたのは、“構築済みデッキ”と呼ばれたもの3つだった。赤いのと白いのと大きいのだ。
「構築済みデッキ?」
「YES! 所謂初心者向けに最初から組まれたデッキなのデス」
そう言うとひとつずつ説明を始めた。
「まずこの赤いの。これは6色のうち最も使いやすい“赤デッキ”《灼熱のゼロ》!攻撃に秀でた色のデッキだね」
「続いてこッちが“白デッキ”《白銀のゼロ》!赤とは逆に6色中最も守りに秀でた色のデッキだよ」
「そんで最後に、《はじめてのバトルセット・決めろ!アルティメットトリガー》! 初心者に優しいティーチングDVDが付いて、初心者用(笑)デッキが2つ付いたお得なセットです! …まァ今回これは使わないけどね」
ふ〜ん。通信販売みたいな言い方だったのは気にしないとして、途中の(笑)ってなんだ? …璃恵がツッコめって顔してないから気にしたら負けなんだろう。
そして、璃恵ははじめてセットとやらを仕舞い、赤と白のケースを開封しはじめる。
「は〜い。悠姫はどっち使いたいかな?」
テーブルに丁寧置かれた2つのデッキ。
左の赤デッキには金縁で装飾された赤いモンスターが描かれていて、右の白デッキには同じく金縁で装飾された白いロボットが描かれている。
「……じゃあ」
「はい赤ね。ワタシは白使うから♪」
「おい」
「こういう場合“初心者は赤を使う”のがセオリーなんだよ♪」
「…そう」
ニコニコと屈託の無い笑みを浮かべながら白のデッキを手に取りデッキを纏めているビニールの帯を外…そうとした時——
「あ゛っ!」
「…何どうしたの」
璃恵が女の子とは思えないような声を上げた。
「悠姫その帯外すのちョッち待ッて!“スリーブ”買い忘れたからさ!」
「“スリーブ”?」
「カードを傷や汚れから守る入れ物のこと。すぐ買ってくるから、取ッちャダメだよ?」
「別に無くても…」
「カードが曲がったり汚れたりするのはヤ〜なの。カード達も可哀相でしョ?」
そう言うやいなやすぐさま立ち上がりそのスリーブを買いに走って行った。走ってといってもやや小走り程度。苦もなくスルスルと間を縫って抜ける様はあいつの身体能力が高いからか何なのか。
「すみませ〜ん。アレとコレと、ソレ2つずつくださ〜い」
そしてちゃっちゃか買い物を済ませて戻ってきた。
「お・ま・た・せ・♪ あのさァ…ワタシの趣味のスリーブだったんだけど、いいかなァ?」
「迷わず買ったやつが言う台詞じゃないよな……うん?」
璃恵が買ってきたスリーブは、黒い宇宙に“星座”が大きく描かれているものだった。
しかも私の星座の“射手座”。
「ホントはこれ全部持ってるんだけど、悠姫専用にッてね。ワタシはこッち」
もうひとつのは“獅子座”が描かれたスリーブ。璃恵は名前にも見た目にも似合わない獅子座の生まれという。
「じゃあササッと入れちャうからしばらくお待ちを〜。あ、悠姫のも入れちャうからね」
そういうと慣れた手つきで素早く開封と収納を熟し始めた。…? 無地の透なやつにカードを入れて、その上から星座のカードに入れてる?
「二重二重〜♪ これはカードを更に守るタメプラス、サイズの合わないスリーブに合わせるやり方なの。公式の大会だと二重はダメだけどね」
「ふ〜ん…」
「普通のスリーブに、そのスリーブを守る“オーバースリーブ”とかあるんだけど…この話はまた別のときにね」
「用意できました〜♪」
「うむ」
しばらくして璃恵の準備が終わったようだ。
テーブルに広げられた“プレイシート”。真ん中の小さいケースにたんまりある“青い小さなもの”。そして“デッキ”。
「さて……。
悠姫。ようこそ!バトルスピリッツの世界へ!」
仰々しく両手を広げ拍手までし始める。
おい止めろ周りの視線が痛い。
「ヒューヒュー! 進行アンドティーチングはワタクシ、【白鐘 璃恵(しろがね りえ)】が務めさせていただきます♪
そしてェ!今日この瞬間、この群雄割拠のバトスピ界に華々しくデビューを果たすのは!ワタシのコイビト、【緋立 悠姫(ひだち ゆき)】〜!」
「や、止めろっつってんだろ!」
ただでさえ容姿や良く通る声も引っくるめて璃恵のせいで目立ってるというのに、これ以上騒いだら追い出されるぞ…。
「早速説明!
