HITMAN『世界線を超えて』   作:ふもふも早苗

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『地獄があった場所』の別アプローチ版です。


HITMAN『地獄があった場所』(もう一つの世界線)

『ノルマンディーへようこそ。47。』

 

『今回あなたにやってもらいたいのは2つ。一つはドイツ側の情報斥候であり、大戦の運命を左右する可能性のある優秀な智将、アルベリヒ・G・グロシュタットの暗殺。もう一つは渡界機の誤作動でこの世界に迷い込んでしまった西住みほ以下5名の“あんこうチーム”の救出よ。』

 

『暗殺任務のクライアントは連合軍欧州方面総司令部。救出に関してはICA上級委員会の勅令よ。』

 

『準備は一任するわ。』

 

 

 

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~グロシュタットside~

 

 

あれはなんだ?我軍の四号戦車だと思うが、あのような改造は見たことがない。現在前線に配備されているのは四号戦車H型。それとG型だ。しかしあの戦車はG型ともH型とも違う。車体はF1型のようだが砲はG型に見えるし、H型にあるようなシュルツェンもある。そして何より不思議なのがその側面の部隊マークだ。魚だろうか?それをモチーフにしたと思われるが、戦車部隊の記章にしてはあまりに可愛らしい絵だ。

 

一応本部に連絡を入れておくべきだろうな。私は特徴を紙に書き出し、伝令役のもとへ戻った。かの戦車の目の前には自軍部隊が前線を構築している。見えないことはない距離なので意図的に自軍には攻撃していないことになる。つまり少なくとも敵ではないということだろう。その点については安心だが少し離れたところにいる連合軍に対しても攻撃の意思や陣地転換の兆候が見られないのは不可解だ。その点においては味方でもないということだろう。

 

私は書き出した情報を他の偵察情報と一緒に伝令に渡し、送信させた。後の判断は司令部に任せるとして私はもう少し北の方へ行くとしよう・・・。

 

 

 

 

 

~47side~

 

 

私は今、レストルという街に来ている。この街は前線にかなり近く、街の建物は全てどこかしらが壊れているか、全壊して瓦礫と化している。こうしている間もそれなりに近いところから砲撃音や銃声が響いている。

 

私はここへ来る前にヴァローニュという街で情報を手に入れていた。どうやらターゲットと思われる斥候が救助対象の少女たちの乗る戦車を発見したようだった。無線兵の指示を聞くに場所はこのレストルの北の雑木林にいるようだ。それを聞いた瞬間に急いでバイクを拝借してここまで来たというわけだ。おそらくまだ司令部では偵察班の編成中だろう。

 

今回、とある改造キットを持参した。タバサが別件の任務の最中に入手したものであるが、ICAの技術部としては枯れた技術の集合体でしか無いらしく、特に興味を示さず割とあっさりと今回の作戦での使用許可が降りた。今回はコレを使ってターゲットを暗殺しつつ救助も同時に行おうと思う。しかしそのためには要救助者の少女たちにその気になってもらわなければならない。

 

その気を起こさせる宛はついていた。私は再びバイクを走らせ、レストルの東に布陣する連合軍部隊へ近づいていった。暫く行くと田畑の向こう側に連合軍の部隊が見えた。前線はもう少し北に位置しており、ここに布陣している部隊は自走砲連隊のようだ。私はスマートフォンを取り出した。連合軍の無線周波数、火力支援コードは情報部が任務前に解析済みであるためこのスマートフォンを無線機代わりにすることが可能だ。これに先程ヴァローニュで手に入れた位置情報をあわせる。

 

 

「砲兵隊、聞こえるか。」

「こちら砲兵、火力支援要請か?」

「頼む。森の周囲に敵部隊の一団が発見された。このままでは挟撃に会う可能性がある。砲撃支援を頼む。」

「了解、座標を送れ。」

「座標北緯49.53、西経1.32、地点5-3。火力支援を要請する。」

「砲撃支援要請了解。砲撃を開始する。衝撃に備えよ。」

 

 

私は目の前の砲兵隊に先程手に入れた情報をもとに砲撃支援を要請した。その直後、自走砲が居る付近から発砲炎とともに轟音が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

~あんこうside~

 

 

「・・・!!みんな戦車の中に!」

 

ヒュルルルル ボォーン!

