ハイスクール感染×少女   作:只の暇人

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第9話:不死鳥の遊戯

「えっと、要約すると親達はグレモリー先輩とフェニックスさんを結婚させて純血の子孫を残そうとしているけどグレモリー先輩は嫌がっているから悪魔のゲームの『レーティングゲーム』で白黒つけようってことかな?」

 

イッセーから簡潔な説明を受けて要約する僕。

 

「貴族業界も大変だねぇ〜」

 

他人事のように頷くアド。

栗子とやちるちゃんも同調する。

 

「となるとグレモリー先輩が勝てば婚約を解消できるわけですね」

「そう。私達が勝てば婚約は解消。こんな好機はないわ。ライザー、あなたを消し飛ばしてあげる!」

「いいだろう。そちらが勝てば好きにすればいい。俺が勝てばリアスは俺と即結婚してもらう」

「承知致しました。お二人のご意見は私グレイフィアが確認させて頂きました。ご両家の立会人として、私がこのゲームの指揮を執らせてもらいます。よろしいですね?」

 

グレイフィアさんの問いにグレモリー先輩とフェニックスさんは了承した。

ちなみにグレモリー先輩はまだ成人になっていないため非公式ではあるがレーティングゲームに始めて参加することになったのだ。

 

「なぁ、リアス。まさかここにいる面子がキミの下僕なのか?」

「彼女達は違うけど、だとしたらどうなの?」

 

その言葉にフェニックスさんがバカにしたように話す。

 

「これじゃ話にならないんじゃないか?キミの『女王(クイーン)』である『雷の巫女』ぐらいしか俺のかわいい下僕に対抗出来そうにないな」

 

フェニックスさんが指を鳴らすと魔法陣が出現し、そこから何かが現れる。

 

「こちらの下僕は15名。つまり15人が相手するわけだ」

 

レーティングゲームに参加出来る駒の数は最大で15。

一方のリアス組は6人しかいない。

 

6vs15…………圧倒的に不利だが、それ以上に驚いたのは――――――ライザーの下僕が全員女性だった事だ。

 

 

鎧を着込んだ女騎士、魔導師のような美女、チャイナドレスの女の子、猫耳を生やした女の子二名、体操服を着た双子、和服で童顔の女の子、ナイスバディな露出過多のフリフリメイド二名、大和撫子風の女の子、ドレスを着たお姫様、剣を背負ったワイルドっぽい女性、踊り子の女の子、顔半分に仮面をつけた女性。

 

「美女、美少女だらけの下僕だと?な、なんてやつだ………なんて男だ…!ウォオオ………!!」

 

イッセーはフェニックスさんの下僕達を見て号泣している。

 

「お、おいリアス……。この下僕くん、俺を見て大号泣しているんだが」

 

フェニックスさんはドン引きの表情で一誠を見て言った。

 

「その子の夢がハーレムなの。きっと、ライザーの下僕悪魔達を見て感動したんだと思うわ」

 

フェニックスの下僕悪魔は一誠を心底気持ち悪そうにした。

ついでにひさぎも呆れ混じりな顔をしていた。

 

「そう言うな、俺のかわいいお前達。上流階級の者を羨望の眼差しで見てくるのは下賤な輩の常さ」

「下賤っていうな!男がハーレムを夢見て何が悪い!!」

「そんなこと考えてるからイッセーはいつまでたってもモテないんだろうが」

 

僕は思わずつっこんだ。

 

「余計なお世話だ!っていうかお前も同罪だハーレム野郎!」

 

すると突然イッセーが僕に敵意を向けた。

 

「は?僕がハーレムだって?」

「惚けんな!毒舌剣道娘に不良娘に猫耳ロリッ娘、メガネ巨乳とあの金髪美女をはべらせといて違うってんのか!?」

 

