HITMAN外伝『エンパイア レムナント』1
『東京へようこそ。47。』
『今回貴方に東京に来てもらったのは他でもない、“日本国大本営が何を画策しているのか”を調べてほしいの。』
『先の実験体暴走事故の際、日本国政府は大本営に掛け合って二つ返事で艦娘部隊を派遣したわ。深海棲艦という脅威に対抗しなければならないにもかかわらず。』
『実験体の納入先の一つには大本営も含まれていたわ。もしかしたら実験体の性能調査のために艦娘部隊を派遣した可能性もある。情報部が調べたのだけれど、なにか目的を持って深海棲艦を誘導している可能性があるとまでしか分からなかったわ。だから貴方に調べてきてほしいの。』
『本来なら顧客が何に使うかを調べたりはしないのだけれど、ICAが推進する“世界再構築プログラム”において、この世界は他の世界とも比べてかなり崩壊が進んでいる世界なの。もしかしたらこの世界の情勢がその崩壊の一因かもしれない。だから世界情勢の中枢である日本国大本営に潜入して情報を収集してほしいわけ。』
『向かってもらうのは日本国海軍軍令部直轄研究所、通称“木下ラボ”よ。ここは民間人の入場が特別厳しく制限されているの。情報部の調べでは地下2階にある部屋は警備員ですら入れないらしいわ。あからさまよね?』
『準備は一任するわ。』
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~大本営side~
「ご報告申し上げます。」
「ん。」
「オーストラリア大陸における深海棲艦の浸透作戦が完了いたしました。報告にはご丁寧にエアーズロックの前で記念撮影した写真お送りつけてきましたよ。」
「そのくらいは大目に見てやるさ。それで、詳細は?」
「オーストラリア大陸全土に置いてすべての都市部の攻略作戦が完了。アリススプリングスにて籠城していた最後の残存部隊も先程沈黙しました。これでオーストラリア大陸に残っている人類はほぼ居なくなり、居たとしても地下施設に身を潜ませている数百人程度だと思われます。」
「数百人でも脅威となることはある。都市においてはヒューマノイド型にすべての建物を虱潰しに捜索させろ。食料品と飲料水、医薬品は発見次第回収、もしくはその場で破棄しろ。」
「了解しました。」
「あとは・・・北米、南米、アフリカ、欧州、そしてアジアか。」
「それぞれの進捗率は74%、82%、91%、76%、61%です。中国沿岸部はほぼ制圧できましたが、重慶と昆明にて激しい抵抗があり、作戦進行は遅延しています。」
「中国人はいたるところに居る。何も残さなくていいから砲撃と爆撃を集中投入せよ。」
「了解しました。」
「後少し・・・だな。」
「現在の世界人口はおおよそ14億人ほどと見込まれています。」
「まだだ、まだ。・・・多すぎる。」
~47side~
この世界の東京はそこまで活気に満ち溢れているわけではない。全世界的に深海棲艦の攻撃により人類は衰退の一途をたどっており、日本以外の国はほとんどが社会システムが崩壊していると聞く。そんな中でも日本国だけは戦争前と大差ない外見を保っていると言える。公式では艦娘たちが頑張っているという設定だが、ミッドウェーで会ったあの男の証言だと・・・。
ともかく今は仕事をこなすだけだ。私は早速“木下ラボ”とやらの建物の近くまで来た。国家機密の塊のようなところらしく、警備はかなり厳重。正門から建物までの間には塀、荒れ地、塀、建物という構造になっており、その間の荒れ地部分はさながらベルリンの壁の内部のようだ。見張り塔には重機関銃が備え付けられており、おそらく荒れ地には対人地雷が埋められていることだろう。