 

「うひゃあ!?なになになに!?」

「砲撃されてます!」

「私達を敵と勘違いしているということですか!?」

「マコさん!全速後退!雑木林の中へ!」

「わかった。」

 

キュラララ

ヒュルルルル ドドーン!ボォーン!ボォーン!

 

 

「敵効力射着弾!」

「助けてぇ!」

「みほさん!この戦車は砲弾の直撃に耐えられるのですか?!」

「わからない。カーボン装甲がどこまで耐えてくれるか・・・。」

「雑木林に入るぞ。」

 

ボォーン!ボォーン!

 

「砲撃が止まないよぉ!!」

「この戦車を砲撃してくるということは相手は連合軍でしょうか?」

「今はとにかく逃げなきゃ。マコさん、ジグザグに走行しながら・・・」

ガギィィィン!!!

「うひゃああ!!!」

「きゃあぁぁぁあ!」

「くうう・・・当たった?みんな大丈夫?!」

「まだ走れる!」

「こちらも大丈夫であります・・・!西住殿!これ!」

「!!」

「私も大丈夫です・・・それは?」

「内張りが剥がれかけてる・・・まさかカーボン装甲が!」

「まだ完全には断裂しては居ないようですが・・・カーボン装甲は全体が均一に一枚になって張られていますので、一箇所が破損するとその影響は全体に及びます。次弾は防げるかどうか・・・。」

「それって・・・。」

「次打たれたときは・・・。」

「・・・もうやだぁあ!!!」

 

ドォーン!

 

 

 

 

 

~47side~

 

私は雑木林へバイクで向かっている。既に雑木林には多数の砲撃が行われている。あんこうチームが居ると思われる地点より少しだけ前に砲撃を要請したので密集した効力射といえども直撃弾は1発あるかないかだろう。そしておそらく全速で後退し、雑木林に逃げ込むだろう。しかしそこには・・・

 

 

バァァン!

 

 

先程ここへ来るときに雑木林の西にドイツ軍の対戦車部隊がいるのが見えた。既に旧式化しているPaK36を装備した部隊で、おそらく数合わせの部隊だと思われるがあちこちから砲撃音が響いている前線で、無線にも応答しない戦車に攻撃しないほうがおかしいだろう。案の定先程の砲撃音は雑木林の西側から聞こえた。そこに連合軍は居ないはずなのでおそらくあんこうチームに向かって打たれたのだろう。

 

東からは連合軍の砲撃、西からはドイツ軍の対戦車攻撃、彼女たちの行き場は雑木林の中にしかなくなった。私はバイクで雑木林の中に入っていった。

 

少し進むと雑木林の中央付近で停車している一両の四号戦車が見えた。私はバイクを降り、ゆっくりと近づいていく。近づくほどにわかってくるのはその満身創痍な姿だ。側面のシュルツェンがあったと思われる場所は砲撃によって剥がされたのかなくなっており、車体のあちこちに擦ったかぶつかったような跡があった。おそらく逃げる際に雑木林でいろいろなものにぶつけたのだろう。そして砲塔装填手ハッチ後方に爆発の痕があった。砲撃の直撃弾をもらったのだろう。そして予想通り車体後部の燃料タンク付近に何かが刺さっている。37mmPzgr40.APCR弾だろう。貫通はされていないようだがかなり深く突き刺さっており、エンジンにも何かしらの損傷が生じている可能性がある。

 

更に近づくと話し声が聞こえてきた。話し声というよりも錯乱した女性の悲鳴といったほうが確実であるが。錯乱しているのが一人、それを落ち着けようとする人が一人、情報を集計しようとするも混乱しているものが一人、落ち着いているようで声が若干震えているのが一人だ。気配的にはもう一人いるようだが声は聞こえない。流石に喋れなくなるほどに負傷していたり死亡しているのはまずい。私は車体側面をノックした。

 

 

「ふぁ!?」

「なに!?今の!?」

 

ガチャ

 