侍らせるだなんて心外な。

などと思ったがよくよく考えれば前世では僕以外男がいなかったから事実上ハーレムに該当するのかもしれない。

しかし、少なくとも僕はハーレムという言葉で興奮するイッセーとは違うと思っている。

 

「別にどうでもいいじゃねーか童貞ズ」

「「童貞いうな!」」

 

栗子に不名誉なチーム名をつけられた。

 

「………あたしは?」

 

変態が何か言ってるが無視だ。

 

「よし。あいつらに見せつけてやるか―――――ユーベルーナ」

「はい」

 

ユーベルーナと呼ばれた女性がフェニックスさんの側へ行き、2人はキスをし始めた。

それもディープなやつ。

その光景にリアスは呆れ、アーシアは湯気を放出、一誠は羨ましそうにしていた。

 

アドはワァォと凝視し、ひさぎと百喰は敵意むき出し、やちるちゃんは栗子に目を塞がれている。

 

「お前達じゃ、こんな事は一生出来まい。下級悪魔くん」

「俺が思っている事をそのまんま言うな!」

「そうね。あんたには一生できないわね。このむっつり童貞インプ」

「来栖崎まで言うなーっ!ちくしょう!ブーステッド・ギア!」

 

一誠は嫉妬心+怒り全開で『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』を出した。

というかむっつり童貞はともかくインプというのは悪魔シリーズの中で最下級の種族だったはず。

そこでイッセーとかけてるのか。

 

「お前みたいな女ったらしと部長は不釣り合いだ!」

「はっ?お前、その女ったらしの俺に憧れているんだろう?」

 

一誠は痛いところを突かれた。

 

「英雄、色を好む。確か、人間界のことわざだよな?いい言葉だ」

「何が英雄だ!お前なんか、ただの種まき鳥野郎じゃねぇか!火の鳥フェニックス?ハハハ!まさに焼き鳥だぜ!」

「っ!アッハッハッハッハッハッハ!焼き鳥!ぷくくくくくくく………っ!イッセーちゃん!ナイスネーミング!アッハッハッハッハッハ!」

 

一誠の焼き鳥発言にアドが大爆笑する。

一方、フェニックスさん、もといライザーは憤怒の表情へ一変した。

 

「焼き鳥!?こ、この下級悪魔ぁぁぁぁ!調子こきやがって!上級悪魔に対して態度がなってねぇぜ!そこのお前も笑い過ぎだ!リアス、下僕の教育はどうなってんだ!?」

「ハハハ!そうだよイッセーちゃん、流石に焼き鳥は失礼だよ!どうせなら…」

 

アドは袋に入ったフライドチキンを取り出し、一誠やリアス達に渡していく。

 

「焼き鳥じゃなくて、フライドチキンが好きなんだよ」

「ブフゥゥゥゥゥゥゥゥッ!アド!お前の方がよっぽど失礼だ!アッハッハッハッハッハ!」

「ひ、火の鳥のフライドチキン………ウケる〜!あっはっはっはっはっ!」

「ぷくく………!やめてアド……!堪えきれない……!」

 

一誠大爆笑、リアスは笑いを堪える。

朱乃も祐斗も笑いを堪え、小猫はフライドチキンを黙々と食べる。

もちろんひさぎ、栗子、やちるちゃんは大爆笑し、百喰は必死に口元を押さえて壁をドンドン叩いていた。

アーシアだけは意味が分からず、首を傾げていた。

 

「最近オープンしたファーストフード店のフライドチキン。結構イケるよこれ。食べる?」

 

アドはフライドチキンをライザーに差し出すが、ライザーはフライドチキンを叩き落とした。

 

「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁっ!今すぐ焼き殺してやろうかぁ!?」

「わー!焼き鳥が怒ったぞ〜!」

 

アドはまるで悪戯小僧みたいな言い方でささっと僕の後ろに隠れた。

 