正門から1台の軽トラックが出てきた。私は不自然にならないように近づき、警備兵との会話に聞き耳を立てる。
「ご苦労さん。」
「・・・はい、大丈夫です。買い物ですか?」
「ああ。お気に入りのカップ麺が切れてしまってね。」
「カップ麺ばかりですとお体に悪いですよ、博士。」
「なあに、生鮮食品なんて高くて一介の研究員の私にはとてもじゃないが毎日は食えないよ。」
「しかし、カップ麺ばかりは。栄養ペレット食品などは?」
「カロリーメイトぐらいだな。アレは一番栄養価が低いらしいがそれ以外のものなんて不味いことこの上ないよ。」
「まあカロリーメイトはまだ美味しい部類ですね。っと、おしゃべりが過ぎましたな。」
「ああ、休憩時間が終わってしまうな。じゃあ行ってくるよ。」
「はい、いってらっしゃいませ。」
####アプローチ発見####
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『木下ラボの研究員が一人買い出しに外に出たわね。彼についていけば侵入する手がかりが見つかるかもしれないわよ。それに、なんだか彼、あなたに似ていないかしら?』
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私はすぐ近くに止まっていたタクシーに飛び乗り、軽トラックを追わせた。道は空いているため見失うことはないだろう。深海棲艦に制海権を奪われたことによりいま日本国内で走っている車の9割は電気自動車らしい。ガソリンがなければいざというときも逃げることすらできないということだろう。ちなみにこの国の主要発電は原子力が8割らしい。MOXとやらも無駄ではなかったようだな。
軽トラックは10分ほど走った後、街の中心街にある一件のスーパーに入っていった。軽トラックは駐車場の中央付近に駐車し、研究員はスーパーの中へ入っていった。駐車場はなかなかに混んでおり、軽トラの周りは他の車で埋まっている。ここならば人の多いスーパー内よりも目立たずに襲撃できそうだ。幸いにしてこの駐車場には監視カメラも警備員もいない。私はそのうちの1台の車の側で待ち構える。
しばらく経ってから研究員がカートにいっぱい、プラス両手に袋を抱えた状態で戻ってきた。それを軽トラックの荷台に積み込んでいる。私はその背後から近づき、口をふさぎつつ車の陰に隠れるように抑え込む。
ムグッ?!ムー!
「静かにしろ。」シャキッ
ムー!?
「大声を出した瞬間に切り裂く。良いな?」
コクコク
「聞きたいことがある。質問に答えろ。」
「な、何だってんだ・・・。」
「研究所に入る方法を正確に答えろ。」
「そ、そんなこと知って何を」
「答えろ」シャキッ
「ヒッ・・・こ、このカードだ。このカードを入口の端末にかざすだけだよ!」
「・・・。」
「・・・。わ、わかった言うよ。あとコレだ。この鍵を端末の横の鍵穴に挿せばいい。ほんとにそれだけだ!」
「そうか、ありがとう。」
「ホッ・・・。」
「では良い夢を。」ゴッ
「ウッ!」
気絶させた研究員から服を借り、カードと鍵を受け取った後、軽く縛り上げ隣りにあった古いセダンのトランクをピッキングで開けて中に放り込んだ。
軽トラに乗り込み、研究所へ向かった。情報通りカードと鍵を使って門を通過し、中へ潜入した。門を通り過ぎるときに警備兵が一瞬こちらを見ていたが、元々の顔立ちが似ていたこともあってそのまま通り過ぎることができた。
建物の駐車場に車を止め、施設を見回す。施設内に入るには顔認証の自動ドアを通らなければならないようで、流石にそこは通り抜けられそうにない。他に侵入できそうなところはないか探る。