「え・・・?」

「・・・。」

「ドイツ軍・・・!」

「兵隊!?」

「あー、すまない。私は兵士ではない。」

「えっ?」

「君は秋山優花里だな?他に西住みほ、武部沙織、五十鈴華、冷泉麻子は居るか?」

「え!なぜ私達の名前を!」

「私は君たちをこの地獄から脱出させるためにやってきた。」

「救助隊!?やったあ!」

「これで家に帰れますね!」

「はぁ~・・・よかったあ・・・。」

「まだ安心するのは早いぞ。」

「「えっ?」」

 

 

そう、彼女たちにはもう一働きしてもらわねばならない。私は虚構をふんだんに交えて説明し始めた。

 

 

「私は君たちのような時空の乱れに巻き込まれた者を元の世界に返すために活動している。しかし大抵の場合飛ばされた世界に飛ばした元凶が居る。」

「飛ばした元凶?」

「そうだ。今回、君たちをこの世界に連れてきたのもその元凶のせいなのだ。そのものを倒さねば君たちは元の世界に帰ることはできない。」

「ええ!なんで!?なんで私達なのよ!」

「落ち着け。元凶が誰なのかもどこに居るかも既に判明している。あとは手を下すだけだ。」

「手を下すってまさか・・・。」

「そうだ。殺害するんだ。しかも厄介なことに、それは君たちの手によって行われ無くてはならない。」

「なんですって!?私達が!?」

「非常に酷なことだが我々が手を下すと更に時空を不安定にさせ、君たちに近しいほかの人間が代わりに飛ばされてしまうことがよくあるのだ。」

「そんな・・・」

「でも私達がどうやって・・・」

「私が会った今までの者たちよりも君たちは恵まれてると言える。ここにあるじゃないか。手段が。」

「手段って・・・もしかしてこの戦車?」

「そうだ。」

「それは無理ですよ。この戦車は戦車道用で、砲弾には特殊機構が含まれていて、人間が着弾点近くにいると爆発しないんです。それに直撃コースの場合でも感知した瞬間上に逸れるようになっているんです。」

「心配はない。そのための改造キットを持ってきた。」

 

 

私は持ってきたケースを出した。車体の上で開けると中には工具といくつかの電子基板が入っていた。事前のブリーフィングによると、この工具で競技用弾頭を対人用に改造し、電子基板を戦車のコンピュータ制御部に取り付けることで制御機能を無効化することができるらしい。

 

私は秋山優花里に頼み弾薬を5本貸してもらうと作業を開始した。と言っても、以前黒森峰で行った弾薬の改造とほぼ同じだったのでそれほど時間もかからず終わった。続いて車体後方に装着されている制御コンピュータを弄る。私の作業を興味深そうに見つめていた少女たちは作業が終わると、とたんに緊張感のある顔つきになった。あたりまえだろう。これからこの戦車で人を殺さねばならないのだから。私は彼女たちの緊張と後ろめたさを少しでも和らげるためにさらに嘘を交えて説明する。

 

 

「言い忘れていたが、元凶となる人物は人ではない。」

「人じゃない?」

「ああ。人によく似ているが、人より幾分タフだ。少なくとも眉間に銃弾を食らった程度では死なないだろう。我々は悪魔の類として認識している。」

「悪魔・・・。」

「悪魔と言っても人間より生命力が強い以外に目立った特徴はない。今までのパターンだと殺すのに手間取っていたがこの戦車砲なら問題なく殺害できるだろう。」

「・・・殺すこと以外になにか方策はないんですか?」

「無い。説得しようにも当人は無自覚、昏睡状態にしても命ある限り状況は変わらない。」

「そう・・・ですか・・・。」

「気に病むことはない。君たちがどうしてもやりたくないというのであれば私が手を下そう。」

「でもそれだと私達の友達の誰かがまたこんな目に・・・?」

「・・・今までのパターンだとその可能性は高いと言わざる負えない。」

「・・・。」

 

 

そうこうしている間に改造が終わった。無論、ICAに帰還した際にこれらの装備は全て元に戻される。記憶処理もなされるためここでどんな嘘を吐こうが構わんだろう。

 

 