バトルスピリッツとは、それぞれ特徴を持ッた6色のカードと、この“コア”を使う画期的なカードゲームなのデス!宣伝乙!
ざッくり言うとこのコアをやりくりしながら戦うというね」
何処かから取り出した6枚のカードと、青い粒、“コア”を一つ摘み私に見せる。これが“コア”なのか。
「まずその6色というのが
【 赤・紫・緑・白・黄・青 】
この6色なのデス。今回使うのは赤と白だけなので、この二色について軽く説明しましょう」
6枚を仕舞い、新たにカードを取り出して見せてきた。
「悠姫が使うのは
燃え盛る主人公の色、《赤》!
バトルスピリッツにおいて“万能色”と言われていて、大概何でもできる初心者から上級者まで幅広く扱われる色デス。ドロー、破壊、トラッシュ回収にライフ回復何でも御座れ! 特徴は何と言っても苛烈な攻めの姿勢!土壇場からの爆発力はトップクラス!」
テンション高めに差し出された赤のカード。それを受け取り見てみる…。
「…《雷皇龍ジークヴルム》、《輝龍シャイニング・ドラゴン》、《闇龍ダーク・ティラノザウラー》、《太陽龍ジーク・アポロドラゴン》」
「そう!モチーフは龍や恐竜といったものが多いのも一つだね」
「次に紹介するのはワタシが使う
強敵(友)であり鉄壁にして無敵!《白》!
バトルスピリッツでは防御に特化した色で、相手の効果から身を守ッたり、相手が使うマジックを封じたり、相手のスピリットを手札に戻したりとまッたく厄介な色だよね!」
「…軽く私怨混じってないか?」
「気のせいだよ♪ はいコレ♪」
「……そうか。えっと、《鉄騎皇イグドラシル》、《鎧神機ヴァルハランス》、《月光龍ストライク・ジークヴルム》、《闇皇ナインテイル・ダーク》」
「モチーフは雪と氷に閉ざされた世界にロボットと機械の獣、そして《氷姫(ひょうき)》ッていう氷の歌姫達が特徴かな。ロボット達の名前にどことなく聞き覚えあるでしョ?」
…たしかに。イグドラシルなんかは北欧神話に出てくる、世界を貫く大樹の名前だよな。ちょっとカッコイイのが多い。
「ざッくりと二色の紹介は終わり。さてさて次はカードの種類について説明しよッかな」
「付いてこれてる?」
「まだ平気」
「Good! なら説明その2!」
璃恵が息巻くとカードを回収し、新たに5枚のカードを出してきた。
「左から《スピリットカード》《マジックカード》《ネクサスカード》《ブレイヴカード》。これが基本的に使用するカードなの。
そして重要なのがやっぱりコレ!コレが無きャバトスピじャない!