建物は地上3階建てで、それなりに床面積は広そうだ。建物の端に屋上まで伸びる配管を発見した。もしかしたら屋上から侵入できるかもしれない。私は周囲に気を配りつつ、配管を登った。
上りきると屋上には室外機の他には何もなく、入り口は同じく顔認証のロックが掛かっていた。エアコンの室外機が大きな音をたてて動いている。今日は8月ともあってかなり暑い。風はそれなりにあるが、エアコンの冷房には遠く及ばない涼しさだ。ともすればもしかすると・・・。
私は室外機を調べ始める。比較的簡素なごく普通の室外機。試しに側面の制御盤の蓋を外してみた。中には簡単な回路基板があった。室外機は全部で12ほどあり、そのすべてが忙しく中でプロペラが回転している。
私は近場のいくつかの室外機の制御基板を思いっきり蹴飛ばして破壊した。制御基板が破壊された室外機は簡単に動作を停止した。6つほど壊したのちに私は登ってきた配管を再び降りた。そのまま外でしばらく待っていると案の定、いくつかの部屋の窓が開け放たれた。
「あっちー!何でこんなときにエアコン壊れるかなあ!」
あちこちで似たような声が聞こえてくる。流石に一階の窓ははめ殺しになっているのか開かなかったが、先程の配管からほど近い位置の窓が一つ開いた。早速配管と外壁の出っ張りを伝って窓から内部へ侵入する。窓開けた本人は部屋の中をウロウロしていたので、こちらを見ていないうちに潜り込むのは比較的容易だった。
####アプローチ完了####
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『うまく潜り込めたわね。エレベーターがあるみたいだからそれを使って地下へ侵入して頂戴。』
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そのまま研究員の目を盗んで廊下にでる。廊下に出てしまえば格好は他の研究員と変わらないため堂々と歩けた。そのままエレベーターに乗り、地下へ向かった。
地下2階に着くと、廊下の先に警備兵が2名扉の前に立っていた。私は一旦脇に逸れて周辺を確認する。廊下は逆T字型で、2本の廊下が交わる部分にエレベーターがある。脇の廊下はそれぞれ部屋が一つずつあるだけだ。私はとりあえず今居る方、エレベーターから見て右側の部屋を調べる。物音や気配を探り、問題がなさそうなので静かに扉を開ける。
部屋は職員の休憩室だった。今は休憩時間帯ではないらしく、部屋の中には誰もおらず自動販売機の冷却装置の音だけが響いていた。棚がいくつか設置されており、コーヒーや紅茶、簡易的な調味料やカップ麺などが置かれている。この部屋は入り口が2つあり、一方は私が入ってきたほう。もう一方は先程の警備員の目の前に通じているようだ。
私は棚の一つを思いっきり下から叩いて底板を床にひっくり返した。
ガシャーン!
「な、なんだ?」
「おい、確認しろ。」
うまく警備兵の一人がこの部屋に入ろうとしている。私はすばやく扉の横、開けた扉が影になる位置に身を潜める。
ガチャ
「うわ、何だこれ。棚が落ちたのか?」
ヒュッ
ガッ!
「うぐっ!?」
部屋に入ったのを確認し扉をそっと閉めるとそのまま後頭部を殴打して気絶させた。警備兵はそのまま崩れ落ちた棚に覆いかぶさるように倒れた。さて、あと一人だ。私はもう一度棚をひっくり返した。
ガシャーン!
「おいおい、何やってんだあいつ・・・。」
ガチャ
「おい、なにやっ・・・お、おい!どうした!」
ヒュッ
ガッ!