「この下等種族の分際でぇぇぇぇぇっ!」

「喧嘩なら買ってやるけど?」

「待て!この焼き鳥野郎は俺がぶっ倒す!ゲームなんざ必要ねぇさ!俺がこの場で全員倒してやらぁ!」

 

『Boostブースト!!』

 

籠手が出現し音声が発すると、イッセーの力がアップ。

拳を固めて突撃する一誠に、ライザーは嘆息した。

 

「ミラ。やれ」

「はい。ライザーさま」

 

ミラと呼ばれた童顔の女の子が長い棍で一誠をひと突き。

一誠は攻撃を認識する間もなく吹っ飛ばされた。

 

「イッセーさん!」

 

アーシアが一誠に駆け寄り、腹部に手を当て治療する。

 

「うわ、ダッサ」

 

ひさぎの容赦のない毒が吐かれた。

 

「弱いなお前。さっきお前が戦ったのは俺の『兵士ポーン』ミラだ。俺の下僕では一番弱いが、少なくともお前よりも実戦経験も悪魔としての質も上だ。ブーステッド・ギア?はっ!確かにそいつは凶悪で最強の無敵神器(セイクリッド・ギア)のひとつだが、ロクに使いこなせないお前じゃ大した事なくなっちまうな!こう言うのを、人間界の言葉ではなんて言ったっけな。……そうだ、『宝の持ち腐れ』、『豚に真珠』だ!フハハハ!そう、まさにお前の事だよ!リアスの『兵士(ポーン)』くん!」

 

ライザーは倒れている一誠をバカにする。

弱いのは事実な為、一誠はグゥの音も出せなかった。

 

「ハハハハハ!だがまぁ初参加のリアスになんの用意もさせずにゲームを始めるほど俺はそこまで馬鹿ではない。10日だ。10日間だけ猶予を与えてやる。それまで強くなれるといいな」

「………いいわ10日、それだけあれば充分よ。覚悟してなさい」

 

レーティングゲームの日程が決まり、ライザーは眷属達と共に姿を消そうとした。

が、ふとひさぎ達をみた。

 

「おっとそうだ。どうせならそこにいる人間どもも参加してみるか?」

「なっ!?なに言っt…」

「え!?参加できんの!?」

 

グレモリー先輩の驚愕を他所にアドが反応した。

 

「普通はダメだが今回だけ特別に参加させてやろう。リアスにとってはいいハンデだろう?」

「バカ言わないで!彼女達は人間なのよ!」

 

ライザーの発言はグレモリー先輩に華を持たせているのではなく人間が追加したところで負けるわけがないと自信の表れであり、人間を見下している態度だ。

 

「はははは、俺からすれば野蛮な猿だがそれを差し引いても新鮮でいいと思うがな」

 

ライザーのいう新鮮とは多分ライザーの下僕達にいない人材を意味するのだろう。

そして不用意にひさぎに近づく。

 

「どうだね?俺がレーティングゲームについて詳しくヌグォッ!?」

 

ライザーがひさぎに足を思いっきり踏まれた。

しかも小指に近い部分で。

 

「近寄るなキモい殺すぞチキン野郎」

 

ひさぎの毒舌が耳に残るぐらい響く。

 

「こ………の、下等種族があああ!!!ちょっと下手に出ればつけあがりやがってぇぇぇぇ!!?」

 

貴族だからなのかプライドの高いライザーは煽りや毒舌に耐性は無いためブチ切れる。

僕はちょっと安心した。

 

「はっ!でもちょうどいいわ。あんたの澄ました顔をぐちゃぐちゃに歪ませてみたかったのよ。ゲームの日が楽しみだわ」

 

クイクイとライザー達を挑発するひさぎ。

ライザーはぐぬぬと唸るが一先ず落ち着きを取り戻す。

 

「…いいだろう人間。この俺を怒らせたことを後悔させてやる。せいぜい楽しみに待っているがいい」

 

ライザーはそんな捨て台詞を言い残して今度こそ去っていった。

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