「ではそろそろ出発しよう。君たちも早く元の世界に帰りたいだろう。」

「・・・はい。」

「今回の経験が尾を引くのを恐れているのなら心配はない。どのみちこの事実は公にする訳にはいかないので申し訳ないが帰還中に記憶処理を施させてもらう。」

「記憶処理?」

「簡単に言えばこの世界に来たことをすべて忘れるということだ。感じた感覚も、恐怖も、罪悪感もな。」

「そうですか・・・それならまだマシなんでしょうか。」

 

 

私達は戦車を走らせた。私は先導役でバイクで前を走っている。その間にターゲットの位置を割り出さなければならない。

 

 

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『47、無線傍受の結果、ターゲットの位置が判明したわ。座標を送るわ。』

 

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相変わらず我が情報部は優秀だ。スマートフォンに送られてきた情報によるとターゲットは現在、ここから8キロほど北へ行った森で偵察活動を行っているようだ。同時に周辺にいる連合軍とドイツ軍の部隊配置も送られてきた。私はその情報をもとに双方の部隊に補足されないように移動した。

 

街道を避け、平原も避け、ジグザグに移動した影響で8キロほどを戦車とバイクで移動したにもかかわらず予想外に時間がかかった。しかしその時間で戦車内の彼女たちはいろいろ話し合っていたようだ。それでもついてくるということは腹をくくったということなのだろう。

 

予定地点に到着した。まず私が先行して索敵をする。森の端に偵察兵の一団が居た。

 

 

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『アレが、アルベリヒ・G・グロシュタット情報将校。大戦の要であり連合軍の天敵。』

 

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偵察兵の一団のなかにターゲットを発見した。ここから距離1200m。偵察している方向とは真逆の方向から近づき、なおかつ目の前では戦闘が勃発しているためエンジン音も気が付かれることなくこの距離に近づけた。私はバイクから降り、あんこうチームの砲手である五十鈴華の近くへ行った。

 

 

「よし、元凶を発見した。偵察兵の一団が見えるか?」

「はい、前方1200m付近にいる集団ですね。」

「そうだ。その中のこちらからみて一番右側で双眼鏡を持っている男がいるだろう。そいつが元凶だ。」

「・・・大丈夫です。狙えます。」

「君が実際に手を下すことになる。しかし手を下した後も深く考えるな。後のことは我々でやるし、君たちは元の世界に帰還できて記憶も修正される。元の生活にすんなり戻れるだろう。」

「・・・はい。」

「西住みほ。君が指示を出すんだ。これは君たちでやってもらわなければならない。」

「了解しました。」

「みぽりん大丈夫?」

「うん。いろいろ葛藤はあるけど、みんなの命には変えられないし、元の世界で待ってるみんなに同じ目に合わせたくないから・・・。」

「西住殿・・・。」

「・・・では行きます!パンツァーフォー!」

 

 

その掛け声と共に戦車が動き出した。私は戦車からとびおり、その場で見守る。ここからでも十分に狙えたが、どうやら他の一般偵察兵に被害を出さないために射点を変更するようだ。やはり記憶が処理されるとわかっていても罪悪感はできる限り少なくしたいのだろう。

 

戦車はその場から少し西側に移動しつつ前進した。200mほど進んだ後、稜線と雑木林に隠れるように停車した。私はそれを先程の場所から眺める。さしずめ観測員と言ったところだ。砲が細かく動いて照準をつけている。そのうちピタリと止まり、数拍の間のあと発砲した。

 

 

バァーン!

 

 

放たれた砲弾は正確にターゲットのもとに飛んでいった。どうやら弾種は徹甲弾だったらしく、着弾点付近でも爆発が起きない。しかし放たれた砲弾は正確にターゲットに直撃した。火薬量が少ない戦車道用の砲弾といえども直撃すれば人一人を真っ二つにできるだけの威力はある。ターゲットはまさに上半身と下半身で真っ二つになったようだった。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

『ターゲットの死亡を確認したわ。距離1000mからの正確な狙撃。ドイツ戦車の砲精度の優秀さと彼女たちの練度の高さが伺えるわね。任務は完了よ、彼女たちを連れて帰還して頂戴。』

 