「ぐあっ!?」
警備兵二人を無力化した。このまま個々においておくと厄介なので警備兵二人には部屋の中のロッカーに入っていてもらった。廊下の気配を探り、慎重に覗いた後、誰もいないことを確認するとすばやく廊下へ出て警備兵が守っていた扉を調べた。
すぐに開けなかったのは正解だった。この扉はカードキーロックで、おそらく無理に開けようとすれば警報がなっていただろう。私は部屋に戻り、ロッカーに押し込んでおいた警備兵の服の中からカードキーを探し出すと、それを使って扉内部へ侵入した。
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『47。聞こえるかしら?地下の施設内に侵入できたみたいね。そこから先は情報部も未踏の領域だから十分に注意して頂戴。メモリースティックは渡してあるわよね?それに情報を収集してきてほしいの。おそらくネットワークには繋がっていないスタンドアロン型だろうからね。それと、その領域は外壁に特殊な加工がされているみたいなの。内部に入ったら通信はできなくなるから注意して頂戴。』
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部屋の内部はとても神秘的な雰囲気だった。中央にはホログラム投影された直径数メートルにもなる巨大な地球儀が浮かんでおり、そこに様々な情報が映し出されている。その周囲を黒一色で統一されたコンピュータが段々になって取り囲んでいる。さながら古代ローマのコロッセオのようだ。
私は手近なコンピュータを操作する。目的を達成するために必要な情報を集めるとしよう。
十分ほど捜索してわかったことは、ココは世界中に展開している深海棲艦に指示を出しているコントロールセンターだということだった。その中には今後の行動計画表も事細かに示されており、その計画表の中にはさらに細部に渡る命令、そのまた内部にはどの道を通るか、どこに爆弾を落とすかなどの個別の命令まであった。
今後の計画表をコピーしつつ、内容を読んでいくと日本国が何を行おうとしているのかがおぼろげながらに分かってきた。情報によると既にオーストラリアは完全に陥落しており、オーストラリア大陸に住んでいた人間の殆どは抹殺されている。インドもほぼ全土が焦土、アフリカもヨーロッパも似たような感じだ。そして計画表によれば、このまま欧米諸国を完全に駆逐し、世界人口を1億人程度まで減らすことになっている。それはすなわち、世界に日本人しかいない状況を作り出そうというのだ。これは・・・世界規模の民族浄化作戦だ。
付随する統治者、日本国内閣総理大臣のコメントによると、第二次世界大戦によって歪められた欧米支配からの脱却、そして日本国の真なる再興にはこの方法しかないと豪語している。何も日本以外をすべて殲滅しなくても良いと思うのだが。
計画表によると今後全世界であらかた掃討が完了次第、艦娘部隊に“最後の抵抗”と称してマリアナ海溝に潜む深海棲艦の根源地の一つを叩かせ、作戦中にそこが深海棲艦の総本山であるということが判明する。そのまま撃破させた結果、すべての深海棲艦の活動が停止し、人類は大逆転勝利を収める。そういうプランらしい。なんともどこかのゲームのような筋書きだ。しかし彼らはこれを実行に移し、現にそれが成功しつつある。
我々としての今後の対応についてはICA本部が決めることではあるが、私としては阻止しておきたいのが本音だ。念の為少しでも遅れるようにシステムにバグをいくつか仕込んでいくことにしよう。さきほど言っていたように通信は遮断されているようで、本部との連絡回線がオフラインになっている。これを伝えるためには急ぎ脱出の必要性がありそうだ。
ピー
「欧州方面軍より報告。イベリア半島完全制圧を完了。スペインは完全に消滅しました。」
ワー!パチパチパチパチ!
「非常に喜ばしい報告である。そのままイタリア半島の制圧援護に部隊を回すように。」
「了解しました。第4軍集団、そのまま東進してください。」
部屋の中にいるオペレーターは全員狂気に満ちた笑顔だ。新手の新興宗教のような雰囲気に包まれている。それを中央の地球儀の近くにいる一人の男が指示を飛ばしながら全体を統括している。あの男に関しては調べておいたほうがいいだろう。私は組織図と暗号コード表、研究中の技術一覧もコピーした。
必要な物はあらかたコピーできた。早いところ脱出したほうが良さそうだ。私はココに居た形跡と情報をコピーした形跡を丹念に消し、メモリースティックを回収して脱出作業に入る。すると入ってきた入り口から一人の女性が入ってきて、そのままつかつかと中央の男の元へ歩み寄っていった。
「お疲れ様です。閣下。」
「おお、これはこれは大淀殿。こんなところまでご苦労。」
「いえ、これをお届けに上がっただけですので。ところで入り口に警備兵の方がいらっしゃいませんでしたが警備を変更したのですか?」
「うん?変更した覚えはないが・・・。おい、外の連中は何をやっている。」
まずい。警備兵を無力化したのが露呈しかかっている。早急に撤退しなくては。私は彼らの目を盗んですばやく外へ出る。エレベーターに飛び乗り、地上を目指す。
ジリリリリリ!!
