迂闊な拾い物   作:猫茶屋

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自分が好きな深海棲艦側も艦娘みたいにほのぼのしててもいいじゃないか。と思い、始めて小説とも言えない駄文を羅列してます。
やっぱり小説を書くのは難しいですね。小説を投稿されてる方たち凄いですね、尊敬です。

今回深海棲艦は出てきません。次回には出る予定です。

初めてハーメルン利用するから慣れない・・・書き手にも慣れない・・・!

慣れない尽くしで書いてますが生暖かい目で見ていただけたら嬉しいです。はい。


自由な独身ライフ

――青い空が澄み渡り、白い雲とのコントラストが映える夏。

 

早朝。蝉たちが思い思いの木に登り、己の伴侶となってくれる雌に向け求愛行動をする。

一匹の雄が鳴き始めると、他の雄も負けじと己の存在を雌に知らせる為、引き寄せる為に力強く鳴く。他の雄も負けじと鳴き、何の負けるものかと別の雄も鳴く。仕舞いの果てには、この島の木で蝉が鳴いていないものは無い。と断言できるほどの大合唱になった蝉時雨。

 

その蝉時雨を横目に麦わら帽子を被り半袖短パンを着た男がアスファルトの上を歩く。

 

「夏は好きだが、俺が好きなのは夏の開放的になれる雰囲気であって、虫と暑さは嫌いだ」

 

未だ朝も早いのに働き盛りな太陽から送られる熱を辟易しつつ、男がぼやきながら歩く。

 

首に巻いているタオルで数回頬から流れる汗を拭いた所で漸く目的地である畑に辿り着いた。

 

「おっ!ナスとキュウリにピーマンの色合いがいいな。ナスとピーマンとひき肉で肉みそ炒めにでもして。キュウリは適当にポテトサラダにでもやるかな?」

 

今日の料理の献立を呟きながら、たわわに実った野菜を丁寧に収穫していく。一通り本日に使う分だけ収穫を終えた後に水を撒き、野菜をかごに入れ来た道を戻る。

 

「おう!今朝も早いな健坊!おはようさん!また立派なもん収穫してきたなぁ。今夜おめぇん所で・・・一杯やるか?」

 

気さくに笑いながら野菜を持った男に話しかける島民。島民に健坊と呼ばれた男は頬を掻く。

 

「おじさんおはようございます。こないだおばさんに酒飲むなって厳しく言われてませんでしったけ?」

 

「いいんだよ、母ちゃんは健康の為だ何だって言ってるがな。一番の健康は酒は飲みたいときに飲むんだよ!我慢する方が体に毒ってもんだ」

 

腕を組み納得がいかないのか己の持論を男にとくとくと説明する。男はふと、おじさんの背後に立つ彼の家内に気づいた。

 

 

おばさんは彼に向けて人差し指を己の唇にあて黙ってるようにジェスチャーした。彼も目のみを上下に動かし了解した。

 

「大体よ、あいつは俺に注文をつけすぎなんだよ。肉は多く食うなだの、靴下は脱ぎっぱなしにするなだの、うるせえったらありゃしねえ。そんなに言うならお前の肉が引き締まってから言えってんだ。なあ、お前もそう思うだろ?」

 

「そうだ、今度本州に行って若い女の子がいる店にでも行かねえか?健坊も若いし背格好も顔もいいときた。引く手あまただろうよ。真面目なのはいいがお前は思いつめてるのかぁ?まぁ偶にはハメでも外して遊ばねえとと上手くいくもんも上手くいかなくなるぜ。あ、ハメ外したらハメハメできねえか!!」

 

がっはっはっは!!と豪快に笑うおじさん。健坊はこの後間違いなく彼の笑い声が悲鳴に変るのは間違いなかったので彼を憐憫の眼差しで見た。

 

「ん?どうしたんだよ健坊。まさかいいこと言った俺にでも惚れちまったか!?俺は若い女にしか興味ねえぞ」

 

彼の眼差しはおじさんのフィルターにかけたら色目に映ったらしい。是非ともフィルターの交換を依頼した方がいい。そして遂に我慢出来なくなったおばさんが動く。

 

「ほうほう、人が折角愛しい旦那の体を思ったのに当の本人はこれかい。挙句の果てには何?健坊つれて本州に行くって?」

 

