炎のヒーロー達   作:一服

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だからなんのことだかわかりません!(変顔)
変な事言わないでください!!(手錠しながら)

などと、供述を繰り返しております。
以上現場からでした。


まじもう勘弁してくれ。
もう会話パートは無理だ・・・


転と結。そして今。

 

「それじゃ学校が終わったらまたシスターに電話しろよ!」

エースは大型バイクから降りるナツメに伝える。

 

「わかってます。もう1人で帰りません。」

私はエースにヘルメットを渡しながら返事をする。

 

あれから1週間たったがまだ回りではなにも起きていない。

私とエースの不注意で初日にシスターさんに連絡をいれずに1人で教会まで帰ってしまった事くらいだ。

 

「ナツメちゃん、最近格好いい人と学校来てるけど誰?」

教室にはいると友達が話しかけてくる。

 

「私の手伝いをしてくれてる人なの。」

 

「そっかぁ、ナツメちゃん独り暮らしだもんね。」

 

「そうそう。それより昨日のドラマ見た?」

無難な話題で話を変える。

今日も勉強を頑張らないと。

 

 

 

 

 

 

 

 

「まずいな、こんなに遅くなるとは思わなかった。」

今日は帰りが遅くなった。

無理を言って作ってもらったもんが完成したんでそっちによってたら遅くなっちまった。

 

検査の結果ナツメは能力の遅咲き、つまり二重能力者だってことが判明した。最初から持ってたテレパス能力を強化するもんらしいから普段は能力を使わなければいいが、ナツメが追い詰められると勝手に発動するかもしれないってことらしい。

 

 

「まあこれで、あいつが生活に困ることもねぇだろ。」

袋にいれた腕輪の重さを感じながら帰りを急ぐ。

 

 

 

 

「なにっ!まだ帰ってねぇだと!?」

教会に帰ってみれば孤児院のガキからそう言われる。

 

携帯を見ればいくつもの着信履歴。

バイクに乗ってて気づかなかった・・・。

 

「シスターさんは、家と学校周辺を探しにいってくるって!」

 

「わかった!!すまねぇがシスターが帰ってきたら俺は繁華街と倉庫街に行ったって伝えてくれ!」

ガキの頭を撫でて俺はバイクを走らせた。

 

 

「くそっ!シスターがいりゃ安全だと思ったがなかなかに厳しいぞこれ!」

俺の熱感知じゃ個人まで把握できないから全然意味がない。

シスターの能力もそっち関連じゃないから捜索は足を使ったものだ。

さっきからぜんぜん別の事件現場ばっかり見つけてしまう。

それを片付けて、現場を別のヒーローに押し付けてを繰り返しているから効率は最悪だ。

 

Prrrrr! Prrrrr!

「シスターか!?」

かかってきた電話をろくに確認もせずとる。

 

「いや俺だ。炎司だ。」

電話の向こう少し離れたところから相棒の声がする。

 

「どうした?今日はパトロールの当番でもないのに動き回って。何かあったのか?」

どうやら現場を押し付けたヒーローから炎司に連絡がいったようだ。

 

「あぁ、うちで保護してた高校生がいなくなっちまった。いまシスターと一緒に捜索してんだが。どうしても人が足りねぇんだ。」

 

 

そう言ってから、ふと昔にやった技を思い出した。

「そうだ、あれがあったじゃねぇか!!」

 

「うぐ、なんだあれとはどれのことだ?」

また、携帯電話から耳を離した炎司が聞き返す。

 

「今からそっちに向かう、悪いがサービス残業だと思ってくれ!!」

 

「わかった。準備して待っている。」

 

電話を切ったエースは技の改良点について考えながらバイクを走らせた。

 

 

 

★★

 

 

「本当にやるのか?」

エンデヴァーが最後の確認として聞く。

「さっきからそう言ってんだろ?これが一番手っ取り早い。」

エースは早くやってくれとせかす。

「止めはしないが、いや、わかった。」

 

エンデヴァーは、エースの肩に左手を置き、右手を上につきだしながら技を繰り出す。

「覚悟しろよ。ファイヤー・フラワー」

エンデヴァーの右手から火の玉が飛び出し、地上100メートル付近で爆発した。

 

「ぐっ、!今だ蛍火!!」

爆発で飛び散った火の粉はエースの能力により広範囲に散らばっていく。

 

 

全ての火が落ちてからしばらくしてエースが言う。

「だめだ、ここにはいねぇ・・・次にいくぞ。」

地図にぐるりと円を書いて次の場所をペンで塗りつぶす。

 

「わかった次に行こう。バイクは俺が運転するからお前は休んでろ。」

 

エンデヴァーは気付かれないようにため息をはく。

こいつは本当に昔から器用なことをするやつだ。

 

俺が打ち上げる炎にエース自身の感覚を乗せる。

そして、俺がそれを爆破。

エースは蛍火を発動し、自分の感覚が乗った火の粉を辺り一体にばらまく。

感覚が乗った火の粉を通して視覚、聴覚を共有する。

そして、全ての火の粉が消えたのを確認してから次のポイントへ。

 

