・・・気づいたら年を越していました。昨年は救急車で運ばれるわ、友人の結婚式ラッシュでおつつみクライシスでやばかったり色々とありましたが、めっちゃ機関空いてしまいましたね、申し訳!
短いってレベルじゃないですが取り敢えずどうぞ。
「雀躍ーそろそろ行かないと、本州に出る船に間に合わないぞー」
健吾は今も着替えに勤しむ雀躍を急かしていた。
「今終わるからもう少し待ってー!」
家の奥から雀躍の焦った声が聞こえる。健吾は彼女の何回目になるか分からない、もう少しを聞くと、またか、と独り言をこっそりとこぼした。
「あと15分で船出ちゃうぞ」
健吾の家から本州まで出る船場までは歩いて20分強掛かる場所にある。走ればまだ間に合うが、今日の予定が始まる前に走って汗をかきたくない。とすれば早歩きで行くしかない。早歩きだと今この時間はギリギリなのである。痺れを切らした健吾が雀躍の様子を伺おうと靴を脱ごうとしたその時。
「ごめん!お待たせ!」
以前おばさんから貰った衣装に身を包んだ雀躍がいた。焦りながら靴を履く雀躍から香水だろうか、淡く甘い花の匂いが彼女から漂う。今ここで彼女を誉めたら、調子に乗った雀躍がもっと誉めてと犬の様にしつこくせがみ、船に間に合わなくなると考えた健吾は彼女を誉めるのを後回しにして、船場へと促した。
道中早歩きをしながら、彼女の服装を誉める。矢張りというべきか、このわんこはもっと誉めろと言わんばかりに健吾にしがみ付く。暑いから少し離れてくれと言っても、えへへ~と惚けた顔で腕にしがみ付く始末。我ながら彼女に甘いな、と思いつつ船場へと向かった。
そんなこんなで船場に辿り着き、乗船手続き——といっても現代の様にQRコードを用いたデジタルな仕様ではなく、大人二名分の運賃を船頭さんに直接手渡しするだけだ。手続きをしながら船頭さんに冷やかされ、その冷やかしに未だ慣れない雀躍が赤くなった顔を見られない様に帽子で隠す。そんな見慣れた光景を見て、健吾は苦笑していた。
「おぉー・・・これが船なのね・・・」
などと艦が言っております。
「意外だな、乗船したことがないのか?」
甲板に立ち、波に従い上下に揺れる船に一喜一憂する雀躍。彼女は海から生まれた深海棲艦であるから、船など仲間などに協力して貰うなどして、とうに乗っているものではないか?と健吾は訊く。
「んー・・・頼めばしてくれたんだろうけど、相手の子に萎縮させちゃ申し訳ないじゃない?だから今日が初めての乗船経験なのです!」
こちらに笑顔でピースサインを送る雀躍。そこには微塵も悲哀の相は無かった。
「そっか。なら今日はお前にとって初めてだらけの連続になるからな。初めてのデートなんだ一緒にもっと楽しもう」
健吾が雀躍の頭を帽子越しに撫でる。
「えへへ。うん!今日はきっと楽しくなるよ!とことん楽しもうね!!」
雀躍が健吾の胸に抱き着き綻んだ顔を覗かせる。
ボ———————————ッと船がどこか間延びした音色で乗客たちに本州が近い事を知らせる。その音を聞いた客たちが友人や家族、子どもと会話をしながら荷物を片し、いそいそと下船する準備を始める。
「この子の音は、どこかのんびりしてて可愛いわね」
そんな客たちを尻目に、雀躍が笑いながら先程の汽笛の音を感慨深そうに転落防止用の柵を一撫でする。
「そうだな。子供の頃はもっとカッコいい音がいいのにと思っていたが、今ではこの音の方が好きだな」
健吾は昔を思い馳せる。あの時は家族みんなで久しぶりに本州に出かけるといって、妹と喜んでいた。それで毎回汽笛の音で妹とケンカしていた。カッコいい方がいいと言ってきかない俺と、のんびりしたのが可愛いと言ってた妹。汽笛の音で必ずと言って良いほどケンカした。今思うと我ながらよくもまあ、小さなことでケンカして親父、お袋を困らせていた。
「健吾が子供の頃からこの子は仕事してたのね」
「ああ。俺が産まれる前からあったって聞いたな。この船ももうお爺ちゃんだろうなー」
「ふーん・・・愛されてよかったね」
雀躍が愛おし気に柵を撫でる。眦を僅かに下げ柵を撫でる彼女は何を考えているのだろうか。今もなお健気に人間を乗せ仕事に勤しむ船を、我が子の様に撫でる雀躍を見て健吾は写真を撮った。
「あ、ちょっと何勝手に撮ってるのよ」
「あ、ごめん思わず撮ってしまった」
先程の慈母めいた表情から一転し、子供の様に頬を膨らませた雀躍に笑ってしまう健吾。人の顔を見て笑うなんて失礼よ、とぷりぷり怒る雀躍の背を押しながら、ごめんごめんと笑いながら下船を促す。デートはまだ始まったばかりだ。
はい。最近この小説のリニューアルしてえなあと思いまして、筆者の気に入らないまま執筆してたら、うん・・・まあね・・
取り敢えずちらっと考えてるくらいです。もしやるとしたらこの小説はこのままにして、改。とかそんな分かりやすい感じでリニューアルした迂闊な拾い物でもかこうかと思ったり思わなかったり。取り敢えず暇な時間欲しい。