「誰だ?お前は?」
そう僕に問いかけてきたのは同じぐらいの年で青い髪の女の子だった。デュエルアカデミアで僕と同じぐらいの年、青い髪、そして女の子。この子はまさか?
「君こそ誰だい?」
「な、質問に質問で返すとは貴様、失礼なやつだな!」
お前から貴様になってしまった・・まぁ僕もいきなりのことで動揺して失礼なことしたし、それに僕は前世も含めればそれなりの大人なのだから今の僕と同じぐらいの女の子にムキになって言い返しはしないさ。
「ごめんごめん。まさか僕以外にこの秘密の砂浜に人がいるとは思わなかったからさ・・」
「秘密の砂浜?貴様まさかこの場所にそんな名前をつけてよんでいるのか?子供みたいな奴だな!まぁそんなことはどうでもいい!!さっさと名を名乗れ!!」
お、同じぐらいの年の女の子(つまり5歳くらい)に子供みたいと言われてしまった・・・さらにそれすらどうでもいいと・・ま、まぁ僕は前世も含めればお、大人だからね、冷静にね・・
「僕の名前は如月遊利、よろしくね。君の名前は?」
「何故貴様に名を名乗る必要がある?」
ブチッ
「デュエルだ。」
「なに?」
「僕が勝ったら君の名前を教えてもらうよ。」
「いきなりだが、デュエルなら受けて立つ!貴様が負けたらどうする?」
「何でもいいよ。どうせ負けないから。」
「き、貴様・・絶対に勝つ!そして「生意気言ってすみません。許してください。」と地面に頭を擦り付けて言わせてやる!!」
「「デュエル!!」」
「先攻は君にあげるよ。」
「どこまでも馬鹿にしてくる奴だな!貴様は!後悔するなよ、私のターン!」
〜〜〜デュエル中盤〜〜〜
デュエルも中盤になって頭にのぼった血がおりてきた。いくら大人びているとしてもまだ5歳(推定)の女の子だぞ、なにを僕は熱くなっているんだ・・というかこの子結構強いぞ・・冷静にならないと負けるかもしれない。
本当に5歳(推定)か?天才?デッキ構築が上手い?それともドロー力?まさか僕と同じ前世持ち?おそらく前世持ち以外のあげた候補全部当てはまるのだろう。
まぁ負けてあげる気はさらさらないが。だって負けたら地面に頭を擦り付けて謝らないといけないからだ・・別に謝りたくないわけではない、地面に頭を擦り付けながら謝るなんてかっこ悪いじゃないか。
なのでデュエルに勝って名前を教えてもらってからちゃんと謝ろう。
「おい、いつまで考え込んでいるんだ!なにもしないならさっさとターンを終了しろ!」
「おっとごめんごめん。僕は・・・・・」
〜〜〜デュエル終盤〜〜〜
「最後に僕のエースモンスターを見せてあげるよ。」
「エースモンスターだと!?」
「僕は手札から魔法カード[融合]を発動!僕の場の2体の闇属性モンスターを融合!
魅惑の香りで虫を誘う二輪の美しき花よ! 今一つとなりて、その花弁の奥の地獄から、新たな脅威を生み出せ! 融合召喚!!
現れろ、餓えた牙持つ毒龍! レベル8!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!」
「これが貴様のエースモンスター!?」
「まだ驚くのは早いよ!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動!
このカードがフィールドのモンスターのみを素材として融合召喚に成功したターンに発動できる!このカードの攻撃力はターン終了時まで、相手フィールドの特殊召喚されたモンスターの攻撃力の合計分アップするよ!」
「な、なんだと!!」
「もう1つの効果も発動するよ!1ターンに1度、相手フィールドのレベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる!
ターン終了時まで、その相手モンスターの効果は無効化され、このカードはその対象の相手モンスターの効果を得るよ!」
「そんな効果もあるのか!!」
「これで終わりかな?僕はスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンで君の効果を無効化したモンスターに攻撃!」
「うわぁぁぁぁぁ!!?」
「さて、僕の勝ちだね。」
僕は尻もちをついた女の子に向かって伸ばしながら言った。
「くっ!殺せ!!」
くっ殺せって女騎士じゃないんだから・・・
「殺すわけないでしょ。デュエル前のことは謝るよ、ごめん。
それはそれとしてデュエルは僕の勝ちだから約束どおり君の名前を教えてほしいな。」
「ふん!そうだな、貴様の言うとおり私の負けだ。私の名は月島世怜奈。」
「繰り返しになるけれど、僕の名前は如月遊利。よろしくね、月島さん。」
「世怜奈でいい。私も貴様のことは遊利と呼ぶ。よろしく。」
「分かったよ、世怜奈。そういえば少し気になっていたんだけれど君は今何歳なんだい?僕は5歳だけど。」
「5歳だ。」
ふう・・なんとかなったな。やはりこの女の子はアニメ、遊戯王ARC-Vに出てきたセレナで間違いなさそうだ。デッキのテーマも月光(ムーンライト)だったし。
「それにしても私が負けるとはな。同い年に負けたのは初めてだ。」
「そうなのかい?僕はないけれど?」
「くっ・・遊利は意地が悪いな!」
「ははっ、冗談だよ。」
「まったく、貴様という奴は・・さてはお前、友達いないな!」
「な!?ま、まぁいるかいないかでいったらいないけれども!君はどうなのさ!」
「い、いるに決まってるだろ!?」
「なんだ・・世怜奈も人のこと言えないじゃないか。」
「うるさい!遊利はなんでそんな意地悪なんだ!?」
「世怜奈が可愛いからいじめたくなっちゃうんだよね。」
「か、可愛いだと!!?」
あ〜可愛いな〜・・・
「まぁ始まりはあれだったけれどこれまでで1番楽しいデュエルだったよ。」
僕は世怜奈がこの言葉に対して1番とまではいかなくても私も楽しいデュエルだったと言ってくれると思っていた。しかし僕はこの後の世怜奈の言葉で世怜奈の歪み、ひいてはデュエルアカデミアの歪みを改めて思い知った。
「楽しい?デュエルは楽しむものではないだろう?負けたのは悔しいがな。」