ああ、なんだかとってもふわふわしてる。気持ちがよくって、お腹があったかい。なんかよく分かんないけど、今とっても楽しい。
「うひぇひぇ…」
「お、おい、ミサオ。飲み過ぎなんじゃないか?」
下の方から声が聞こえて、見下ろすとアイサちゃんがこっちを見ていた。ああ、可愛いなあ。
「私ねぇ、可愛い妹が欲しかったのよー」
「は?」
「アイサちゃんのこと、妹に欲しい!」
「いや、それはちょっと…」
「えええ?いいじゃん妹になってよー!でー、ラキさんがお姉ちゃんでー、カマキリさんがお兄ちゃんでー…」
「ミサオ…そろそろ寝なよ…」
「やだ!まだ飲むの!」
「もうダメだってば!この酔っ払い!」
「アイサ。ミサオと何してるの?」
「あっ、ラキ!ミサオが酔っ払ってるくせにまだ飲もうとするんだ」
「ぜんっぜん酔っ払ってないよぉー!ちょっとポカポカするだけだもん!」
「それを酔ってるっていうんだ!」
「意地悪しないでよううぅ…」
「ラキぃ…」
「ふふっ。ほらミサオ、あんまりアイサを困らせないで。寝るまで側にいてあげるから寝床に行こう」
「えええ」
「さあ立って。っと…あんたもうフラフラじゃないか。あ、カマキリ!ちょうどいいところに」
「どうした?」
「ミサオを寝床に連れて行くんだけど、ちょっと手伝ってよ」
「ああ、いいぜ。おいミサオ、まっすぐ立て」
「えええ」
「えーじゃない。もうっ、手がかかるんだから」
「いいじゃねえか。沈んだ顔をしているよりマシだろ」
「…そうだね。…なんだい?アイサ」
「ミサオがね、あたいを妹にして、ラキを姉ちゃんにして、カマキリを兄ちゃんにしたいんだって」
「あははっ!なんだいそりゃあ!」
「こんな手のかかる妹なんざいらねえよ」
みんなが近くで話してるのに、やけに遠く聞こえる。ふわふわするし。あー、ここが雲の上だからだ…。
「えええ…そんなこと言わないでくださいよぉ…」
「ひひっ!あたいも、こんなめんどくさい姉ちゃんなんていらないよーっだ!」
「アイサちゃんまでひどい…」
「あんたなんて友達で十分さ」
「あたいも。友達ならいいよ」
ともだち…!
「ともだち……友達!?やったー!友達だー!わーい!」
「ミサオ!暴れんじゃねェ!」
「カマキリさんも友達だ!やったー!」
「俺そんなこと一言も言ってねえぞ!?」
「あんたはミサオと友達じゃ嫌なのかい?カマキリ」
「嫌なんですかああああ!?」
「うげっ。そんな顔で迫ってくんなよ」
「乙女に向かってなんて言いかたするんですかもおおお」
「はいはい、着いたよミサオ。さっさと寝な」
「カマキリさんも友達じゃないと嫌ですよおお」
「あー分かった分かった、友達な友達。さっさと寝ろ!」
「よかったね、ミサオ」
「うひぇひぇ!友達できた…幸せ……」