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撃った後、間髪入れずに彼女たちの戦車は後退して雑木林の中に隠れたようだった。私はバイクに乗り、近くへ向かう。あの距離で人間の体に正確に砲弾を当てるのは並大抵の練度ではない。戦車バイアスロンの大会なら上位に確実に食い込めるだろうな。

 

後退した先の雑木林の中では彼女たちが戦車から顔を出していた。その評定は一様に悲しそうな表情と、これで帰れるという安堵の表情が混じった複雑な顔をしている。私は近くに行き声を掛ける。

 

 

「よくやった。こちらからも元凶の排除を確認した。これで問題なく元の世界に送り届けることができる。」

「本当に元の世界に帰れるんですか・・・?」

「ああ。早速だが帰還ポイントに向かおう。先程の発砲でこちらの位置が把握されたとも限らない。」

「わかりました。マコさん行けますか?」

「・・・大丈夫だ。」

「よし、では私についてきてくれ。」

 

 

私は再びバイクに乗り、彼女たちを先導する。先程より多少動きがぎこちないのはまだ人を殺したショックから立ち直りきれてないのだろう。だからといってここで私が何を言っても状況は変わらないだろうが。

 

しばし無言でバイクを走らせる。彼女たちの戦車もちゃんとついてきている。私は再び南へ向かった。来たときと同じようにジグザグに進路を取り、平原や市街地や街道などは避けた。5キロほどを1時間かけて南下すると、ペロンの村に到着した。予定ではここに救助用のセーフハウスがあるはずである。

 

村は閑散としており、人影は見えなかった。戦争のせいなのかそれともICAが人払いをしたのか。いずれにしろ好都合だ。私達はそのうちの一軒の納屋に入った。納屋はそれなりに大きく、バイクはもとより4号戦車もすんなりと入った。エンジンを止めると納屋の奥からブルーがやってきた。

 

 

「お疲れ様。47。」

「ああ。彼女たちが要救助者だ。」

「「よ、よろしくおねがいします。」」

「あらカワイイ子たち。私はブルーよ。短い間だけどよろしくね。」

「要救助者5名、それと彼女たちの4号戦車。すべて揃っている。」

「任務達成の報告は受けてるわ。じゃあさっさとこんな所おさらばしましょうか。」

 

 

私達はICAの転送装置で元の世界に帰還した。

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

~1週間後~

 

 

 

 

「・・・そうだ。影響は各方面に出始めている。計画を急ぐ必要が更に増したと言えるだろう。」

「・・・なに?SVRの連中が?・・・わかったそれはこちらで対処する。」

「・・・うむ。47ならしっかりやってくれるだろう。」

「・・・それはそちらの都合であり、こちらはこちらのやり方でやらせていただく。」

「・・・日本警察など我々の敵ではない。現にその上位機関である自衛隊は簡単に無力化することができた。あの国の諜報網と防衛網は穴だらけだ。うちのキッチンからワインを盗むよりも簡単だったさ。」

「・・・了解した。こちらも行動を開始する。では」

 

ガチャ

 

 

 

ガチャ ピッピッピ

プルルル

「私だ。バーンウッドくんを呼んでくれ。Xデーが予定よりも近くなった。」

「・・・そうだ。情報部も準備を開始しろ。」

「あいつには決して気取られるなよ。・・・なに?冬眠中?熊の類だったのか?あいつは。」

「まあいい。それなら好都合だ。バーンウッドくんについでにそのことも伝えろ。」

 

 

「ICA上級委員会No.1の名において命じる。プロジェクト23265を実行せよ。」

 

 

 

 

 

 

 

ミッションコンプリート

・「女神の反逆」    +3000 『砲撃支援であんこうチームを攻撃する。』

・「レストアキング」  +1000 『あんこうチームの砲弾と戦車を改造する。』

・「究極の決断」    +3000 『あんこうチームにターゲットを暗殺させる。』

・「好きなものは最初に」+3000 『あんこうチーム救出前にターゲットを暗殺する。』

 

 




指の治療が完了したので執筆再開です。少々不安の残る治療痕ですが痛みは完全にないのでもう大丈夫だと思います。


2019/06/17追記
WT熱が再燃し始めたのが舞台がノルマンディーになった原因と記憶しています。


次回、第一段階始動。

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