問題児たちが異世界から来るそうですよ? 召喚士の軌跡 作:ブレイアッ
今回は作者初挑戦のものがありますが練習のようなものだとでも思ってください
ゴオオオオオオ
耳元で風の音がする
足が地面に付かない
体全体に強い風が当たる
瞼を開ける
目の前に広がった光景
それは
“白”だった
しかし重力はあるらしい
その証拠に現在進行形で落下中だ
ボフッ
:::
問答無用で落とされた彼らは
地面と思われるそこに着地、と同時にそれがクッションのように衝撃を吸収したおかげで十六夜、飛鳥、耀、修也、黒ウサギ、ジンの6人は無傷ですんだ
「なんだよ、いきなり」
視界は真っ暗、どうやら落下時になんらかの障害が発生したらしい。よく見えない
ふにゅ
「ん?」
修也は身体を起こそうと両手に力を込めると右手にふにゅりとした柔らかいものを掴んだ
正体不明のそれを再度揉んでみる
「んっ……」
なにやら艶めかしい声が耳に入った
視覚がいくらか回復したのかうっすらとだが自分の下にものの輪郭が見える
ふにゅ ふにゅ
「んっ……んんっ」
右手を動かすたびに聞こえる艶めかしい声
視覚が完全に回復し、目が合う
「……………」
「……………」
真下には耀
彼女の瞳は潤み、頬は若干赤くなっている。わずかに開かれた可愛らしい唇から漏れた小さな吐息が無性に熱く感じられる
修也の右手は耀の胸の上に。まだまだ発展途上とはいえそれなりにある彼女の女性の象徴たるそれをわしづかみにしていた
修也の思考が完全に停止する
「し、修也……その……どいて、欲しいかな……………」
小さな、少し熱を帯びた声で耀がささやくように言った
「あ、わわわっ………ご、ごごごめん!!」
再起動。修也は勢いよく後ろに飛び退いた
「ごめん!」
飛び退いた先で再び修也が謝る
「だ、大丈夫………」
気まずい空気が二人の間に流れる
:::
「まったく、付き合いたてのカップルかってんだ」
「そうね、あれで恋人同士じゃないのよね」
「なぁ、お嬢様」
「何かしら? 愛の告白なら結構よ」
「いや、ちょっと面白いことを考えた」
十六夜は飛鳥の耳元で考えていたことを話す
「し、信じられないわ! まさか問答無用で引き摺りこんだ挙句、空に放り出すなんて!」
少し笑いながら飛鳥はあの時の台詞を言う
「右に同じだクソッタレ。場合によっちゃその場でゲームオーバーコースだぜコレ。で、誰だよお前ら」
「それはこっちの台詞よ。目つきの悪い学生くん?」
「一応確認しとくけど、お前らにもあの変な手紙が?」
ここでの変な手紙はゼーゲブレヒトからの手紙のことだ
「そうだけど、まずは“オマエ”って呼び方を訂正して。私は久遠飛鳥よ。以後は気をつけて。それで、そこの貴女は?」
二人のやりとりに
「……春日部耀。以下同文」
「そう。よろしく春日部さん。それと、貴方は?」
「俺の名前は源修也だ」
「そう。で、野蛮で凶暴そうな貴方は」
「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜(さかまき いざよい)です。粗野 で凶悪で快楽主義者と三拍子そろったダメ人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢さま」
「取扱説明書をくれたら考えてあげてもいいわ、十六夜君」
「くっ……くく」
「ふふっ」
笑いを堪えられなくなったのか笑いだした四人、どれも箱庭に来て初めて交わした会話だ。ほんの一月ほど前の話だというのに随分と懐かしく感じられる
「わ……笑い事じゃないのですよ! 皆さん!!」
「断る」
「却下」
「お断りします」
「じゃあ俺も」
「あっは、取り付く島もないですね♪ ってなにやらせるんですか!」
反射的なノリツッコミ。彼女も一月で問題児たちのツッコミ役が板についてきたようだ
「あの………いいですか?」
「あら、なにかしら? ジンくん?」
一人だけ蚊帳の外だったジンが少し遠慮がちに手をあげる
「皆さんはなんでそんなに落ちついていられるんですか?」
当然の質問だ。 問答無用に空に放り出されたというのに問題児たちは落ち着きすぎている
「だって………」
「ねぇ」
飛鳥と耀が黒ウサギを見る
「前にもこんなことあったからな」
「そうそう、誰かさんに召喚されて」
続いて十六夜と修也が黒ウサギを見る
「うぅ~」
そう、彼ら問題児たちは箱庭に召喚されたときに上空4000メートルからパラシュートなしのスカイダイビングをやらされた………誰かさんのせいで
「そ、そうだったんですか………」
思わず苦笑いのジン、その時、彼の手に一枚の
「え?」
遠くからザッザッという大勢の人の足跡が聞こえた
次回、ゲームスタート!