おじさんの陽気な笑い声が背後からの声を聞き、即座に止まる。彼は後ろを向けずに健坊に向け必死に助太刀のアイコンタクトを送る。

 

「・・・いつからいたんですか?」

 

「やだねえ、何でアンタ敬語なんて使ってんのさ。長年付き添った仲じゃあないか」

 

おばさんは恥ずかしそうにおじさんの背中にスナップの効いたビンタをする。溜まらずに両手両膝を突き背中の痛みに悶える。

 

健坊は聞こえてしまった。ビンタをする際に彼女の腕から風切り音がした。これ以上ここに居たら自身も危ないと思い逃げの一手を打つ。

 

「おばさん、そろそろ戻らないと朝飯を食いそびれてしまうので帰りますね」

 

「あら、ごめんねウチのがまた馬鹿言って。・・・けどね馬鹿が言ったのも本当よ。健坊真面目なのはいいけど、ずっとだと駄目よ偶には肩の力を抜きなさい。貴方はみんなの息子なんだから」

 

だからといって、ハメ外しすぎるのも駄目だかんね!と注意するのも忘れない。もちろんおじさんの背中にビンタを上げるのも忘れない。

 

おばさんはおじさんを引きずり家の中に入っていく。おじさんは健坊に向け両腕を出し助けてくれと頼む。しかし頼みの綱は合掌し立ち去ってしまった。

 

「健坊―――――――――――!!!!!」

 

自身の名を叫んだおじさんが家の中に消えた後すぐに本日三回目のビンタの音が聞こえた。健坊はおじさんの裂帛を背後にしつつ帰路に向かった。

 

 

まさかの犠牲者一名を出した野菜の収穫、水やりの任務を終え帰宅した。

 

時計を見ると針はもう10時を示していた。この時間に本格的な朝飯をとると昼飯に支障をきたすので簡単で手っ取り早く食事がとれる卵かけごはんで済ました。

 

昼飯は先程収穫したナスとピーマンとひき肉で肉みそ炒めを作り、次回も作ろうと心に決め少しの昼休憩をとり、我が家の掃除に取り掛かる。

 

日ごろから掃除をしていたので案の定掃除は直ぐに終わってしまった。

 

「いかんな、やることがない。暇だ、暇すぎるぞ」

 

家事も終わり、晩飯の下ごしらえも終わり本格的に暇になり居間の畳で大の字になる。

 

「・・・魚でも釣って食材調達でもするかな。そうと決まれば動くか。えーと、釣り竿に針に糸、重り・・・」

 

居間からでて物置小屋へと向かい釣り道具セットを手に取り、秘密の穴場スポットへと向かう。

 

「いつになったらこの暑さは無くなるのか、ええい!虫がうっとおしい!」

 

スポットに向かうついでに近くの森で魚の餌となるバッタ、トンボを捕まえる。太陽の暑さが本格的になるこの時間。

 

必然的に汗の量も多くなる。すると汗の匂いに引き付けられた蚊が彼の付近を飛び纏う。さっさと慣れた手つきで餌を捕獲しそそくさと秘密のスポットへ向かった。

 

「到着!相変わらずここは静かで景色もいい上に、魚も釣れる。いいことづくめだが・・・漂流物がなぁ・・・」

 

彼は両腕を伸ばし伸びをし、辺りを見渡す。

 

そこは綺麗な三日月形の砂浜になり、海を背後に島を見るとそこには高さ10mほどの崖になっている。

 

更にその上には木々や雑草などの緑が生い茂っている。この雑草が曲者で雑草とはいえ大人の腰までの高さがあり、冒険好きな少年少女もこの雑草に視界が阻まれて敢え無く敗退している。島民もこのスポットがあるのを認知しているのはいない。

 

彼が言った通りここには漂流物が多く流れ着く。大体は食品の入ったプラスチック容器だったり、極稀にメッセージボトルが砂浜に打ち上げられたこともあった。

 

案の定砂浜に何かが打ち上げられていた。遠目には何か白と赤い物体が見える。

 

恐る恐る近づいてみる。どうやら彼が見えているのは裏面だのようだ。ご丁寧にその物体にうっすらと子供の字で”うら”と書かれていた。そしてどことなく見たことのあるシルエット。裏返すとそれは

 

「・・・・招き猫」

 

