人理を修復した魔術師が異世界からくるそうですよ?   作:sloth.

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第五話 箱庭の神秘

私がマシュにお姫様抱っこで運ばれていると、黒ウサギが尋ねてきた。

 

「さらっと流してしまいましたが、お2人はコミュニティはどうなさるおつもりですか?」

うるうるした顔で、泣きそうになりながらこちらを見つめてくる黒ウサギ。

 

「私は縁もあるし、ここに入るつもりだけど一応他の英霊たちと相談させて?」

 

「え、英霊ですって!?」

またもや、黒ウサギの叫び声が森に響いた。

 

「なあ、黒ウサギ。英霊ってそんなにすごいのか?」

そんな十六夜くんに黒ウサギが説明する。

 

「英霊というのは簡単にいうと、古今東西、過去、未来、現在の英雄の霊のことです。そして、立香さんは、それと契約して、それを実体化させられる魔術師(マスター)なんです!しかも、複数契約をしているって、え?」

一応、最初に軽く説明したはずなのに、やはり、人理継続保障機関カルデアのものという説明だけではたりなかったようだ。一応、世界を救ったのに、知名度は低いままのらしい。

 

「へえ、そんなに強いヤツがいるのか」

十六夜くんがヤハハっと笑いながら言った。

 

「怖いこと言わないでよ!絶対に挑発しなでね!」

私は、十六夜くんと英霊のみんなに呼びかける。

 

「あ、とりあえずみんなからの承諾を得ました。改めて、よろしくお願いします!」

泣きそうな黒ウサギを慰めていると、トリトニスの大滝についた。

そこは息を吞むような絶景だった。

これまで見たどのような光景よりも、美しかった。

英霊のみんなは、どこからか取り出したカメラで記念撮影をしていた。

 

「はい、チーズ!」

 

「フハハハハ!これは(オレ)の宝物庫に入れておいてやろう!」

その写真は、ギルの王の財宝(ゲートオブバビロン)に納められた。

つまり、それほどの価値のある宝だということだ。

 

「あわわわわわ」

黒ウサギは、驚きのあまり、あわあわしてしまっている。(可愛い)

 

「デュフフ。巨乳のけもみみ少女、萌えですぞ~」

どこかで変態(黒髭)がそんなことをほざいていた。

 

「ヤハハ!おい、お姫様、こいつら全員英霊なのか?俺より強い奴らもいるじゃねえか!」

そんなことを言いながら、英霊を見ながら不敵に笑っていた。

(お姫様って私のこと?じゃあ騎士はマシュだ!)

 

「先輩!こんなに皆さんを同時に実体化させて大丈夫ですか?」

マシュが、私の元に駆け寄って支えてくれる。

 

「大丈夫だよ。みんなが私に気を使って大人しくしてくれてるおかげでね」

英霊を尊敬してやまない立香とマシュであった。

 

「ふっふっふ!それだけじゃないさ!」

と、言いながらダヴィンチちゃんが説明を始めた。

 

要するに、こういうことだ。

 

・この世界は神代か、それ以上の神秘だった。

 

・有名な英霊は、知名度補正で本来の英雄としての姿に近ずくが、真名がバレやすくなる。

 

・逆に、知名度の低い英霊は、補正による影響は少ないが、真名がバレにくくなる。

 

・神秘が高いので、英霊にかかる魔力も、全体的に少なくすむ。

 

「というわけで、今のここでは君は君自身の魔力だけで、英霊を3人分くらいは戦闘させられるよ!」

ダヴィンチちゃんは、そう分析していた。

 

「まじか!さすがダヴィンチちゃん!天才だ!」

 

「ふっふっふ!もっとほめたまえ!」

と、ダヴィンチちゃんは胸を張って自慢している。

 

 

所変わり、急ぎ帰って来た黒ウサギ達は箱庭内の噴水広場で合流していた。その場で黒ウサギがジン達に何か変わったことは無かったか聞いた時、それは説明された。

 

 

「な、なんであの短時間で"フォレスト・ガロ"のリーダー相手に喧嘩を売る状況になってるのですか!?

しかもゲームの日取りは明日!?しかも敵テリトリーの中で戦うなんて!一体どういうつもりですか三人とも!」

 

「「「ムシャクシャしてやった。反省はしてます」」」

 

「黙らっしゃい!!」

 

三人の息を合わしたような返事に激怒する黒ウサギ。

それを見て何が面白いのか、ニヤニヤする十六夜。

 

「別に良いじゃないか。別に見境なく喧嘩売った訳じゃないんだし。」

 

「十六夜さんは面白そうだから良いかもしれませんけど

、この"契約書類"を読んでください!」

 

そこには、ゲームのチップと商品が書かれており、内容曰く。

 

・参加者《プレイヤー》が勝利した場合、主催者《ホスト》は参加者側が言及した全ての罪を認め、箱庭の法の下、罰を受ける。

 

・主催者が勝利した場合、参加者は罪を黙認する

 

と、書いてあった。

 

「確かに時間はかかりますけど、彼らの罪は必ず暴かれます。その…子供達はもう…」

そこまで黒ウサギが話すと、今まで話に参加していなかった私が代弁した。

 

「その子供達は既に殺された後。そこを責めれば必ず此方が勝てる・・か。でもね?ジン君」

そういって、私は、ジンを呼び掛けた。

 

「は、はい。何でしょう?」

 

「今回は此方にリスクが無かったから良かった物の、君達が最初に景品を相手に提示させて喧嘩を吹っ掛けたんだよね。

そんなことをしたら、不利な条件をつけられてたり、相手に好きに景品を決められたり、コミュニティのみんなに迷惑がかかるんだよ?」

 

「そ、それは…」

 

「り、立香さん!ジン坊っちゃんはまだ10を越えてそんなに経ってないのですからもっと優しく…」

 

「だけどね、黒ウサギ。このコミュニティのリーダーはジン君でしょ?なら、甘やかしてはいけないんじゃないかと思うけど」

 

「もし、これで相手が私たちを"黙らせるために全員殺す"という負けた時の条件を出してきたらどうするの?」

そう言い放つ。

 

「しかも、相手がルールを決められるという不利なこの状態でだ。確かに二人のお蔭で勝ち目があるとは言え、もしそのアドバンテージが無くなるようなゲームを出された場合、私達は君の軽はずみな決定で死ぬんだよ?」

そう言われてあったかもしれない可能性を考え、顔を青くし怯んでしまうジン君。

 

「ちょっとキツすぎたかもしれないけど、ちゃんと考えてから動いて?」

すると、後ろで英霊のみんなが

 

「お前が言うな」

と、この説教を笑っていた。

 

 

 

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