ハイスクール感染×少女   作:只の暇人

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第3話:聖なる少女と狂乱神父

ポートラルが再び結成して数日。

 

「わかっちゃいたが成果は無しか」

 

あの後赤い目の塔について色々聞き回っていたが、大した成果はあげられなかった。

 

「まぁ焦っても事態は変わらない。とりあえずこれを終わらせるか」

「ただの回覧板でしょうが」

 

ひさぎが呆れたツッコミを入れる。

太陽は親に回覧板を届けるように頼まれたのだ。

それを太陽はたまにはいっかと受け入れた。

 

そして届け先の家にたどり着いた。

 

が、ある異変を感じた。

 

「………ひさぎ。この匂いって…」

「血の匂い………それもつい最近のかしら?」

 

前世から嗅ぎ慣れてしまった血の匂い。

それが目の前の家から漂っている。

 

ジッと見ていると中から耳を貫くような怒声が聞こえてきた。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁああああああああああっ!?バカこいてんじゃねぇよクソアマが!悪魔はクソだって教会で習っただろうがぁ!お前マジで頭にウジでも湧いてんじゃねぇのか!?」

 

太陽は一瞬で聞こえてきた男の声に不快感を覚えた。

 

ひさぎとアイコンタクトを取った太陽は警戒しながら家の中に侵入すると、ある光景が目に入った。

 

逆さに貼り付けられ、内臓が飛び出した死体。

足から血を流して膝をつく一誠。

服を裂かれ、乳房を揉みしだかれてる金髪のシスター。

シスターを押さえ付けて乳房を揉みしだく白髪の少年神父。

 

「………ひさぎ」

「言われなくとも」

 

太陽は籠手を展開し、ひさぎは常人では視認されないスピードで少年神父を殴り飛ばす。

 

神父は家具を巻き込みながら壁に大激突した。

 

「………太陽!?と来栖崎!?何なんだその腕は!?」

「これについては今は言えない。それよりも一誠、大怪我じゃないか!早く治療しないと」

「イッセーさん!」

 

金髪のシスターが一誠に近付き負傷した箇所に手を当てる。

すると、シスターの手のひらが淡い緑色の光を放って、光に包まれた一誠の傷が治癒されていく。

太陽は一目見ただけでそれが神器だとわかった。

 

「傷が消えた?まさか治癒の力?」

「んなことより何か隠しなさいこの痴女シスター」

「え……?あっ!いやんっ!」

 

やっと自分の格好に気が付いたシスターは今まで見えていた乳房を隠す。

太陽は極力見ないようにしているが、一誠はずっと凝視していた。

 

「ごめんなさい、イッセーさん。私なんかの為に………」

「いや、大丈夫だアーシア。俺こう見えて結構頑丈だから」

「その割にはさっき膝をついていなかった?」

 

ひさぎがツッコミを入れた後、ドバンと家具を飛び散らせる神父の姿があった。

 

「いってぇ、いってぇええええええなぁあああああああ!このクソ悪魔に加担するクソ人間がぁああああ!このフリード様を無視して盛り上がってんじゃねぇええええよぉおおおおおおっ!」

「うっさい」

 

バゴッ!

 

叫び散らす神父にひさぎは拳一つで沈める。

 

「太陽、来栖崎、なんでここに?」

「回覧板を届けにきたんだよ。で血の匂いを感じてこうなった」

「私はただのついで」

「なぁにくっちゃべってやがんだぁああああ!あぁあああああ!?」

「だからうるさい」

 

フリードというイカれたクソ神父が光の剣で斬りかかってきたが、ひさぎの拳一つで沈められた。

 

更にひさぎは追い打ちに、右足に力を込めてヤグザキックみたいにフリードを蹴っ飛ばす。

1度地面にバウンドしてから再び壁に激突した。

 

「つ、強ぇ……!」

「ゲホッ、ゲホッ!ふっざけんな!ふざけてんじゃねぇよっ!このクソ女がぁああああああっ!」

「黙れ」

 

