テッカとD×Dの魔法律相談事務所   作:カツマ・タカ

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第0条 依頼受けました

この世には人の知らない不可解な出来事が数多く存在している。

 

黒い羽の生えた人間を見た、悪魔との契約、奇跡のような力を持つ者などなど、数えだしたらきりがない。

 

しかし、そんな不可解な出来事のうちでもっとも多くの人に知られている存在がある。

 

その不可解な出来事の名は“幽霊”である。

 

誰もが知る幽霊の存在。しかしそれは、ほんの一部に過ぎないのはご存じであろうか?

 

幽霊も人と同様に死した後でも犯罪に手を染め、人間達に危害を加える幽霊達を“悪霊”や“怨霊”などと呼ばれているのである。

 

だが、そんな悪霊達に裁きを下す者達がいる。

 

その者達の名は“魔法律家”。悪霊達に地獄の裁きを与える幽霊専門の退魔集団である。

 

これはある1人の魔法律家の執行人がとある街の悪魔達と共に悪魔や悪霊達と対峙し、共に成長していく物語である。

 

 

某所 とある喫茶店

 

 

古き良き木の臭いとコーヒーの香り漂う店内。その店内の一角に二人の男女が向かい合っていた。

 

女性の方はおかっぱ頭に黒いマントを羽織っており、青年の方は白髪の長髪に赤い眼、服は色んな服の欠片を継ぎ接ぎしたかのような服装をしている。

 

「んで、俺を呼んだのはどういう用件なんだ、マイさん?」

 

マイと呼ばれた女性は青年に一通の封筒を手渡した。

 

「何これ?」

「協会からの指令書だ。詳細は自分で見ろ。テッカ」

 

そう言ってテッカと呼ばれた男は封筒を受け取ると、すぐに封を切って封筒から数枚の書類を取り出す。

 

其処に記されていたのは……

 

「何々、『拝啓、薪菱(まきびし)鉄火(てっか)殿。この度、魔法律協会本部はあなた様を“駒王町”への異動を決定とする。尚、この異動に従わない場合は魔法律免許剥奪及び魔法律協会永久追放の処罰を与える』……ってこれ、完璧に脅しじゃねぇか!?」

「やはり……そう来たか」

「やはりって、知ってたのかよ!? しかもこの異動先は……」

「別名『魔法律家の流刑地・駒王町』。この街は悪魔達の……」

「しかもグレモリーとシトリーが管理している街じゃん。行きたかねぇな、おい」

 

愚痴るテッカはもう一枚の書類に目を向けると、その書類には何も書かれていない白紙の書類であった。

 

「白紙? 何故そんな物が?」

「いや、俺の予想が正しければ……」

 

そう言ってテッカは白紙の上に右手を置いて力を入れると、文字が浮かんできた。

 

「これは……『煉紙(れんし)』か!?」

「ああ。しかも、俺にしか使えない物が入ってたって事はだ」

「ペイジ本部長が何の為に?」

「そいつは最後の書類に書かれているだろうなぁ」

 

そう言ってテッカは最後の書類を手に取り確認すると、其処には。

 

「二人からの要請って事か……。面倒だな……」

「面倒? どういう事だ?」

 

マイがそう聞いてくると、テッカは最後の書類をマイに手渡す。其処にはこうが書かれていたのである。

 

ここ数年、駒王町内における悪霊・怨霊による霊犯罪が多発、霊の異常発生が起こり、自分達では対処できないと判断し、応援を要請するという内容だ。

 

「駒王町での霊犯罪多発? 何故こんな事が?」

「その答えがこの煉紙に書かれている内容だ」

 

そう言ってテッカは煉紙の書類をマイに手渡す。

 

「な!? まさか……こんな事が!?」

「こんな事だからこそ、俺に任されたって訳だ」

 

そう言ってテッカは注文したコーヒーを飲み干し、席を立った。

 

「んじゃま、行くとするか」

「本当に受けるのか?」

「あの場所がああなった以上、俺にしかできないよ」

「なら私も……」

 

マイも同行すると言うが、

 

「いや、マイさんはペイジの爺さんとエロ裁判官と一緒に行動してくれ。俺と行動していると老害共に何言われるか……」

「では、駒王町まで送ろう。それだけはさせてくれ」

「あれ? マイさん免許持ってたっけ?」

「つい先日にな。持ってた方が何かと便利だと思ってな」

 

何かと不安な予感がしてきているのは気のせいであろうと思うテッカであったが、今の自分に足が無いため無碍に断ることはできないと感じ取った。

 

「それじゃあ、頼みますよ今井(いまい)玲子(れいこ)裁判官」

「こんな時に真面目になるな、薪菱鉄火執行人」

 

こうして、悪魔が住む町に1人の魔法律家が足を運ぶのであった。

 

 

おまけ あだ名の由来

 

 

「ところで、その『マイ』って何なんだ?」

「ん? 簡単だよ。『今井』の『マイ』だよ」

 

今井→イマイ→マイ

 

「なんか微妙だな」

「んな事言ったら、アンタの彼氏のあだ名も変じゃね? 何だよ『ロージー』って」

「そんなこと聞かれても……って彼氏じゃなーい!!」

「うわっ!? 馬鹿! 前、前!!」

 

本当に大丈夫であるか不安である。

 

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