地上に到着した瞬間に警報がけたたましく鳴り響いた。追手が掛かる前に施設の外に出たかったが仕方がない。一旦1階の倉庫でやり過ごすことにする。部屋の外では忙しく警備兵が走り回って私を探しており、そのうちこの部屋にも来るだろう。さてどうやって脱出するか・・・。
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『47。施設が厳戒態勢に移行したわ。脱出がかなり困難になっているから気をつけて。習志野駐屯地から自衛隊の特殊部隊も出動しているわ。』
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特殊部隊まで来られると非常に厄介だ。早急に対応しなければ・・・っと。
「ココは調べたか?」
「いえ、まだです。」
「じゃあ調べるぞ。カバーしろ。」
「了解。」
2人組の警備兵が入ってきた。私は倉庫の奥の方に身を潜めているがこのままでは発見されてしまうだろう。発見されればいくら白衣を着て研究員の格好をしているとしても、身元を改められバレてしまう。
警備兵2人は互いに背面をカバーしつつ倉庫の内部を探している。装備は見た所自動小銃と拳銃。あとはナイフとグレネード各種。警備兵と言うより正規軍に近いな。だが二人ならば・・・。私は近くにあったドライバーと金槌を手にとった。
カランカラン
「む、そこか!」
シュ
ガッ!
「ギャ!」
「どうしグア!」
ドサッ
ドライバーを投げて気をそらした瞬間に遠い方に金槌をぶつけて昏倒させ、振り返ったもうひとりの鳩尾に一発くれてやりこちらも昏倒。無力化に成功した。一人から服と装備を借りて部屋を出る。そのまま駆け足で正面から堂々と外へ出た。正門を守る警備兵に駆け寄った。
「所内に居る敵襲が厄介だ。ココの警備は私がやるので二人は内部の敵襲の対応を。」
「なに?しかし・・・。」
「急げ。これは閣下からの勅令だ。対応が遅れたら責任はお前たちが取ることになるぞ。」
「ぐっ!わかった。おい、行くぞ!」
「おう!」
正門の警備兵は所内に駆け足で向かっていった。扉をあけて中へ入ったところで私はそのまま門から外へ出た。そのまま近くに停めてあったICAの車に乗り込んでその場を後にした。
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『うーん、これは・・・。なかなかに大それた計画ね。』
「どうします?バーンウッドさん。」
『どうするもこうするも私達は常に中立。本来なら私達に害がない以上、手を出す必要もない。』
「では・・・あの世界は見捨てると?」
『世界再構築プログラムの方針に沿うならば介入して止めるべきだし、絶対中立の原則に従うなら何もしないほうが良い。だけれどこの情勢は普通じゃない。我々以外にこの状況を打開できる組織があるとも思えない。』
「アメリカもロシアも崩壊してゲリラ戦法ですものね・・・。」
『とにかく、その辺りを含めて今後は対応していかないといけない。とりあえず上に報告してくるわね。』
「はい、行ってらっしゃいませ。私は引き続き原因と対策を検討します。」
『お願いね。あとあのコントロールセンターで指揮をとっていた男に関しても情報を集めて頂戴。』
「了解です。」
ミッションコンプリート
・「白衣の暗殺者」 +1000『研究者に変装する。』
・「非暴力主義兵」 +3000『警備兵を発見されずに3人以上無力化する。』
・「シノビの心得」 +3000『発見されずに施設を脱出する。』
・「第二次大東亜戦争」+5000『日本国の目的を調べる。』
艦娘の世界の行く末を3話くらいで書きたいと思います。
そのあとはほぼ完全に未定なので、「あの件ってどうなったの?」とか感想に書いてくれると非常に助かります。(風呂敷広げすぎて風呂敷の端を把握できていないという)
あと、今後は別アプローチは書かずに、全く物語に関係のない突発的な思いつきで書き上げた別の世界に行く話をもう一つの方で上げていこうかなと思っています。そっちはコチラ以上に不定期になるのでご了承ください。