問題児たちが異世界から来るそうですよ? 召喚士の軌跡   作:ブレイアッ

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11話 ・・・

「はあ、はあ、やっべ。死にそう」

 

修也は左肩を抑えて木にもたれかかる

 

「あの虎野郎、なにも腕ごといかなくても良いじゃねえか」

 

そう言う修也には左腕が無かった

左肩からはどくどくと血が流れている

修也は自虐的な笑みを浮かべて地面に座りこむ

 

「悪いな、ヨウ。」

 

修也はキオクの中の初恋の人にむかって謝る

 

そしてそのまままぶたを閉じる

 

ドサッという音が辺りに虚しく響いた

 

修也の体は地面へと倒れる

修也は動かない

 

:::

 

耀は走っていた。風よりも早く、ただ一直線に

近づくに連れて血のにおいが強くなってくる

飛鳥から聞いた。片腕のない竜人が修也だとすれば、修也は………

そんな思考を振り切ろうと、さらに走る速度を上げる

耀の後ろには黒ウサギと十六夜がいる

 

「待ってください! 耀さん!」

 

後ろから黒ウサギの声が聞こえる

しかし、耀は止まることなく走り続ける

そして見えた

左腕が無く、血まみれになって横たわる修也を

 

「修也!」

 

耀は走る速度を上げ、修也にかけよる

 

「修也さん!」

 

黒ウサギは悲鳴にも似た声を上げる

 

「嘘だろ、おい」

 

「修也! 修也!」

 

耀は修也の体を揺するが返事が無い

 

「春日部! どけ!」

 

十六夜が耀をどかし、修也の右手首に手を当てる

 

 

 

 

 

 

脈が…………ない

 

 

 

 

「っ! 黒ウサギ!」

 

「はい!」

 

「今すぐ修也を治療できるところへ! このままだと修也が死んじまうぞ!」

 

「分かりました。大至急、コミュニティの工房へ運びます! あそこには治療用ギフトがそろってますから」

 

十六夜は頷く

 

黒ウサギは修也を抱えると全速力で本拠へと走っていく

黒ウサギが踏み込んだ地面にはクレーターの様な亀裂が走り、通った後には土埃が渦を巻いて立ち昇った

一方、残された十六夜は修也がいたところを見る

そこには紅い、修也の血の水溜りがあった

 

:::

 

その日の晩

 

本拠に戻った十六夜達は工房へといそぐ

そこには涙を流しながら泣いている黒ウサギと

ベッドの上にいる修也がいた

 

「おい…まさか」

 

「嘘でしょう…」

 

「そんな…修也さん」

 

「しゅう……や…」

 

十六夜たちは信じられないとばかりに呟く

 

「すみません。皆さん。工房に着いたときには……もう…」

 

黒ウサギは涙声で言う

 

「黒ウサギ………このことは…………」

 

ジンが黒ウサギに聞く

 

「ここにいる全員しか知りません」

 

全員がその場から動かないなかヨロヨロと修也のところに歩み寄る者が1人いた

 

「しゅうや」

 

耀である

 

「うっうう…」

 

耀は修也のそばで泣き崩れる

 

自分のせいだ。と

 

「春日部さ…」

 

飛鳥は耀を励まそうとするが十六夜に止められる

 

十六夜たちは耀を残し、全員が工房から出た 

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