《スピリットカード》の説明!」
満面の笑み(営業スマイル)で通信販売っぽく取り出したカード。それは赤のカード。
赤 スピリット
《雷皇龍ジークヴルム》
コスト〔6〕 軽減赤3
「まず全体の説明ね。
左上にある大きい数字。これが《コスト》。このカードを使うために必要になるコアの数ね」
「ふむ」
左上の〔6〕って書かれてるやつか。
「それで、そのすぐ右にあるマークは《軽減シンボル》。このマークの数だけ支払うコストを安くできるの。
雷皇龍の場合は、赤のマークが3つあるから、最大3コストまで安くできるッてことね」
「なるほど」
とりあえず、そのままのコストを支払って出すより、少しでも軽くして出せってことだな。
色の意味は…後で説明がくるだろう。
「そして真ん中のが美麗なるイラスト。その下。左からカード種類、カード名、《系統》ね。《系統》ッてのは…他のカードゲームでいうなら《種族》ッて言えば伝わるかな?」
「大体分かる。そのカードで言えばドラゴンとか、だろ?」
「That's right!」
「重要?」
「モッチロン♪」
他のカードゲームでも種族で纏めたり、ある特徴で纏めたりとかしてるらしいから重要なファクターなんだろうな。
このジークヴルムは………えと…。
赤 スピリット
《雷皇龍ジークヴルム》
コスト〔6〕 軽減赤3 <星竜・古龍>
「うぷぷ…♪ この読み方は《星竜(せいりゅう)・古竜(こりゅう)》ッて読むんだよ♪」
「あ、普通にそう読むんだ」
「てか振り仮名振ッてあるし♪」
「………」
「ァ痛!?ゴメ、ゴメンナサイ!ほっぺ抓らないでェェ…!」
「はい…続き説明しまふ…」
「はよせい」
「はい…。では、下の部分の説明ね」
<1> Lv1 BP4000
<3> Lv2 BP6000
<5> Lv3 BP9000
シンボル:赤
「まずはこの左側と右下のやつの説明。
これはステータスを現していて、左から“維持コア”“レベル”“BP”。そのままなんだけど、それは実際のバトルで詳しく説明するね」
「うむ」
「そいで右下のが“シンボル”。これは色によッて形が違うんだけど、これは相手のライフにダメージを与えたり、他のカードの軽減に使ッたりするの」
「さっき言った軽減シンボルに、か?」
「Good!ちゃんと覚えてるねェ♪ あ、ちなみにこのカードの外枠がカード自体の色を表してるから、シンボル自体が色ッて訳でもないの」
大体はまぁ理解した。
赤 スピリット
《雷皇龍ジークヴルム》
コスト6 軽減赤3 <星竜・古龍>
<1> Lv1 BP4000
<3> Lv2 BP6000
<5> Lv3 BP9000
シンボル:赤
「スピリットが持ッてる効果とかは後で説明するとして…さぁバトルだァ!」
「…は!? 他のは!?」
「後で後で♪ 重要なスピリットの説明したからもう大丈夫!」
.
.
.
「シャッフル完了♪ そしたらプレイシートの左上、“Deck”ッて書かれてるところにセェット♪」
「…ここか」
「OK! それで、このいッぱいコアの置いてある場所が“ボイド(Void)”。このボイドから左の“ライフ(Life)”置場に5つ、その下の“リザーブ(Reserve)”ってところに4つコアを置いて、準備万端!」
<悠姫 ライフ5 リザーブ4>
使用デッキ・【灼熱のゼロ】
<璃恵 ライフ5 リザーブ4>
使用デッキ・【白銀のゼロ?】
「そして最後に“デッキ”の上からカードを4枚手札に♪」
「4枚、と…」
「あそうだ。ワタシのデッキちョッとだけイジッてあるからね」
「は?…まぁいいか」
「ゴメンね♪ じゃあ悠姫、バトルを始める時の掛け声があるの。それを元気良く言ッてね♪」
は? 初耳だぞそんなの。必要なのかそれ。
「……言わなきゃダメか?」
「ダァメ♪ いくよ? せ〜の——」
「ゲートオープン!界放ッ!!」
「………」
「ほら〜悠姫も元気良く言わなきゃ〜ノリ悪いなァ〜」
「……界放」
「やり直し!」
「さっさと始めろ!!」
「先攻後攻はジャンケンで決めるんだけど、ここは悠姫が先攻で良いよ」
「む、了解。…えっと」
「まず最初に“スタートステップ”!