簡単そうだが、とても負担の大きい技だ。

大体、半径一キロの視覚と聴覚なんて常人なら耐えられずに死んでさらにお釣り来る。

それを無理やり体を炎にして耐えるのだろう。

 

「本当に大したやつだ。」

そう言ってバイクに乗り、次のポイントを目指す。

 

 

 

 

「やっと、やっと見つけた。」

運かいいのか悪いのか、3回目の挑戦でナツメは見つかった。

 

 

 

「すぐにいくぞ!待ってろナツメ!」

ふらふらの状態でエースが歩き始める。

 

「待て!」

エースの肩を掴み止める。

「はなせ!」

「いまのお前では無理だ。それにどうせ罠でも仕掛けられているのだろう。」

それに、

「俺にいい考えがある。」

エンデヴァーが珍しくニヤリと笑った。

エースは少しポカンとしたあと

「任せるぜ相棒。」

ニヤリと笑って座り込んだ。

 

 

 

 

倉庫の中の一部屋で男が手持ちぶさたに携帯をいじっている。

「結局あいつ来ないし、準備して待つ必要もなかったですね。」

そう思いません?ナツメちゃん。と馴れ馴れしく聞く。

「うるさいわね。名前も名乗らないやつに答える義理なんてないわ。」

椅子に座らされ、手足を縛られたナツメが強気な返事をする。

「あれ?まだ名乗ってなかったかな?僕はルーザーって言うんだ。よろしくね。」

そう言いながら右手を差し出してくるルーザーを睨み付ける。

「縛ってる縄をほどいてくれたら考えてあげなくもないけど?」

 

「それはできない相談だね。」

無駄に噛まれる趣味もありませんしねぇ。と言って笑いながら手を引っ込める。

「もうあと少しで取引相手も来るし少し待っててよ。」

 

 

「無駄じゃなければいいんだろう?」

バッコオオォ!!!

 

 

 

 

 

 

バッコオオォ!!!

壁を炎で吹き飛ばす。

助けるのだからできるだけ派手に、できるだけ劇的に!!

 

「悪い、待たせてすまなかった。」

俺は炎をまといながら瓦礫をまたいで部屋へ入る。

部屋の中には高校生が1人と若い男が1人。

「さあ、勝負を始めようか。」

 

「いや、お兄さんだれですか。」

 

ルーザーと名乗った男も、助けられる立場のはずのナツメもポカーンとした顔をしている。

 

 

「俺の名はエンデヴァー貴様を倒すものだ。」

次の瞬間、部屋を炎が埋め尽くす。

「エース!しくじるなよ!!」

炎が人の形を取り、ナツメの縄を焼き切ろうとする。

 

「させる訳ないだろ!?」

ルーザーはとっさにナツメに走り寄り確保しようとする、所を別の炎の中から出てきたエースの蹴りが顔面を強襲する。

 

着地したエースが苦い顔で言う。

「あんたやっぱ、厄介な能力持ってやがるな?」

蹴った感触が違った。

おそらく土、もしくは砂に関係するなにか。

 

「まったく厄介なコンビだね。」

ゴウッと炎を吹き飛ばして無傷のルーザーが出てくる。

「せっかくの人質も解放されちゃうし。」

 

 

炎の人形がナツメを拘束していた縄をすべて焼き切り、ナツメを解放する。

 

 

「さあこれで、互いに手加減なしでやれるな。」

「そちらが先に人質を取ったのだ。まさか2対1が卑怯だとは言うまいな?」

 

「悪いけど僕も仕事ってものがあってねぇ!今かなり頭に来てるんだよ!?」

次の瞬間、砂嵐と轟炎が衝突した。

 

 

 

「ちょ、ちょっとあの人をおいてってもいいの?」

私はあの戦場となった部屋を抜け出しエースと話をしていた。

 

「そんなん後でいいから、話を聞け。」

エースがたまにするあの真剣な表情で私にいう。

 

「まず、ここには今からヒーローが集まってくる。ナツメはその時のためにここにいてくれ。」

 

「わかった待ってるわ。」

 

「よしいい子だ。帰ったらガキどもとシスターとみんなでうまいもんでも食おうぜ。」

そう言ってエースはナツメの頭を2、3回撫でて、いまだ爆発が続く現場に向かっていった。

 

 

 

★★

 

「わりぃ、待たせた!」

エースが急いで現場に来たときにはすでに倉庫は破壊された後でエンデヴァーも少なくはないケガをおっていた。だが、

 

「ちょうど温まってきたところだ。と言いたいがかなり相性が悪い。土というより鉱物系の能力だ。」

 

「思ってた以上だな。」

土と鉱物の能力は厄介だ。

まず炎が通らない。熱も土を常に入れ換えればそんなに温度は高くならない。というか鉱物系も混ざると炎で結晶化した鉱物まで攻撃に加わるから殺傷力が上がる。

そして、何より単純な質量がヤバイ。

 

