乃木園子と上里海は恋人同士である   作:水甲

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11 海の提案

みんなが勇者になってから色んなことがあった。

大赦から派遣された三好夏凜。彼女は最初は勇者部に馴染めていなかったけど、友奈たちのおかげというべきかすぐに馴染んでいた。

 

そしてバーテックスの総攻撃、皆が満開をしたこと……話を聞く中、心が締め付けられていく。

 

そんな中友奈と東郷の二人はそのっちと出会い、満開の後遺症について話を聞かされた。

 

友奈と東郷は先輩に相談し、これからどうするかは考えることになった。

 

そんなある日、僕は東郷に家に呼び出された。

 

「海くん、ごめんね。急に呼び出して……」

 

「別に……僕もお前に確認したいことがあってな……」

 

「確認したいこと?」

 

「乃木園子から満開について聞いたんだろ。そしてお前のことだ。気がついたんだろ」

 

「………確証に至ってないけど、私は讃州中学に入学する前よりずっと、海くんと……彼女と出会っていた。そして勇者になっていた」

 

やっぱり気がついていたのか……

 

「そのとおりだ。お前は先代勇者だった。お前の足、記憶がないのも満開の影響だ」

 

「………海くんは知っていたの?満開の後遺症について……」

 

「ずっと言えなかった。お前たちに言おうとしていたけど……」

 

「海くん、気にしないで……海くんもずっと辛かったんだよね。真実を話すべきかどうか……でも大赦から止められていた」

 

「………東郷。お前はこれからどうする?」

 

「私は……」

 

「すべてを知った今ならお前に話すべきだな。壁の外について……」

 

「壁の外?」

 

「僕も大人たちから聞かされただけだけど……」

 

僕は東郷に壁の外の事を話した。大人たち……大赦は壁の外に事について皆には話していないけど、僕は聞いていた。壁の外は全て炎の世界に包まれていることを……そしてそこには無数のバーテックスが存在することを……戦いが終わらないことを……

 

「そんな……そんなのただの地獄でしか無いじゃない。私達は死ぬこともなく、戦わされるだけ……」

 

東郷は立ち上がり、どこかへ行こうとしていたが、僕は東郷の手を掴み止めた。

 

「……止めないで」

 

「お前のことだ。きっとこの世界を壊せばいいって思ってるんだろ……」

 

「!?」

 

「僕とお前はそのっちと同じように昔からの知り合いだからな。お前の考えくらいそれなりに分かってる」

 

「……だとしてもどうすればいいの?」

 

「戦いを終わらせることはできないけど、みんなの……そのっちの散華をどうにかする方法はある」

 

「散華を……」

 

「そのために東郷、お前にやってもらいたいことがあるんだ」

 

僕は東郷にやってもらうことを話した。そして僕がやるべきことを……

 

「そ、それは……待って……それだと海くんは……」

 

「もうこれしか無いと思ってる」

 

「ど、どうして……私達のためにどうしてそこまでできるの?」

 

「……だって僕も勇者だから」

 

笑顔でそう答え、東郷は迷っている。ごめんな。こんな役目を押し付けて……

 

「わかったわ……でも貴方の計画だと樹海に乃木園子を呼び出さないといけない……きっと彼女は何もせず私達の意思に任せると思う」

 

「お前、記憶が戻ってるのか?」

 

「戻ってないわ。ただそう思っただけ……」

 

「そっか……」

 

記憶を失っても心に残ってるのかもしれないな。

 

「それは僕に任せてもらっていいか」

 

「わかったわ」

 

東郷は勇者に変身し、早速計画を始めようとするが……

 

「海くん、ごめんね」

 

「気にするな……できれば僕の代わりにみんなのことを頼んだぞ。東郷」

 

「うん……」

 

東郷を見送り、僕は一枚の紙にある手紙をかくのであった。

 

「さて……始めるとするか」

 

 

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