ッて言うの。自分のターンを始めますッていう宣言みたいなもんね」
「わかった。スタートステップ。…次は」
「“コアステップ”。
ボイドからコア1個を自分のリザーブに置くの。でも先攻1ターン目にコアステップの権利はないの。だから飛ばしね」
「無いのか。んで次が…“ドローステップ”?」
「“ドローステップ”
デッキからカードを1枚ドローするの」
「ドローっと…」
(悠姫手札4→5)
「次が…“リフレッシュステップ”?」
「それも先攻1ターン目には無いから飛ばしちャッていいよ」
「うむ。で…、“メインステップ”」
「“メインステップ”。
ここからが本番! このステップでは
『スピリットの“召喚”』
『マジックの“使用”』
『ネクサスの“配置”』
以上のことができるの。」
ふむふむ、このメインステップで始めて行動を起こせる訳だな。
「まずは試しに“スピリットの召喚”をやッてみよッか」
「手順は?」
「カードを出して、コストの計算、支払い、維持コアを乗せる。これで完了♪」
「…大体分かった。……じゃあ」
まずこいつからにしようか。
やり方を覚えるためならやった方が早いだろうし。
「えっと、《ムゲンドラ》を出す」
「OK《ムゲンドラ》ね♪ 召喚をするときは『○○を召喚!』ッて言うんだよ♪」
「そう。…《ムゲンドラ》を召喚」
(悠姫手札5→4)
赤 スピリット
《ムゲンドラ》
コスト1 軽減赤1白1 <新生>
<1> Lv1 BP1000
<2> Lv2 BP2000
<4> Lv3 BP3000
シンボル:赤
Lv1・Lv2
このスピリットの色とシンボルは白としても扱う。
「こいつはコストが1だから…」
「リザーブからコア1個を右下のトラッシュに置いて」
(悠姫リザーブ4→3)
(トラッシュ0→1)
「必ずレベル1以上にするよう維持コアを置くの」
「なら1個だな」
(悠姫リザーブ3→2)
[ムゲンドラ コア1 レベル1]
「レベル1で召喚ね♪ う〜んGood♪Good♪よくできました〜♪」
満面の笑みで拍手すな。
なるほどな、スピリットを出す際は大体1個は乗せなきゃならなくなるからやりくりが必要になるのか。
「さてさて、他に何かある?」
「う〜ん、まずはこれでいいだろ」
「ならそのまま“エンドステップ”ね。
ターン終了の合図で、何も無ければターンエンドって言って自分のターンを終わらせるの」
「? ならこの“アタックステップ”ってのは……言わないってことはまだなんだな?」
「Exactly(その通りでございます)!」
「さァて、始めるよ悠姫♪
——《白銀のターン》ッ!!スタートステップ!」
「!?」
突然良い声で何を言ってんだこいつは。
若干小さく決めポーズまでして、相手の私のことも考えろや…。視線が…。
「コアステップ!後攻2ターン目から初めて行える!」
(璃恵リザーブ4→5)
「ドローステップ!」
(手札4→5)
一々良い声で宣言しなくてよろしい。テンション上がってるのは分かるが落ち着け少しは。
それにしても、長年やってるだけあって手つきが鮮やかだ。
「メインステップ!こッちも《ムゲンドラ》をレベル1で召喚!」
(手札5→4)
(リザーブ5→3)
(トラッシュ0→1)
[ムゲンドラ コア1 レベル1]
白 スピリット
《ムゲンドラ》
コスト1 軽減白1赤1 <新生>
<1> Lv1 BP1000
<2> Lv2 BP2000
<4> Lv3 BP3000
シンボル:白
Lv1・Lv2
このスピリットの色とシンボルは赤としても扱う。
同じムゲンドラか。…でもちょっと見た目が違うな。白のカードだし。
「更に、《ディフェンザード》をレベル2で召喚!」
(手札4→3)
(リザーブ3→0)
(トラッシュ1→2)
[ディフェンザード コア2 レベル2]
白 スピリット
《ディフェンザード》
コスト2 軽減白2 <甲竜>
<1> Lv1 BP2000
<2> Lv2 BP4000
シンボル:白
Lv1・Lv2『???』
???
