問題児たちが異世界から来るそうですよ? 召喚士の軌跡 作:ブレイアッ
「白夜叉! 中の状況は!?」
「分からん! だが行動を制限されておるのは確かだ! 連中の『
修也は足下に落ちている黒い
『※ゲーム参加諸事項※
・ゲームマスターの参戦条件がクリアされていません。
ゲームマスターの参戦を望む場合、参戦条件をクリアして下さい。』
「そうか…………ならば仕方がない。よいかんしら! 今から言う事を一文字も違える事なく黒ウサギに伝えるのだ!」
白夜叉の焦った声、早口に紡がれる言葉を飛鳥と耀、ジンの三人は聞き逃すまいと身を乗り出す
修也は一人、周囲の警戒をしている。これは修也の独断、戦場を知る修也だからこそ、警戒を怠らない
修也の探査結界に魔王のコミュニティの一人が引っ掛かる
「ヴォルザ起動、フォルム
《
修也を青い光が包み、騎士甲冑を纏う
肘の上までを覆う手甲、足は膝までを覆う具足、胸当て、左右の腰には剣が一振りずつ、計二振りある
リスティングフォルムよりも装甲が薄く、速度重視の双刃形態、トゥウィンブレイドフォルムだ
修也は右の剣を鞘から抜く。片刃の剣には何やら複雑な機巧が施されている
「来る…………!」
「はぁい、そこまでよ♪」
上の方から声が聞こえた
振り返ると白装束の女性が火蜥蜴を連れ、自分のフルートほどの笛を回しながら空中に浮いていた
連れている火蜥蜴は皆、サラマンドラの旗印が描かれた服を着ていることからサラマンドラの同士であることは間違いない
「あらら、最強の
「貴様! サラマンドラの同士に何をした!」
白夜叉が吼える
「そんなの秘密に決まってるでしょ。それより、邪魔よ。あなた達」
クルクルと笛を回しながら言う女性。彼女が修也たちに笛の先端を向けると火蜥蜴達は修也たちに襲い掛かる
しかし、それは耀が巻き起こした旋風によって防がれた
「あら、やるじゃない」
白装束の女性は言う
その間に耀は飛鳥の手を、修也はジンの手をとりその場から離脱しようとする
しかし、それは女性が奏でる笛の音色によって阻まれる
その音色は甘く、誘うような響きで中枢器官を刺激する
その音色は人一倍の聴覚を持つ耀には耐えられないものだった。両手で耳を押さえ、歯噛みをして何とか耐えようとする
『助けて……!』
耀の助けを求める声が修也の頭に響いた
「了解、我が主」
女性の背後に転移した修也が剣を一閃させ、彼女の首を切り落とす
首と体が別れる
しかし、女性の体から電撃が放たれ修也を吹き飛ばした
「今のは…………」
バルコニーへと叩き付けられた修也はすぐに女性がいた場所を見る
「だから言っただろう。ラッテン」
女性がいたところには金髪の獣耳をした女性とさっき修也が首を切り落としたはずの女性、ラッテンがいた
「あなたの言う通り、油断ならない相手だったわね……あなたの身代わり人形のおかげで助かったわ。ありがとね、マグスちゃん♪」
「ふん」
マグスと呼ばれた女性はそっぽを向く
修也の攻撃は防がれたものの当初の目的である笛の演奏をとめる事はできた
修也は再度剣を構えて浮遊し、いつでも迎撃できるようにする
「ジンくん、ごめんなさいね。春日部さんを連れて
「分かりました」
修也の背後では飛鳥がジンに耀を連れて逃げるようにと威光の
これで耀を魔笛から助けるという命令を達成した。後は目の前の笛を排除するのみ
「修也くん、そこの人たちを任せたわよ」
「了解」
修也は短く返事をして目の前のマグスと呼ばれた女性に飛び掛る
接近と同時に抜刀、左手に持つ剣が一閃されるもマグスは笛で受け止める
《Explosion》
剣からカートリッジが一つ排出される。その受け止めた接点から膨大な熱量が放出される
危険を感じたマグスは修也から距離をとる。切り結んだ修也の剣からは炎が吹き出している
その時、雷鳴が当たりに響いた
「
は審議決議に入ります!」
声が聞こえた方向には黒ウサギがいた
「ゲームは一時中断、これ以上の戦いはこの世界では禁止されています」
「わかっている……次は必ず殺す」
「“
そう言い残してマグスは雷を纏う。バチッと音が鳴るとそこにはマグスの姿は無かった