 

「あっはっはっはっは!!」

ルーザーの笑い声と共に溶けて固まったガラス片が飛んでくる。

それを炎でさらに溶かして無効化。

間をすり抜けて一撃を叩き込む

「火拳!!」

当たる直前にルーザーがニヤリと笑い、悪寒が走る。

すぐさま直感に従い、炎になりルーザーの足の間をすり抜ける。

 

「言っただろう?準備はしてくるって。僕は有言実行主義なんだよ!!」

 

振り向けば土砂の山があり、

「分断したって訳か。」

「その通り!」

「その手は俺だけだったら効いただろうな。」

 

次の瞬間、炎のレーザーが土砂の山を貫通した。

「む?当たらなかったか。」

「援護があるだけありがてぇ。」

貫通したレーザーは形を変えエースの体に集まる。

いや、レーザーだけでなくそこら中の炎が熱がエースの元へ集まる。

 

そこら中の熱や炎を集めた結果、気温は10度を下回り、エースの足元だけ高熱に耐えきれなかった瓦礫やアスファルトがどろどろに溶けていた。

 

「悪い。俺も今相当にぶちギレててな、手加減ができるかわかんねぇんだ。」

だからよ、と続き

「せいぜい死んでくれるなよ?」

その時今度はルーザーに悪寒が走った。

「うおぉ!!」

一瞬で土の壁を展開できたことは奇跡だった、

「よく間に合ったじゃねぇか。」

 

ルーザーは緊急の土の壁が溶解しはじめたのですぐに継ぎ足す。壁の向こう、すぐそこにはやつがいる。

一瞬でも土の壁が遅れればそれだけ死が近づく。

 

「ひっひいぃぃぃ!」

ルーザーはもはや後ずさりしながら足元の土を必死に重ねるしかない。

「く、くるなぁ!こないでくれぇ!」

ドンッ!という音と共に壁にヒビが入る。

 

「てめぇいまなんて言った?」

ドンッ!もう一度壁の向こうか音がしてヒビが広がる。

 

「罪を!犯しといて!謝れば!すむと!思ってんのか!!」

ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!!!

すでにヒビ割れていた壁がついに崩れ、隙間から腕が突き出てくる。

手は宙をかき、しかし何も掴めなかった。

 

壁を破壊して現れたエースが見たものはすでに戦意喪失したルーザーだった。

 

 

 

 

・・・・

・・・

・・

 

エースとエンデヴァーはコーヒーを飲みながらこの前の事件の調査結果を見ていた。

「調べた結果、あいつも結局誰かの使いっぱしりだったことがわかった。」

 

「あぁ。」

缶コーヒーを飲んでいたエースは口に空き缶を加えながら上の空で聞いていた。

 

「それで、あのときに以上発生していた事件事故の関連性を調べることになった。」

 

「あぁ。」

 

「俺達が担当するのはあのとき戦闘になった倉庫街だ。」

 

「あぁ。」

 

・・・

「今日の晩飯はもつ鍋だそうだ。」

 

「あぁ。」

 

「・・・」

ゴンッ!

 

「いってぇぇぇぇ!何しやがる!!」

 

「人の話はちゃんと聞け!バカモンが!!」

 

「ぐ、ぐおぉぉぉ。」

 

「一旦外で頭を冷やしてこい!」

 

 

 

「ったく、叩くことねーじゃねーかよ。」

にしても、

 

『ありがとう!』

事件のあとに会ったとき、ナツメがそう言って笑っていた。

 

 

「年の差ってどうなんだろーなー」

エースは空を見てため息をついた。

 

 

 

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

「と、まあこんな話だ。」

 

「あの後も、バックについてた能力保管委員とかって言う変な組織潰したりで忙がしかったわね。」

 

 

 

ヒーロー見習い3人はあまりの大スペクタクルにあ然とする他なかった。

 




と言うわけでエースぶちギレ回でした。

これでエースの過去編終わり!
終わりったら終わり!!

マジで嫁を誰にしようかで悩んだ。
もう無理。深い話とか書けない。
チマチマ短い戦闘シーンだけ書いていたい。
会話長すぎて自分でもダレた。


ナツメの能力は『テレパス(念話)』
そして、ギフトによる能力は『範囲拡大』
これによって能力を発動して範囲を広げることができる。
元々半径10メートルあるかないかくらいだったが、無意識のうちにギフトと組み合わせて発動してしまったため100メートルまで範囲が広がってしまった。

いかにもあいつが欲しがりそうな能力ですな。











鎖のほどけ墜ちる音と共に暗闇から誰かが告げる。

「さぁ、これでやっとIFルートが解禁された。君は私を楽しませてくれるんだろうな?エースくん。」


にやっと凄惨な笑顔を『口に』浮かべた誰かは暗闇から去っていった・・・
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