「コスト計算は理解出来てるよね。なら今の場合はどうなッたでしョう?」
…えっと。たしか、“フィールドにあるシンボルは色に合った軽減コストに使える”んだったよな。
璃恵の場には白のシンボルを持ったムゲンドラだけ。
ディフェンザード、だっけ?見たら軽減シンボルは白が2つ。ということは…
「(コスト)2—(軽減)1だから、支払うコストは1」
「Yes!」
正解だったようだ。
…ならそこから維持コアを考えて式を立てると
【コスト—軽減=支払うコスト+維持コア+α】
って感じだろうか。
+αっていうのは、今璃恵がやったみたいに最初からレベルを2で出したり、まだ私の知らない効果みたいのがありえるだろうから、+α。
「アタックステップ! …に入るけどここも流しで。ターンエンド!」
アタックステップを行わない…。ということは私にやらせる気だな。まぁそっちの方がありがたくもあるけど。
「じゃあ、スタートステップ」
再び自分のターンを始める。
相手は二体。ライフにダメージを与えるには最低三体スピリットが必要になるな。
「ドローステップ」
(悠姫手札4→5)
「コアステップ」
(リザーブ2→3)
「“リフレッシュステップ”…だっけ?」
「そうそう。リフレッシュステップは、疲労してるスピリットの回復とトラッシュにあるコアがまた使えるようになる手順なの。
今は疲労…横になってるカードがないから良いとして、コアが置いてある右下のトラッシュからリザーブに戻して完了♪ あ、コアの戻し忘れに注意ね。たま〜に1個忘れた〜なんて人いるからさ」
「わかった」
(トラッシュ1→0)
(リザーブ3→4)
「よし、メインステップ」
さてと何を出すべきか。
……いや、初心者があれこれ悩むよかとにかくやって覚えた方がいいか。
「《ファイザード》を…召喚、だよな」
「オッケーよ♪」
(悠姫手札5→4)
赤 スピリット
《ファイザード》
コスト0 軽減0 <翼竜>
<1> Lv1 BP1000
<3> Lv2 BP3000
<5> Lv3 BP4000
シンボル:赤
さてここでまた疑問だ。
コイツは“コストが0”だから支払わなくていいんだろうけど…。
「あ、それはあんま深く考えなくて大丈夫だよ。一応厳密に言うと“0コスト支払った”ッてことなんだけど、今はこれはそういえば…程度に覚えとけばいいよ」
「なるほどな。…ならレベル1と」
(リザーブ4→3)
[ファイザード コア1 レベル1]
これで二体目。赤のシンボルが2つで、次に出す赤のカードに軽減が入るから……これだろ。
「…ね、《ネオ・ダブルドロー》?」
「OK!“マジックを使用”するんだね♪ 良いChoiceだよ悠姫♪」
良かったのか。書いてあるのが手札を増やすことみたいだったから出してみたんだが。
マジックは“使用する”って言えばいいんだな。
「ここで『マジックカード』について説明!
マジックカードは一回きりの使い捨てカード。
使い終わったらトラッシュに。
コストの支払いはスピリットと同じ。カードを提示してコスト計算。
使えるタイミングは、下の効果欄の左側にある“青い波みたいなマーク”と“黄色い稲妻みたいなマーク”の二種類。
『青いマーク“メイン:〜”はメインステップ中のみ使えます』
『黄色い稲妻のマーク“フラッシュ:〜”は“メインステップとフラッシュタイミング両方で使えます”』。わかった?」
「とりあえずな。とにかく、この…ドローする効果を使いたい」
「了解♪」
赤 マジック
《ネオ・ダブルドロー》
コスト4 軽減赤2
メイン:
自分はデッキから2枚ドローする。
自分のアルティメットがいる、さらに自分はデッキから1枚ドローする。
フラッシュ:
このターンの間、スピリット/アルティメット1体をBP+1000する。
「まず支払いは…」
「ムゲンドラとファイザード。赤のシンボル2つが場に出てるから、赤の軽減が2つまでできるよ」「わかった。…軽減ってのは、必ずやらなきゃならないのか?」
「Yes. 初心者は間違い安いんだけど、“軽減ができるなら必ずしなければならない”の。ルールブックの11ページ参照ね♪」
…あれ、見逃してたか?