目が二次元のように描かれた招き猫だった。目と招き猫のバランスが絶望的に合わない。やたらとこの招き猫、目に星でも入っているかのようにキラキラしている。と思っていたら本当に目に星が描かれていた、すごいきれいだなわーい

 

少し固まった後招き猫を崖の近くに置き、釣りを始める。

 

「・・・・・・」

 

釣り糸を海に垂らし、今朝のおじさん、おばさんの会話を思い出す。

 

「思いつめているか・・・赤城、加賀、翔鶴、瑞鶴、金剛、榛名、漣、曙・・・みんな」

 

頭に思い返すのは共に戦ってきた仲間たち。いや、彼には仲間の範疇を超え家族とさえ思っていた。

 

彼は提督であったがとある事情で辞めざるを得なくなってしまった。彼が仲間たちに辞めることを伝えると嫌だと号泣する者、詰問する者、辞める必要はないと、様々な反応があったが最終的には納得してくれた。・・・当然中にはわだかまりを残す者もいたが。

 

彼にはもう一つの懸念があった。それは敵であるとある姫級の深海棲艦だった。いつからか彼の前に度々とある姫級が立ちはだかり、新たな海域の解放の妨げになった。

 

彼が指揮していた時は何度も撃退していたがあと一息というところで逃げられていた。更に彼の後を継ぐ後任の指揮官の情報が入ってこず、彼は後任の指揮官が誠実な人であってほしいとしか願うことしか出来なかった。

 

「・・・・もう夕方か」

 

気づくと夕方になり彼はいそいそと身じまいをした。

 

「この場所で初めての坊主だったな」

 

一人ごちて帰路につく。

 

我が家の前に着くと今朝のおじさん、おばさん夫婦を始め、他の島民がそれぞれ料理やら、日本酒など。思い思いの物を持ち彼の玄関の前にたむろしていた。

 

「こんばんは、皆さんどうされたんですか?」

 

疑問に思った彼が皆に問う。

 

「おぉ、帰ったか健坊。いやさ、ウチの愚女どもが最近、健兄ぃが元気無いって話しててよ。最近おめえも元気ないのは皆が心配してたからな。話聞くには酒がないと積もった話も出来ねえだろ。だから飲むぞ健坊!」

 

おじさんがにかっと笑って日本酒の一升瓶を彼につきだす。その後ろにはハイライトが消えたおばさんがいる。

 

「・・・どこにそんなお酒を保管していたのか聞いてもいいかいアンタ」

 

「ひいっ!!堪忍してくれよ!」

 

「まーた、夫婦漫才が始まったぞ!」

 

辺りがどっと笑いで包まれる。彼は唖然としていたが、皆が自分を心配し目に掛けてくれていることに気づき、じんわりと涙がこみ上げてきた。皆に諭されまいとしたを向いたがおじさん夫婦の姉妹に見られた。

 

「健兄ぃ!何で泣いてるの~?」

 

「本当だ!男の子は泣いちゃメッ!なんだよー?」

 

「おんやー?健ちゃん泣いてるのー?大丈夫かい、お兄さんがあやそうか?」

 

ヒューと周りに囃し立てられる。彼は囃し立てられながら先程煽った輩を軽く小突き姉妹を見る。

 

姉妹は共に小首を右に傾げる。同じタイミングで小首を傾げたので、やはり姉妹だなと見当はずれなことを思う。

 

「いや、これはおじさんのやられっぷりが面白くて!!それを言ったら君のお父さんもいまお母さんに泣かされてるよ?」

 

涙を見られたことが恥ずかしくて苦し紛れに姉妹に聞く。

 

「お父さんは何時もだからいいのー!!」

「いいのー!!」

 

これには堪らず皆が笑ってしまった。

 

「皆さん、ありがとうございます。狭い我が家ですがどうぞ、お入りください。」

 

大人組は飲むぞー!!待ってましたー!!私健兄ぃにお酒つぐのー!!あー!!私も私もー!!大人も子供も盛り上がり夜中までどんちゃん騒ぎし、皆が床に就き、彼は火元の確認を終えた後、床に就く前に皆に心の中で感謝を告げ目を閉じて一日を終えた。




あれ、覚悟してたけど予想以上に執筆大変・・・
しかも大事な所が上手く書けない。大事な所をあやふやに書くのむずかしいですね。精進します。
それではまた。
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