低い声音を放ってフリードを踏みつけるひさぎ。

鬱陶しさを感じ刀で斬り殺そうとしたその瞬間、側で魔方陣が赤い光を放つ。

太陽にとって見覚えのある紋章からリアス含め複数人が現れた。

 

「兵藤くん、助けに来たよ――――って、あれ?来栖崎くんじゃないか」

「あらあら。これは一体どうなっているのかしら?」

「………………………」

 

駒王学園のムカつくイケメン男(一誠談)の木場祐斗と、駒王学園の二大お姉様の一人、姫島朱乃と、駒王学園のマスコット役の塔城小猫はこの状況に困惑していた。

リアスはしばらく太陽とひさぎを見ていたが、一誠に駆け寄り謝罪する。

 

「イッセー、ゴメンなさいね。まさか、この依頼主のもとに『はぐれ悪魔祓い(エクソシスト)』の者が訪れるなんて計算外だったの」

「『はぐれ悪魔祓い(エクソシスト)』?………ってまてよ?リアス・グレモリーのグレモリーって確かソロモン72柱の一体じゃないか!」

「あら知ってるのね。話が早いわ。そう、私は悪魔なの」

 

「知ってるっていうか今思いついたというか………もしかして一誠を生き返らせたのも悪魔の力ですか?」

「ちょっと違うけど悪魔の力が加わっているのは確かね。それよりも質問に答えてくれる?あなたのソレは神器なの?それと来栖崎の髪が白くなっているのは?」

 

リアスが太陽の左腕の籠手とひさぎを指差す。

太陽は一瞬ひさぎと目を合わせ、渋々ながら答えた。

 

「はい、確かにこれは神器です。ひさぎの髪が白いのは僕の神器の影響なんです」

「ふ〜ん?でもその神器っていったい」

「――――っ!部長、この家に堕天使らしき者達が複数近づいていますわ。このままでは、こちらが不利になります」

 

朱乃が何かを察した。

堕天使と言う言葉で太陽が思い浮かぶのはレイナーレというカラス女。

 

だが今回はその気配に加えて数が増えている事に気付く。

 

「……朱乃、イッセーを回収しだい本拠地へ帰還するわ。ジャンプの用意を」

「はい」

「部長!この子も一緒に!」

 

一誠がアーシアなるシスターの手を持ってリアスに言うが、魔方陣を移動出来るのは悪魔だけで、しかもリアスの眷属しかジャンプ出来ない事を言われてしまう。

 

「イッセーさん。また、会いましょう」

「アーシア!」

 

シスターは涙を浮かべながらも、笑顔を見せて一誠の手を優しく突き放す。

 

本当なら自分も一緒に逃げたいのに、これ以上一誠を危険な目に遭わせない為に自ら………

 

太陽はアーシアを見て何かシンパシーを感じた。

 

そして魔方陣が光り、リアス達はその場から姿を消した。

 

「………ねぇ、どうするのケツパ」

 

ひさぎが問いかける。

 

「とりあえずここから離れよう。アーシアさんって言ったね。僕らと一緒に…」

 

太陽はアーシアに手を差し伸べたが、アーシアは手を伸ばす素振りを見せなかった。

 

「あなたも……逃げてください。私のせいで、これ以上ご迷惑をお掛けする訳にはいきません……」

「僕らは別に………」

 

言おうとした太陽だが、彼女の真剣な涙に言葉を失った。

 

彼女の涙は誰かのために命を賭ける真剣な涙を流していたことに。

 

「………………ごめん」

 

太陽は複雑な心境で謝りながらこの場を去る。

ひさぎはちらっとアーシアを見ながら太陽についていった。

 

 

 

 

 

 

 

「『聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)』。悪魔や堕天使、全ての生物に癒しを与える神器………あの方の捧げものにちょうどいい」

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