問題児たちが異世界から来るそうですよ? 召喚士の軌跡 作:ブレイアッ
16話 復活ですよ?
耀からコップに入った水を受け取り、一気に飲み干す。ふいに、ヴォルザが言葉を発した
《マスター、再生準備が完了しました》
「ん、早いな」
《そちらのお嬢さんのおかげですよ》
「えっと………どういたしまして?」
なるほど、と修也は思う。怪我の治療をしてくれたおかげで再生準備がいつもより早く完了したのだろう
修也はするすると馴れた手つきで包帯をほどく
「修也………?」
包帯の下から現れた傷口は塞がっているものの所々血がにじんでいる。その傷口を見た修也は満足気に頷いて小さく呟く
「カルス、形成」
修也の言葉に呼応するかのように傷口を新しい細胞が覆い、痛々しい傷口が完全に塞がる
「再分化。右腕形成」
《開始》
衝撃的、としか言い様のない光景が耀の目前に映った
傷痕から指が、手首が、腕が、肘がまるで植物が土から芽を出すように、まるでそれが自然の
修也は右手の指を開いたり閉じたりして感触を確かめる
「ん、神経とかも再生出来てるし問題はなさそうだな」
《えぇ、警戒レベルも普段と比べて低いのも理由の一つでしょうね》
「…………えっと、修也? 何したの?」
「何って………再生だけど?」
あっけらかんと修也は言い放つ。
その言葉に春日部耀は唖然とした。彼女がいた時代は人類が万能を謳われていた時代、当然医療もそれなりに発達していた時代だ。それでも、無くなった体の一部は患者の細胞から得られる
しかし目の前で起こったことはなんだろう? 今のは人間にできるような芸当ではない。
「再生って………どう言うこと?」
耀は修也に何をどうやったのか問うことにしたが
「すまん、こればっかりは説明できん。自分でも仕組みはよくわからん」
もちろん、これは嘘である。
これは修也の兵器としての特性の一つである“植物と同等の再生力”だ
「さて、腕も再生したことだし」
よっ、と修也はベッドから降り、部屋の外へと向かう
「何処へ行くの?」
「ちょっくらジンと話ししてくるわ」
「なら私も」
「いいって。前に、毎日三食お風呂付きの~、とか言ってただろ? 昨晩は風呂に入ってないみたいだし、行ってこいよ」
「……じゃあ、お言葉に甘えて」
「おう、気兼ねなく行ってこい」
バタン、と言う音とともに修也と耀は別々の方向へと別れた
耀の時代にはIPS細胞が実用化されてるといいな……
修也の再生能力についてですが、説明しようとすると脱分化やらテロメアやら分化全能性やら難しい単語のオンパレードになったのでカットしました(全部カットしたら1200文字減る不思議)
取り合えず詳しく知りたいと言う方はググって下さい
決して! 1200文字も一気に消してまた書くのが面倒臭いわけではありますからね…………あれ?