流し読んでたし、覚えとこ。
「コストは4。そこから赤の軽減2つだから…2コスト、と。そんで、2枚引くと」
(悠姫手札4→3)
(リザーブ3→1)
(トラッシュ0→2)
(手札3→5)
引いたのは《エッジ・ウルフ》と《ドラゴナイト》。どちらもスピリットカードか。
「コアが1個余ったから…ムゲンドラに追加して、レベル2にしておこうかな」
(リザーブ1→0)
[ムゲンドラ コア1→2 レベル1→2]
「えっと、ターンエンドしたいけど…」
「ちョッと待ッた。終わるのもいいけど、次はアタックステップについて説明したいからアタックステップを始めてほしいな」
む…。たしかにいつまでも攻撃しなければダレるだけだし、ここは璃恵の指示を聞いておくか。
「分かった」
「ちなみに、アタックステップに何もしないでターンエンドはできるけど、原則《アタックしなくても必ずステップは行われる》から注意ネ♪」
「はいよ」
「ではお待ちかね♪ バトルスピリッツの華!《アタックステップ》の説明に入りマース♪」
「“アタックステップ”
スピリット達がシノギをを削って戦う場面だよ♪」
また少し璃恵のテンションが上がった。そんなに楽しいのか。
「回復しているスピリット、つまり、縦になっているスピリットを横にすることで“アタック”ができるの。実際にやってみてネ♪」
「じゃあ…ムゲンドラを」
ムゲンドラのカードを横にしてみる。
これが“アタックする”ってことか。
「YesYes! この場合は、ムゲンドラでアタック!って宣言するんだよ♪」
「ふむ。ムゲンドラでアタック」
「追加の説明♪
バトルするとき、スピリットと対決する際は“BPを比べて高い方が勝つ”。
プレイヤーにダメージを与える際は、“右下のシンボルの数だけライフを減らせる”んだよ♪」
なるほど、スピリットは本当に重要なんだな。
相手にダメージを与えたり、次に出すカードの手助けになったり、ライフを守ってくれたり。
「次はアタックされた側の説明♪
アタックされた側の選択肢は2つ!
《スピリットで守る》か《ライフで受ける》か!
スピリットで守る“ブロックする”ならアタックする時と同じ、縦になってるスピリットが必要なの。ワタシのフィールドにはBP1000のムゲンドラとBP4000のディフェンザードがいます。よッて、このどちらかがブロックできます」
…てことは、ディフェンザードでブロックされたらBPが2000しかないムゲンドラが負けちゃうじゃん。
「なら、ディフェンザードに守られて終わりか」
「ノンノン悠姫♪選択肢は2つあるッて言ッたでしョ♪ ワタシは《ライフで受ける》ことを選ぶ!」
[璃恵ライフ5→4]
[リザーブ0→1]
「え!? 何で…」
「自分の“スピリットを守る”ため、自分の命を盾にするッて解釈でイイよ♪
減らされたライフはそのままリザーブに直行。すぐに使えるから、ライフで受けて使えるコアを増やすのもアリだね♪」
「スピリットを守る…」
「受けすぎるのも注意だよ。それだけ相手にアタックする要因を与えちャうから」
「なるほどな…。奥が深い」
スピリット達と一緒に戦ってるって思うと何だか…。
「これを交互に繰り返して、ライフが0になった方が負け。OK?」
「理解した。なかなか面白いな」
「そう思ってもらってワタシ嬉しい♪」
「なら璃恵」
「ん?」
「仕切り直して最初からやろう」
「ほほう…♪ ワタシは望むトコロだけどいいの?説明してないモノもあるのに」
たしかに一通り覚えなければならないのもあるけど、言ってしまえばぶっつけ本番でやってみようってこと。実践した方が早いって言ったのは璃恵だし。
「やって覚える」
「うぷぷ…♪いいネいいネェ♪なら他のは後回し!カラダで覚えてネ!」